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その16
しおりを挟む「ああああああああぁぁぁ」
ユノハイムの身体が激しく揺さぶられる。昨日の今日のと言うけれど、薄暗い閨において時間の経過はとにかく分かりにくい。まだ夕刻なのか、それとも夜中なのか、小さな窓から入り込んでくる情報はあまりにも限られていて、ユノハイムは自分の体力が限界を迎えているのか、睡魔に襲われているのかが分からなかった。なにより、おかしな叫び声をあげるのがこんなにも体力を消耗するとは思わなかったからだ。
「陛下、も、う、もう……」
皇帝アインバッハにいいように揺さぶられ、それに対して何も出来ない自分の身体が恨めしかった。皇帝アインバッハの男の武器の性能を確認しろとは言われたけれど、一つだけわかったことがある。間違いなく皇帝アインバッハの男の武器は耐久性がある。自分はもう何度も果てたというのに、未だに強度を保ちユノハイムの胎内をかき混ぜ続けている。時折当たる奥の奥が抉られるような疼きを覚える。コレが皇帝アインバッハの男の武器による攻撃なのかと思うとなんと恐ろしいことだろうか。
こんなにも持久力があり、尚且つ硬さを保ち、しかも太くて長い。平均的な大きさなど分かりようもないけれど、ユノハイムの男の武器と比べただけでも皇帝アインバッハの男の武器は一回り、いや、二回り以上は大きいだろう。聞いたことがあるのは子供の腕ほどの太さである。最も、その子供というのが幾つぐらいの子供なのかにもよるだろうけれど、それでもまぁ、ユノハイムの頭に浮かんだのは正にそれだった。
「どうした?もう調査は終了なのか?」
今度は上から見下ろして愉快げ聞いてきた皇帝アインバッハの顔が良く見えた。その笑顔を見て、ユノハイムはどうにもならないほどの恐怖を覚えた。
皇帝アインバッハの男の武器は、鞘であるユノハイムの中に収められているはずなのに、これから更なる攻撃を受ける予感がしたからだ。そんなはずは無い。と頭を振って否定してみたが、その恐怖は拭いきれなかった。それどころかその予感がものすごく正しい気がしたのだ。
「はい。皇帝陛下の男の武器の性能はとてもよく、分かりました。なんとも、耐久性があり太く硬さもござい、ます。何より、幹の部分に張り巡らされた筋が大変良い仕事をしている、と……」
ユノハイムがおおよその感想、つまりは姫に報告するための情報を口にすると、アインバッハは至極満足そうに笑った。それはもう、わかりやすい笑顔であった。
「とてもよく理解できたな。褒めてつかわそう。今度こそ姫に正しく報告するのだぞ。では、性能がわかったところで攻撃力も理解せねばなるまいな」
清々しいまでの笑顔を浮かべ、皇帝アインバッハが言い放った言葉はユノハイムの思考を止めるのに十分な破壊力があった。ユノハイムと言う鞘に収められている武器など関係ないほどに、アインバッハにはもとより凄まじい攻撃力が備わっていたのだ。
「は?え?あの、陛下……その、攻撃力は昨夜しっかりと」
どうやってお断りしようかと考えるユノハイムであったが、どうにも上手いことばが出てこなかった。
「何をふざけたことを申しておるか。その方、まるで姫に報告などできてはいなかったではないか」
改めて皇帝アインバッハからダメ出しをくらい、ユノハイムは絶望するしかなかった。そう、報告ができなかったからこそここにまたいるわけで、そのことはとうの昔に皇帝アインバッハにバレているわけだ。今度はちゃんと報告します。なんて言い分を聞いてくれるとは到底思えない。どう見てもアインバッハは己の武器の攻撃力を披露したくて仕方がない。という顔をしているのだ。
「昨夜もいったな、姫が我の武器の攻撃を受けてもたえられるのか。それを見分するのがその方の大切な役目である。して、昨夜我の武器の攻撃を受けてその方も分かったであろう?姫身体では我の武器の攻撃を受け止める事はできぬ」
「では、一体どうすれば……」
最早ユノハイムは絶望に近い心境だった。
「ダカラ言ったであろう?その方は姫を守る盾であり、我の武器を納める鞘である。と」
ふんっと鼻を鳴らしながら言い切った皇帝アインバッハの顔は、正に傲慢そのものであった。
「では……」
ゴクリと喉をならし、ユノハイムはアインバッハの言葉の続きを待った。
「すなわち、その方は鞘としての役目を存分に果たさなくてはならぬのだ」
「役目を存分に、でございますか?」
言われ意味がさっぱり分からなかった。鞘としての役目に存分も何もないのではなかろうか?武器を鞘に収めればそれで終わりのはずなのだが?
「我の武器は意志を持っている故、鞘に収められても暴れてしまうのだよ」
「っ、鞘に収めてもあばれるのでございますかっ」
衝撃的である。
武器が鞘に収められても暴れるだなんて初めて聞いた。そのように意志を持った武器があるなんて、帝国とは確も恐ろしい場所である。
「して、その方覚悟は出来ているな?」
「も……勿論で、御座います」
「であろうな。何しろその方は我の武器の攻撃力も知らねばならぬのであるからな」
満足そうに笑うと、皇帝アインバッハ臨戦態勢にはいるのだった。
「その方、我の攻撃を解くと受け止めよ。盾として鞘としてその仕事を全うするのだぞ」
「畏まりました」
ユノハイムが返事をした途端、皇帝アインバッハの手がユノハイムの腰に伸びてきた。ガッシリと掴まれ、先程とは比べ物にならない勢いで揺さぶられる。
「あっ、ああああああああぁぁぁ」
覚悟は出来決めていたものの、皇帝アインバッハの攻撃力はやはり尋常ではなかった。あの良く張りのある傘がユノハイムの胎内を抉るようにかき分けて進み、そして後退する時は太い幹に張り巡らされた筋が四方八方に刺激を与え、最後に張りの良い傘の一番太い部分が根こそぎユノハイムへの刺激を奪い取っていくのである。その所業の衝撃と破壊力は騎士として鍛えてきたユノハイムにとって初めての攻撃力であった。
「しかと受止めよ」
縁の縁まで後退した皇帝アインバッハの男の武器が今まさにユノハイムの最奥を目指して突進しようとしていた。手合わせの際に教わったことを慌ててユノハイムは思い出す。そう、口から息を吐き出して耐えるのだ。一頻り声を上げたあとなので、その時に息をだいぶ吐き出してしまっていた。だが、皇帝陛下を待たせる訳にはいかない。ユノハイムは慌てて息を整えると、次なる攻撃に備えた。きっと、最大限の攻撃力でユノハイムに襲いかかってくるに違いない。
「っ、ぅああああああああああ」
下腹から一気に衝撃が突き抜けてきた。最早息を吐き出すと言うことではなく、叫び声にも近い声を出し、ユノハイムはその攻撃を受け止めた。いや、受け止めきれずにユノハイムの身体が小刻みに痙攣していた。
「最奥にたどり着いたぞ?とは言え、男の身体は奥の奥まで深いからな。まだいけそうだなその方は」
何やら不穏なことを言われ、ユノハイムは全身が震えた。
「へ、いか……奥の奥……とは」
予想はつく。想像はできる。男の身体と女の身体の違いぐらいユノハイムだって知っている。知っているからこそ、昨夜アインバッハに受け入れる穴などない。と言ったのだ。だがしかし、穴はあった。しかもあの皇帝アインバッハの男の武器が入ってしまった。
受け入れてしまった。挿入ってしまった皇帝アインバッハの男の武器の長さは知っている。既に受け入れた時に自分の下腹がおかしな形になってしまったのをこの目で確認している。だが、男の穴に限りはないのである。言うなれば無限である。奥の奥、最奥に挿入りこもうとしているのがユノハイムにはわかってしまった。許せば一体どうなってしまうのか。恐ろしくて考えたくなどなかった。
「案ずるな、その方は大変優秀なさやであるからな」
まるで幼子に言い聞かせるかのような口調で言い、宥めるかのようにユノハイムの髪を撫でる。その優しい手つきと顔を見ると、これから行われることに対して恐れを抱いてはいけないような気がしてくるのだ。
「優秀な鞘となるのだぞ」
そう言って、皇帝アインバッハはユノハイムの身体を折り畳むようにして組み敷いた。
「我の武器の全てを収める鞘としてくれようぞ。有難く受け入れるがいい」
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