私の恋人は幼馴染(♀)

竜田優乃

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19.シャワー

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 廊下を歩いて、シャワールームという標識ひょうしきを見つけて中に入った。

 中は4つの扉があり一つずつに「シャワールーム1」と続き他にシャワールーム2、3、4とあった。

 1と3はシャワーの音がしたので、私はシャワールーム2に入った。

 中は3畳ほどあり、鏡の付いた小さな洗面台せんめんだいと洗面台の上にドライヤーがあり、奥にもう一枚扉があった。

 洗面台の下は高さ50cm程の空間があり、その空間に服を入れるためのバスケットがあった。

 バスケットを取り出し、私は服を脱ぎ始める。

 よく見ると、最近クロス替えされたのか壁は真っ白で汚れは一つもない。

 服を全部脱ぎ終えたので、もう一枚の扉を開ける。

 中は一畳ほどの空間で、鏡は無く、シャワーだけが壁についている。

 シャワーヘッドが壁に掛けられているので、自分の手に取り蛇口じゃぐちをひねった。

 「冷たっ」

 声に出てしまうほど冷たい水が出た。

 少しすると水の温度が上がり、やがてお湯になった。

 2日振りのお湯。

 体に染みると言うか、お湯が体にみ込んでいくのが分かる。

 頭からお湯を被り、全身が濡れたことを確認して看護師さんから借りたボディソープを水を吸い込ませたタオルに出す。

 タオルを「ゴシゴシ」と擦り泡立たせて、自分の全身をこする。

 背中、太もも、ふくらはぎ、肩など全身をタオルで擦ったあと看護師さんには申し訳ないが、今度は手にボディソープを出し、それを手で広げて自分の胸を手で優しく擦る。

 柔道を始めてから、投げ技とかの練習で床にたたきつけられるためアザが必然的にできてしまう。

 いくら受け身があると言っても全てはカバーできない、そのため体の至る所にアザが残っている。

 だから、胸と頭以外は適当ってわけじゃないがしっかりとは洗わない。

 それに反して、胸と頭だけはしっかり洗う。

 特に胸。

 タオルでゴシゴシ洗うのではなく、手で優しくと撫でるように洗っている。

 これは、柔道を始める前からずっとこうして洗っている。

 それに、タオルで洗っている時に乳首に当たると普通に痛い。

 だから、優しく手で洗っている。

 胸も洗い終えて、一度体をシャワーで流した。

 そして、もう一つのボトルを手に取りシャンプーを手に出した。

 シャンプーを広げた手で、優しく髪を撫でる。

 髪全体を撫でた後、次に頭皮の部分をゴシゴシとあまり力を入れずに擦る。

 髪全体にシャンプーが付いた事を手で触り確認して、シャワーヘッドを手に取り蛇口を捻って、頭からお湯を被った。

 全身から洗剤が取れたことを確認してシャワールームから出た。

 シャワールームから出て、借りていたバスタオルで体を拭きさっき着ていた服を着た。

 さいわい、ドライヤーが完備されていたので、洗面台に付いているコンセントにドライヤーのコンセントを刺した。

 ドライヤーのスイッチを入れて髪を乾かす。

 私の髪は肩よりちょっと下まである。

 なので、ドライヤーで乾かすとなると結構時間が掛かる。

 20分ほどドライヤーを使って髪を乾かしたあと、タオルと借りた洗剤一式を持ち受付へ向かった。

 廊下を歩き、受付に着いた。

 「あ、お帰りなさい。」

 「あ、ただいま・・?です。あの、シャンプーとタオルありがとうございました。」

 看護師さんは呑気そうに「あ、良いよ~。そこに置いといて~」と言われたので受付にボトルとタオルを置き「ありがとうございました、またお願いします。」と一礼して、病室に戻るためまた廊下を歩く。

 戻る際中に望海の部屋に行こうか迷ったが今日はそのまま通り過ぎることにした。

 望海の部屋の前を通ると、扉が全開になっていた。

 何事なにごとと思い、少しだけ中を除くと部屋には誰も居なかった。

 「まぁいいや」と思い私は病室に戻ろうとすると、遠くから喧嘩?しているような声が聞こえてきた。

 それも、私の部屋付近から聞こえてきたので私は腹部が痛まないように小走りで病室に向かった。

 私の病室の前に来ると、望海の部屋と同じように扉が全開になっていた。

 私は恐る恐る部屋に入ると、そこには望海と絵梨香が居た。
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