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彼を泣かせたい 後編
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『タク、いつの間にこんなにポイント稼いだんだよ?』
『セルセレさん追い抜かすんじゃね?』
『うわっ!俺らのギルド順位見てみろよ!』
竹内達が私達のポイント争いに騒ぎ出した。
今ギルドランキングは100位圏内にまできていた。
私と喜瀬の個人ランキングも、50位以内には間違いなく入るだろう……
喜瀬の部屋は相変わらず殺風景だった。
ルーターが喜瀬の部屋に置いてあるのでここでした方が電波が強くていいのだけど……
両親が留守の男の子の部屋で一晩過ごすだなんて、ゲームのためとはいえ我ながらとても大胆……
「ご飯とかお風呂はどうする?」
「ご飯はお弁当作って持ってきた。お風呂は入ってきたから大丈夫。」
喜瀬が私に近付き首筋のところをクンクンと匂ってきた。
「ホントだ。石けんの香りがする。」
「ちょっと喜瀬っくすぐったい!」
喜瀬ってたまにこっちがドキっとすることを平気でする。
自分が気になったことを確認したいだけなんだろうけど……
「私はベッド借りるね。」
喜瀬は部屋のソファに座ってゲームをし始めていた。
二人がけなので隣に私も座れるのだけど、なるべく離れておきたかった。
前にこの部屋に来た時は竹内とあのソファに並んで座った。全然なんも感じなかったのに……
ソファにゴロンと横になった喜瀬を横目でチラリと見た。
やっぱりすごく格好良いんだよね…
私服姿見たのも初めてだし。
どうしても意識してしまう……
……ってダメだ私っ。
ゲームに集中っ集中!
ハンワールはモンスターを見つけて攻撃だけして倒すゲームではない。
攻撃以外にも攻撃力や防御力を上げたりクリティカル率を高めたり…シールドを張ったり回復したりといろいろなアクションがある。
必殺技のゲージが貯まれば手持ちモンスターを召喚することも出来る。
相手がどんなアクションをしてくるか考えて戦わなければいけない。頭を使う心理戦だ。
相手モンスターのレベルが高ければ高いほど複雑な動きをしてくる。
私はほぼ一撃で倒すようにしていた。
ポイントが3倍もらえるからだ。
「これでもう1回クリティカル率上げたら完璧。」
私はベッドにうつ伏せに寝転がった状態でゲームをしていた。
いつものようにブツブツと一人言をいいながら……
これが一番集中出来るスタイルだからだ。
「森 桜はいつもそんな感じでゲームしてるんだ。」
喜瀬が寝転がる私の上半身に覆いかぶさるようにして話しかけてきた。
ビックリして手元が狂ってしまい、属性の有利な水のモンスターを召喚させるところを属性の不利な土の方を押してしまった。
倒すどころか倒されてしまった……
倒されたことを示すドクロのマークがケタケタと笑っている。
一番レベルの高いモンスターだったのに!
もらえるはずのポイントがマイナスになった!!
「あ、残念。今のでポイント並んだかも。」
こいつ……絶対わざとだ!
「ちょっと喜瀬!卑怯な手使わないで!」
「卑怯?男の部屋のベッドで寝てるなんて無防備すぎると思わない?」
ゲームに集中しすぎてて忘れてた。
これ喜瀬のベッドだった……
ごめんと言って起き上がろうとした私の肩を、喜瀬が両手で押さえつけた。
「どうせ俺が勝つだろうから、もういろいろ試してもいい?」
────────それは………
ダメだろっ!
喜瀬が私の背中に手を回してくる………
「勝負はまだついてないから!離しっ……」
私が言い終わるより先に喜瀬がバッと離れた。
「……思ってたよりずっと小さくて華奢なんだけど……」
喜瀬が焦ったように私に聞いてきた。
「そりゃ…前の色っぽい彼女に比べればボリュームないでしょうよっ。」
随分失礼なことを言いやがる。
「……そうじゃなくて。」
なんだろう……喜瀬の頬がちょっと赤いような気がする。
なんか自分の胸を手で抑えてるし……
「喜瀬どしたの?気分悪い?」
ベッドに座ってる喜瀬を下からのぞき込むようにして聞いてみたのだけど、黄瀬は逃げるようにベッドから降りた。
「……なんでもない。俺…ちょっとご飯食べてくる。」
喜瀬がリビングで食べると言うので、休憩も兼ねて私も一緒に食べることにした。
リビングも喜瀬の部屋と同じくらい殺風景だった。
モデルルームみたいで生活感がない。
本当にここで誰かが暮らしているのだろうか?
「喜瀬の両親て何してる人?今日はお仕事?」
キッチンに立って手際よく料理をする喜瀬に聞いてみた。
すごくいい匂い……そう言えば料理の腕もプロ級だと噂では聞いていた。
「二人とも医者だよ。今日はどっちも恋人の家にいるんじゃないかな。森 桜のも作ったけど食べる?」
「ありがとう、食べたいっ。て…ええ!恋人?!」
お天気の話をするみたいにあっさり言うもんだから危うく聴き逃すところだった。
「お互い別のパートナーがいるのは了承済みだよ。別れないのは世間体だと思う。」
「そ…そうなんだ。ごめん。」
込み入ったことを聞いてしまった。
「小さい頃からだし、俺はなんとも思ってない。」
喜瀬がいつも冷めた目で周りを見てるのは、IQが高くて特に努力もせずになんでも出来るからなのだと思っていた。
でも、幼少期からの複雑な家庭環境のせいもあるのかもしれない……
この家と同じ…
温もりがまるで感じられない家族……
喜瀬の作ってくれたシーフードチャーハンはお米がパラパラでとても美味しかった。
0時まであと二時間。
初心者でレアモンスが出やすい喜瀬に、私はじりじりと引き離されていた。
うまく行かない……
レベルの高いモンスターが見つからないし、さっきはそんなに強いモンスターじゃないのに倒されそうになって途中で逃げてしまった。
集中力が続かない。
理由ははっきりしてる。同じソファで隣に座ってる喜瀬が気になって気になって仕方がないからだ。
なにこれ?
私、もしかして喜瀬のこと好きになりかけてる?
えっ、じゃあ負けた方が付き合えてラッキーとか思っちゃってる?
いやダメでしょ。
勝負は勝負として勝ちたいし。
第一、喜瀬は私のことが好きで付き合いたいとか言ってるわけじゃないからね?
あくまでちょっと興味のある女の子といろいろ試したいってだけで……
あれ……もしかして0時になって私が負けの場合このまま押し倒される?
さっきもベッドで押し倒されたし……
「ねぇ森 桜。」
「っきゃーっ!!」
名前を言われただけなのに叫んでしまった。
「な、なにっ喜瀬?」
「……コーヒー入れようと思うんだけど…いる?」
「い、いります。」
喜瀬に変な目で見られてしまった。
そりゃそうよね…私意識しすぎだ。
叫んだ時にスマホを放り投げてしまった。
拾って見てみたらモンスターに倒されたドクロの画面だった。
ポイントがマイナス……サイアクだ……
0時まであと10分てところで、私と喜瀬のポイント差は5万も開いていた。
もうレアモンスを連続で一撃で倒せたとしても追いつけないほどの差だった。
「俺の勝ちだね。お疲れ様。」
喜瀬は早々と勝利宣言をしてスマホの電源を切り、のんびりとコーヒーを飲みだした。
「もう疲れるだけだし止めたら?勝負はついてる。」
「私が何年このゲームやってると思ってるの?」
私は個人ランキングのページを見ていた。
メインイベントであるこのイベントは最後の最後で順位が激しく変動する。
なぜなら……
───────きたっ!
上位の人達が一気にポイントを下げ没落していった。
何人も何人も……
「なに?俺の順位…触ってないのにどんどん上がってるんだけど?」
「このイベントでは最後の5分間で超レアなラスボスが現れるのっ。」
落ちていったプレイヤーの名前……
ラスボスに挑んで倒された人達だ。
それぞれ得意なマップの場所がある。このプレイヤー達がよく行く場所は……
私はマップを開き、渓谷へと向かった。
「ラスボスってどこにいるの?俺も倒すっ。」
「喜瀬には無理!」
どこ?どこにいる…
ラスボスっ─────────
「見つけたっ!」
「なにこのモンスター……ホントに倒せるの?」
喜瀬が驚くのも無理ない。
ラスボスと言われるこのモンスターはいつもギリシャ神話に出てくる怪物が用いられる。
今回はピュートーンという巨大な龍の怪物だった。
攻撃力も体力ゲージも今までのとは比にならないくらいチートな仕様だ。
普通ならまず挑まない。
私はピュートーンの攻撃を交わしつつ、攻撃力とクリティカル率を高めていった。
「なにしてんの?攻撃していかないと……」
「普通に倒しても2万ポイントしかもらえないから、それじゃあ喜瀬を抜けない。」
「まさか一撃で倒そうとしてる?」
「そのまさかです!」
ピュートーンは口から火を吐いて私の周りを火の海にし、逃げ道を奪った。
じりじりと迫る熱風で体力ゲージが徐々に減って行く……
私の体力ゲージが半分になった。
回復させておきたいところだけど、私はクリティカル率をあげるアイコンを押した。
「死ぬ気?」
喜瀬が驚いて声を上げた。
ピュートーンの攻撃で体力ゲージはさらに四分の一になった。
私はさらにクリティカル率を上げた。
「一撃でなんて無理だって!」
「次攻撃してこなかったらいけるから!」
ピュートーンが動いた。
お願いっ……攻撃以外のアクションをして!
ピュートーンは口から火を放ち、私に思いっきりぶち当てた。
体力ゲージが一気に減り、真っ黒になる。
まっ、負けた……
「ウソでしょ~。」
私はソファの前に置いてあった机に突っ伏した。
ショックだ……
読みが外れた…3回も連続攻撃してくるなんて……
2万ポイントも減らされたら50位以内はムリだ。
あれ…待って……
ドクロマーク出たっけ……?
私は恐る恐る手に持っていたスマホを見た。
まだ生きてるっ!
体力ゲージ…わずか1だけだが残っていた。
時計を見ると0時まであと30秒。
まだ間に合う。
水属性のモンスター召喚のアイコンを押せば私の勝利は確実だ。
押そうとした指が止まる……
ラスボスの属性は火だよね?
今回出てくるモンスターはほとんどが火属性だ。
ほとんどというだけで全部ではない。
最悪水に強い土だったら返り討ちに合う……
こいつ口から火を吐きまくってるし…火だよね?
あと15秒…じっくり考えてる時間なんてない。
意を決し、水属性のモンスター召喚のアイコンを押そうとしたら喜瀬が手で画面を覆った。
「ちょっと喜瀬っ手をどかして!」
「……いやだ。」
「………喜瀬?」
喜瀬の顔を見ると悲しそうにゆがんでいた。
「これを倒したら君が勝って俺は負ける。負けたら俺は引退しないといけない……」
私を見つめる喜瀬の瞳が揺れていた……
「そんなのいやだ。俺は……
もっと……一緒にいたい。」
喜瀬が私を引き寄せ強く抱きしめた。
私の頬に
喜瀬の目からこぼれた涙が落ちた─────
あの喜瀬が泣いてる…………?
0時を告げるタイマーが鳴った。
終わった……イベントが………
ラスボスを倒す最後のアイコンは押せなかった………
「喜瀬……大丈夫だよ。」
私は喜瀬の背中に手を伸ばし、ギューって抱きしめ返した。
「森 桜とこうしてくっついてるだけでドキドキするのはなんで?」
「それは……喜瀬頭良いんだからわからない?」
「もっといろいろしてもいい?」
「……ダメです。」
そんなことされたら私の心臓がもたない。
「でも俺の勝ちなんだけど?」
「はい?」
「画面見て。」
喜瀬から離れ、自分のスマホを見るとラスボスを倒していた。
「喜瀬押してたの?」
「押したよ。でも俺が押したのは火のモンスターだから。」
「えっ!!」
ラスボス……属性、土だったの?!
ここにきてそんなトリッキーなワナ仕掛けてるなんて……
ハンワールの運営…ひどすぎる。
「ギリシャ神話に出てくるピュートーンは大洪水のあとに残った泥から生まれたと言われてるんだ。だから属性は火や水じゃない。土だ。」
いや、そんなの……喜瀬にしかわからないからっ。
「森 桜はなにを召喚しようとした?」
「えっと……水?かな…」
「それだったらどうなってたと思う?」
「………ギリ倒せてたと思うけど?」
「倒せてるわけないだろっ返り討ちに合ってた!」
「そんなのやってみなきゃわからないじゃない!」
「おじょうぎわ悪すぎっ。」
「クリティカル率MAXまで上げてたもんっ。」
「いい加減負けを認めろよ!」
「勝ってたっ私が勝ってたっ!」
私も喜瀬も負けず嫌いなもんだからどちらも譲らなかった。
気付いたら喜瀬のベッドで一人で寝ていた。
明け方まで言い争ってたのは覚えてるんだけど……
時計を見たら11時を過ぎていたので慌てて飛び起きた。
「おはよう。寝坊助。」
リビングに降りたら喜瀬が嫌味たっぷりに声をかけてきた。
喜瀬は私の分のサンドイッチも作ってくれていた。
卵サンドと野菜たっぷりのハムサンド…すっごく美味しかった。
「ごちそうさまでした。喜瀬やっぱり料理上手だね。」
「俺と付き合えばいつでも作ってあげるけど?負けたくせに認めようとしないから。」
喜瀬がギロっとにらんできた。
まだ言うか……
喜瀬のスマホが鳴った。
「はい。うん……なに竹内?もっと落ち着いてしゃべってくれる?」
どうやら竹内かららしい。
「森 桜。最終の集計出たらしいんだけどちょっと見てくれる?竹内なに言ってんだかわからない。」
ハンワールを開いてランキングをチェックしてみた。
「あっ……私達のギルド28位だ!」
「それってすごいの?」
「すごいよ!30位以内だったら、報酬ですごく良いモンスターもらえるんだから!」
個人ランキングはどうなってるんだろう……
私は個人ランキングの方を見てスマホを落としそうになった。
「タク……8位だよ……」
今回のラスボスはまさかの属性土だったから、みんなやられたんだ。
えっじゃあ私は………?
「セルセレは何位?」
喜瀬が画面を見たまま固まってる私にたずねた。
「───────1位。」
信じられない……
あのトッププレイヤー達を抜いて私が1位だなんて……
「マジか……」
「喜瀬のおかげっ!ありがとう!!」
嬉しくって喜瀬に飛びついた。
喜瀬が火のモンスターを召喚してくれてなかったらどうなってたかわからない。
「それって……負けを認めたってことでいい?」
「1位の報酬はあのラスボス、ピュートーンだよ。すごくない?」
「それをもらえたのも俺のおかげ。負けってことでいいよね?」
喜瀬しつこい……
まあ確かに喜瀬のおかげだし……
「今回は負けでいいよ。でも次は……」
喜瀬に口をふさがれた。
こ、これってキス……?!
喜瀬はそのまま唇を私の首筋に沿うように這わせ、両手で私の着ていた服のボタンを外していく……
こいつ……どこまでするつもりなの?!
「ちょっ、喜瀬…離れっ……」
私が言い終わるより先に喜瀬がバッと離れた。
見ると喜瀬の頬が真っ赤だった。
「やっぱダメだ……森 桜が相手だと緊張する。これ以上は心臓がヤバい……」
喜瀬は手で胸を押さえ、私からの視線を避けるように背を向けた。
えっ……
なにこの黄瀬の恥ずかしがりよう……
これって…この態度って……
私の心臓もドキドキ度MAXになってきた。
喜瀬は何度か深呼吸したあと私に近付き、外したボタンを留め直してくれた。
「ごめん……どう言ったらいいかわからないんだけど。多分……好きなんだと思う。」
多分はいらない。
いらないんだけど……
「私も多分、好きだと思う……」
私の言葉に喜瀬の動きが止まった。
真っ赤になった私の顔を喜瀬がそっと…手で撫でた。
「なにそれ…不確か。」
「喜瀬だって……」
喜瀬は嬉しそうに笑ったあと
もう一度私にキスをした────────
「まさかセルセレさんがこんな近くにいただなんて!」
「1位おめでとうございますっ!」
「セルセレさんのおかげでモンスター頂けました!」
「ありがとうございまーすっ!!」
「うん……あの、もういいから。」
ギルドメンバーの男子達にめっちゃ頭を下げられてしまった。
竹内が喜瀬にかけてきた電話がずっと通話中だったらしく、セルセレが私だとバレてしまったのだ。
「セルセレさん荷物お持ちしますっ。」
「セルセレさん肩凝ってませんか?お揉みしますっ。」
「いいからっあっち行って!」
こいつらのせいで学校中にも知れ渡ってしまった。
いきなりサインとか頼まれるし……
恥ずかしいったらない。
そんな私のことを喜瀬が口元を手で隠しながら見ていた。
あれ絶対笑ってる。楽しんでる顔だ。
喜瀬はすっとぼけたけど、電話口の竹内にわかるようにわざと私の名前とかを言ったんだと思うんだよね……
まぁこれで学校でも堂々とみんなとハンワールが出来るようにはなったのだけど。
喜瀬はインストールし直し、最初っからコツコツ真面目にやっている。
それでも竹内達らよりはもうだいぶん強くなった。
今日は新刊が納入される日だ。
私が好きなミステリー作家のアガサ・クリスさんの最新版も入ってるはず。
ウキウキしながら図書室にいる司書の高橋さんに聞いてみた。
「ごめんね森さん。その新刊は今、読んでる人がいて……」
まさか……
「これだろ?森 桜。」
後ろから喜瀬に本で頭を小突かれた。
「読んだ?」
「読んだよ。犯人は……」
「スト─────っプ!」
私は慌てて喜瀬の口を手で抑えた。
「彼氏なんだから手じゃなくて口でふさいだら?」
「ちょっともうっこんなとこでキスしようとしないで!」
喜瀬は隙あらば私とベタベタしようとしてくる。
学校だろうがお構い無しだ。
そのへんの感覚も常識とかなりズレてるからすごく困る……
もうすぐハンワールで新しいイベントが始まる。
結局私は竹内達のギルド、暗闇に惑いし漆黒の闇にずっとお世話になることにした。
「次のイベントってどんなの?」
図書室で本を読んでいる私に喜瀬が聞いてきた。
「ギルド対抗バトルだよ。別ギルドと戦うの。」
「チーム戦てこと?やだよ。あいつらと一緒に戦うの。」
「まあ、かなり苦戦しそうだよね。」
「俺、そのイベん時だけ他ギルド行っててもいい?」
「よくないっ私だけじゃムリ!喜瀬の家で合宿しない?」
「はあ?二人っきりなら喜んでするけど…仕方ないなぁ。」
なんだかんだで、喜瀬も竹内達とハンワールをするのを楽しんでることを私は知っている。
やっぱりゲームはみんなでワイワイする方が盛り上がるからねっ。
良かったらあなたも一緒に戦ってみませんか?
ハンワールの世界へ
ようこそっ!
『セルセレさん追い抜かすんじゃね?』
『うわっ!俺らのギルド順位見てみろよ!』
竹内達が私達のポイント争いに騒ぎ出した。
今ギルドランキングは100位圏内にまできていた。
私と喜瀬の個人ランキングも、50位以内には間違いなく入るだろう……
喜瀬の部屋は相変わらず殺風景だった。
ルーターが喜瀬の部屋に置いてあるのでここでした方が電波が強くていいのだけど……
両親が留守の男の子の部屋で一晩過ごすだなんて、ゲームのためとはいえ我ながらとても大胆……
「ご飯とかお風呂はどうする?」
「ご飯はお弁当作って持ってきた。お風呂は入ってきたから大丈夫。」
喜瀬が私に近付き首筋のところをクンクンと匂ってきた。
「ホントだ。石けんの香りがする。」
「ちょっと喜瀬っくすぐったい!」
喜瀬ってたまにこっちがドキっとすることを平気でする。
自分が気になったことを確認したいだけなんだろうけど……
「私はベッド借りるね。」
喜瀬は部屋のソファに座ってゲームをし始めていた。
二人がけなので隣に私も座れるのだけど、なるべく離れておきたかった。
前にこの部屋に来た時は竹内とあのソファに並んで座った。全然なんも感じなかったのに……
ソファにゴロンと横になった喜瀬を横目でチラリと見た。
やっぱりすごく格好良いんだよね…
私服姿見たのも初めてだし。
どうしても意識してしまう……
……ってダメだ私っ。
ゲームに集中っ集中!
ハンワールはモンスターを見つけて攻撃だけして倒すゲームではない。
攻撃以外にも攻撃力や防御力を上げたりクリティカル率を高めたり…シールドを張ったり回復したりといろいろなアクションがある。
必殺技のゲージが貯まれば手持ちモンスターを召喚することも出来る。
相手がどんなアクションをしてくるか考えて戦わなければいけない。頭を使う心理戦だ。
相手モンスターのレベルが高ければ高いほど複雑な動きをしてくる。
私はほぼ一撃で倒すようにしていた。
ポイントが3倍もらえるからだ。
「これでもう1回クリティカル率上げたら完璧。」
私はベッドにうつ伏せに寝転がった状態でゲームをしていた。
いつものようにブツブツと一人言をいいながら……
これが一番集中出来るスタイルだからだ。
「森 桜はいつもそんな感じでゲームしてるんだ。」
喜瀬が寝転がる私の上半身に覆いかぶさるようにして話しかけてきた。
ビックリして手元が狂ってしまい、属性の有利な水のモンスターを召喚させるところを属性の不利な土の方を押してしまった。
倒すどころか倒されてしまった……
倒されたことを示すドクロのマークがケタケタと笑っている。
一番レベルの高いモンスターだったのに!
もらえるはずのポイントがマイナスになった!!
「あ、残念。今のでポイント並んだかも。」
こいつ……絶対わざとだ!
「ちょっと喜瀬!卑怯な手使わないで!」
「卑怯?男の部屋のベッドで寝てるなんて無防備すぎると思わない?」
ゲームに集中しすぎてて忘れてた。
これ喜瀬のベッドだった……
ごめんと言って起き上がろうとした私の肩を、喜瀬が両手で押さえつけた。
「どうせ俺が勝つだろうから、もういろいろ試してもいい?」
────────それは………
ダメだろっ!
喜瀬が私の背中に手を回してくる………
「勝負はまだついてないから!離しっ……」
私が言い終わるより先に喜瀬がバッと離れた。
「……思ってたよりずっと小さくて華奢なんだけど……」
喜瀬が焦ったように私に聞いてきた。
「そりゃ…前の色っぽい彼女に比べればボリュームないでしょうよっ。」
随分失礼なことを言いやがる。
「……そうじゃなくて。」
なんだろう……喜瀬の頬がちょっと赤いような気がする。
なんか自分の胸を手で抑えてるし……
「喜瀬どしたの?気分悪い?」
ベッドに座ってる喜瀬を下からのぞき込むようにして聞いてみたのだけど、黄瀬は逃げるようにベッドから降りた。
「……なんでもない。俺…ちょっとご飯食べてくる。」
喜瀬がリビングで食べると言うので、休憩も兼ねて私も一緒に食べることにした。
リビングも喜瀬の部屋と同じくらい殺風景だった。
モデルルームみたいで生活感がない。
本当にここで誰かが暮らしているのだろうか?
「喜瀬の両親て何してる人?今日はお仕事?」
キッチンに立って手際よく料理をする喜瀬に聞いてみた。
すごくいい匂い……そう言えば料理の腕もプロ級だと噂では聞いていた。
「二人とも医者だよ。今日はどっちも恋人の家にいるんじゃないかな。森 桜のも作ったけど食べる?」
「ありがとう、食べたいっ。て…ええ!恋人?!」
お天気の話をするみたいにあっさり言うもんだから危うく聴き逃すところだった。
「お互い別のパートナーがいるのは了承済みだよ。別れないのは世間体だと思う。」
「そ…そうなんだ。ごめん。」
込み入ったことを聞いてしまった。
「小さい頃からだし、俺はなんとも思ってない。」
喜瀬がいつも冷めた目で周りを見てるのは、IQが高くて特に努力もせずになんでも出来るからなのだと思っていた。
でも、幼少期からの複雑な家庭環境のせいもあるのかもしれない……
この家と同じ…
温もりがまるで感じられない家族……
喜瀬の作ってくれたシーフードチャーハンはお米がパラパラでとても美味しかった。
0時まであと二時間。
初心者でレアモンスが出やすい喜瀬に、私はじりじりと引き離されていた。
うまく行かない……
レベルの高いモンスターが見つからないし、さっきはそんなに強いモンスターじゃないのに倒されそうになって途中で逃げてしまった。
集中力が続かない。
理由ははっきりしてる。同じソファで隣に座ってる喜瀬が気になって気になって仕方がないからだ。
なにこれ?
私、もしかして喜瀬のこと好きになりかけてる?
えっ、じゃあ負けた方が付き合えてラッキーとか思っちゃってる?
いやダメでしょ。
勝負は勝負として勝ちたいし。
第一、喜瀬は私のことが好きで付き合いたいとか言ってるわけじゃないからね?
あくまでちょっと興味のある女の子といろいろ試したいってだけで……
あれ……もしかして0時になって私が負けの場合このまま押し倒される?
さっきもベッドで押し倒されたし……
「ねぇ森 桜。」
「っきゃーっ!!」
名前を言われただけなのに叫んでしまった。
「な、なにっ喜瀬?」
「……コーヒー入れようと思うんだけど…いる?」
「い、いります。」
喜瀬に変な目で見られてしまった。
そりゃそうよね…私意識しすぎだ。
叫んだ時にスマホを放り投げてしまった。
拾って見てみたらモンスターに倒されたドクロの画面だった。
ポイントがマイナス……サイアクだ……
0時まであと10分てところで、私と喜瀬のポイント差は5万も開いていた。
もうレアモンスを連続で一撃で倒せたとしても追いつけないほどの差だった。
「俺の勝ちだね。お疲れ様。」
喜瀬は早々と勝利宣言をしてスマホの電源を切り、のんびりとコーヒーを飲みだした。
「もう疲れるだけだし止めたら?勝負はついてる。」
「私が何年このゲームやってると思ってるの?」
私は個人ランキングのページを見ていた。
メインイベントであるこのイベントは最後の最後で順位が激しく変動する。
なぜなら……
───────きたっ!
上位の人達が一気にポイントを下げ没落していった。
何人も何人も……
「なに?俺の順位…触ってないのにどんどん上がってるんだけど?」
「このイベントでは最後の5分間で超レアなラスボスが現れるのっ。」
落ちていったプレイヤーの名前……
ラスボスに挑んで倒された人達だ。
それぞれ得意なマップの場所がある。このプレイヤー達がよく行く場所は……
私はマップを開き、渓谷へと向かった。
「ラスボスってどこにいるの?俺も倒すっ。」
「喜瀬には無理!」
どこ?どこにいる…
ラスボスっ─────────
「見つけたっ!」
「なにこのモンスター……ホントに倒せるの?」
喜瀬が驚くのも無理ない。
ラスボスと言われるこのモンスターはいつもギリシャ神話に出てくる怪物が用いられる。
今回はピュートーンという巨大な龍の怪物だった。
攻撃力も体力ゲージも今までのとは比にならないくらいチートな仕様だ。
普通ならまず挑まない。
私はピュートーンの攻撃を交わしつつ、攻撃力とクリティカル率を高めていった。
「なにしてんの?攻撃していかないと……」
「普通に倒しても2万ポイントしかもらえないから、それじゃあ喜瀬を抜けない。」
「まさか一撃で倒そうとしてる?」
「そのまさかです!」
ピュートーンは口から火を吐いて私の周りを火の海にし、逃げ道を奪った。
じりじりと迫る熱風で体力ゲージが徐々に減って行く……
私の体力ゲージが半分になった。
回復させておきたいところだけど、私はクリティカル率をあげるアイコンを押した。
「死ぬ気?」
喜瀬が驚いて声を上げた。
ピュートーンの攻撃で体力ゲージはさらに四分の一になった。
私はさらにクリティカル率を上げた。
「一撃でなんて無理だって!」
「次攻撃してこなかったらいけるから!」
ピュートーンが動いた。
お願いっ……攻撃以外のアクションをして!
ピュートーンは口から火を放ち、私に思いっきりぶち当てた。
体力ゲージが一気に減り、真っ黒になる。
まっ、負けた……
「ウソでしょ~。」
私はソファの前に置いてあった机に突っ伏した。
ショックだ……
読みが外れた…3回も連続攻撃してくるなんて……
2万ポイントも減らされたら50位以内はムリだ。
あれ…待って……
ドクロマーク出たっけ……?
私は恐る恐る手に持っていたスマホを見た。
まだ生きてるっ!
体力ゲージ…わずか1だけだが残っていた。
時計を見ると0時まであと30秒。
まだ間に合う。
水属性のモンスター召喚のアイコンを押せば私の勝利は確実だ。
押そうとした指が止まる……
ラスボスの属性は火だよね?
今回出てくるモンスターはほとんどが火属性だ。
ほとんどというだけで全部ではない。
最悪水に強い土だったら返り討ちに合う……
こいつ口から火を吐きまくってるし…火だよね?
あと15秒…じっくり考えてる時間なんてない。
意を決し、水属性のモンスター召喚のアイコンを押そうとしたら喜瀬が手で画面を覆った。
「ちょっと喜瀬っ手をどかして!」
「……いやだ。」
「………喜瀬?」
喜瀬の顔を見ると悲しそうにゆがんでいた。
「これを倒したら君が勝って俺は負ける。負けたら俺は引退しないといけない……」
私を見つめる喜瀬の瞳が揺れていた……
「そんなのいやだ。俺は……
もっと……一緒にいたい。」
喜瀬が私を引き寄せ強く抱きしめた。
私の頬に
喜瀬の目からこぼれた涙が落ちた─────
あの喜瀬が泣いてる…………?
0時を告げるタイマーが鳴った。
終わった……イベントが………
ラスボスを倒す最後のアイコンは押せなかった………
「喜瀬……大丈夫だよ。」
私は喜瀬の背中に手を伸ばし、ギューって抱きしめ返した。
「森 桜とこうしてくっついてるだけでドキドキするのはなんで?」
「それは……喜瀬頭良いんだからわからない?」
「もっといろいろしてもいい?」
「……ダメです。」
そんなことされたら私の心臓がもたない。
「でも俺の勝ちなんだけど?」
「はい?」
「画面見て。」
喜瀬から離れ、自分のスマホを見るとラスボスを倒していた。
「喜瀬押してたの?」
「押したよ。でも俺が押したのは火のモンスターだから。」
「えっ!!」
ラスボス……属性、土だったの?!
ここにきてそんなトリッキーなワナ仕掛けてるなんて……
ハンワールの運営…ひどすぎる。
「ギリシャ神話に出てくるピュートーンは大洪水のあとに残った泥から生まれたと言われてるんだ。だから属性は火や水じゃない。土だ。」
いや、そんなの……喜瀬にしかわからないからっ。
「森 桜はなにを召喚しようとした?」
「えっと……水?かな…」
「それだったらどうなってたと思う?」
「………ギリ倒せてたと思うけど?」
「倒せてるわけないだろっ返り討ちに合ってた!」
「そんなのやってみなきゃわからないじゃない!」
「おじょうぎわ悪すぎっ。」
「クリティカル率MAXまで上げてたもんっ。」
「いい加減負けを認めろよ!」
「勝ってたっ私が勝ってたっ!」
私も喜瀬も負けず嫌いなもんだからどちらも譲らなかった。
気付いたら喜瀬のベッドで一人で寝ていた。
明け方まで言い争ってたのは覚えてるんだけど……
時計を見たら11時を過ぎていたので慌てて飛び起きた。
「おはよう。寝坊助。」
リビングに降りたら喜瀬が嫌味たっぷりに声をかけてきた。
喜瀬は私の分のサンドイッチも作ってくれていた。
卵サンドと野菜たっぷりのハムサンド…すっごく美味しかった。
「ごちそうさまでした。喜瀬やっぱり料理上手だね。」
「俺と付き合えばいつでも作ってあげるけど?負けたくせに認めようとしないから。」
喜瀬がギロっとにらんできた。
まだ言うか……
喜瀬のスマホが鳴った。
「はい。うん……なに竹内?もっと落ち着いてしゃべってくれる?」
どうやら竹内かららしい。
「森 桜。最終の集計出たらしいんだけどちょっと見てくれる?竹内なに言ってんだかわからない。」
ハンワールを開いてランキングをチェックしてみた。
「あっ……私達のギルド28位だ!」
「それってすごいの?」
「すごいよ!30位以内だったら、報酬ですごく良いモンスターもらえるんだから!」
個人ランキングはどうなってるんだろう……
私は個人ランキングの方を見てスマホを落としそうになった。
「タク……8位だよ……」
今回のラスボスはまさかの属性土だったから、みんなやられたんだ。
えっじゃあ私は………?
「セルセレは何位?」
喜瀬が画面を見たまま固まってる私にたずねた。
「───────1位。」
信じられない……
あのトッププレイヤー達を抜いて私が1位だなんて……
「マジか……」
「喜瀬のおかげっ!ありがとう!!」
嬉しくって喜瀬に飛びついた。
喜瀬が火のモンスターを召喚してくれてなかったらどうなってたかわからない。
「それって……負けを認めたってことでいい?」
「1位の報酬はあのラスボス、ピュートーンだよ。すごくない?」
「それをもらえたのも俺のおかげ。負けってことでいいよね?」
喜瀬しつこい……
まあ確かに喜瀬のおかげだし……
「今回は負けでいいよ。でも次は……」
喜瀬に口をふさがれた。
こ、これってキス……?!
喜瀬はそのまま唇を私の首筋に沿うように這わせ、両手で私の着ていた服のボタンを外していく……
こいつ……どこまでするつもりなの?!
「ちょっ、喜瀬…離れっ……」
私が言い終わるより先に喜瀬がバッと離れた。
見ると喜瀬の頬が真っ赤だった。
「やっぱダメだ……森 桜が相手だと緊張する。これ以上は心臓がヤバい……」
喜瀬は手で胸を押さえ、私からの視線を避けるように背を向けた。
えっ……
なにこの黄瀬の恥ずかしがりよう……
これって…この態度って……
私の心臓もドキドキ度MAXになってきた。
喜瀬は何度か深呼吸したあと私に近付き、外したボタンを留め直してくれた。
「ごめん……どう言ったらいいかわからないんだけど。多分……好きなんだと思う。」
多分はいらない。
いらないんだけど……
「私も多分、好きだと思う……」
私の言葉に喜瀬の動きが止まった。
真っ赤になった私の顔を喜瀬がそっと…手で撫でた。
「なにそれ…不確か。」
「喜瀬だって……」
喜瀬は嬉しそうに笑ったあと
もう一度私にキスをした────────
「まさかセルセレさんがこんな近くにいただなんて!」
「1位おめでとうございますっ!」
「セルセレさんのおかげでモンスター頂けました!」
「ありがとうございまーすっ!!」
「うん……あの、もういいから。」
ギルドメンバーの男子達にめっちゃ頭を下げられてしまった。
竹内が喜瀬にかけてきた電話がずっと通話中だったらしく、セルセレが私だとバレてしまったのだ。
「セルセレさん荷物お持ちしますっ。」
「セルセレさん肩凝ってませんか?お揉みしますっ。」
「いいからっあっち行って!」
こいつらのせいで学校中にも知れ渡ってしまった。
いきなりサインとか頼まれるし……
恥ずかしいったらない。
そんな私のことを喜瀬が口元を手で隠しながら見ていた。
あれ絶対笑ってる。楽しんでる顔だ。
喜瀬はすっとぼけたけど、電話口の竹内にわかるようにわざと私の名前とかを言ったんだと思うんだよね……
まぁこれで学校でも堂々とみんなとハンワールが出来るようにはなったのだけど。
喜瀬はインストールし直し、最初っからコツコツ真面目にやっている。
それでも竹内達らよりはもうだいぶん強くなった。
今日は新刊が納入される日だ。
私が好きなミステリー作家のアガサ・クリスさんの最新版も入ってるはず。
ウキウキしながら図書室にいる司書の高橋さんに聞いてみた。
「ごめんね森さん。その新刊は今、読んでる人がいて……」
まさか……
「これだろ?森 桜。」
後ろから喜瀬に本で頭を小突かれた。
「読んだ?」
「読んだよ。犯人は……」
「スト─────っプ!」
私は慌てて喜瀬の口を手で抑えた。
「彼氏なんだから手じゃなくて口でふさいだら?」
「ちょっともうっこんなとこでキスしようとしないで!」
喜瀬は隙あらば私とベタベタしようとしてくる。
学校だろうがお構い無しだ。
そのへんの感覚も常識とかなりズレてるからすごく困る……
もうすぐハンワールで新しいイベントが始まる。
結局私は竹内達のギルド、暗闇に惑いし漆黒の闇にずっとお世話になることにした。
「次のイベントってどんなの?」
図書室で本を読んでいる私に喜瀬が聞いてきた。
「ギルド対抗バトルだよ。別ギルドと戦うの。」
「チーム戦てこと?やだよ。あいつらと一緒に戦うの。」
「まあ、かなり苦戦しそうだよね。」
「俺、そのイベん時だけ他ギルド行っててもいい?」
「よくないっ私だけじゃムリ!喜瀬の家で合宿しない?」
「はあ?二人っきりなら喜んでするけど…仕方ないなぁ。」
なんだかんだで、喜瀬も竹内達とハンワールをするのを楽しんでることを私は知っている。
やっぱりゲームはみんなでワイワイする方が盛り上がるからねっ。
良かったらあなたも一緒に戦ってみませんか?
ハンワールの世界へ
ようこそっ!
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2021/05/29 公開
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