文字サイズ
小
中
大
特大
26 / 57
25 新たな出発 1
クロウがゴールディフロウ市街跡に戻ったのは、それから更に一日経ってからのことだった。
そこには、遅れてやってきたデューンブレイドの主戦力も集結している。
クロウが旅立って二日後に彼らも出発し、ここに到着してから早速住み着いた人々から警備の仕事を請け負っているのだ。十年前の襲撃から辛くも逃げ出し、戻ってきた人々もいる。
ゴールディフロウは、南の街道の要所だ。
これから南に下って地方の都市を周り、更に仲間を集めて、最後の魔女、エニグマとの最終決戦に備える。
かつての麗しの王都は、今は人々の再起の原点となっていた。ゆっくりとではあるが、街は着実に復活しつつある。
「クロウさん! 戻ったんですね!」
見張りに立っていたサップが、嬉しげに山から下りてきたクロウに駆け寄ってくる。
その呼び名を聞いたクロウはきつく唇を噛み締めた。
俺はナギには戻れなかった。
ナギとは、レーゼにもらった俺だけの名前──あの唇で呼ばれるまではまだ封印しなくてはならない。
クロウは黙ってサップの前を通り過ぎる。街には入りたくはなかったのだ。
彼は街外れの林に入ってひと時の休息を得る。塔で見たことは誰にも話したくない。まだ一人で考えたかった。
「カーネリアが心配しているぞ」
夕刻、枝の間に張った小さな天幕の前で、熾した火を眺めているクロウにブルーが声をかけた。一人でやってきたらしい。手には食糧を持っている。
「一人になりたいなら戻るが」
「……」
青年が答えないのを、ブルーはいてもいいと解釈して横に座る。
「……会えなかったのか?」
クロウが大切な誰かに──おそらく愛する人のために魔女を追っていたことは、デューンブレイドの誰もが知っていた。
彼はなにも言わなかったが、その一途さと必死さから、そうだろう想像していたのだ。
「よければ聞くが、無理しないでいい。カーネリアには、来るなときつく言ってある」
「……そうだな」
クロウは重い口を開いた。しかし、なにを話していいかわからないようで、ブルーは助け舟を出した。
「……恋人に会えなかったのか?」
「こいびと?」
クロウは炎から目を逸らし、ブルーを見つめた。
「いやだって、お前……恋人に会いに行ってきたんじゃないのか?」
「……」
「違ったか? や、なんというか、お前自分のこと話さないから、俺たちは勝手にそう思ってたんだけど。ゾルーディアを滅ぼしてから、えらく急いで旅立ったし、大事な人に会いに行くんじゃないかって……」
「俺は遅かった」
それは血を吐くような声だった。
「え? それはもしかして……」
「あの人を、レーゼを助けられなかった……助けると誓ったのに!」
クロウは自分の膝に顔を埋めて、肩を震わせている。
泣いているのか? この男が?
いや、それよりも、レーゼという名の恋人は、もうなくなっていたのか。
ブルーはどう声をかけていいかわからず、持ってきた食料を焚き火で温め直す。煮込んだ肉の良い香りが林の中に漂った。
「……まぁ飯でも食って力をつけろ。俺はこれから見張の当番なんだ。街に戻るよ」
二人とも気がつかなかったが、遅い夏の夕刻はすっかり暮れていたのだった。
ゾルーディアが滅んでアルトア大陸西方と南方では、ギマはほぼいなくなったが、まだ油断はできない。基本的には大陸全土がまだ、エニグマの版図なのだ。そしてギマを生成できるのは、今やエニグマだけだ。
もしかしたら今頃、失ったギマを増やそうと邪悪な画策をしているかもしれない。だから夜も見張りがいる。
ブルーは去り、クロウは眠れない夜を迎えた。
考えるのは映像で映し出された、レーゼの姿、そしてルビアの叫びだ。クロウは<シグル>の訓練により、多少の読唇術を取得している。あの時は驚きのあまり、そこまでできなかった。
しかし、今ならば──。
クロウは天幕の下にごろりと転がり、きつく目を閉じた。
迫り来るギマからレーゼを必死で庇い、ルビアは何かを指示していた。
あの唇の動き、あれはなんと叫んでいたのだったか。
『レーゼ様! 塔の下から王宮の地下へ! 地下へ逃げてください!』
『地下の宝物庫に行くのです!』
「王宮の地下……?」
クロウはがばりと身を起こした。
「地下だって?」
多分、間違いはない。地下と何度も繰り返していた。
忘却の塔には地下へと下りる通路がある。かつてクロウが流れ着き、レーゼに助け出されたところだ。
あの道は王宮へも繋がっているのか?
昔、魔女に攻め込まれた時、ルビアがレーゼを伴って逃げ延びたのは、もしかしてその道なのか?
考えるよりも先に足が動いた。
塔から王宮に地下道が通じているなら、王宮からも地下に行き着けるはずだ。
星空の下をクロウはゴールディフロウ王宮跡へと向かって走った。
レーゼは生きている。
そう信じて。
誰にも知られたくなかったから、街は迂回する。街から少し登ったところにかつてのゴールディフロウの王宮があるのだ。
かつての壮麗な宮殿は、今は迷宮とも言える廃墟になり、怖がって誰も近づこうとはしないので、却って都合がよかった。しかし、クロウはシグルだった昔、この廃墟でよく訓練をさせられたから、建物の構造が頭に入っている。
ここだ。夜に来るのは初めてだが。
星あかりの下で見る王宮の荒廃は、市街よりも深刻で魔女たちがいかにこの城を憎んでいたかが伝わる。
かつて美しかったであろう広間や庭園は、破壊し尽くされ無惨な様相だった。死骸が転がっていないのは幸いだ。全てギマにされてしまったのだろう。
そして殺した王族の死体を保存しておいてギマとなし、レーゼにさらに絶望を与えた。映像のレーゼは、クロウの記憶にあった時よりもさらに痩せて、包帯の隙間から紫の痣がはみ出していた。
ゾルーディアが滅んだ今、レーゼを蝕む痣は、今頃消えているはずだが、もしエニグマの手に落ちてしまってるなら……。
レーゼ、すまない。
俺がもっと早く魔女を倒していれば!
地下に至る廊下と階段は、王宮の一番奥にあった。
おそらく非常時の際に王族の逃げ道となっていたのだろう。しかし実際には王族は皆殺しにされている。よほど魔女の襲撃が突然、かつ急激なものだったのだろうか?
本来なら厳重に隠されているだろう秘密の抜け道は、誰も使った形跡がなかったが、前室の壁が破壊されていたので比較的容易く見つかった。
扉は壁と見分けがつかないから、ここからギマは奥へは入れなかったのだろう。階段は無傷だったので、クロウは躊躇なく地下へと下りていく。
不思議なことに今は夜で、しかも地下であるはずなのに、周囲はぼんやりと明るいのだ。これも昔の王族の張った結界の一部なのかもしれなかった。
最下層につくと、そこは小さなホールとなっていった。
更に奥へと続く廊下があるが、壁が岩盤になっていて、おそらくそこが山の下を通り「忘却の塔」へと続くのだろう。
レーゼは塔からここまで逃げてきたのか?
クロウはホールへと戻って他に通路がないか調べ始めた。
すると装飾に紛れていくつかの扉があり、分岐があることがわかった。
「……」
しばらく考えて、クロウは一番目立たない扉を開けた。巧妙に隠されていたが壁の一部がわずかに動いた痕跡がある。
中は一本道で広い廊下となっていた。正面に扉がある。
大きな扉にはゴールディフロウ王家の紋章があり、厳重に封印されていたようだが、それがわずかに解けている。つまり、扉が不完全に開いているのだ。痩せた子供なら通り抜けられるくらいに。
昔の彼ならば通り抜けられただろうが、今のクロウには到底無理だ。なので渾身の力を込めてこじ開ける。封印は弱っているから、不可能ではない。クロウにもわずかに魔女の血が混じっているのだ。
かなりの時間をかけて格闘していると、扉がまた少し開いた。
これならなんとか滑り込めるかもしれない。
クロウは迷わずに着ているものを脱ぎ捨て、鉢金も解いた。
下着姿になった彼は扉の隙間からなんとか体を滑り込ませた。ここ数日ろくに食事をしていないことも幸いし、入り込むことに成功する。
入った途端、またしてもぼんやりと灯りが灯った。
そこは王家の宝物庫だった。
そこには、遅れてやってきたデューンブレイドの主戦力も集結している。
クロウが旅立って二日後に彼らも出発し、ここに到着してから早速住み着いた人々から警備の仕事を請け負っているのだ。十年前の襲撃から辛くも逃げ出し、戻ってきた人々もいる。
ゴールディフロウは、南の街道の要所だ。
これから南に下って地方の都市を周り、更に仲間を集めて、最後の魔女、エニグマとの最終決戦に備える。
かつての麗しの王都は、今は人々の再起の原点となっていた。ゆっくりとではあるが、街は着実に復活しつつある。
「クロウさん! 戻ったんですね!」
見張りに立っていたサップが、嬉しげに山から下りてきたクロウに駆け寄ってくる。
その呼び名を聞いたクロウはきつく唇を噛み締めた。
俺はナギには戻れなかった。
ナギとは、レーゼにもらった俺だけの名前──あの唇で呼ばれるまではまだ封印しなくてはならない。
クロウは黙ってサップの前を通り過ぎる。街には入りたくはなかったのだ。
彼は街外れの林に入ってひと時の休息を得る。塔で見たことは誰にも話したくない。まだ一人で考えたかった。
「カーネリアが心配しているぞ」
夕刻、枝の間に張った小さな天幕の前で、熾した火を眺めているクロウにブルーが声をかけた。一人でやってきたらしい。手には食糧を持っている。
「一人になりたいなら戻るが」
「……」
青年が答えないのを、ブルーはいてもいいと解釈して横に座る。
「……会えなかったのか?」
クロウが大切な誰かに──おそらく愛する人のために魔女を追っていたことは、デューンブレイドの誰もが知っていた。
彼はなにも言わなかったが、その一途さと必死さから、そうだろう想像していたのだ。
「よければ聞くが、無理しないでいい。カーネリアには、来るなときつく言ってある」
「……そうだな」
クロウは重い口を開いた。しかし、なにを話していいかわからないようで、ブルーは助け舟を出した。
「……恋人に会えなかったのか?」
「こいびと?」
クロウは炎から目を逸らし、ブルーを見つめた。
「いやだって、お前……恋人に会いに行ってきたんじゃないのか?」
「……」
「違ったか? や、なんというか、お前自分のこと話さないから、俺たちは勝手にそう思ってたんだけど。ゾルーディアを滅ぼしてから、えらく急いで旅立ったし、大事な人に会いに行くんじゃないかって……」
「俺は遅かった」
それは血を吐くような声だった。
「え? それはもしかして……」
「あの人を、レーゼを助けられなかった……助けると誓ったのに!」
クロウは自分の膝に顔を埋めて、肩を震わせている。
泣いているのか? この男が?
いや、それよりも、レーゼという名の恋人は、もうなくなっていたのか。
ブルーはどう声をかけていいかわからず、持ってきた食料を焚き火で温め直す。煮込んだ肉の良い香りが林の中に漂った。
「……まぁ飯でも食って力をつけろ。俺はこれから見張の当番なんだ。街に戻るよ」
二人とも気がつかなかったが、遅い夏の夕刻はすっかり暮れていたのだった。
ゾルーディアが滅んでアルトア大陸西方と南方では、ギマはほぼいなくなったが、まだ油断はできない。基本的には大陸全土がまだ、エニグマの版図なのだ。そしてギマを生成できるのは、今やエニグマだけだ。
もしかしたら今頃、失ったギマを増やそうと邪悪な画策をしているかもしれない。だから夜も見張りがいる。
ブルーは去り、クロウは眠れない夜を迎えた。
考えるのは映像で映し出された、レーゼの姿、そしてルビアの叫びだ。クロウは<シグル>の訓練により、多少の読唇術を取得している。あの時は驚きのあまり、そこまでできなかった。
しかし、今ならば──。
クロウは天幕の下にごろりと転がり、きつく目を閉じた。
迫り来るギマからレーゼを必死で庇い、ルビアは何かを指示していた。
あの唇の動き、あれはなんと叫んでいたのだったか。
『レーゼ様! 塔の下から王宮の地下へ! 地下へ逃げてください!』
『地下の宝物庫に行くのです!』
「王宮の地下……?」
クロウはがばりと身を起こした。
「地下だって?」
多分、間違いはない。地下と何度も繰り返していた。
忘却の塔には地下へと下りる通路がある。かつてクロウが流れ着き、レーゼに助け出されたところだ。
あの道は王宮へも繋がっているのか?
昔、魔女に攻め込まれた時、ルビアがレーゼを伴って逃げ延びたのは、もしかしてその道なのか?
考えるよりも先に足が動いた。
塔から王宮に地下道が通じているなら、王宮からも地下に行き着けるはずだ。
星空の下をクロウはゴールディフロウ王宮跡へと向かって走った。
レーゼは生きている。
そう信じて。
誰にも知られたくなかったから、街は迂回する。街から少し登ったところにかつてのゴールディフロウの王宮があるのだ。
かつての壮麗な宮殿は、今は迷宮とも言える廃墟になり、怖がって誰も近づこうとはしないので、却って都合がよかった。しかし、クロウはシグルだった昔、この廃墟でよく訓練をさせられたから、建物の構造が頭に入っている。
ここだ。夜に来るのは初めてだが。
星あかりの下で見る王宮の荒廃は、市街よりも深刻で魔女たちがいかにこの城を憎んでいたかが伝わる。
かつて美しかったであろう広間や庭園は、破壊し尽くされ無惨な様相だった。死骸が転がっていないのは幸いだ。全てギマにされてしまったのだろう。
そして殺した王族の死体を保存しておいてギマとなし、レーゼにさらに絶望を与えた。映像のレーゼは、クロウの記憶にあった時よりもさらに痩せて、包帯の隙間から紫の痣がはみ出していた。
ゾルーディアが滅んだ今、レーゼを蝕む痣は、今頃消えているはずだが、もしエニグマの手に落ちてしまってるなら……。
レーゼ、すまない。
俺がもっと早く魔女を倒していれば!
地下に至る廊下と階段は、王宮の一番奥にあった。
おそらく非常時の際に王族の逃げ道となっていたのだろう。しかし実際には王族は皆殺しにされている。よほど魔女の襲撃が突然、かつ急激なものだったのだろうか?
本来なら厳重に隠されているだろう秘密の抜け道は、誰も使った形跡がなかったが、前室の壁が破壊されていたので比較的容易く見つかった。
扉は壁と見分けがつかないから、ここからギマは奥へは入れなかったのだろう。階段は無傷だったので、クロウは躊躇なく地下へと下りていく。
不思議なことに今は夜で、しかも地下であるはずなのに、周囲はぼんやりと明るいのだ。これも昔の王族の張った結界の一部なのかもしれなかった。
最下層につくと、そこは小さなホールとなっていった。
更に奥へと続く廊下があるが、壁が岩盤になっていて、おそらくそこが山の下を通り「忘却の塔」へと続くのだろう。
レーゼは塔からここまで逃げてきたのか?
クロウはホールへと戻って他に通路がないか調べ始めた。
すると装飾に紛れていくつかの扉があり、分岐があることがわかった。
「……」
しばらく考えて、クロウは一番目立たない扉を開けた。巧妙に隠されていたが壁の一部がわずかに動いた痕跡がある。
中は一本道で広い廊下となっていた。正面に扉がある。
大きな扉にはゴールディフロウ王家の紋章があり、厳重に封印されていたようだが、それがわずかに解けている。つまり、扉が不完全に開いているのだ。痩せた子供なら通り抜けられるくらいに。
昔の彼ならば通り抜けられただろうが、今のクロウには到底無理だ。なので渾身の力を込めてこじ開ける。封印は弱っているから、不可能ではない。クロウにもわずかに魔女の血が混じっているのだ。
かなりの時間をかけて格闘していると、扉がまた少し開いた。
これならなんとか滑り込めるかもしれない。
クロウは迷わずに着ているものを脱ぎ捨て、鉢金も解いた。
下着姿になった彼は扉の隙間からなんとか体を滑り込ませた。ここ数日ろくに食事をしていないことも幸いし、入り込むことに成功する。
入った途端、またしてもぼんやりと灯りが灯った。
そこは王家の宝物庫だった。
感想 20
あなたにおすすめの小説
飛べないと捨てられたので、竜ごと出て行きます
「お前は竜に乗れもしない、ただの妻だろう」
竜騎士団長の夫はそう言って、飛べる従騎士の娘を選びましたわ。
ええ、わたくしは飛べません。十二年、地上におりました。
夜明け前に三十一頭の寝息を数え、歯を磨き、爪の砂を取り、冬に毛布を掛け、契約を編んで。——この国でただひとりの「調律者」として。
竜は、人を乗せない生き物ですのよ。竜自身が「乗せてもいい」と決めない限り。そして竜が誰の言葉で頷いてきたか、あの方は十二年、一度もお考えにならなかった。
離縁されて、わたくしは竜舎を出ました。
三日後から、竜は一頭も飛ばなくなりましたの。
怒っているのではありませんのよ。竜は報復をしませんもの。ただ——寂しいのです。
そして来月は、三年に一度の、契約更新日ですわ。
竜の卵を押し付けられて追放されましたが、孵ったら神竜でした
公爵令嬢エルヴィラは、夜会の場でルトガー王子から身に覚えのない罪で婚約破棄を言い渡される。おまけに押し付けられたのは、五十年間孵らない「ハズレの卵」。卵の管理役という名目で、北の辺境ノルドへ追放されてしまう。
けれど、殻ごしに触れた卵は、かすかにあたたかかった。――ぬくもりは、嘘をつかない。
エルヴィラは雪の旅路で毎晩卵を抱いて眠り、子守歌を歌い続ける。行き倒れかけたところを救ってくれたのは、辺境の竜医カスパル。「卵は、抱いてくれた腕を覚えていますから」――うわさよりも目の前の卵を信じてくれる人のもとで、卵はついに孵る。生まれたのは、真っ白なふわふわの子竜・ハク。じつは千年にいちどの神竜だった。
神竜を「石ころ」と呼んで捨てた王都からは、竜が次々と去り、雨が消え……。悪役たちは自分の嘘の答え合わせと向き合うことに。これは、疎まれていた「あたためずにいられない性分」が、正しく愛される場所で花開くまでの物語。もふもふ多め、後味すっきり、愛はブレません。
白い結婚だと言って妻を置いて逃げたら、知らない間に子供が生まれて消えていた
学生時代から想い続けていたヴィクトリアを忘れられないまま、ヒルダと結婚したハント。新婚初夜、彼は妻に「愛しているのは別の女性だ」と告げ、そのまま隣国へ赴任した。
恋愛小説のように、妻が待ち続けてくれるなら、いつか自分も愛せるようになると思っていたからだ。
―だが一年後。
彼がようやく開いた妻からの手紙には、
「その子はもういません」
とだけ書かれていた。
これは恋愛小説を信じすぎた伯爵が、愛を知るまでの物語。
## 女主人公が夫以外の相手とガチの愛人関係になります。嫌悪感のある方はご注意ください
続編:https://www.alphapolis.co.jp/novel/633480820/482067940
「お前を愛することはない」と言われたので、「はいはい、かしこまりー」と答えたら、勝手に伯爵様が曇り始めました
「お前を愛することはない」
「はいはい、かしこまりー」
納得できない結婚をしたリオとオリバー。
ともに暮らし、お互いを知っていくうちに、オリバーは少しずつリオに惹かれていく。
しかし、リオはオリバーの「愛することはない」という言葉を律儀に守り続けていて——。
※9/10に加筆しました。
※なろう、カクヨムにも掲載しています。
※生成AIを構成・展開の壁打ち、設定整理、誤字脱字・表記ゆれ確認、文章推敲補助に利用。本文は基本的に自分で執筆し、提案された展開や短い表現を一部採用する場合があります。
「私に愛まで望むとは、強欲な女め」と罵られたレオノール妃の白い結婚
「私に愛まで望むな。褒賞に王子を求めておいて、強欲が過ぎると言っている」
新婚初夜に訪れた寝室で、レオノールはクラウディオ王子に白い結婚を宣言される。
それもそのはず。
2人の間に愛はないーーどころか、この結婚はレオノールが魔王討伐の褒美にと国王に要求したものだった。
でも、王子を望んだレオノールにもそれなりの理由がある。
美しく気高いクラウディオ王子を欲しいと願った気持ちは本物だ。
だからいくら冷遇されようが、嫌がらせを受けようが心は揺るがない。
どこまでも逞しく、軽薄そうでいて賢い。どこか憎めない魅力を持ったレオノールに、やがてクラウディオの心は……。
すれ違い、拗れる2人に愛は生まれるのか?
焦ったい恋と陰謀+バトルのラブファンタジー。
【完結】番である私の旦那様
異世界であるミーストの世界最強なのが黒竜族!
黒竜族の第一皇子、オパール・ブラック・オニキス(愛称:オール)の番をミースト神が異世界転移させた、それが『私』だ。
バールナ公爵の元へ養女として出向く事になるのだが、1人娘であった義妹が最後まで『自分』が黒竜族の番だと思い込み、魅了の力を使って男性を味方に付け、なにかと嫌味や嫌がらせをして来る。
オールは政務が忙しい身ではあるが、溺愛している私の送り迎えだけは必須事項みたい。
気が抜けるほど甘々なのに、義妹に邪魔されっぱなし。
でも神様からは特別なチートを貰い、世界最強の黒竜族の番に相応しい子になろうと頑張るのだが、なぜかディロ-ルの侯爵子息に学園主催の舞踏会で「お前との婚約を破棄する!」なんて訳の分からない事を言われるし、義妹は最後の最後まで頭お花畑状態で、オールを手に入れようと男の元を転々としながら、絡んで来ます!(鬱陶しいくらい来ます!)
大好きな乙女ゲームや異世界の漫画に出てくる「私がヒロインよ!」な頭の変な……じゃなかった、変わった義妹もいるし、何と言っても、この世界の料理はマズイ、不味すぎるのです!
神様から貰った、特別なスキルを使って異世界の皆と地球へ行き来したり、地球での家族と異世界へ行き来しながら、日本で得た知識や得意な家事(食事)などを、この世界でオールと一緒に自由にのんびりと生きて行こうと思います。
前半は転移する前の私生活から始まります。
転生した本好き幼女は、冷徹宰相パパのために暗躍します!~どんなピンチも本の世界に入れる『ひみちゅのチート』で解決でしゅ~
ブラック企業に勤める本の虫でアラサーOLの星花は、突然水に突き落とされた衝撃を感じる。
藻掻くうちに、自分はなぜか赤ちゃんになっていることを理解する。
溺死寸前の彼女を助けたのは、冷徹な手腕により周囲から「血塗りの宰相」と恐れられるアイザック・リヴィエール公爵だった。
その後、熱に浮かされながら見た夢で前世を思い出し、星花は異世界の赤ちゃんに転生したことを自覚する。
目覚めた彼女は周囲の会話から、赤ちゃんの自分を川に落としたのは実の両親だと知って、強いショックを受けた。
前世の両親もいわゆる毒親であり、今世では「親」に愛されたかったと……。
リヴィエール公爵家の屋敷に連れて行かれると、星花にはとても貴重な聖属性の魔力があるとわかった。
アイザックに星花は「ステラ」と名付けられ彼の屋敷で暮らすようになる。
当のアイザックとはほとんど会わない塩対応だが、屋敷の善良な人たちに温かく育てられる。
そんなある日、精霊と冒険する絵本を読んだステラはその世界に入り込み、実際に精霊と冒険した。
ステラには「本の世界に入り込み、その本の知識や内容を実際に体験したように習得できる特別な力」があったのだ。
彼女はその力を使って、隣国との条約締結に関する通訳不在問題や皇帝陛下の病気を治す薬草探索など、様々な問題を解決する。
やがて、アイザックは最初は煩わしかったはずのステラの活躍と愛らしさを目の当たりにし、彼女を「娘として」大切に思うようになる。
これは赤ちゃんに転生した本好きアラサーの社畜OLが、前世の知識と本好きの力を活かして活躍した結果、冷徹な義父から溺愛される話である。
※最終話まで予約投稿済
まだ20歳の未亡人なので、この後は好きに生きてもいいですか?
政略結婚で愛することもなかった旦那様が魔物討伐中の事故で亡くなったのが1年前。
喪が明け、子供がいない私はこの家を出て行くことに決めました。
そんな時でした。高額報酬の良い仕事があると声を掛けて頂いたのです。
その仕事内容とは高貴な身分の方の閨指導のようでした。非常に悩みましたが、家を出るのにお金が必要な私は、その仕事を受けることに決めたのです。
閨指導って、そんなに何度も会う必要ないですよね?しかも、指導が必要には見えませんでしたが…。
でも、高額な報酬なので文句は言いませんわ。
家を出る資金を得た私は、今度こそ自由に好きなことをして生きていきたいと考えて旅立つことに決めました。
その後、新しい生活を楽しんでいる私の所に現れたのは……。
まずは亡くなったはずの旦那様との話から。
ご都合主義です。
設定は緩いです。
誤字脱字申し訳ありません。
主人公の名前を途中から間違えていました。
アメリアです。すみません。