家族に疎まれて、醜穢令嬢として名を馳せましたが、信用出来る執事がいるので大丈夫です

花野拓海

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二章  しかし、概して人々が運命と呼ぶものは、大半が自分の愚行にすぎない。

夏休みだ!プールに遊びに誘ってくれる美少女とかいないかなぁ〜

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 窓から太陽の光が差し込んでくる。
 窓から射し込む光を浴びながら起き上がり、伸びをしながらベッドから降りる。

「ん~~~」

 そんなぼやーとした声を上げるのもレベッカのルーティーンだ。
 いくらレベッカを虐める使用人や姉と言えども、起床時に攻撃を仕掛けるなんてマネはしたことがない。
 そのため、朝の起床はレベッカにとって数少ない安らぎの時間だ。

「お嬢様。起きていますか?」

 と、レベッカが軽くストレッチをしていたところにアイトがやってきた。

「アイト。起きてるよ」

 レベッカが扉に向かってそう言うと、アイトが静かに入ってきた。
 アイトと過ごす時間。それもレベッカの安らぎの時間の1つであり、好きな人と一緒に過ごせる大切で貴重な時間だった。

「朝食を持ってきましたが、食べますか?」

「食べる食べる。ありがと、アイト」

 アイトと両思いになってから、レベッカの日常にも変化が訪れた。
 まず、忙しくてあまり来ることができなかったアイトの来る回数が増えた。それも、少し増えたなどではなく、ものすごく増えたのだ。

 アイトが持ってきてくれないと食べることもできなかった朝食、昼食、夕食も最近は毎日食べることができている。
 そのおかげで痩せ細った不健康な身体ではなく、健康的な身体になっていた。
 レベッカの身体にはお肉もついてきて、スタイルもよくなってきた。そのおかげでもはや誰が見ても美少女だと言えるようになってきている。

 アイトが頻繁に来ることもあり、使用人たちの訪れる数も減っている。
 ルルアリアが来た時も、アイトがレベッカを守ってくれたのだから。

 そして変化したのはもう1つ。

「では、今日も朝食を食べたあとに行きますか?」

「うん。お願い」

 ここ最近毎日行っているところ。ステラのお墓だ。

 いくら今楽しくても、ステラを失った事実は変わらない。
 別に毎日行く必要はないと思っているが、レベッカの自己満足でも、そうしたいと思っているのだ。

「じゃあ、今日もお願いね。アイト」

 そうして、2人で外に出かける。
 レベッカが外に出るにはアイトの存在が必要だ。

 ステラによる殺人事件。トリスタンがレベッカの効力は関係ないと宣言したが、それでも疑うものが多く、待遇は全く改善されていない。

 レベッカが一人で外に出るなど自殺行為だ。
 命を狙われているわけではないが、それでも折角綺麗になったレベッカの肌に傷がつくのがアイト的に凄く嫌らしい。

「じゃあ、行こっか」

「はい」

 2人は手を繋いで屋敷の外に出て行った。
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