家族に疎まれて、醜穢令嬢として名を馳せましたが、信用出来る執事がいるので大丈夫です

花野拓海

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3章 逆境は真実へと至る最初の道筋である。

詐欺サイトで買い物しそうになった。危な〜!調べて良かったぁ〜

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 馬車に揺られて、少し大きな街に着いた。

「ここは、僕の家であるフーラ家の領地です。ここならば、ゆっくりしていただけるでしょう」

 雨上がりの街を見ながら、レベッカはナイルの説明を聞く。

「ルーズ領からは、結構離れてしまうのですね」

「そうですね」

 ナイルも、レベッカのその一言でレベッカが実家と何かあったのだと予想したが、深堀はしなかった。

 馬車に揺られて、フーラ家の屋敷に到着した。

「どうぞ、先ずはシャワーでも浴びてください。僕の客人として紹介しますので、安心してくださいね」

「うん。色々と、ありがとう」

 レベッカはナイルにお礼を言うと、メイドの案内でお風呂に向かった。

 濡れた衣服を脱ぎ、お風呂場でシャワーを浴びてお湯に浸かる。

「ふぅ………」

 もう二度と入ることはないと思っていたお風呂を噛み締めながら入る。

「家族には、恵まれなかったけど、人の縁には恵まれたね………」

 ナイルが何故親切にしてくれるのかはわからない。だが、今はその好意に甘えよう。

「それに、手掛かりも探せるかもしれない」

 フーラ家が手紙の噂を知らない可能性もあるが、あれは元々アイトが教えてくれた噂だ。それなりに広まっている可能性はある。

「手紙、持ってくればよかったですね………」

 まあ、そもそも今のレベッカに手持ちはないのだが。
 手紙はアイトに預けている。なので、手紙はアイトの部屋にあるのだ。

「どのみち、一度ルーズ領に帰るのは確定なのかな」

 その後、調べあげ筆者をみつけ、殺す。
 それが、今のレベッカの生きる理由だ。

 懸念点など考える必要などない。前に進む。それだけだ。
 そのためには、自分がどれだけ傷つこうが構わない。
 でも、そんなレベッカの復讐は終わった瞬間に、レベッカは生きる意味を失うだろう。

「まあ、そんな後の話しは後で考えようかな」

 今はそんなことを考えても無駄だと言わんばかりに、レベッカは伸びをすると、お風呂から上がった。

 お風呂から上がったレベッカを待ち構えてくれたメイドに、お礼を言ってからタオルを受け取り、身体を拭く。

 さっぱりした状態で、脱衣所の前で待ってくれていたメイドに連れられてレベッカはナイルのいる部屋に案内された。

 閉まっている扉に3回ノックをすると、中から「どうぞ」と、ナイルの声が聞こえる。

「失礼します」

 中に入ると、ナイルは椅子に座って、テーブルの上でなにかをしていた。

「えっと、なにを………?」

 気になって聞いてみるも、ナイルは答えることなくレベッカの方を向いて

「じゃあ、話しをしようか」

 そう言って、笑った。
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