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集会前トレーニング
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翌日、朝ごはんは変わらず和やかなムードで食べた。なんだかリリちゃんとゼニがおかずを取り合ってる。仲良いなぁ。今日の朝ごはんももちろんボリュームたっぷりで、朝から肉料理満点だ。この世界ではこれが普通なのかな?
朝ごはんを食べ終わりちょっとお茶の時間。これ紅茶だよな?みんなも紅茶って呼んでる。オレのもらった能力で勝手に翻訳してるだけなのかな?とにかくうまいからいいか。
「さてトーラ、みんなが集まるまでに少し話を詰めておこうか」
「うん、そうだね父さん」
そう言うと2人は席を立った。
「ゼニももちろん今日の集会、行くだろ?」
「え?集会?」
あれ?言ってなかったか?
「村の人みんなでコドクグモを倒しに行くかどうかを決めるんだよ」
「あれ?倒すんじゃ無かったのかよ?」
「そうも簡単には行かないっぽいぞ。だからそれを今日決めるんだよ」
「ふーん、じゃあま、顔出しとく?」
「その方がいいだろな」
「じゃあそれまでの時間、どうするよ?」
それまでの時間?確かにそうだな。まだ朝の7時過ぎだしなぁ。考えてなかった。
「なんだよ、何も考えてなかったのか?じゃあオレと一緒に鍛錬に行くか!」
ゼニと鍛錬?まぁ……悪くは無いか。オレ体力無さすぎだしなぁ。
「んー、じゃあそうしようかな。今日はついてくよ」
「お!いいねぇ!お前も目覚めたか!ようこそ!」
何言ってんだ?とは言えオレも勢いでコドクグモ討伐に参加するって言っちゃったけど、実際戦えるかどうか怪しいものだったしな。戦いに関してはゼニの方が先輩なのは間違いない。戦いに関してはな。
「何がようこそなのか分からんけど、とりあえず支度したら一緒に行くよ。コドクグモと戦う事になるなら、どう戦ったらいいか考えとかないとな」
「なんだよ!お前もちゃんと戦う気だったんだな!オレァてっきり後方で回復役しかしねぇつもりなのかと思ってたぜ!お前案外根性あるな!」
いてて!またバシバシするこいつ!
「あぁー!もう!いいから行くぞ!ほら!」
オレはゼニのケツを蹴ってリビングから押し出した。
「じゃあおばさん、行ってくるぜ!昼には広場に直行すっから!」
「ゼニちゃんもトウゴちゃんも気をつけてねぇ~!」
オレは騒がしく手を振るゼニの横でペコっと頭を下げる。
「ほらいい加減行くぞ、いつまで手振ってんだよ。どこまで行くんだ?」
「あぁ、ちょっと山の中に入ったら少し広めの原っぱ見つけてな。そこ行くんだわ」
手を振りながらゼニが答える。いつまで振ってんだよ。
ゼニは武器の入った籠を、オレはスクロールを入れたリュックとクッタさんからもらった盾を持って出た。2人で村外れの柵を超え山道に入る。確かにこの辺一帯は険しい山々で囲まれていて王都に通じる道以外は進むのが難しそうだ。しかしその反面、山からの恩恵を多く受けている様だ。魔獣や動物、山菜や木の実などたくさんの物を山々からもらっている。ところで魔獣と動物の違いってなんだ?襲ってくるか来ないかの違いか?いや動物だって襲って来るだろ。ゼニに聞いてもちゃんとした答えが返って来なさそうだから今度トーラさんかクッタさん辺りに聞いてみよう。
山道は想像してたよりも険しかった。
「ちょつと待ってくれよ~ゼニさぁーん……」
「あぁ?なんだよ体力ねぇなあーお前」
先を行くゼニが立ち止まって待っててくれてる。
「こんなっ……歩く事なんて……何年ぶりだ……」
正直しんどい。こりゃ本格的に体力作りしないとやってけないな……。
「ほれ、もうすぐ言ってた原っぱだ。もうちょいがんばれ」
くうぅ~、なんかマウント取られてる気がする。
そこから5分程山道を進むと急に視界が開けた。さっきまで木々の合間を縫うように歩いて来たけど、急に背の高い木が無くなりちょっとした草原が広がっていた。
「な?なかなかいいとこだろ?体動かすには丁度いい」
「体動かすのはちょっと待ってくれ……」
「なんだよぉー。まぁ少し休みながらオレ様の鍛錬でも見てな」
なんかカッコいいですな、ゼニさん。ではお言葉に甘えますよ。
オレは地面に腰を下ろしゼニを眺める。ゼニは背負っていた籠を降ろしその中からロングソードを取り出し、両手で持って構える。その構えは何だか剣道の構えの様だ。静かに目を閉じ、一呼吸置いて集中した後、豪快にロングソードを振り回した。素人のオレには振り回してる様にしか見えないけど、分かる人が見たらちゃんと様になってるのかな?とにかく様々な向きへロングソードを振り抜き、切り上げ、横に薙ぐ。150cmはあろうかというロングソードを、時には片手で軽々と振り回す。こいつ実は凄いのでは?
しばらくロングソードで素振りをした後、ゼニがオレに向き直った。
「ところでお前、武器は何使う気なんだ?」
「え?武器?」
「そうだよ。まさかお前、素手で戦う気じゃ無いだろな?まぁ魔法使いっちゃ魔法使いなんだからそれでもいいのかも知れねぇけどな」
考えて無かったなー。武器か。むしろオレに何が扱えるんだろ?
「ほれ、とりあえず籠の中に何種類か入ってるから試しに振ってみろよ」
ドン、っとゼニが籠をオレの目の前に置く。中を覗くといくつか武器が入っていた。
棍棒、こりゃ重そうだから無理だな。ロングソードが2本、今ゼニが持ってるやつよりは軽そうなやつだけどこれも無理だな。これはなんて言うんだっけ?大きく反った幅広の刀身の剣、なんか分からんけどこれも重そう。結局1本だけ入ってたショートソードを手に取った。
「まぁお前ならそれぐらいしか使えないか」
鞘に収まっていたショートソードを抜き、試しに振ってみる。まぁ振れん事も無いけど……、やっぱ重たい……。
「おいおいおい、これでも振り回せ無いのかよ?これは本格的に体鍛える所からだな……お前生きて行けんのかよ?」
「おっしゃる通りで……」
これは確かに本当にやばいな。
「まぁ今すぐどうこう出来る事じゃねぇんだから、今はお前の出来る事っつったら魔法使う事だろ?そっちをどうにかした方がいいんじゃねぇか?」
た、確かに……。ゼニのくせに的を得ているご意見だ。
「あっちに大きめな岩が何個か転がってたからそこで魔法ぶっぱなしてみたらどうだ?」
「そうするわ……」
ゼニから少し離れた場所に移動。そこには確かに大きな岩が4個ほど転がっていた。どれも大きさは軽自動車ぐらいあるな。さて、リュックを降ろして中からファイアボールのスクロールを取り出す。そしておもむろに1番手前の岩に向かって放つ。
「おお~」
放たれた炎の玉は岩に炸裂し弾け飛んだ。岩の方はと言うと、黒く変色している。で、すぐさま『修復』。
「1…2…3……」
修復が完了し再度ファイアボールを放つ。そして岩に炸裂。それを5回繰り返した。
「んー、だいたい7、8秒ぐらいか?」
オレがまず知りたかったのは一度使ったスクロールが再度使えるようになるのに必要な時間だ。それはそのままオレのスキになるからだ。いわゆるリキャストタイムが分かったところでオレはリュックからもうひとつのファイアボールのスクロールを取り出す。そして両手に1つずつスクロールを構え魔力を両方いっぺんに流し込む。すると2発のファイアボールが同時に放たれ狙い通り同じ岩に炸裂した。
「おお~これも行けるなぁ」
その後も色々試してみた。両方構えつつ片方だけ放ったり、片方を修復しながらもう片方を放ったり。修復のスキルの方は意識を集中するだけで発動するんだけど、スクロールの方はもうちょっと複雑だった。体内での魔力操作が必要だからだ。これがスクロールじゃなくて本物の魔法を操るならもっと複雑な魔力操作が必要なんじゃないか?そりゃ魔法使いが少ない訳だ。
「よっしゃ、次はこっちだな」
次に取り出したのはヒールのスクロール。
「どれどれ」
スクロールの魔法陣の面を自分に向けて魔力を送る。すると淡い緑の光がオレの胸辺りに当たってそのまま体内へ沈み込んだ。
変化無し。
「やっぱりかぁ~、ヒールっつったら怪我を治す魔法っぽいもんなぁ。疲労や失われた体力なんかは治らないよなぁ」
山登りした疲れは消えて無くなってない。オレは首を傾げながら腕をぐるぐる回したり、その場でぴょんぴょんジャンプしたりしてみた。
「あれ?そういやさっきまでふくらはぎがつりそうなぐらい痛かったけど、痛みは無くなってるな?」
これはもしや筋肉痛の類は怪我判定なのか?要検証だな。
「おぉー、派手にやってんなぁ!」
気がつくとゼニが近づいていた。
「ずいぶん調子良さそうじゃねぇか。てかスクロール使うだけだからこんなに連発しても魔力切れにはならねぇの?」
「ああ、たぶんならないな。スクロールを発動させるだけなら魔力はほんのちょっとしか使わないみたいだからな」
「ふーん、そりゃ便利だねえー」
あ、興味ねぇな、こいつ。
「ま、とにかく今のところは武器ってよりはやっぱ魔法で戦う事になりそうだな?それなら防具の方考えた方がいいんじゃねぇの?」
「防具……?なるほど、確かにそうかもな。意外に頭良さそうな事言うなお前」
「失礼な。それじゃまるでオレがバカみたいに聞こえるだろ。酷く気分を害したぞ」
いやバカだろお前。でも確かに防具か。鎧ってのはゴツイのだと今のオレの筋力じゃあ歩く事も出来なくなるな。
「それならやっぱり盾か……」
「盾?あぁーいいかもなそれ。一昨日も盾ぶん投げたりして上手いこと使えてたと思うぜ?クッタさんからもらった盾だろ?あれでいいんじゃね?」
「そうだな。盾で行くわ」
決まりだな。盾と魔法で行こう。
朝ごはんを食べ終わりちょっとお茶の時間。これ紅茶だよな?みんなも紅茶って呼んでる。オレのもらった能力で勝手に翻訳してるだけなのかな?とにかくうまいからいいか。
「さてトーラ、みんなが集まるまでに少し話を詰めておこうか」
「うん、そうだね父さん」
そう言うと2人は席を立った。
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「え?集会?」
あれ?言ってなかったか?
「村の人みんなでコドクグモを倒しに行くかどうかを決めるんだよ」
「あれ?倒すんじゃ無かったのかよ?」
「そうも簡単には行かないっぽいぞ。だからそれを今日決めるんだよ」
「ふーん、じゃあま、顔出しとく?」
「その方がいいだろな」
「じゃあそれまでの時間、どうするよ?」
それまでの時間?確かにそうだな。まだ朝の7時過ぎだしなぁ。考えてなかった。
「なんだよ、何も考えてなかったのか?じゃあオレと一緒に鍛錬に行くか!」
ゼニと鍛錬?まぁ……悪くは無いか。オレ体力無さすぎだしなぁ。
「んー、じゃあそうしようかな。今日はついてくよ」
「お!いいねぇ!お前も目覚めたか!ようこそ!」
何言ってんだ?とは言えオレも勢いでコドクグモ討伐に参加するって言っちゃったけど、実際戦えるかどうか怪しいものだったしな。戦いに関してはゼニの方が先輩なのは間違いない。戦いに関してはな。
「何がようこそなのか分からんけど、とりあえず支度したら一緒に行くよ。コドクグモと戦う事になるなら、どう戦ったらいいか考えとかないとな」
「なんだよ!お前もちゃんと戦う気だったんだな!オレァてっきり後方で回復役しかしねぇつもりなのかと思ってたぜ!お前案外根性あるな!」
いてて!またバシバシするこいつ!
「あぁー!もう!いいから行くぞ!ほら!」
オレはゼニのケツを蹴ってリビングから押し出した。
「じゃあおばさん、行ってくるぜ!昼には広場に直行すっから!」
「ゼニちゃんもトウゴちゃんも気をつけてねぇ~!」
オレは騒がしく手を振るゼニの横でペコっと頭を下げる。
「ほらいい加減行くぞ、いつまで手振ってんだよ。どこまで行くんだ?」
「あぁ、ちょっと山の中に入ったら少し広めの原っぱ見つけてな。そこ行くんだわ」
手を振りながらゼニが答える。いつまで振ってんだよ。
ゼニは武器の入った籠を、オレはスクロールを入れたリュックとクッタさんからもらった盾を持って出た。2人で村外れの柵を超え山道に入る。確かにこの辺一帯は険しい山々で囲まれていて王都に通じる道以外は進むのが難しそうだ。しかしその反面、山からの恩恵を多く受けている様だ。魔獣や動物、山菜や木の実などたくさんの物を山々からもらっている。ところで魔獣と動物の違いってなんだ?襲ってくるか来ないかの違いか?いや動物だって襲って来るだろ。ゼニに聞いてもちゃんとした答えが返って来なさそうだから今度トーラさんかクッタさん辺りに聞いてみよう。
山道は想像してたよりも険しかった。
「ちょつと待ってくれよ~ゼニさぁーん……」
「あぁ?なんだよ体力ねぇなあーお前」
先を行くゼニが立ち止まって待っててくれてる。
「こんなっ……歩く事なんて……何年ぶりだ……」
正直しんどい。こりゃ本格的に体力作りしないとやってけないな……。
「ほれ、もうすぐ言ってた原っぱだ。もうちょいがんばれ」
くうぅ~、なんかマウント取られてる気がする。
そこから5分程山道を進むと急に視界が開けた。さっきまで木々の合間を縫うように歩いて来たけど、急に背の高い木が無くなりちょっとした草原が広がっていた。
「な?なかなかいいとこだろ?体動かすには丁度いい」
「体動かすのはちょっと待ってくれ……」
「なんだよぉー。まぁ少し休みながらオレ様の鍛錬でも見てな」
なんかカッコいいですな、ゼニさん。ではお言葉に甘えますよ。
オレは地面に腰を下ろしゼニを眺める。ゼニは背負っていた籠を降ろしその中からロングソードを取り出し、両手で持って構える。その構えは何だか剣道の構えの様だ。静かに目を閉じ、一呼吸置いて集中した後、豪快にロングソードを振り回した。素人のオレには振り回してる様にしか見えないけど、分かる人が見たらちゃんと様になってるのかな?とにかく様々な向きへロングソードを振り抜き、切り上げ、横に薙ぐ。150cmはあろうかというロングソードを、時には片手で軽々と振り回す。こいつ実は凄いのでは?
しばらくロングソードで素振りをした後、ゼニがオレに向き直った。
「ところでお前、武器は何使う気なんだ?」
「え?武器?」
「そうだよ。まさかお前、素手で戦う気じゃ無いだろな?まぁ魔法使いっちゃ魔法使いなんだからそれでもいいのかも知れねぇけどな」
考えて無かったなー。武器か。むしろオレに何が扱えるんだろ?
「ほれ、とりあえず籠の中に何種類か入ってるから試しに振ってみろよ」
ドン、っとゼニが籠をオレの目の前に置く。中を覗くといくつか武器が入っていた。
棍棒、こりゃ重そうだから無理だな。ロングソードが2本、今ゼニが持ってるやつよりは軽そうなやつだけどこれも無理だな。これはなんて言うんだっけ?大きく反った幅広の刀身の剣、なんか分からんけどこれも重そう。結局1本だけ入ってたショートソードを手に取った。
「まぁお前ならそれぐらいしか使えないか」
鞘に収まっていたショートソードを抜き、試しに振ってみる。まぁ振れん事も無いけど……、やっぱ重たい……。
「おいおいおい、これでも振り回せ無いのかよ?これは本格的に体鍛える所からだな……お前生きて行けんのかよ?」
「おっしゃる通りで……」
これは確かに本当にやばいな。
「まぁ今すぐどうこう出来る事じゃねぇんだから、今はお前の出来る事っつったら魔法使う事だろ?そっちをどうにかした方がいいんじゃねぇか?」
た、確かに……。ゼニのくせに的を得ているご意見だ。
「あっちに大きめな岩が何個か転がってたからそこで魔法ぶっぱなしてみたらどうだ?」
「そうするわ……」
ゼニから少し離れた場所に移動。そこには確かに大きな岩が4個ほど転がっていた。どれも大きさは軽自動車ぐらいあるな。さて、リュックを降ろして中からファイアボールのスクロールを取り出す。そしておもむろに1番手前の岩に向かって放つ。
「おお~」
放たれた炎の玉は岩に炸裂し弾け飛んだ。岩の方はと言うと、黒く変色している。で、すぐさま『修復』。
「1…2…3……」
修復が完了し再度ファイアボールを放つ。そして岩に炸裂。それを5回繰り返した。
「んー、だいたい7、8秒ぐらいか?」
オレがまず知りたかったのは一度使ったスクロールが再度使えるようになるのに必要な時間だ。それはそのままオレのスキになるからだ。いわゆるリキャストタイムが分かったところでオレはリュックからもうひとつのファイアボールのスクロールを取り出す。そして両手に1つずつスクロールを構え魔力を両方いっぺんに流し込む。すると2発のファイアボールが同時に放たれ狙い通り同じ岩に炸裂した。
「おお~これも行けるなぁ」
その後も色々試してみた。両方構えつつ片方だけ放ったり、片方を修復しながらもう片方を放ったり。修復のスキルの方は意識を集中するだけで発動するんだけど、スクロールの方はもうちょっと複雑だった。体内での魔力操作が必要だからだ。これがスクロールじゃなくて本物の魔法を操るならもっと複雑な魔力操作が必要なんじゃないか?そりゃ魔法使いが少ない訳だ。
「よっしゃ、次はこっちだな」
次に取り出したのはヒールのスクロール。
「どれどれ」
スクロールの魔法陣の面を自分に向けて魔力を送る。すると淡い緑の光がオレの胸辺りに当たってそのまま体内へ沈み込んだ。
変化無し。
「やっぱりかぁ~、ヒールっつったら怪我を治す魔法っぽいもんなぁ。疲労や失われた体力なんかは治らないよなぁ」
山登りした疲れは消えて無くなってない。オレは首を傾げながら腕をぐるぐる回したり、その場でぴょんぴょんジャンプしたりしてみた。
「あれ?そういやさっきまでふくらはぎがつりそうなぐらい痛かったけど、痛みは無くなってるな?」
これはもしや筋肉痛の類は怪我判定なのか?要検証だな。
「おぉー、派手にやってんなぁ!」
気がつくとゼニが近づいていた。
「ずいぶん調子良さそうじゃねぇか。てかスクロール使うだけだからこんなに連発しても魔力切れにはならねぇの?」
「ああ、たぶんならないな。スクロールを発動させるだけなら魔力はほんのちょっとしか使わないみたいだからな」
「ふーん、そりゃ便利だねえー」
あ、興味ねぇな、こいつ。
「ま、とにかく今のところは武器ってよりはやっぱ魔法で戦う事になりそうだな?それなら防具の方考えた方がいいんじゃねぇの?」
「防具……?なるほど、確かにそうかもな。意外に頭良さそうな事言うなお前」
「失礼な。それじゃまるでオレがバカみたいに聞こえるだろ。酷く気分を害したぞ」
いやバカだろお前。でも確かに防具か。鎧ってのはゴツイのだと今のオレの筋力じゃあ歩く事も出来なくなるな。
「それならやっぱり盾か……」
「盾?あぁーいいかもなそれ。一昨日も盾ぶん投げたりして上手いこと使えてたと思うぜ?クッタさんからもらった盾だろ?あれでいいんじゃね?」
「そうだな。盾で行くわ」
決まりだな。盾と魔法で行こう。
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