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結論から言うブームは終わらなかった。
なんなら最大手カプに昇格していた。
解せぬ。
最近はもう冷たくすればするほどツンデレだなんだと持て囃されるので諦めて普通に接しているが、それならそれでデレたと言われるので台パン欲を抑えるのに苦労している。
僕は、天使ルイスガチ恋、同担拒否、懐古厨ヲタだと言うのに!
そして今僕はもう一つ大変な問題に直面している。
オフコラボが決まってしまった。
『天使と魔神とお茶をのもう』のオフコラボが。
「………むり……」
この魔神レヴィ、中の人を絶対に知りたくないタイプのヲタクである。
よくある前世まとめとかも見られない。
前世は前世。
今世は今世。
推しの【中の人】を感じてしまうのがド地雷だ。
リアルなんてすれば顔は勿論所作や、性格までメッキが禿げるのは想像に容易い。
Vのガワを被っていればギャップで済むが、声だけがおなじ自称天使ルイスという人間を見たら死にそうで今から胃が痛い。
気持ち悪いと言われようが、愛がないと言われようが仕方ないのだ。
むしろその顔じゃなくなれば本人では無いのではという暴論を投げかけようと思う。
いや。もしかするとこれはVリスとしては正しいかもしれない。
前世を引っ掻き回す特定厨ヲタも品がないと言われればそうな気がする。
もう訳が分からなくなってきたがそのオフコラボの待ち合わせ時間、30分前の今、許されるのであればこのまま地面にめり込みたいと思っている。
「……もしかしてレヴィ?」
聞きなれた声がした瞬間心臓がバクバクと動き出して痛み始めた。
リアルの推し強すぎる。
でも顔を上げたくない。
上げたくないが……あげない訳には行かない。
バクバクの心臓をカバンで押さえつけながら顔を上げるとそこには活発そうな顔立ちの男がいた。
「………ルイス?」
「そう!うわぁ、レヴィ、ギャップえぐいね」
「……そう?」
「うわぁ!そんな可愛い顔からそんなかっこいい声でんの?待って……俺変なこと言ったかも」
……………………。
ギリギリだ……。
ギリギリすぎる……。
イケメンだがそうじゃない……天使ルイスはそんなつり目じゃないし、天使ルイスはチャラついた金と赤のツートンなんてしないし、天使ルイスはバチバチのパンクファッションをしたりしない。
いや、人様を顔で判断してはいけませんという小学校の頃には習う大事な言葉を思い出して思考を追い払った。
この人は人間、人間なのだからそら顔は天使ルイスなわけが無い。
「えっと……ありがとう」
「…………性格まで違うの…」
配信とリアルが同じ人間もいれば違う人間もいると思う。
見る限り天使ルイスはそれなりにリアルと同じ性格で少し整えている、僕は完全に作っているタイプだ。
「ごめん」
「違う違う!悪いとかじゃなくて……なんか全体的に予想外に可愛いからびっくりしただけ」
なんだかソワソワして落ち着きのない天使ルイスの中の人を見ながらふと視線を移すとエレベーターが開いて、中から柔らかい胡桃色の髪の長身の男性が現れた。
カジュアル綺麗なファッションで、ジャケットにインナーを着込んだお洒落さん。
しかも意識高い系です、と鼻につく感じがしない自然な仕上がりに思わず手を合わせるところであった。
そう、あんな感じの人が天使ルイスなら僕ももう少し苦しまずに済んだかもしれない。
スマホを見ていた彼が視線をあげると身体に稲妻が走ったような衝撃。
「……?」
青年は何か呟いたようだったが距離があったのでその声はこちらまで届かなかった。
けれど僕はそんなことどうでも良くなっていて、その天使ルイスの現代人ビジュのような見た目に心奪われていた。
何その少し目にかかるかかからないか位の絶妙な前髪。
何そのサラサラで指通り良さそうなストレートヘア。
何その優しそうな眼差し!!!!!
「レヴィさん?」
言葉と同時に小走りに近寄ってきた彼の髪が揺れる。
その芸術点の高さに思わず合掌するところであった。
その落ち着いた声音に心奪われて思わず立ち上がった後に気がついた。
何故僕が魔神レヴィだと知っているのか。
「お会いできて嬉しいです」
なんだか聞き覚えのある声がほのかにする気がする。
そう。ちょうどるいぼすてぃが大人になったならこんな声だろうなと言うような...。
処理に数秒を要したポンコツな僕はその答えに驚愕してまたその椅子に座り込んだ。
「……まさか、るいぼすてぃ…?」
「はい。レヴィさん」
「お、全員揃った」
「ルイスさん、初めまして!今日はよろしくお願いします」
「よろしく~!なんかみんなVの時とギャップあんね」
2人が会話を弾ませている中僕はあまりの衝撃に目をぐるぐるさせながらスタジオの机に突っ伏した。
僕の今の心を言葉にするならこの言葉だろう。
こんなの聞いてない。
「レヴィさん、どうしたの?」
「やっ!な、なんでも……」
憎きライバルがこんなに好みなんて聞いてない!!!!!!
なんなら最大手カプに昇格していた。
解せぬ。
最近はもう冷たくすればするほどツンデレだなんだと持て囃されるので諦めて普通に接しているが、それならそれでデレたと言われるので台パン欲を抑えるのに苦労している。
僕は、天使ルイスガチ恋、同担拒否、懐古厨ヲタだと言うのに!
そして今僕はもう一つ大変な問題に直面している。
オフコラボが決まってしまった。
『天使と魔神とお茶をのもう』のオフコラボが。
「………むり……」
この魔神レヴィ、中の人を絶対に知りたくないタイプのヲタクである。
よくある前世まとめとかも見られない。
前世は前世。
今世は今世。
推しの【中の人】を感じてしまうのがド地雷だ。
リアルなんてすれば顔は勿論所作や、性格までメッキが禿げるのは想像に容易い。
Vのガワを被っていればギャップで済むが、声だけがおなじ自称天使ルイスという人間を見たら死にそうで今から胃が痛い。
気持ち悪いと言われようが、愛がないと言われようが仕方ないのだ。
むしろその顔じゃなくなれば本人では無いのではという暴論を投げかけようと思う。
いや。もしかするとこれはVリスとしては正しいかもしれない。
前世を引っ掻き回す特定厨ヲタも品がないと言われればそうな気がする。
もう訳が分からなくなってきたがそのオフコラボの待ち合わせ時間、30分前の今、許されるのであればこのまま地面にめり込みたいと思っている。
「……もしかしてレヴィ?」
聞きなれた声がした瞬間心臓がバクバクと動き出して痛み始めた。
リアルの推し強すぎる。
でも顔を上げたくない。
上げたくないが……あげない訳には行かない。
バクバクの心臓をカバンで押さえつけながら顔を上げるとそこには活発そうな顔立ちの男がいた。
「………ルイス?」
「そう!うわぁ、レヴィ、ギャップえぐいね」
「……そう?」
「うわぁ!そんな可愛い顔からそんなかっこいい声でんの?待って……俺変なこと言ったかも」
……………………。
ギリギリだ……。
ギリギリすぎる……。
イケメンだがそうじゃない……天使ルイスはそんなつり目じゃないし、天使ルイスはチャラついた金と赤のツートンなんてしないし、天使ルイスはバチバチのパンクファッションをしたりしない。
いや、人様を顔で判断してはいけませんという小学校の頃には習う大事な言葉を思い出して思考を追い払った。
この人は人間、人間なのだからそら顔は天使ルイスなわけが無い。
「えっと……ありがとう」
「…………性格まで違うの…」
配信とリアルが同じ人間もいれば違う人間もいると思う。
見る限り天使ルイスはそれなりにリアルと同じ性格で少し整えている、僕は完全に作っているタイプだ。
「ごめん」
「違う違う!悪いとかじゃなくて……なんか全体的に予想外に可愛いからびっくりしただけ」
なんだかソワソワして落ち着きのない天使ルイスの中の人を見ながらふと視線を移すとエレベーターが開いて、中から柔らかい胡桃色の髪の長身の男性が現れた。
カジュアル綺麗なファッションで、ジャケットにインナーを着込んだお洒落さん。
しかも意識高い系です、と鼻につく感じがしない自然な仕上がりに思わず手を合わせるところであった。
そう、あんな感じの人が天使ルイスなら僕ももう少し苦しまずに済んだかもしれない。
スマホを見ていた彼が視線をあげると身体に稲妻が走ったような衝撃。
「……?」
青年は何か呟いたようだったが距離があったのでその声はこちらまで届かなかった。
けれど僕はそんなことどうでも良くなっていて、その天使ルイスの現代人ビジュのような見た目に心奪われていた。
何その少し目にかかるかかからないか位の絶妙な前髪。
何そのサラサラで指通り良さそうなストレートヘア。
何その優しそうな眼差し!!!!!
「レヴィさん?」
言葉と同時に小走りに近寄ってきた彼の髪が揺れる。
その芸術点の高さに思わず合掌するところであった。
その落ち着いた声音に心奪われて思わず立ち上がった後に気がついた。
何故僕が魔神レヴィだと知っているのか。
「お会いできて嬉しいです」
なんだか聞き覚えのある声がほのかにする気がする。
そう。ちょうどるいぼすてぃが大人になったならこんな声だろうなと言うような...。
処理に数秒を要したポンコツな僕はその答えに驚愕してまたその椅子に座り込んだ。
「……まさか、るいぼすてぃ…?」
「はい。レヴィさん」
「お、全員揃った」
「ルイスさん、初めまして!今日はよろしくお願いします」
「よろしく~!なんかみんなVの時とギャップあんね」
2人が会話を弾ませている中僕はあまりの衝撃に目をぐるぐるさせながらスタジオの机に突っ伏した。
僕の今の心を言葉にするならこの言葉だろう。
こんなの聞いてない。
「レヴィさん、どうしたの?」
「やっ!な、なんでも……」
憎きライバルがこんなに好みなんて聞いてない!!!!!!
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