出来立てダンジョンに入ったら道具が擬人化しだした~後に見つけたマジカルスパイスで最強へ

夜行回

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2部3章

畑のある異世界

拠点キャンプにより明るかったダンジョンの底は再び暗くなっていく。拠点を畳み、出発の時が迫っていた。キャンプの片付けはエリカ大尉たちがやってくれている。やれと言われても慣れない道具の片付けは出来ないのだが。

 俺はダンジョンの入り口を見て、その暗さに怯えつつ、シナモン(魔力なし)をコーヒーへと掛けていた。今は手が震えることはない。これだけの仲間がいるからか落ち着いてコーヒーを飲める。奇跡の破片探しで敵対するんだけどな。

「そう言えば畑ってどんな世界だろう?」

「畑だからのどかそうね。田舎でたくさん植物のある感じかな?」

 隣で一緒にコーヒーを飲んでいるセレスト。ちょうどキャンプ用品などを運ぶ手伝いを終えた俺たちの休憩時。ソフィーナやエルドラス。コピーの凛音とリュセラたちが交代で働いてくれている。

「悠人ー! 世界もらったんだって? 行こうよ!」

 近くにやってきたのは凛音だ。ソフィーナに聞いたのだろう。

「でも、ある程度警戒したいから後で……」

「先に確認したいじゃん! ほら、安全かどうかも!」

「それはそうだけど、せっかくだからエリカ大尉達にも協力してもらった方がいいだろ」

「ううー! でもでも、異世界だからまだ見ぬ調味料とかあるかも?」

「それはちょっと行きたい気も……」

 すると俺の体から光が溢れ出した。

「悠人。転移魔法始まってる!」

「転移の条件軽すぎだろ!」

 俺は行きたいと思っただけなのに。もしかして今後も暴発するってこと?

 発光している俺の肩に誰かが触れた。セレストだ。走り込んできた凛音と、瞬間移動してきたリュセラが俺に触った。光が強まり視界が真っ白になった。

 光が収まり、目に入ってきたのは大きな山脈を背景に広がるのどかな村だ。農道沿いに流れる川、柵に囲まれた広大な畑もある。カカシに農具に、鋭い槍。

 鋭い槍?

 村の建物の影から現れたのは屈強で上半身剥き出しの筋肉ムキムキの男達。女性もいるが弓をつがえている。こちらに向けて。

「あの、皆さんなぜ武器を?」

 俺は問いかける。出てきた男の中で際も大きい男が前に出た。

「貴様が天理火さまの仰った神だな?」

「そうです」

「では貴様を倒し、我々が神になる!」

 のどかな人々を期待したが、思ったより野蛮! 
 急に神様になったやつを信じられないのは分かるけど。

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