猫被り令嬢の恋愛結婚

玉響

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結婚編

142.初夜(4)※R18です

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突然のラファエロの不可解な行動にリリアーナは慌てふためくことしか出来なかった。

「ら、ラファエロ様…………?な、何をなさって………っ」

そんなリリアーナをよそに、ラファエロはリリアーナの足を手に取ると、そっと口を近づけた。
そして、何の躊躇いもなく、リリアーナの足の甲へと唇を落とし始めた。

「…………っ!!」

ラファエロの唇が触れる柔らかな感触と、肌に触れる熱い吐息に、痺れるような奇妙な感覚が湧き上がってきて、リリアーナは戸惑いを隠せなかった。
だがラファエロはそんなのお構いなしに、ゆっくりと唇を這わせると足首から踝、そして脹ら脛へと移動してくる。

足に口吻をされているだけなのに、どうしてこんなにも心地良く、刺激的なのだろう。
されるがままのリリアーナは、絶えず全身を駆け巡る快感に身を任せながら、無意識のうちに、両膝を擦り合わせていた。
するとラファエロは、意地悪くにやりと笑ったかと思うと、一気にリリアーナの夜着を剥ぎ取った。

「きゃっ…………」

恋物語の中でこのような場面があったときは『気がつくと、裸にされていた』などという描写が多かったせいで、このように乱暴に夜着を剥ぎ取られることまでは想像していなかった。

「大胆な言動を取ってくるかと想えば、そのような可愛らしい反応を示してくれる…………。本当にあなたは最高の伴侶ですよ、リリアーナ」

色気を孕んだラファエロが嬉しそう笑う。
それと同時に靭やかなラファエロの指先が、剝き出しになったリリアーナの薄い腹部の感触を愉しむように、つ、となぞった。
指先からに与えられる刺激は甘く、けれども微弱で、気持ちいいのにもどかしい、何とも言えない心地よさに、リリアーナの劣情は募る一方だった。

「ラファエロ、さま……………」

愛おしげに、そして切なげにラファエロの名を呼ぶと、ラファエロは一瞬顔を上げて、それからごくりと生唾を飲み込むのがはっきりと聞こえた。

リリアーナは上体を起こすと、ラファエロが自分にしたようにラファエロの肩から胸、そして腹部へと指でなぞり、口吻を落としていく。
それは、与えられるだけではなく、彼に同じものを返して、対等な立場でいたい、というリリアーナの決意の現れだった。
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