婚約者の断罪

玉響

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17.断罪(4)

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「仰る意味が分かりませんわ」

ご令嬢達は、戸惑ってらっしゃるようです。
確かに、バイロン様は何を仰っているのか、私にも分かりません。

「さっき教えてあげただろう?君達のお父上が横領と情報漏洩で投獄されたってね。その家族も、共謀していた可能性があるから、全員投獄されることが決まっているんだよ。………あぁ、噂をすれば………」

バイロン様はゼフィランサス侯爵邸の入口を指差しました。
そこには、王宮から派遣された衛兵の姿が。

「ほら、君達へのお迎えが来たよ。………どちらの罪も、重たいからねえ。良くて爵位剥奪で平民落ち、悪ければ死罪って所かな。その他の悪行の数々もよく調べるように進言しておいたよ」
「私は、何も知りませんわ!何かの間違いです!」
「私もです!」
「私もですわ!」

皆様口々にご自身の関与を否定しておられますけれど………お父上が拘束された時点で、貴族社会からは追放されたも同然だと思うのですが………。

「………本当に君達には、辟易するよ。君達は、家に出入りしている隣国の商人から極秘に仕入れたのもだと、色々な品物をプレゼントしてくれたよね?………その中には、取引が禁じられている希少動物の毛皮や、ユニコーンの角が含まれていた。それらの品は全て、君達からの手紙と共に証拠品として王宮に提出してあるから、言い逃れは出来ないよ」

バイロン様の口調は、あくまで穏やかでまるでお茶でもしながら雑談をしているような様子です。
でも、バイロン様の言葉は確実にご令嬢達を追い詰めていくものでした。

「嘘………そんなの、嘘よ………」

逃げ道を塞がれたマティルダ嬢達を、衛兵たちが拘束します。
私は、その様子を見ていて何だか同情してしまいます。
あの方々は、地位も財産も、全てを失ったも同然なのですもの。
身から出た錆、と言ってしまえばそれまでなのかもしれません。でも………。

「このまま牢獄に入ってもらう!」

衛兵はマティルダ嬢達を縄で縛ると、罪人用の馬車に乗せ、静かに牢獄へと向かっていきました。

「さて、これで邪魔者はすっかり消えたと思うけど………。汚れてしまった服、着替えようか?」

先程のものと全く違うキラキラの笑顔を、私に向けてくださいました。

「着替え………ですか?」

まだ何かあるのてしょうか。私はドキドキしながら、ゆっくりと頷いたのでした。
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