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妖精との出会い
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1面に街が広がっていた。
すご…きれい…!
「おぉ…!」
いきなり見えた世界は、現実と同じような景色だった。
思わずその景色を眺めていると、肩に違和感を感じた。まるで何かが乗っているような違和感だ。
肩を見てみる。すると、確かに何かが乗っていた。30cmぐらいの幼女だ。
「えっえっ」
「あっ、やっと気付いたのー?」
「えっあっうん…えーっと、名前は?」
「メニュー見ればわかると思うの!」
語尾に"の"がついてるの可愛い…!
…おっと、メニューってのを見ればいいのかな?
でも、どうやって見ればいいんだろう。
この長い金髪と金色の瞳で、羽が生えてて、ワンピースを身に纏っている、30cmぐらいの女の子に聞いてみるべきなのか。
「どうやってメニュー見るの?」
「ん?メニューって言えば見れるの!」
「ありがと」
この女の子に聞いた通りに、メニューと呟く。
すると、ぱっ、と小さい画面が出てきた。
この女の子に関する情報が書かれているであろうものは、【テイムモンスター】というところだろう。
そこをタップすると、様々なことが書かれている画面が新たに表示された。
◇テイムモンスター1◇
名前:ミルキーウェイ
種族:妖精
Lv.1
◇装備品◇
武器:剣 攻撃力+10
防具:星のワンピース 防御力+5
靴:白のパンプス 素早さ+5
装飾品:星のカチューシャ HP+5 MP+5
◇ステータス◇
攻撃力:50 HP:25
防御力:10 MP:25
素早さ:30
器用さ:10
ステータスポイント:0
◇スキル◇
人間化:消費MP0 120cmになれる
メルト:消費MP15 1番高いステータスを2倍にする
飛行:消費MP0 飛べる
------------------------------------
ほうほう、この子の名前はミルキーウェイか…
スキル"メルト"が強いな。
このサイズだけじゃなくて人の大きさになれるんだね。
そういえば自分のステータス見てないや。
ミルキーウェイは、攻撃力特化でおまけに素早さが添えられてるっぽい。
攻撃力が高いから攻撃面では任せてもよさそう。
「ミルキーウェイって、長いからミルでいい?」
「ん、全然構わないの!」
「あと攻撃面では任せてもいいかな?多分ミルより全然攻撃力ないから」
「ふふん!任せるの!
って、その言い方はリリは自分のステータス見てないの?」
「うん、まだ見てないんだ。どこか安心出来るところで見たいんだけど…」
「じゃあ、あそこのベンチで見るの!」
そう言ってミルが指したのは歩いて1分くらいのベンチだった。
そこを目指して歩こうとすると、後ろから視線を感じる。
自意識過剰かな?自分に視線なんて送る理由がないもんね。
「おい、あいつの肩に乗ってる生き物なんだ?」
「わかんねぇよ…見た事ないからな」
「でも、あれって人間っぽいよなー」
なにか言ってるっぽいけど、うまく聞こえないな。
まぁそんな大事なことじゃないっぽいし、大丈夫か。
そうこうしている間にベンチについた。
「そうだ、ミル。人間化使ってみてよ」
「ん、わかったの!」
ぽんっ!
コミカルな音と共に、小学2年生あたりの少女が現れた。ただやっぱり見た目は変わってない。
まぁ、変わっても困るしこのままでいいけど。
「ねーねー、早くステータスみよーよー」
「うん、早く見よっか」
メニューを表示させて自分のステータスを表示させる。
◆プレイヤー◆
名前:リリ
種族:人間
Lv.1
◆装備品◆
武器:木刀 攻撃力+3
防具:シャツ 防御力+2
ハーフパンツ 防御力+2
靴:運動靴 素早さ+3
装飾品:なし
◆ステータス◆
攻撃力:20 HP:30
防御力:25 MP:10
素早さ:10
器用さ:5
ステータスポイント:0
◆スキル◆
テイム:消費MP1 対象を確率でテイムできる
ヒール:消費MP5 対象のHPを1割回復する
------------------------------------
うーん…普通だな…
それはミルも思ったようで、
「なんか、私みたいにステータス尖ってないの」
と言っていた。
「まぁ、レベルあげればなんとかなるんじゃない?」
「確かに!じゃあレベル上げに行くの!」
「でも、どこに行くのがいいのかな?」
「それならおかぁさまが、草原に行くといいって言ってたの!」
「じゃあ、そこに行こっか。道知ってる?」
「うん!だいたいの場所は把握してるの!だから、道案内は任せるの」
頼もしい限りである。一応マップも見てみたが、街を出たらすぐと言う親切仕様だった。
本当に知っているようで、どんどん歩いていく。
だが、人の大きさになったところで羽は消えていないのでミルは周りの人の視線をかっさらっていった。
◇◆◇
「っと…ここなの!」
着いたところは、人が余りいないところだった。
余り、と言っても50人ぐらいはいる。
だが、リリース初日だから、もっと人がいるかと思っていた。
そこで思い出した。このゲームは一定以上の人がいるとサーバー別に分けられているのだと。
だから、そんなに人がいないのか。と私の中で合点がいった。
着いてから動いてない私を不思議に思ったらしく、
「どうしたの?」
と小首を傾げて言ってくるミル。
くっかわいい。今すぐにでも抱きしめたい。
だが、私はそんな気持ちを振り払って、
「何でもないよ、大丈夫。」
と滑らかに答えた。
「そう?それならよかったの!
私のほうが攻撃力高いから、スライムぐらい、一発で倒せちゃうの!私が倒してもリリにも経験値が入るから、任せてほしいの!」
「その提案は嬉しいけど、いいの?さっきから任せっきりだけど」
「別にリリが心配することじゃないの。リリに危険な目にあってほしくないから、私が戦ったほうが危険はないかなーって!」
「それなら任せちゃうね」
「ふふん!期待して待ってるの!」
そこからのミルはすごかった。
あれよあれよとスライムを一撃で倒していき、そろそろ20匹目、というところで頭にベルの音が響いた。それはミルにも聞こえたようで、私のもとに戻ってきた。
「リリ、今のって多分レベルが上がった音だと思うの!」
「うん、私もそう思う。そういや、スライム倒したときって何かドロップした?」
「うん!一匹倒すごとに、『スライムの粘液』ってものがドロップしてるの!数はバラバラだけど…今は33個持ってるの!」
「そっか。それはミルが持っててね!ミルが倒してゲットしたものなんだから」
「ん!わかったのー!
それよりそれより、レベルなのレベル!
早く確認するの!」
そういうなりミルはメニュー、と呟き自分のステータスを見ているようだ。
私も自分のステータスを見てみると、レベルが2にあがっていて、ステータスポイントというものを50貰えていた。
「ん?ステータスポイントを50貰えてるの…!
1レベル上がる事に50ポイント貰えるっぽいの!」
「うん、そうっぽいね。
ステータスに振れるっぽいし、振ってみよう!」
ミルはすぐにどのステータスに振るか決めたようで、迷いなく振り始めた。
かくいう私も、すぐにどのステータスに振るか決めた。
「よっし終わった!」
「私も終わったの!見せて見せてー!」
「いいよー」
◆ステータス◆
攻撃力:20→30 HP:30→40
防御力:25→45 MP:10→20
素早さ:10
器用さ:5
------------------------------------
「定番だけど、ミルが攻撃力特化だから防御中心にしようかなって」
「なるほどー!じゃあ、次は私が見せるの!」
◇ステータス◇
攻撃力:50→80 HP:25
防御力:10 MP:25→35
素早さ:30→40
器用さ:10
------------------------------------
「お、攻撃力あげたんだね」
「うん!長所を伸ばす方針で行こうかなーって思ったの」
「あっ、次は私がスライム倒してみるよ。
さっきじゃ攻撃喰らって大ダメージもらっちゃうかなって思ったけど、今度は防御力もあげたし、攻撃力も30あれば一撃で倒せるだろうし」
「ん!了解したの!」
さて…私も戦ってみようか。
戦うのは怖いけど、今なら勇気もあるし行けるだろう。
そう思いスライムの群れに突っ込んでいく。
木刀でスライムをぺちっ。と叩くと、たちまち霧散して、ドロップ通知が響いた。
【戦闘結果】
スライムは『スライムの粘液』を2個ドロップした
なるほど、こういう感じで表示されるのね。
そんなに大きな音でもないし、どんどん倒しちゃおう。
ぺちっ、ぺちっ。木刀だから音自体はしょぼいけど、それでもスライムは霧散している。
だが、40匹ぐらい倒しても、なかなかレベルが上がらない。
さっきレベルが上がったのは最初だったからだろうか?ここまで倒してあがらないのなら、きっとそうに違いない。
私はさっと切り上げると、ミルのもとに行った。
「結構倒したけど、レベルあがらないし別のところ行かない?」
「ん!わかったの!別のところ、かぁ…
あっそうだ!ここの奥にはまだ行ってないよね?
ここの草原は広いって、おかぁさんが言ってたの!だから、まだスライムしか出てきてないってことは浅い場所だから、奥に行けばレベルも上がりやすくなるんじゃないの?」
「なるほど、奥の方に行ってみよっか!
でも、行く途中にスライムに遭遇しない?」
「そこは安心するの!私がリリをおんぶすれば大丈夫でしょ?」
「えっどこが大丈夫なの?」
「ん?リリをおんぶしてー、飛べばスライムに遭遇しないでしょ?低空飛行で飛ぶから、高いの苦手でも大丈夫だと思うの!」
「あー、そういうことね。合点がいった。
じゃ、そのやり方で行こっか!」
「うん!そうするの!」
私はミルにおんぶしてもらい、ミルが言ったやり方で奥まで進んだ。
一見見れば幼い少女に、それ以上の大きさの人がおんぶされていると言うとんでもな光景だ。
ミルは案外動くのが早く、ぱっぱっぱ、と奥についた。
すご…きれい…!
「おぉ…!」
いきなり見えた世界は、現実と同じような景色だった。
思わずその景色を眺めていると、肩に違和感を感じた。まるで何かが乗っているような違和感だ。
肩を見てみる。すると、確かに何かが乗っていた。30cmぐらいの幼女だ。
「えっえっ」
「あっ、やっと気付いたのー?」
「えっあっうん…えーっと、名前は?」
「メニュー見ればわかると思うの!」
語尾に"の"がついてるの可愛い…!
…おっと、メニューってのを見ればいいのかな?
でも、どうやって見ればいいんだろう。
この長い金髪と金色の瞳で、羽が生えてて、ワンピースを身に纏っている、30cmぐらいの女の子に聞いてみるべきなのか。
「どうやってメニュー見るの?」
「ん?メニューって言えば見れるの!」
「ありがと」
この女の子に聞いた通りに、メニューと呟く。
すると、ぱっ、と小さい画面が出てきた。
この女の子に関する情報が書かれているであろうものは、【テイムモンスター】というところだろう。
そこをタップすると、様々なことが書かれている画面が新たに表示された。
◇テイムモンスター1◇
名前:ミルキーウェイ
種族:妖精
Lv.1
◇装備品◇
武器:剣 攻撃力+10
防具:星のワンピース 防御力+5
靴:白のパンプス 素早さ+5
装飾品:星のカチューシャ HP+5 MP+5
◇ステータス◇
攻撃力:50 HP:25
防御力:10 MP:25
素早さ:30
器用さ:10
ステータスポイント:0
◇スキル◇
人間化:消費MP0 120cmになれる
メルト:消費MP15 1番高いステータスを2倍にする
飛行:消費MP0 飛べる
------------------------------------
ほうほう、この子の名前はミルキーウェイか…
スキル"メルト"が強いな。
このサイズだけじゃなくて人の大きさになれるんだね。
そういえば自分のステータス見てないや。
ミルキーウェイは、攻撃力特化でおまけに素早さが添えられてるっぽい。
攻撃力が高いから攻撃面では任せてもよさそう。
「ミルキーウェイって、長いからミルでいい?」
「ん、全然構わないの!」
「あと攻撃面では任せてもいいかな?多分ミルより全然攻撃力ないから」
「ふふん!任せるの!
って、その言い方はリリは自分のステータス見てないの?」
「うん、まだ見てないんだ。どこか安心出来るところで見たいんだけど…」
「じゃあ、あそこのベンチで見るの!」
そう言ってミルが指したのは歩いて1分くらいのベンチだった。
そこを目指して歩こうとすると、後ろから視線を感じる。
自意識過剰かな?自分に視線なんて送る理由がないもんね。
「おい、あいつの肩に乗ってる生き物なんだ?」
「わかんねぇよ…見た事ないからな」
「でも、あれって人間っぽいよなー」
なにか言ってるっぽいけど、うまく聞こえないな。
まぁそんな大事なことじゃないっぽいし、大丈夫か。
そうこうしている間にベンチについた。
「そうだ、ミル。人間化使ってみてよ」
「ん、わかったの!」
ぽんっ!
コミカルな音と共に、小学2年生あたりの少女が現れた。ただやっぱり見た目は変わってない。
まぁ、変わっても困るしこのままでいいけど。
「ねーねー、早くステータスみよーよー」
「うん、早く見よっか」
メニューを表示させて自分のステータスを表示させる。
◆プレイヤー◆
名前:リリ
種族:人間
Lv.1
◆装備品◆
武器:木刀 攻撃力+3
防具:シャツ 防御力+2
ハーフパンツ 防御力+2
靴:運動靴 素早さ+3
装飾品:なし
◆ステータス◆
攻撃力:20 HP:30
防御力:25 MP:10
素早さ:10
器用さ:5
ステータスポイント:0
◆スキル◆
テイム:消費MP1 対象を確率でテイムできる
ヒール:消費MP5 対象のHPを1割回復する
------------------------------------
うーん…普通だな…
それはミルも思ったようで、
「なんか、私みたいにステータス尖ってないの」
と言っていた。
「まぁ、レベルあげればなんとかなるんじゃない?」
「確かに!じゃあレベル上げに行くの!」
「でも、どこに行くのがいいのかな?」
「それならおかぁさまが、草原に行くといいって言ってたの!」
「じゃあ、そこに行こっか。道知ってる?」
「うん!だいたいの場所は把握してるの!だから、道案内は任せるの」
頼もしい限りである。一応マップも見てみたが、街を出たらすぐと言う親切仕様だった。
本当に知っているようで、どんどん歩いていく。
だが、人の大きさになったところで羽は消えていないのでミルは周りの人の視線をかっさらっていった。
◇◆◇
「っと…ここなの!」
着いたところは、人が余りいないところだった。
余り、と言っても50人ぐらいはいる。
だが、リリース初日だから、もっと人がいるかと思っていた。
そこで思い出した。このゲームは一定以上の人がいるとサーバー別に分けられているのだと。
だから、そんなに人がいないのか。と私の中で合点がいった。
着いてから動いてない私を不思議に思ったらしく、
「どうしたの?」
と小首を傾げて言ってくるミル。
くっかわいい。今すぐにでも抱きしめたい。
だが、私はそんな気持ちを振り払って、
「何でもないよ、大丈夫。」
と滑らかに答えた。
「そう?それならよかったの!
私のほうが攻撃力高いから、スライムぐらい、一発で倒せちゃうの!私が倒してもリリにも経験値が入るから、任せてほしいの!」
「その提案は嬉しいけど、いいの?さっきから任せっきりだけど」
「別にリリが心配することじゃないの。リリに危険な目にあってほしくないから、私が戦ったほうが危険はないかなーって!」
「それなら任せちゃうね」
「ふふん!期待して待ってるの!」
そこからのミルはすごかった。
あれよあれよとスライムを一撃で倒していき、そろそろ20匹目、というところで頭にベルの音が響いた。それはミルにも聞こえたようで、私のもとに戻ってきた。
「リリ、今のって多分レベルが上がった音だと思うの!」
「うん、私もそう思う。そういや、スライム倒したときって何かドロップした?」
「うん!一匹倒すごとに、『スライムの粘液』ってものがドロップしてるの!数はバラバラだけど…今は33個持ってるの!」
「そっか。それはミルが持っててね!ミルが倒してゲットしたものなんだから」
「ん!わかったのー!
それよりそれより、レベルなのレベル!
早く確認するの!」
そういうなりミルはメニュー、と呟き自分のステータスを見ているようだ。
私も自分のステータスを見てみると、レベルが2にあがっていて、ステータスポイントというものを50貰えていた。
「ん?ステータスポイントを50貰えてるの…!
1レベル上がる事に50ポイント貰えるっぽいの!」
「うん、そうっぽいね。
ステータスに振れるっぽいし、振ってみよう!」
ミルはすぐにどのステータスに振るか決めたようで、迷いなく振り始めた。
かくいう私も、すぐにどのステータスに振るか決めた。
「よっし終わった!」
「私も終わったの!見せて見せてー!」
「いいよー」
◆ステータス◆
攻撃力:20→30 HP:30→40
防御力:25→45 MP:10→20
素早さ:10
器用さ:5
------------------------------------
「定番だけど、ミルが攻撃力特化だから防御中心にしようかなって」
「なるほどー!じゃあ、次は私が見せるの!」
◇ステータス◇
攻撃力:50→80 HP:25
防御力:10 MP:25→35
素早さ:30→40
器用さ:10
------------------------------------
「お、攻撃力あげたんだね」
「うん!長所を伸ばす方針で行こうかなーって思ったの」
「あっ、次は私がスライム倒してみるよ。
さっきじゃ攻撃喰らって大ダメージもらっちゃうかなって思ったけど、今度は防御力もあげたし、攻撃力も30あれば一撃で倒せるだろうし」
「ん!了解したの!」
さて…私も戦ってみようか。
戦うのは怖いけど、今なら勇気もあるし行けるだろう。
そう思いスライムの群れに突っ込んでいく。
木刀でスライムをぺちっ。と叩くと、たちまち霧散して、ドロップ通知が響いた。
【戦闘結果】
スライムは『スライムの粘液』を2個ドロップした
なるほど、こういう感じで表示されるのね。
そんなに大きな音でもないし、どんどん倒しちゃおう。
ぺちっ、ぺちっ。木刀だから音自体はしょぼいけど、それでもスライムは霧散している。
だが、40匹ぐらい倒しても、なかなかレベルが上がらない。
さっきレベルが上がったのは最初だったからだろうか?ここまで倒してあがらないのなら、きっとそうに違いない。
私はさっと切り上げると、ミルのもとに行った。
「結構倒したけど、レベルあがらないし別のところ行かない?」
「ん!わかったの!別のところ、かぁ…
あっそうだ!ここの奥にはまだ行ってないよね?
ここの草原は広いって、おかぁさんが言ってたの!だから、まだスライムしか出てきてないってことは浅い場所だから、奥に行けばレベルも上がりやすくなるんじゃないの?」
「なるほど、奥の方に行ってみよっか!
でも、行く途中にスライムに遭遇しない?」
「そこは安心するの!私がリリをおんぶすれば大丈夫でしょ?」
「えっどこが大丈夫なの?」
「ん?リリをおんぶしてー、飛べばスライムに遭遇しないでしょ?低空飛行で飛ぶから、高いの苦手でも大丈夫だと思うの!」
「あー、そういうことね。合点がいった。
じゃ、そのやり方で行こっか!」
「うん!そうするの!」
私はミルにおんぶしてもらい、ミルが言ったやり方で奥まで進んだ。
一見見れば幼い少女に、それ以上の大きさの人がおんぶされていると言うとんでもな光景だ。
ミルは案外動くのが早く、ぱっぱっぱ、と奥についた。
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