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あの子たちを守るという決意

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「寝てていいよ。ゆっくり休んでね」

「わかった…おやすみ…」

「あたしも寝る。おやすみ」

 そういうとさっさと寝てしまった。
 よほど疲れが溜まっていたのかもしれないな…
 まぁ、当然なのかもしれない。
 私はゲームの中だから常に夢のような感覚だけれど、この子たちにとっては現実だもん。
 それに、私がログアウトしても戦うってことは休みがないってことだよね…
 ならば、私に出来ることは休みを与えることだけ。

 いざとなったとき、ミル達を守れるようにならなくちゃ。
 そのためには、私が強くならなきゃ駄目。
 私達と同じように復活するだろうけど、死の恐怖を味合わせたくない。
 …草原にでも、行ってくるかな。

 私は2人を起こさないように慎重に持ち上げ、宿屋へと行くことにする。ミルは小さいから楽だけど、リアがね…あぁ、腕が痛い…

 宿は1泊200リネだった。
 案外良心的だな…1泊1000リネとかとられると思ってた。
 部屋の番号が描かれた鍵を受け取り、部屋へと入る。
 最初に目に入ったのはベット。
 2人をベットに寝かせ、書き置きをする。
 これで心置き無く外に行ける。
 起きたら違うところだったとしたら驚いてしまうだろうから。
 私は1つなにか忘れてるような気がするが、気の所為だろう。

「ふぅ…」

 嬉しいことに、今日は土曜日。
 明日も休みだから安心できる。

 ◇◆◇

 草原に着いた。
 相変わらず浅いところはスライムばっかりだ。
 短剣を持ち、スライムへと近づく。

「邪魔。」

 奥へ行きたいのに、浅い所で行き詰まってなんか居られない。
 スライムは私の攻撃力でも倒せる。
 私が進みたい道を邪魔するやつは倒してやる。

 最初の一匹以降、進む道にいたのはスライム4匹だけ。
 そこまでいなくて安心した。
 私はスライムが苦手なのだ。斬るときに感じるべっちょりとした感覚。それでいてぷにぷにしていて力を込めないと弾き返される。極みつけは人肌の体温ぐらいの体温を、スライムもしているということだ。
 うぅ…思い出しただけで震えちゃう…

 奥へついた。
 正直言って面倒臭がりな私にとってはレベルあげは面倒くさいものなのだ。
 敵を倒したからと言ってすぐにレベルがあがるわけでもない。たくさん倒してからレベルアップするのがほとんどである。

 単純な動きはどうしても苦手なのだ。
 すぐに飽きてしまうから。

 ただ、そんな弱音も吐いていられない。
 ミルたちの純真無垢な心を守りたい。
 あの子達には幸せにすごしてもらうのだ。

 どんな敵が来ようとも、あの子達を守るだけ。

 そのためには手っ取り早い方法としてレベルアップをすればよいのではないだろうか。
 さぁ、モンスターたち。
 いつまでも隙を疑ってる暇があるのなら、さっさと攻撃に来て欲しい。
 でなければ、私から行くぞ。
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