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PVP
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……は?ふぅん…あっさり認めちゃうんだ。
「それの何が悪いんです?別によくないですか?」
「…それさぁ、本当に言ってる?」
「あ、1人減っちゃってますね!その子はどうしたんですか?」
ニコニコと罪悪感の欠片もないように言ってくるフィア。
この子は…こいつは。人の心なんてない。
…だからこんなに明るく言ってられるんだ。
怒りが湧いてくる。
………徹底的にぼっこぼこにしてやる。
「…死んじゃった。貴方が攫ったからね?」
今、私がどんな顔をしているのかはわからない。
ミルをちらっと見ると、普通の顔を装いながらも怒ってるのが目に見えてわかる。
「あら、それは残念でしたね…でも、大丈夫ですよ。所詮はテイムモンスターですから。」
「所詮は?私にとっては違うんだよね。PVP、してくれる?」
「それで気が晴れるならどうぞ。私は構いませんよ」
…ほんっとーに、自分は悪くないって思い込んでそう…むかつく…
PVP申請をするのだが…1つの項目に目が入る。
そう。キルされても続くシステムだ。
即座にPVP用の空間で復活し、そのまま続けられるシステム。
これはなんらかの理由が必要で運営に理由の説明文を送り付け、審査に通ったら使える物。
…申請するか。
頭の中で文章を考えると即座にそれが反応されるシステムなので時間は問題ない。
するとすぐ審査は通り使えるようになった。
「せっかくだしこれでいいよね?」
「…まぁ大丈夫ですよ。私たちのステータスはだいたい同じくらいだと思うので。1レベルしかあがってないでしょう?それに装備品は今ステータスをあげられるのが低いので…」
あぁそうか。
前の私しか知らないもんね。ミルにはあの後話しておいたけど…
まぁ、なんにせよ大丈夫ならよかった。
『フィアがPVP申請を許可しました。これよりPVPを開始します』
……ふぅ。まずはミルにやらせてあげようかな。
「ミル、やっていいよ」
「【メルト】…はぁっ!当たって!」
「…!?」
メルトを使ったミルの攻撃に当たったフィアは驚きながらもすぐにキルエフェクトを撒き散らした。
「…私は満足したの。残りは任せるね!リリ!」
そう言ってPVP空間から外に出るミル。
テイムモンスターだけは出れるもんね。
ちなみに出たら待機室といって家みたいなところに飛ばされて、こちら側の様子は一切見れない。
「わかった。行ってらっしゃい」
「余所見ですかっ!」
フィアの小槌が当たる。避ける気もなかったから。
でも、力に極振りでもしてない限り適わないと思うよ?
……やっぱり、攻撃を食らったのは最低限の攻撃が入る値の1だった。
「ねぇ、あの時のたどたどしい話し方はなんだったの?」
フィアをキルして私は言う。
今は復活したらすぐにキルしてる状況。
そんな時に拒否権なんてない。
「あー、キャラ付けですよ。少しでも印象に残れば思い出してくれるでしょう?」
「…そっか。なんでミルたちを攫ったの?」
怒っているのを声には出さず問い詰めていく。
「だって、なんかむしゃくしゃしたから。そこで見たんだよね。それで別にいっかって思ってやった…ひぃっ!」
…さいってー。許さない…
できるだけ、怖さを与えるようにキルしていく。
「やめっ、やめて!!止めてよぉ!怖い…こわいから…!ねぇ、悪いことをしたなら謝るから!やめて…!」
「それでまだ悪いことをした自覚はないの?ねぇ、その頭はなんの意味があるの?脳が可哀想。人が大切にしてるってなんでわからない?わかんなかったとして攫うなんてさぁ…人としての常識がないの?大丈夫?1回赤ちゃんからやり直す?」
頭に浮かんだ言葉をどんどん口に出してゆく。
通報されたっていいよ別に。それに対して少しでも心に残ってくれるのならば。
「だ、だってここはゲームだもん!」
「なにが『ゲームだもん』なの?ゲームでも最低限のマナーは守るべきだよね。こっちでも法律が定められてない訳じゃないんだよ?それとも"ゲームだから"なんでもしていいって訳じゃないことすら分からないの?馬鹿なの?幼稚園児ですらわかるよね。本当に馬鹿なの?」
「ごめんなさい…もうしませんから…!」
「なにがもうしませんからなの?もうしませんって言ってもさぁ、起こった出来事は変えられないんだよ?あなたのやったことは大量殺人をしたのにもうしないから許してって言ってるのと同じ。」
「大量殺人はしてないもん!」
「はぁ…本当に理解できないんだね…?もういいよ。二度と私たちに近づかないで」
「はぃ…」
……これで、少しは気分が晴れたかな。
PVP空間から出る。
すると、通知が来た。
第1回イベントの通知と────未覚醒スキルが、覚醒したっていう通知とさらに、【怒りの化身】が進化したっていう通知、まだあって、【悪魔】への転生可能通知。でも、それは転生クエストをこなさなければ行けないけど──
え…?称号に進化なんてあるんだね?
それになんでこのタイミングで…
「それの何が悪いんです?別によくないですか?」
「…それさぁ、本当に言ってる?」
「あ、1人減っちゃってますね!その子はどうしたんですか?」
ニコニコと罪悪感の欠片もないように言ってくるフィア。
この子は…こいつは。人の心なんてない。
…だからこんなに明るく言ってられるんだ。
怒りが湧いてくる。
………徹底的にぼっこぼこにしてやる。
「…死んじゃった。貴方が攫ったからね?」
今、私がどんな顔をしているのかはわからない。
ミルをちらっと見ると、普通の顔を装いながらも怒ってるのが目に見えてわかる。
「あら、それは残念でしたね…でも、大丈夫ですよ。所詮はテイムモンスターですから。」
「所詮は?私にとっては違うんだよね。PVP、してくれる?」
「それで気が晴れるならどうぞ。私は構いませんよ」
…ほんっとーに、自分は悪くないって思い込んでそう…むかつく…
PVP申請をするのだが…1つの項目に目が入る。
そう。キルされても続くシステムだ。
即座にPVP用の空間で復活し、そのまま続けられるシステム。
これはなんらかの理由が必要で運営に理由の説明文を送り付け、審査に通ったら使える物。
…申請するか。
頭の中で文章を考えると即座にそれが反応されるシステムなので時間は問題ない。
するとすぐ審査は通り使えるようになった。
「せっかくだしこれでいいよね?」
「…まぁ大丈夫ですよ。私たちのステータスはだいたい同じくらいだと思うので。1レベルしかあがってないでしょう?それに装備品は今ステータスをあげられるのが低いので…」
あぁそうか。
前の私しか知らないもんね。ミルにはあの後話しておいたけど…
まぁ、なんにせよ大丈夫ならよかった。
『フィアがPVP申請を許可しました。これよりPVPを開始します』
……ふぅ。まずはミルにやらせてあげようかな。
「ミル、やっていいよ」
「【メルト】…はぁっ!当たって!」
「…!?」
メルトを使ったミルの攻撃に当たったフィアは驚きながらもすぐにキルエフェクトを撒き散らした。
「…私は満足したの。残りは任せるね!リリ!」
そう言ってPVP空間から外に出るミル。
テイムモンスターだけは出れるもんね。
ちなみに出たら待機室といって家みたいなところに飛ばされて、こちら側の様子は一切見れない。
「わかった。行ってらっしゃい」
「余所見ですかっ!」
フィアの小槌が当たる。避ける気もなかったから。
でも、力に極振りでもしてない限り適わないと思うよ?
……やっぱり、攻撃を食らったのは最低限の攻撃が入る値の1だった。
「ねぇ、あの時のたどたどしい話し方はなんだったの?」
フィアをキルして私は言う。
今は復活したらすぐにキルしてる状況。
そんな時に拒否権なんてない。
「あー、キャラ付けですよ。少しでも印象に残れば思い出してくれるでしょう?」
「…そっか。なんでミルたちを攫ったの?」
怒っているのを声には出さず問い詰めていく。
「だって、なんかむしゃくしゃしたから。そこで見たんだよね。それで別にいっかって思ってやった…ひぃっ!」
…さいってー。許さない…
できるだけ、怖さを与えるようにキルしていく。
「やめっ、やめて!!止めてよぉ!怖い…こわいから…!ねぇ、悪いことをしたなら謝るから!やめて…!」
「それでまだ悪いことをした自覚はないの?ねぇ、その頭はなんの意味があるの?脳が可哀想。人が大切にしてるってなんでわからない?わかんなかったとして攫うなんてさぁ…人としての常識がないの?大丈夫?1回赤ちゃんからやり直す?」
頭に浮かんだ言葉をどんどん口に出してゆく。
通報されたっていいよ別に。それに対して少しでも心に残ってくれるのならば。
「だ、だってここはゲームだもん!」
「なにが『ゲームだもん』なの?ゲームでも最低限のマナーは守るべきだよね。こっちでも法律が定められてない訳じゃないんだよ?それとも"ゲームだから"なんでもしていいって訳じゃないことすら分からないの?馬鹿なの?幼稚園児ですらわかるよね。本当に馬鹿なの?」
「ごめんなさい…もうしませんから…!」
「なにがもうしませんからなの?もうしませんって言ってもさぁ、起こった出来事は変えられないんだよ?あなたのやったことは大量殺人をしたのにもうしないから許してって言ってるのと同じ。」
「大量殺人はしてないもん!」
「はぁ…本当に理解できないんだね…?もういいよ。二度と私たちに近づかないで」
「はぃ…」
……これで、少しは気分が晴れたかな。
PVP空間から出る。
すると、通知が来た。
第1回イベントの通知と────未覚醒スキルが、覚醒したっていう通知とさらに、【怒りの化身】が進化したっていう通知、まだあって、【悪魔】への転生可能通知。でも、それは転生クエストをこなさなければ行けないけど──
え…?称号に進化なんてあるんだね?
それになんでこのタイミングで…
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