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大槌の使い方

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 …次は2回戦かぁ。
 次の人はルザチマ・フォシノネ。
 くるっくるの縦ロールの紫髪。
 典型的なお嬢様系か。

「結構本気で行くから、覚悟してよね」

「ふんっ、そんなの当たり前ですわ。私の相手になるんですもの、当たり前に決まってますわ!」

 ……このお嬢様ムカつく。

「リリ!必ず勝つのー!」

 大丈夫だよ、ミル。
 こんなお嬢様には負けないから。

『それでは2回戦目開始!』

「【アクアリウム】」

 …その前に倒すっ!

「【覚醒の兆しサクセス】!【ステップウェポン】!」

【アクアリウム】はおそらく相手を水の球体に閉じ込めて息を出来なくさせるもの…だからこそ、それには死角が生じる。
 案の定前しか見てないお嬢様は私に気付かない。
 その隙に!

「はあっ!」

 大槌を投げる。
 ……よかった。成功したね。
 お嬢様は腰が抜けて潰されたからなぁ。その恐怖と言ったら計り知れないや。

『終了!』

 …もー、めんどくさい。
 辞めよっと。

「もう辞めますー、ありがとうございました」

「了解だ!これから頑張ってくれな、妖精テイマー」

 …なんか違う呼び方されてない?まぁいっか。
 妖精テイマーは間違ってないし。

 訓練場を出てエレベーターに乗る。

 ギルドの依頼が張り出されているところについた。
 えーっと、達成済みの物が赤色で、一部分的、または依頼を受けれるステータスなどの特殊依頼が青、
 未達成が白ね。ふむふむ。
 さっそくクリアしてるのも色々ある。
 報告に行くか。



 依頼達成用のカウンターに辿り着く。
 ここは混んでおらずひとまず安心。
 まずここの人達に妖精を見せればいいらしい。

「すみませんー、依頼達成しに来たんですけど」

「あぁ、大丈夫ですよ。なんのクエストですか?」

「『伝説の妖精』ってクエストを達成したいんですけど」

「なんですか!?妖精は物語の勇者武勇伝にしか乗っていない伝説の生き物…まぁ、達成してくれるのならば構いません。さっそく見せて頂けますか?」

 …ミル?伝説の生き物ってどういうこと…?
 その念を込めて少しじとーっとした目で見つめておく。

 普通に届かなかった。
 うんしょ、うんしょと見えるよう頑張っていたが【人間化】を使えばいいことに気付いたのかスキルを発動させる。

「これでいいのー?」

「あぁ、まさか妖精様に出会えるなんて…大丈夫です。クエスト達成ですね。ありがとうございます」

「ん。後このクエスト達も。」

「かしこまりました。『テイマーの手解き 1~10』まで、完全達成。『スライム退治』もクリア。残りは『魔王軍の掃討』。魔王軍の掃討はどんなやつらを倒しましたか?」

「四天王、テン。残りは色々。」

「四天王!?…わかりました、達成報酬にすこし色をつけます。全部で50万リネ。大事にしてくださいね」

 一気に50万リネ…すごいな。

「ん、ありがと。」

 余った素材はしまっておく。
 気づいたんだよね。ここで売るものなかったわって。
 ……フィアのところに行こうか。嫌だけど。



「あ、リリさん!こっちですこっち!」

「ありがと」

「…それで、聞きたいことってなんですか?」

「──ミル達を、攫ったでしょ?」

「……あぁ、そうですよ?私が攫いました」
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