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虚構の章
マジヤバくね?
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徹が自分の家に帰ったあと、俺はベッドに横になって思い出してた。
二年になったばかりの頃は、芙美が俺のことを好きだという確証はなかった。同時に俺自身も、芙美のことを好きだという実感はあまりなかった。
なのに、芙美が<地獄のハイカロリー弁当>をはじめとしたハイカロリー攻撃を俺に仕掛けてたのは、俺をデブらせて他の女から見向きもされないようにして独り占めするためだったのが分かって、モデルのバイトも辞めさせようとしてたのはさすがにやりすぎだと感じて反発してしまったけど、でもそれだけ俺のことが好きなんだって確信できて、俺も、芙美のことが好きなんだって自覚できて、そういう意味じゃあれも悪いことばっかりじゃなかったと思う。
ハゲ薬の実験のことも……あれはいくらなんでも意味が分からないけど、それも俺がハゲても困らないように今のうちから手を打ってくれて……?
まあそこは深く考えないようにしよう……少なくとも俺がハゲたって芙美は俺のことを好きでいてくれるらしいし。
氷山との件については、氷山と会ったことがあるのを俺自身が忘れてたっていうのも含めて完全にただの一人相撲だった。まあ、面識があるって言っても小さかった頃のことだし、そこは忘れてても仕方ないかもだけど。
『オレ、やだぜ? ねーちゃんの旦那さんがブラック企業で社畜やってるとかさ』
徹の言葉も耳に痛い。正直なところ、俺自身に将来に対する明確なビジョンってものがないのがすごくきつく感じる。
『俺、どうなりたいのかな……』
改めてそんなことを思うけど、考えたこともなかった。小さい頃には、漠然と、『漫画家になりたい』とか『ゲームを作る人になりたい』とか思ってたのをうっすら覚えてる。でも、全然、真剣な夢とか希望とかじゃなかった。なんとなく、
『楽しそうだしお金も儲けられそうだし』
みたいなイメージを持ってただけなんだと思う。それからは、
『普通に大学まで行って普通に会社に勤めて普通に結婚して』
みたいに、それこそふわっとしたものでしかなかったと思う。
今だって、モデルの仕事はやってても、別に世界的に活躍できるモデルになりたいとかいうのもなかった。てか、人前に出るのは苦手だ。
何より、あんな虚構だけの世界に行きたいとも思わない。
だけど……
だけど、何の具体的な努力もせずに『普通に大学まで行って普通に会社に勤めて普通に結婚して』って考えてることも、結局は虚構じゃないのか……?
芙美は、薬剤師になるために国立大学に行くって言ってる。
大学受験まではあともう一年半程度。
あれ? これ、マジヤバくね?
二年になったばかりの頃は、芙美が俺のことを好きだという確証はなかった。同時に俺自身も、芙美のことを好きだという実感はあまりなかった。
なのに、芙美が<地獄のハイカロリー弁当>をはじめとしたハイカロリー攻撃を俺に仕掛けてたのは、俺をデブらせて他の女から見向きもされないようにして独り占めするためだったのが分かって、モデルのバイトも辞めさせようとしてたのはさすがにやりすぎだと感じて反発してしまったけど、でもそれだけ俺のことが好きなんだって確信できて、俺も、芙美のことが好きなんだって自覚できて、そういう意味じゃあれも悪いことばっかりじゃなかったと思う。
ハゲ薬の実験のことも……あれはいくらなんでも意味が分からないけど、それも俺がハゲても困らないように今のうちから手を打ってくれて……?
まあそこは深く考えないようにしよう……少なくとも俺がハゲたって芙美は俺のことを好きでいてくれるらしいし。
氷山との件については、氷山と会ったことがあるのを俺自身が忘れてたっていうのも含めて完全にただの一人相撲だった。まあ、面識があるって言っても小さかった頃のことだし、そこは忘れてても仕方ないかもだけど。
『オレ、やだぜ? ねーちゃんの旦那さんがブラック企業で社畜やってるとかさ』
徹の言葉も耳に痛い。正直なところ、俺自身に将来に対する明確なビジョンってものがないのがすごくきつく感じる。
『俺、どうなりたいのかな……』
改めてそんなことを思うけど、考えたこともなかった。小さい頃には、漠然と、『漫画家になりたい』とか『ゲームを作る人になりたい』とか思ってたのをうっすら覚えてる。でも、全然、真剣な夢とか希望とかじゃなかった。なんとなく、
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みたいなイメージを持ってただけなんだと思う。それからは、
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あれ? これ、マジヤバくね?
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