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第二幕
実は涼くんをイメージして
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そして俺達が最終リハに向かうと、
「涼くんっ!!」
ってまた、なんかテンション高い感じで名前を呼ばれた。するとスタッフの人達が、
「しーっ! しーっ!!」
声を上げた人に人差し指を口に当てて抑えるようにって。
最終リハと言っても、緞帳の向こうにはもうお客さんが集まり始めてて、
「えっ!? 涼くん!?」
「涼くんいるの!? 見たい!!」
なんて声が。で、
「勘弁してください、緑川さん!」
ADさんが駆け寄ってきてダメ出しを。
『緑川さん』と呼ばれたのは、今回のゲームでメインのキャラクターデザインを務めた人だった。二十代半ばくらいの女性だ。ペンネームは確か、<緑川うさぎ>、だったかな。
「ごめんごめんなさい、涼くんを見たら、つい……!」
両手を合わせて頭を何度も下げてるその様子を見て、俺は察してしまった。
『この人も、千裕さんタイプか……』
その直感は大正解だった。緑川さんは、俺の方に近付いてきて、
「はわああああ~♡ ディークそのまんまじゃん……! てか、実は涼くんをイメージしてデザインしたんだよね~。だからディークを基にして会社のイメージキャラクターをってことになった時、私が涼くんを推したんだ~♡」
って、声は抑えてるけど、やっぱり前のめりですっげえ距離が近くて、ぐいぐい前に出てきて。
「そ……そうなんですか……ありがとうございます……」
俺は圧倒されながらもなんとか応えた。と同時に、
『そうか……俺が選ばれたのはたまたまじゃなかったんだ……』
と察する。もちろん、最終的に俺に決まったのはいろいろ経緯があった上でだと思うけど、出だしの時点で最有力候補だったのは事実なのかもしれない。
なら、ますます、俺の努力だけってことじゃないよな。でも、せっかくもらったチャンスを活かさないと、それはダメだろ。
なんて感じで俺が緑川さんに迫られてると、視界の隅に千裕さんの姿が。なんか、オロオロした感じで。
たぶん、ヤキモチ妬いてるんだろうな……
と、ピンと来てしまう。だけど相手は、クライアント側の人。まさか本音を表に出すわけにもいかず。ってとこか。
ここは何とか距離を取らなきゃと思った時、タイミングよく、
「最終リハ始めます! 緑川さん、所定の位置にお願いします!」
ADさんが割り込んできてくれて。
『はあ……やれやれ……』
「涼く~ん!」
たぶん、ゲーム会社側のスタッフらしい人に引きずられるようにして、緑川さんは引き離されていった。
「ははは……ちょっとすごい人だったね」
俺は囁くような感じで言いながら頭を搔きつつ、千裕さんを見たのだった。
「涼くんっ!!」
ってまた、なんかテンション高い感じで名前を呼ばれた。するとスタッフの人達が、
「しーっ! しーっ!!」
声を上げた人に人差し指を口に当てて抑えるようにって。
最終リハと言っても、緞帳の向こうにはもうお客さんが集まり始めてて、
「えっ!? 涼くん!?」
「涼くんいるの!? 見たい!!」
なんて声が。で、
「勘弁してください、緑川さん!」
ADさんが駆け寄ってきてダメ出しを。
『緑川さん』と呼ばれたのは、今回のゲームでメインのキャラクターデザインを務めた人だった。二十代半ばくらいの女性だ。ペンネームは確か、<緑川うさぎ>、だったかな。
「ごめんごめんなさい、涼くんを見たら、つい……!」
両手を合わせて頭を何度も下げてるその様子を見て、俺は察してしまった。
『この人も、千裕さんタイプか……』
その直感は大正解だった。緑川さんは、俺の方に近付いてきて、
「はわああああ~♡ ディークそのまんまじゃん……! てか、実は涼くんをイメージしてデザインしたんだよね~。だからディークを基にして会社のイメージキャラクターをってことになった時、私が涼くんを推したんだ~♡」
って、声は抑えてるけど、やっぱり前のめりですっげえ距離が近くて、ぐいぐい前に出てきて。
「そ……そうなんですか……ありがとうございます……」
俺は圧倒されながらもなんとか応えた。と同時に、
『そうか……俺が選ばれたのはたまたまじゃなかったんだ……』
と察する。もちろん、最終的に俺に決まったのはいろいろ経緯があった上でだと思うけど、出だしの時点で最有力候補だったのは事実なのかもしれない。
なら、ますます、俺の努力だけってことじゃないよな。でも、せっかくもらったチャンスを活かさないと、それはダメだろ。
なんて感じで俺が緑川さんに迫られてると、視界の隅に千裕さんの姿が。なんか、オロオロした感じで。
たぶん、ヤキモチ妬いてるんだろうな……
と、ピンと来てしまう。だけど相手は、クライアント側の人。まさか本音を表に出すわけにもいかず。ってとこか。
ここは何とか距離を取らなきゃと思った時、タイミングよく、
「最終リハ始めます! 緑川さん、所定の位置にお願いします!」
ADさんが割り込んできてくれて。
『はあ……やれやれ……』
「涼く~ん!」
たぶん、ゲーム会社側のスタッフらしい人に引きずられるようにして、緑川さんは引き離されていった。
「ははは……ちょっとすごい人だったね」
俺は囁くような感じで言いながら頭を搔きつつ、千裕さんを見たのだった。
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