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第五幕 やんちゃな子猫は空を舞う
子猫は空を舞う 1
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「もちろん力任せに投げるってんじゃないよ。ちゃんと考えがあるんだ」
その後に続く説明もいたって簡素なものだったが、それがあまりにも突拍子もない案だったので理解するまでに一拍の間が空いた。
「ほ、本気かおぬし? そのようなやり方で妾たちを向こうまで投げ飛ばすなど……」
「普通に投げるのはさすがに無理だけど、この方法ならきっとイケると思うよ。いや『きっと』じゃないね、絶対大丈夫さ」
青太郎が自信満々に胸を張るのを愛姫たちが滅茶苦茶胡散臭そうに半眼で見ている。
「……殿。死に方が『刺客に斬られて死ぬ』か、『バカに投げ落とされて死ぬ』か、選択肢が増えただけ、なの。ちょっとでも青太郎に期待した霧が情けない、なの」
「いやいや、何を言ってるんだい。私を信じようよちびっ子。そりゃね、私だって自分の事は信じられないよ。私ぁ頭も良くないし、勇気もないし、根性も無い。それじゃあせめて何か頑張ろうって思うけれど、努力しなくても贅沢な暮らしができるもんだから、まぁ明日から頑張ればいいやって結局何もしてこなかったよ」
「いったい何が言いたいのでござるか。聞けば聞くほど青太郎殿がダメ人間だって確信するばかりでござるが?」
「うん、自分で言ってて情けなくなってきたよ……いやいや、そうじゃなくてさ! こんな私でも腕力だけは人並み以上なんだって言いたかったんだよ。私ぁ生まれつき力が人より強いんだ」
青太郎はそう言って着物の袖を捲り上げて力こぶを作ってみせた。
確かに自慢するだけあって青太郎のぽやーとした顔つきには似合わないくらいに、腕には隆々とした筋肉がついている。
それを見せされても愛姫たちは全然信じようとしなかった……が、余三郎だけは違った。
「ふむ……最初はわしも耳を疑った案だが、存外にこれは良いかもしれぬ」
「殿、正気でござるか!?」
「戦国時代には敵陣へ向かって投石で攻撃する方法があったという。もちろん純粋な腕力だけで投げても弓の射程には遠く及ばないので革紐を使って石を振り回し、飛距離と威力を高めたそうだ。今しがた青太郎殿が提案した方法はそれに近いものがある」
「いや、しかし……」
百合丸たちは明らかに怯えていた。けれど彼女たちの覚悟が決まるのを待っているだけの余裕はない。
余三郎は百合丸たちの後ろにある闇の奥に目を向ける。その坂道のずっと向こうからひしひしと不穏な気配が近づいてきている気がするし、実際そろそろ現れても不思議ではない頃合いになっている。
「狐屋殿、一つ確認させて頂きたい。これまでにその技で彼女たちより重いモノを投げた経験は有りや無しや?」
「あるよ。中身の詰まった大きな酒樽を投げて壊したことがあって、その時は『勿体ないことをするんじゃないよ!』って女中頭にめちゃくちゃ怒られたね。それ以来は別の方法で練習していた」
「大きな酒樽というと二斗樽くらいか? ……これくらいのだろうか」
余三郎が両腕で樽を抱えるような仕草をしてみせると、青太郎は「あぁ、それくらいだったね」と事もなげに頷く。
「ならば狐屋殿、貴殿の怪力で我が家臣を救って頂きたい」
余三郎が神妙に頭を下げると青太郎は一瞬ポカンと呆けた顔をして、それから照れくさそうに苦笑いをした。
「へへっ、そうやって誰かに期待されるのは悪くない気分だね」
初めて親以外の誰かに期待をかけられた青太郎。空気を読まない性格だけに、期待に付随する責任や心的重圧というものを全く感じずに、ただ純粋に期待されていることを喜んだ。
青太郎は抱えていた一両を下ろすと着物の端をまくって帯に挟み「よぉし!」と、意気揚々とした表情で肩を回して筋肉をほぐす。
「さぁさぁ、迷っている間なんてないからさ、最初はちびっ子からやるよ!」
「ふにゃっ!?」
青太郎は側にいた霧をまるで子猫を扱うかのように抱き上げた。
「んしょ、ちびっ子は一両よりも軽いな。これなら余裕で向こうに届くよ」
「殿……」
霧は眉を寄せて助けを求めるかのように余三郎を見つめている。
「霧。ここはわしとわしが信じた狐屋殿を信じてその身を任せて欲しい。もしこれで霧が死ぬような事になれば、すぐにわしが冥途の道連れとなって共に閻魔様のところに行くよ。そして『この子はわしの手違いでこっちに来てしまったのだ。黄泉へはわしが代わりに行くからこの子は生き返らせてくれ』とお願いしてみるさ」
「わかった、なの。殿がそう言うなら……」
「ちびっ子、出来るだけ体をピンと真っ直ぐにしてておくれ。そのほうが安定するから」
米俵のように青太郎の肩に担がれた霧は怖々と体を伸ばす。
「よぉーし、いくよ! 余三郎殿、ちゃんと受け止めておくれな!」
青太郎は霧を抱えたまま余三郎に向かって走り出した。
「はわわわわわ!」
いつも冷静な霧もさすがに怖くて悲鳴を上げている。
空気を読まない青太郎はそんなのお構いなしに自分がやるべきことだけに意識を集中させて崖のぎりぎりまで大きく踏み込むと、霧の腰にある帯に手をかけて思いっきり振り上げた。
「よいっ、ではっ、ないかぁーー!」
青太郎は叫んだ。
雷蔵に白い目を向けながらも邪な本能が命じるままにコツコツと練習を続けていた奥義『女独楽』。
まさかこのような場面で役立つことになるとは青太郎自身も思っていなかったが、日々の弛まぬ鍛錬が確かな手応えとなって報われた。
助走の勢い、生来の怪力、そして慣れた手つきで引いた帯の回転。三つの力が作用して霧は本物の独楽のようにビュンビュン回りながら空を飛んだ。
「はわ、はわわわー!」
虚空に向かって伸びる帯。
シュルンと帯が体から離れ、回転しながら飛翔する霧。
霧は山なりの大きな放物線を描きながら飛んで、やがてゆるやかに落下し始めた頃には余三郎の頭上を過ぎていた。
「うおっ!? なんという飛距離だ!」
崖の縁で待機していた余三郎が慌てて後ろに下がった。
「はっはー! どうだい、これが日々研鑽を重ねて会得した私の奥義『女独楽』だ!」
「アホらし過ぎてどこから突っ込んでよいかわからぬでござるよ!」
そう言いながらもきちんと突っ込む百合丸の義理堅さたるや……。
予想以上の飛距離を出して回転しながら落ちてくる霧。それを受け止めようとする余三郎。
落ちてきそうな位置で霧を見上げながら両手を広げると――、
バッ!
霧の着物がすっぽ抜けて霧は空中で裸になった。
「なぁ――!?」
しかも強烈な遠心力のせいで、霧の両手と両足は大きく広がっている。
そんな状態の霧が、@の字を書くように目を回しながら余三郎に向かって落ちてくる。
いくら霧が幼いとはいえ、あられもない裸体を直視するのは憚られたが、受け止めるためには目を背けるわけにもいかない。ちゃんと受け止めなければ霧は大怪我をする。
「南無三っ!」
ガシッ!
素っ裸の霧を真正面で受け止める。
思った以上に霧は軽くて、しっかりと支えることが出来た。
「よぉし……霧、無事か? 霧?」
霧は「にゃ、う……」と返事らしきものを口にしたけれど、目が回っていて暫くまともに会話が出来そうになかった。
「やれやれ、ともかく無事なようで良かっ――」
ほっと安堵の息を吐く暇も無かった。
「殿っ! 何てことをするでござるか! ふしだらでござる! ふしだらでござるー! 裸の幼女を抱きしめて、なんでそんなご満悦な表情をしてるでござるかー!」
崖の向こう側から百合丸の泣きそうな声が飛んできた。
「そ、そう言われてもだな……」
ふしだらと罵られたものの言い返す言葉が出てこなかった余三郎は、結局何も言い返すことができずに口を閉ざして赤面してしまった。
「な、なんで否定しないでござるか! ああっ! 殿の顔が赤ぉなってござる! 霧の裸体を見てイヤらしい気持ちになっているでござるな!? この浮気者ぉー!」
「そ、そんな気持ちになってなどおらぬわ!」
と言いつつも、こうして霧を受け止めてみて初めてわかったのだが……僅かにだが霧の胸は膨らんでいた。
余三郎、ちょっとドキッとしていた。
その後に続く説明もいたって簡素なものだったが、それがあまりにも突拍子もない案だったので理解するまでに一拍の間が空いた。
「ほ、本気かおぬし? そのようなやり方で妾たちを向こうまで投げ飛ばすなど……」
「普通に投げるのはさすがに無理だけど、この方法ならきっとイケると思うよ。いや『きっと』じゃないね、絶対大丈夫さ」
青太郎が自信満々に胸を張るのを愛姫たちが滅茶苦茶胡散臭そうに半眼で見ている。
「……殿。死に方が『刺客に斬られて死ぬ』か、『バカに投げ落とされて死ぬ』か、選択肢が増えただけ、なの。ちょっとでも青太郎に期待した霧が情けない、なの」
「いやいや、何を言ってるんだい。私を信じようよちびっ子。そりゃね、私だって自分の事は信じられないよ。私ぁ頭も良くないし、勇気もないし、根性も無い。それじゃあせめて何か頑張ろうって思うけれど、努力しなくても贅沢な暮らしができるもんだから、まぁ明日から頑張ればいいやって結局何もしてこなかったよ」
「いったい何が言いたいのでござるか。聞けば聞くほど青太郎殿がダメ人間だって確信するばかりでござるが?」
「うん、自分で言ってて情けなくなってきたよ……いやいや、そうじゃなくてさ! こんな私でも腕力だけは人並み以上なんだって言いたかったんだよ。私ぁ生まれつき力が人より強いんだ」
青太郎はそう言って着物の袖を捲り上げて力こぶを作ってみせた。
確かに自慢するだけあって青太郎のぽやーとした顔つきには似合わないくらいに、腕には隆々とした筋肉がついている。
それを見せされても愛姫たちは全然信じようとしなかった……が、余三郎だけは違った。
「ふむ……最初はわしも耳を疑った案だが、存外にこれは良いかもしれぬ」
「殿、正気でござるか!?」
「戦国時代には敵陣へ向かって投石で攻撃する方法があったという。もちろん純粋な腕力だけで投げても弓の射程には遠く及ばないので革紐を使って石を振り回し、飛距離と威力を高めたそうだ。今しがた青太郎殿が提案した方法はそれに近いものがある」
「いや、しかし……」
百合丸たちは明らかに怯えていた。けれど彼女たちの覚悟が決まるのを待っているだけの余裕はない。
余三郎は百合丸たちの後ろにある闇の奥に目を向ける。その坂道のずっと向こうからひしひしと不穏な気配が近づいてきている気がするし、実際そろそろ現れても不思議ではない頃合いになっている。
「狐屋殿、一つ確認させて頂きたい。これまでにその技で彼女たちより重いモノを投げた経験は有りや無しや?」
「あるよ。中身の詰まった大きな酒樽を投げて壊したことがあって、その時は『勿体ないことをするんじゃないよ!』って女中頭にめちゃくちゃ怒られたね。それ以来は別の方法で練習していた」
「大きな酒樽というと二斗樽くらいか? ……これくらいのだろうか」
余三郎が両腕で樽を抱えるような仕草をしてみせると、青太郎は「あぁ、それくらいだったね」と事もなげに頷く。
「ならば狐屋殿、貴殿の怪力で我が家臣を救って頂きたい」
余三郎が神妙に頭を下げると青太郎は一瞬ポカンと呆けた顔をして、それから照れくさそうに苦笑いをした。
「へへっ、そうやって誰かに期待されるのは悪くない気分だね」
初めて親以外の誰かに期待をかけられた青太郎。空気を読まない性格だけに、期待に付随する責任や心的重圧というものを全く感じずに、ただ純粋に期待されていることを喜んだ。
青太郎は抱えていた一両を下ろすと着物の端をまくって帯に挟み「よぉし!」と、意気揚々とした表情で肩を回して筋肉をほぐす。
「さぁさぁ、迷っている間なんてないからさ、最初はちびっ子からやるよ!」
「ふにゃっ!?」
青太郎は側にいた霧をまるで子猫を扱うかのように抱き上げた。
「んしょ、ちびっ子は一両よりも軽いな。これなら余裕で向こうに届くよ」
「殿……」
霧は眉を寄せて助けを求めるかのように余三郎を見つめている。
「霧。ここはわしとわしが信じた狐屋殿を信じてその身を任せて欲しい。もしこれで霧が死ぬような事になれば、すぐにわしが冥途の道連れとなって共に閻魔様のところに行くよ。そして『この子はわしの手違いでこっちに来てしまったのだ。黄泉へはわしが代わりに行くからこの子は生き返らせてくれ』とお願いしてみるさ」
「わかった、なの。殿がそう言うなら……」
「ちびっ子、出来るだけ体をピンと真っ直ぐにしてておくれ。そのほうが安定するから」
米俵のように青太郎の肩に担がれた霧は怖々と体を伸ばす。
「よぉーし、いくよ! 余三郎殿、ちゃんと受け止めておくれな!」
青太郎は霧を抱えたまま余三郎に向かって走り出した。
「はわわわわわ!」
いつも冷静な霧もさすがに怖くて悲鳴を上げている。
空気を読まない青太郎はそんなのお構いなしに自分がやるべきことだけに意識を集中させて崖のぎりぎりまで大きく踏み込むと、霧の腰にある帯に手をかけて思いっきり振り上げた。
「よいっ、ではっ、ないかぁーー!」
青太郎は叫んだ。
雷蔵に白い目を向けながらも邪な本能が命じるままにコツコツと練習を続けていた奥義『女独楽』。
まさかこのような場面で役立つことになるとは青太郎自身も思っていなかったが、日々の弛まぬ鍛錬が確かな手応えとなって報われた。
助走の勢い、生来の怪力、そして慣れた手つきで引いた帯の回転。三つの力が作用して霧は本物の独楽のようにビュンビュン回りながら空を飛んだ。
「はわ、はわわわー!」
虚空に向かって伸びる帯。
シュルンと帯が体から離れ、回転しながら飛翔する霧。
霧は山なりの大きな放物線を描きながら飛んで、やがてゆるやかに落下し始めた頃には余三郎の頭上を過ぎていた。
「うおっ!? なんという飛距離だ!」
崖の縁で待機していた余三郎が慌てて後ろに下がった。
「はっはー! どうだい、これが日々研鑽を重ねて会得した私の奥義『女独楽』だ!」
「アホらし過ぎてどこから突っ込んでよいかわからぬでござるよ!」
そう言いながらもきちんと突っ込む百合丸の義理堅さたるや……。
予想以上の飛距離を出して回転しながら落ちてくる霧。それを受け止めようとする余三郎。
落ちてきそうな位置で霧を見上げながら両手を広げると――、
バッ!
霧の着物がすっぽ抜けて霧は空中で裸になった。
「なぁ――!?」
しかも強烈な遠心力のせいで、霧の両手と両足は大きく広がっている。
そんな状態の霧が、@の字を書くように目を回しながら余三郎に向かって落ちてくる。
いくら霧が幼いとはいえ、あられもない裸体を直視するのは憚られたが、受け止めるためには目を背けるわけにもいかない。ちゃんと受け止めなければ霧は大怪我をする。
「南無三っ!」
ガシッ!
素っ裸の霧を真正面で受け止める。
思った以上に霧は軽くて、しっかりと支えることが出来た。
「よぉし……霧、無事か? 霧?」
霧は「にゃ、う……」と返事らしきものを口にしたけれど、目が回っていて暫くまともに会話が出来そうになかった。
「やれやれ、ともかく無事なようで良かっ――」
ほっと安堵の息を吐く暇も無かった。
「殿っ! 何てことをするでござるか! ふしだらでござる! ふしだらでござるー! 裸の幼女を抱きしめて、なんでそんなご満悦な表情をしてるでござるかー!」
崖の向こう側から百合丸の泣きそうな声が飛んできた。
「そ、そう言われてもだな……」
ふしだらと罵られたものの言い返す言葉が出てこなかった余三郎は、結局何も言い返すことができずに口を閉ざして赤面してしまった。
「な、なんで否定しないでござるか! ああっ! 殿の顔が赤ぉなってござる! 霧の裸体を見てイヤらしい気持ちになっているでござるな!? この浮気者ぉー!」
「そ、そんな気持ちになってなどおらぬわ!」
と言いつつも、こうして霧を受け止めてみて初めてわかったのだが……僅かにだが霧の胸は膨らんでいた。
余三郎、ちょっとドキッとしていた。
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