16 / 77
本編
14
しおりを挟む
「まあ、アンジェリカ様」
「あー!セレスちゃん!」
キラッキラのシャンデリアが眩しい大ホールに入るなり、人混みの中でセレスちゃんを発見!やったー嬉しい!
グレンを振り切ってセレスちゃんの方に駆け出そうとしたら、がっと腰に手回してホールドされた。
「何すんの!」
「パートナーを蔑ろにすることは許されない。ここではずっと俺と共に行動するんだ」
「えーそんなの教科書には書いてなかったけどなあ」
「教科書には載ってない暗黙のルールなんかもあるからな、特別に教えてやる」
仕方ない、郷に入っては郷に従えってやつだ。それに元アンジェリカは「淑女の鏡」って言われてたらしい。彼女のことだからきっとすごい努力したんだと思う。その評判を私が落とすのも申し訳ないじゃない。
それ知ってからさ、私密かに家で行儀作法とかダンスとか必死で練習したんだ。行儀作法はママ、ダンスの先生は主にお兄ちゃん。もう二人とも優しくて(たまに厳しくて)的確で最高の先生。部屋帰ってからはアズにも相手になってもらって復習もバッチリ!
元アンジェリカには遠く及ばないけど、少しは見れるようにはなった……と思う。
私はすっと背筋を伸ばした。そしてグレンを見上げて(嫌だけど)ニッコリ笑った。
「グレン、セレスちゃんの所へ行きたいわ」
グレン何かビックリしたみたいに目まんまるくしてる。何なのよ一体。
「あ、ああ。良いだろう」
グレンは私の腰抱いたままセレスちゃんのとこまでエスコートしてくれた。
「セレスちゃん、会えて嬉しい!」
「アンジェリカ様、お会いできたらいいなって思ってたんです」
はうううんマジ天使!ピンクのプリンセスラインのドレスがセレスちゃんに似合いすぎて可愛すぎる!抱き締めたい!私の大興奮に水刺すようにグレンが咳払いした。
「グレン、風邪でも召されたんですか?今すぐお帰りになります?」
帰れ帰れと満面の笑みでグレンを見上げると、蔑むように鼻で笑われた。腹立つわー!
「殿下この様な場でお会い出来て光栄です」
あ、私覚えたんだよ。セレスちゃんの礼はカーテシーっていうらしい。凄く綺麗なんだ、セレスちゃんのカーテシー。私も見習わなきゃね。
「セレスティーヌ嬢、いつも根気よくコレの相手感謝する」
物扱いヤメテ。あんたの物みたいな言い方はもっとヤメテ。
「いいえとんでもない!私の方こそいつも良くして頂いてます」
セレスちゃんがほんわか私に微笑んでくれた。私思わずデレてしまう。
「顔がだらしないぞアンジェリカ」
「だってセレスちゃん大好き」
「まあ、アンジェリカ様ったら」
ふふふってお嬢様のお手本みたいにセレスちゃんが笑った。
「あ!殿下、アンジェリカ様、紹介いたしますね。こちら私の婚約者のメレディスです」
「御前失礼致します、殿下、アンジェリカ様。メレディス・アッシャーと申します」
ひょこっとセレスちゃんの後ろから顔出して、王子様みたいに一礼するメレディスさん。普通にイケメンだけど攻略対象ではなさそう……ってセレスちゃん婚約者いたの!?ど、どういうこと!?そもそもセレスちゃんってヒロインじゃないの?
グレンが何か言葉返してるけど全く耳に入ってこない。だってさ、セレスちゃんってばすごい幸せそうにメレディスさん見てるんだよ。それはもう恋する乙女の目って私だって分かるよ。
頭がグラングランする。グレンとくっつけるって下心100%で近付いて私がやってたことって、セレスちゃんにとって迷惑以外のなにものでもないじゃない!
そもそも根本的に私間違ってた?攻略対象達を翻弄するヒロインなんて存在しない。セレスちゃんは婚約者に恋する普通の女の子だった。あのゲームの世界に似てるだけで、私にとってここは夢でも何でもない現実なんだ。
ってことは……私このままだとグレンと結婚しなきゃいけないの?
目を泳がせながら改めてグレンの顔を見る。男に言うのは変かもしれないけど、普通に美人だ。カッコいいより美しいって感じ。憎まれ口叩かなきゃ大抵の女の子はオッケーなんじゃないかな?政治が絡むとはいえ何も私じゃなくてもいいじゃんね。
「何だ、見惚れてるのか?」
しまった!グレンの顔見たままぼーっと考え事してしまった!
「見てたらでっかい穴でも空かないかなと思って」
つんって顎そらすとグレンはまた笑い出した。こいつってこんな笑うやつだったの?最初に会った時の不機嫌な仏頂面思い出して私はうーんって首捻る。
楽しそうに肩揺らしてるグレン見て、何でかな、この時はそんな悪い気はしなかったんだ。私は私の言動面白がってくれる人好きだったから。いや、グレンは違うな。コイツはちょっと貴族らしくない毛色の変わった私を玩具みたいに面白がってるだけ。
何か気分変えたくてお化粧室行くことにした。グレンにそう告げると、後ろに控えてたカルに目配せする。ついて行けってことか……男にトイレついて来られるのはなぁ……正直慣れないし微妙だけど仕方ない。セレスちゃんに断り入れて、カル引き連れて私はお化粧室に向かった。
「あー!セレスちゃん!」
キラッキラのシャンデリアが眩しい大ホールに入るなり、人混みの中でセレスちゃんを発見!やったー嬉しい!
グレンを振り切ってセレスちゃんの方に駆け出そうとしたら、がっと腰に手回してホールドされた。
「何すんの!」
「パートナーを蔑ろにすることは許されない。ここではずっと俺と共に行動するんだ」
「えーそんなの教科書には書いてなかったけどなあ」
「教科書には載ってない暗黙のルールなんかもあるからな、特別に教えてやる」
仕方ない、郷に入っては郷に従えってやつだ。それに元アンジェリカは「淑女の鏡」って言われてたらしい。彼女のことだからきっとすごい努力したんだと思う。その評判を私が落とすのも申し訳ないじゃない。
それ知ってからさ、私密かに家で行儀作法とかダンスとか必死で練習したんだ。行儀作法はママ、ダンスの先生は主にお兄ちゃん。もう二人とも優しくて(たまに厳しくて)的確で最高の先生。部屋帰ってからはアズにも相手になってもらって復習もバッチリ!
元アンジェリカには遠く及ばないけど、少しは見れるようにはなった……と思う。
私はすっと背筋を伸ばした。そしてグレンを見上げて(嫌だけど)ニッコリ笑った。
「グレン、セレスちゃんの所へ行きたいわ」
グレン何かビックリしたみたいに目まんまるくしてる。何なのよ一体。
「あ、ああ。良いだろう」
グレンは私の腰抱いたままセレスちゃんのとこまでエスコートしてくれた。
「セレスちゃん、会えて嬉しい!」
「アンジェリカ様、お会いできたらいいなって思ってたんです」
はうううんマジ天使!ピンクのプリンセスラインのドレスがセレスちゃんに似合いすぎて可愛すぎる!抱き締めたい!私の大興奮に水刺すようにグレンが咳払いした。
「グレン、風邪でも召されたんですか?今すぐお帰りになります?」
帰れ帰れと満面の笑みでグレンを見上げると、蔑むように鼻で笑われた。腹立つわー!
「殿下この様な場でお会い出来て光栄です」
あ、私覚えたんだよ。セレスちゃんの礼はカーテシーっていうらしい。凄く綺麗なんだ、セレスちゃんのカーテシー。私も見習わなきゃね。
「セレスティーヌ嬢、いつも根気よくコレの相手感謝する」
物扱いヤメテ。あんたの物みたいな言い方はもっとヤメテ。
「いいえとんでもない!私の方こそいつも良くして頂いてます」
セレスちゃんがほんわか私に微笑んでくれた。私思わずデレてしまう。
「顔がだらしないぞアンジェリカ」
「だってセレスちゃん大好き」
「まあ、アンジェリカ様ったら」
ふふふってお嬢様のお手本みたいにセレスちゃんが笑った。
「あ!殿下、アンジェリカ様、紹介いたしますね。こちら私の婚約者のメレディスです」
「御前失礼致します、殿下、アンジェリカ様。メレディス・アッシャーと申します」
ひょこっとセレスちゃんの後ろから顔出して、王子様みたいに一礼するメレディスさん。普通にイケメンだけど攻略対象ではなさそう……ってセレスちゃん婚約者いたの!?ど、どういうこと!?そもそもセレスちゃんってヒロインじゃないの?
グレンが何か言葉返してるけど全く耳に入ってこない。だってさ、セレスちゃんってばすごい幸せそうにメレディスさん見てるんだよ。それはもう恋する乙女の目って私だって分かるよ。
頭がグラングランする。グレンとくっつけるって下心100%で近付いて私がやってたことって、セレスちゃんにとって迷惑以外のなにものでもないじゃない!
そもそも根本的に私間違ってた?攻略対象達を翻弄するヒロインなんて存在しない。セレスちゃんは婚約者に恋する普通の女の子だった。あのゲームの世界に似てるだけで、私にとってここは夢でも何でもない現実なんだ。
ってことは……私このままだとグレンと結婚しなきゃいけないの?
目を泳がせながら改めてグレンの顔を見る。男に言うのは変かもしれないけど、普通に美人だ。カッコいいより美しいって感じ。憎まれ口叩かなきゃ大抵の女の子はオッケーなんじゃないかな?政治が絡むとはいえ何も私じゃなくてもいいじゃんね。
「何だ、見惚れてるのか?」
しまった!グレンの顔見たままぼーっと考え事してしまった!
「見てたらでっかい穴でも空かないかなと思って」
つんって顎そらすとグレンはまた笑い出した。こいつってこんな笑うやつだったの?最初に会った時の不機嫌な仏頂面思い出して私はうーんって首捻る。
楽しそうに肩揺らしてるグレン見て、何でかな、この時はそんな悪い気はしなかったんだ。私は私の言動面白がってくれる人好きだったから。いや、グレンは違うな。コイツはちょっと貴族らしくない毛色の変わった私を玩具みたいに面白がってるだけ。
何か気分変えたくてお化粧室行くことにした。グレンにそう告げると、後ろに控えてたカルに目配せする。ついて行けってことか……男にトイレついて来られるのはなぁ……正直慣れないし微妙だけど仕方ない。セレスちゃんに断り入れて、カル引き連れて私はお化粧室に向かった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
神様の手違いで、おまけの転生?!お詫びにチートと無口な騎士団長もらっちゃいました?!
カヨワイさつき
恋愛
最初は、日本人で受験の日に何かにぶつかり死亡。次は、何かの討伐中に、死亡。次に目覚めたら、見知らぬ聖女のそばに、ポツンとおまけの召喚?あまりにも、不細工な為にその場から追い出されてしまった。
前世の記憶はあるものの、どれをとっても短命、不幸な出来事ばかりだった。
全てはドジで少し変なナルシストの神様の手違いだっ。おまけの転生?お詫びにチートと無口で不器用な騎士団長もらっちゃいました。今度こそ、幸せになるかもしれません?!
看病しに行ったら、当主の“眠り”になってしまった
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー全36話⭐︎
倒れた当主を看病する役目を振られた使用人リィナは、彼の部屋へ通うことになる。
栄養、灯り、静かな時間、話し相手――“眠れる夜”を整えていく。そして、回復していく当主アレクシス。けれど彼は、ある夜そっと手を握り返し、低い声で囁く。
「責任、取って?」
噂が燃える屋敷で、ふたりが守るのは“枠(ルール)”。
手だけ、時間だけ、理由にしない――鍵はリィナが握ったまま。
けれど、守ろうとするほど情は育ち、合図の灯りはいつしか「帰る」ではなく「眠る」へ変わっていく。
看病から始まった優しい夜は、静かな執着に捕まっていく。
それでも、捕獲の鍵は彼ではなく――彼女の手にある。
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して二年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
【ご報告】
2月15日付で、誤字脱字の修正および一部表現の見直しを行いました。
ただし、記載内容の趣旨に大きな変更はございません。
引き続きよろしくお願いいたします。
【完結】モブのメイドが腹黒公爵様に捕まりました
ベル
恋愛
皆さまお久しぶりです。メイドAです。
名前をつけられもしなかった私が主人公になるなんて誰が思ったでしょうか。
ええ。私は今非常に困惑しております。
私はザーグ公爵家に仕えるメイド。そして奥様のソフィア様のもと、楽しく時に生温かい微笑みを浮かべながら日々仕事に励んでおり、平和な生活を送らせていただいておりました。
...あの腹黒が現れるまでは。
『無口な旦那様は妻が可愛くて仕方ない』のサイドストーリーです。
個人的に好きだった二人を今回は主役にしてみました。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
【完結】お花畑ヒロインの義母でした〜連座はご勘弁!可愛い息子を連れて逃亡します〜+おまけSS
himahima
恋愛
夫が少女を連れ帰ってきた日、ここは前世で読んだweb小説の世界で、私はざまぁされるお花畑ヒロインの義母に転生したと気付く。
えっ?!遅くない!!せめてくそ旦那と結婚する10年前に思い出したかった…。
ざまぁされて取り潰される男爵家の泥舟に一緒に乗る気はありませんわ!
アルファポリス恋愛ランキング入りしました!
読んでくれた皆様ありがとうございます。
*他サイトでも公開中
なろう日間総合ランキング2位に入りました!
混血の私が純血主義の竜人王子の番なわけない
三国つかさ
恋愛
竜人たちが通う学園で、竜人の王子であるレクスをひと目見た瞬間から恋に落ちてしまった混血の少女エステル。好き過ぎて狂ってしまいそうだけど、分不相応なので必死に隠すことにした。一方のレクスは涼しい顔をしているが、純血なので実は番に対する感情は混血のエステルより何倍も深いのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる