17 / 77
本編
15
しおりを挟む
「え?」
庭に面したホールを通りかかったところで小さな悲鳴が聞こえた気がした。
「ねえカル、何か聞こえなかった?」
振り返るとカルがビックリした顔してこっちを見てた。
「どうしたの?」
「あ、いえ……悲鳴の様ですね」
「私ちょっと見てくる」
「あ!アンジェリカ様!」
あのゲームを参考にするなら、カルは忠誠心の塊で主人の命令絶対だ。ちょっと見てきて、なんてお願い聞いてくれるはずがない。
だったら私が行けばいいんだよ。そしたら勝手に用心棒も付いてくるんだからさ!
庭を出て、辺りの様子を伺いながら四角いトピアリーに囲まれた遊歩道をテクテク歩いてみる。
んーどこだろ?
「……っ!」
あ!っと思った時には体が動いてた。
バシッ!
痛ったぁ……丁度ビンタされそうな女の子が居たから咄嗟に前出たら私がビンタされたよ。
駆け寄って来そうだったカルに、首振って来るなって目配せする。
「なっ……!」
「一体何事ですか?」
必死で仕込んだ淑女モードでビンタした子にうふっと笑ってやる。ほっぺジンジンするけどね。
「あ、あなたはヴァルク公爵令嬢!?」
「ええ」
アンジェリカはグレンの婚約者って事で有名人みたい。あとこの赤毛も珍しいらしくて目立つんだよね……はあ、染めようかな。
「申し訳ありません、わたくしレベッカ・エヴァンズと申します」
綺麗なカーテシーするレベッカちゃん。私のカメラアイ舐めないでね。今日に備えて貴族名鑑とかも読み込んじゃったから家名で爵位とかも分かるんだ。
ちなみにエヴァンズは侯爵家か。かなりのお嬢様みたいだけど、なんでこんな暴力に訴える様な事?
私は振り返ってビンタされそうだった女の子を見た。女の子は私の顔見て涙目でプルプル震えてる。アンジェリカって相当やっちまってたんだなぁ……こんな女の子の反応日常茶飯事よ。
「私のことは知ってるみたいね。あなたは?」
「わ、私はサリー・ヒートン、です……」
小声でもそもそ喋るサリーちゃん。えーと、ヒートンは男爵家だな。確か元々商人とかの家柄で、最近爵位賜った家門だ。
「お二人はケンカ中だったのかしら?」
レベッカちゃんがすんごい怖い顔してサリーちゃんを睨む。あー可愛い顔が台無しだよぉ……
「そちらのヒートン男爵令嬢が、わたくしの婚約者に色仕掛けを……」
「そんなっ!私はただお話しをしていただけで……!」
「話すだけならあんなに馴れ馴れしく触れる必要はないでしょう」
「私……そんなつもりは……」
んー話は何となく分かった。元アンジェリカがやってたようなことレベッカちゃんがやっちゃった訳だね。ってことはアンジェリカの身では仲裁なんて出来ない。全部ブーメランなるもんね。あーアンジェリカ本当あんな男の何が良かったんだよ……顔だな(確信)。
「ええとレベッカさん」
「は、はい何でしょうか?」
「中々良い平手打ちだったわ。今度婚約者の方にも喰らわせてあげてはどう?この浮気者!って」
レベッカちゃんポカーンと私を見てる。女ってさ、浮気されると相手の女をより憎んじゃうんだよね。まあ状況によるだろけど男だって悪いのにね。
ニヤって悪役っぽく笑うとレベッカちゃん目パチパチして、ふふって笑った。うん、女の子は笑顔が一番だね!
「そう致します。ヴァルク公爵令嬢本当に申し訳ありませんでした。でもヒートン男爵令嬢、あなたに悪いことをしたとは思ってませんわ。婚約者のいる男性にアプローチするのはいい加減お辞めになって」
「そんな……私本当にそんなつもり……男性の方が勝手に……」
「ええと、サリーさん?一先ずここは私に任せて、あなたは会場に戻ってくださる?」
ね!って圧込めて笑ってやると、サリーちゃん真っ青になりながら建物の方に早足に去って行った。
庭に面したホールを通りかかったところで小さな悲鳴が聞こえた気がした。
「ねえカル、何か聞こえなかった?」
振り返るとカルがビックリした顔してこっちを見てた。
「どうしたの?」
「あ、いえ……悲鳴の様ですね」
「私ちょっと見てくる」
「あ!アンジェリカ様!」
あのゲームを参考にするなら、カルは忠誠心の塊で主人の命令絶対だ。ちょっと見てきて、なんてお願い聞いてくれるはずがない。
だったら私が行けばいいんだよ。そしたら勝手に用心棒も付いてくるんだからさ!
庭を出て、辺りの様子を伺いながら四角いトピアリーに囲まれた遊歩道をテクテク歩いてみる。
んーどこだろ?
「……っ!」
あ!っと思った時には体が動いてた。
バシッ!
痛ったぁ……丁度ビンタされそうな女の子が居たから咄嗟に前出たら私がビンタされたよ。
駆け寄って来そうだったカルに、首振って来るなって目配せする。
「なっ……!」
「一体何事ですか?」
必死で仕込んだ淑女モードでビンタした子にうふっと笑ってやる。ほっぺジンジンするけどね。
「あ、あなたはヴァルク公爵令嬢!?」
「ええ」
アンジェリカはグレンの婚約者って事で有名人みたい。あとこの赤毛も珍しいらしくて目立つんだよね……はあ、染めようかな。
「申し訳ありません、わたくしレベッカ・エヴァンズと申します」
綺麗なカーテシーするレベッカちゃん。私のカメラアイ舐めないでね。今日に備えて貴族名鑑とかも読み込んじゃったから家名で爵位とかも分かるんだ。
ちなみにエヴァンズは侯爵家か。かなりのお嬢様みたいだけど、なんでこんな暴力に訴える様な事?
私は振り返ってビンタされそうだった女の子を見た。女の子は私の顔見て涙目でプルプル震えてる。アンジェリカって相当やっちまってたんだなぁ……こんな女の子の反応日常茶飯事よ。
「私のことは知ってるみたいね。あなたは?」
「わ、私はサリー・ヒートン、です……」
小声でもそもそ喋るサリーちゃん。えーと、ヒートンは男爵家だな。確か元々商人とかの家柄で、最近爵位賜った家門だ。
「お二人はケンカ中だったのかしら?」
レベッカちゃんがすんごい怖い顔してサリーちゃんを睨む。あー可愛い顔が台無しだよぉ……
「そちらのヒートン男爵令嬢が、わたくしの婚約者に色仕掛けを……」
「そんなっ!私はただお話しをしていただけで……!」
「話すだけならあんなに馴れ馴れしく触れる必要はないでしょう」
「私……そんなつもりは……」
んー話は何となく分かった。元アンジェリカがやってたようなことレベッカちゃんがやっちゃった訳だね。ってことはアンジェリカの身では仲裁なんて出来ない。全部ブーメランなるもんね。あーアンジェリカ本当あんな男の何が良かったんだよ……顔だな(確信)。
「ええとレベッカさん」
「は、はい何でしょうか?」
「中々良い平手打ちだったわ。今度婚約者の方にも喰らわせてあげてはどう?この浮気者!って」
レベッカちゃんポカーンと私を見てる。女ってさ、浮気されると相手の女をより憎んじゃうんだよね。まあ状況によるだろけど男だって悪いのにね。
ニヤって悪役っぽく笑うとレベッカちゃん目パチパチして、ふふって笑った。うん、女の子は笑顔が一番だね!
「そう致します。ヴァルク公爵令嬢本当に申し訳ありませんでした。でもヒートン男爵令嬢、あなたに悪いことをしたとは思ってませんわ。婚約者のいる男性にアプローチするのはいい加減お辞めになって」
「そんな……私本当にそんなつもり……男性の方が勝手に……」
「ええと、サリーさん?一先ずここは私に任せて、あなたは会場に戻ってくださる?」
ね!って圧込めて笑ってやると、サリーちゃん真っ青になりながら建物の方に早足に去って行った。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
神様の手違いで、おまけの転生?!お詫びにチートと無口な騎士団長もらっちゃいました?!
カヨワイさつき
恋愛
最初は、日本人で受験の日に何かにぶつかり死亡。次は、何かの討伐中に、死亡。次に目覚めたら、見知らぬ聖女のそばに、ポツンとおまけの召喚?あまりにも、不細工な為にその場から追い出されてしまった。
前世の記憶はあるものの、どれをとっても短命、不幸な出来事ばかりだった。
全てはドジで少し変なナルシストの神様の手違いだっ。おまけの転生?お詫びにチートと無口で不器用な騎士団長もらっちゃいました。今度こそ、幸せになるかもしれません?!
看病しに行ったら、当主の“眠り”になってしまった
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー全36話⭐︎
倒れた当主を看病する役目を振られた使用人リィナは、彼の部屋へ通うことになる。
栄養、灯り、静かな時間、話し相手――“眠れる夜”を整えていく。そして、回復していく当主アレクシス。けれど彼は、ある夜そっと手を握り返し、低い声で囁く。
「責任、取って?」
噂が燃える屋敷で、ふたりが守るのは“枠(ルール)”。
手だけ、時間だけ、理由にしない――鍵はリィナが握ったまま。
けれど、守ろうとするほど情は育ち、合図の灯りはいつしか「帰る」ではなく「眠る」へ変わっていく。
看病から始まった優しい夜は、静かな執着に捕まっていく。
それでも、捕獲の鍵は彼ではなく――彼女の手にある。
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して二年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
【ご報告】
2月15日付で、誤字脱字の修正および一部表現の見直しを行いました。
ただし、記載内容の趣旨に大きな変更はございません。
引き続きよろしくお願いいたします。
【完結】モブのメイドが腹黒公爵様に捕まりました
ベル
恋愛
皆さまお久しぶりです。メイドAです。
名前をつけられもしなかった私が主人公になるなんて誰が思ったでしょうか。
ええ。私は今非常に困惑しております。
私はザーグ公爵家に仕えるメイド。そして奥様のソフィア様のもと、楽しく時に生温かい微笑みを浮かべながら日々仕事に励んでおり、平和な生活を送らせていただいておりました。
...あの腹黒が現れるまでは。
『無口な旦那様は妻が可愛くて仕方ない』のサイドストーリーです。
個人的に好きだった二人を今回は主役にしてみました。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
【完結】お花畑ヒロインの義母でした〜連座はご勘弁!可愛い息子を連れて逃亡します〜+おまけSS
himahima
恋愛
夫が少女を連れ帰ってきた日、ここは前世で読んだweb小説の世界で、私はざまぁされるお花畑ヒロインの義母に転生したと気付く。
えっ?!遅くない!!せめてくそ旦那と結婚する10年前に思い出したかった…。
ざまぁされて取り潰される男爵家の泥舟に一緒に乗る気はありませんわ!
アルファポリス恋愛ランキング入りしました!
読んでくれた皆様ありがとうございます。
*他サイトでも公開中
なろう日間総合ランキング2位に入りました!
混血の私が純血主義の竜人王子の番なわけない
三国つかさ
恋愛
竜人たちが通う学園で、竜人の王子であるレクスをひと目見た瞬間から恋に落ちてしまった混血の少女エステル。好き過ぎて狂ってしまいそうだけど、分不相応なので必死に隠すことにした。一方のレクスは涼しい顔をしているが、純血なので実は番に対する感情は混血のエステルより何倍も深いのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる