乙女ゲーに転生!?ある日公爵令嬢になった私の物語

ゆーかり

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本編

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「ヴァルク公爵令嬢……」

「あ、私のことはアンジェリカで良いよ、レベッカちゃん」

「わ、分かりましたアンジェリカ様」

「ええと、私が言うのもアレなんだけど、暴力は後々面倒だからあなたの名誉の為にも程々に、ね?」

「はい……」

レベッカちゃんしゅんって項垂れちゃった。根は素直な良い子なんだろな。私何かレベッカちゃん好きになっちゃったよ。

「レベッカちゃんを悲しませるクソ……ごほごほっ……浮気な婚約者はどちらかしら?何なら私が制裁加えても良いわよ?」

私拳握ってシュッシュって空中パンチキメてやる。やーこんな美人悲しませるク◯浮気男なら遠慮なくぶん殴れるわ!

「まあ、アンジェリカ様……ふふ、ありがとうございます。浮気……浮気なのでしょうか、ね」

「え?まさか本気なの?」

レベッカちゃん悲しそうに下向くと、泣きそうな顔になった。

「分かりません。けれどここ最近はわたくしより彼女を気にかけてるように感じます」

私女の子の容姿にはかなり甘い方だと思う。でもさ、誰がどう見てもレベッカちゃんの方が遥かに美人なんだ。サリーちゃんは可愛いけどちょっと素朴でどこか垢抜けないって感じ。
好みもあるからなんとも言えないけど、男にしかわからない魅力がサリーちゃんにあるんかな?こう高級食材に慣れた舌がたまに珍味を求める、みたいな?あー珍味好きな男いたじゃん!そうグレン!あいつにサリーちゃんぶつけたら面白い化学反応起こりそうじゃない?私思わず顔がニヤけちゃう。

「サリーちゃんはレベッカちゃんの婚約者を狙ってるの?」

「いえ、分かりません。でもかなり条件の良い男性達と親しくしているのは社交界でも有名なんです」

へえ、あんな素朴そうだけど実はかなりの野心を秘めてるのかな?見た目と違って一筋縄じゃいかないかもしれないね。そして女の敵多し、か。違う意味で私も多いけどねっ(涙目)。

「ん?条件の良い男性?私の婚約者は狙われてないの?」

「グレンシュフォンティエル殿下はそう簡単に女性に心を開かれない方だと思います。表面はどなたにも公平で紳士的ですけれど、奥に踏み込ませない壁のようなものを感じます」

私ビックリして言葉詰まっちゃった。まずグレンのジョークみたいに長い名前スラスラ言えるレベッカちゃんすげー!
そしてグレンがどなたにも公平で紳士的!?マジかよ!私そんなグレン見たことないわ!更にてっきり女ったらしだと思ってたんだけど、簡単に女に心許さない男?
私が知ってる──といっても出会って1ヶ月位だけど──彼とは何か違う人の話し聞いてるみたいだった。

「わたくし如きが言葉が過ぎました……申し訳ありません」

思わずうーんて考え込んだ私に、気分を害したのかとレベッカちゃん誤解させちゃったみたい。

「違うよ、レベッカちゃんが話す殿下と私が知ってる殿下の像が一致しなくてちょっと混乱しちゃっただけなの。変な気遣わせちゃって私こそごめんね」

「まあ、そうなのですか。わたくしも殿下と言葉を交わしたのは数えるほどなので……きっとアンジェリカ様にしか見せない顔が沢山お有りなのですね」

レベッカちゃんがふふって可愛く笑った。や、そんな目で見ないでマジで。何か殿下はあなたには特別なんですね分かります、みたいな……ホントにホントに勘弁してください!

「あの、私とぐ……殿下は特別仲がいいわけではないので誤解しないでね?」

「まあ、誤解などと……お二人は婚約なさっているんですもの、仲睦まじいのは喜ばしいことだと思いますわ」

あああ益々レベッカちゃんの笑顔が暖かく眩しいものに!いかん、この居た堪れなさに口からエクトプラズム出かかってるわ私。

「お話中の所申し訳ありません。アンジェリカ様、そろそろ殿下の元へ戻られた方がよろしいかと」

流石カル!出来る男!ナイスタイミングで助け舟出すカルに惚れ直す。イヤそもそも別に惚れてなかったけど!

「分かった。レベッカちゃん、折角ここで会えたのも何かの縁だろうからさ、良かったら友達になって!」

「ま、まあ!光栄ですアンジェリカ様……」

レベッカちゃんちょっと戸惑ってるけど言質は取ったぞ!私はにっこり笑ってレベッカちゃんの手を握った。

「ありがとう!またねレベッカちゃん!」

レベッカちゃんは優雅なカーテシーをしてくれた。セレスちゃんとはまた違った感じの綺麗なお嬢様だなあ。デレって顔が緩む。またお友達が出来ちゃった!嬉しいなあ、今日は来てホント良かった。

その後戻ったとこでグレンに遅い何してただの文句言われたけどそんなの全部右から左。何言われてもヘラヘラってしてる私をグレンは気味悪そうにみてた。いいよいいよグレンにどう思われようと屁でもない!後でレベッカちゃんの事調べて接触しようっと。私はその事だけ考えて、サリーちゃんのことなんてすっかり忘れてた。
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