45 / 77
本編
43
しおりを挟む
「そうだ、あのゲームのこと。あれは何なの?」
「ああ、この間途中だったよね。あのゲームは桜木杏梨が作ったんだ」
ぽかーんとする私。だって意味わかんないし。
「この時間軸だと、アンジェリカの記憶を持った桜木杏梨が将来作るゲームだ。君の為に」
「え!?私の為!?」
「そう。この世界の知識が全くない君の為に、桜木杏梨が作ったんだよ。ここへ戻ったときに少しでも困らないようにと」
それっておかしくない?だって桜木杏梨の中に居た私と、元に戻った桜木杏梨が同時に存在するってことだよね?
「混乱させてごめんね。チキュウの概念で並行世界って知ってる?」
「SFめいてきたね。一応何となくは知ってるよ、今いるところとは別の現実世界ってやつだよね」
「うん、僕は桜木杏梨に頼まれて、並行世界の君に届けたんだ。出来る限り死の直前にある君にね」
あれ、あのゲーム勧めてくれた友達って誰だっけ……何でかな、顔も名前も思い出せないや。
「ふふ、その友達は僕だよ。僕が君に届けたんだ。でも君ってばコンプする前に辞めちゃうんだもん、女子力どこに忘れちゃったんだろね」
なんと……私の為のゲームだったなんて!興味ないとか途中で投げ出して桜木杏梨に申し訳ないじゃない!彼女の気持ちを知らずに踏みにじった罪悪感がひしひしと押し寄せてきた。
「アンジェリカはそのゲームに出てくるの?」
「出てこないよ。彼女は敢えてアンジェリカを出さなかった。その代わりアンジェリカを取り巻く人間模様をフィクション交えつつゲームにしたんだ」
「どうしてセレスちゃんが主人公なの?」
「セレスティーヌはアンジェリカの親友だった。きっと君の力にもなってくれるとわざわざ主人公にして目立たせたんだよ」
私気付いたら号泣してた。そんなに私の事を思って、この世界で困らないようにってゲームまで作って……アンジェリカとして沢山辛い思いしてたのに!
皆口をそろえて元アンジェリカを悪く言う。でも本当のあなたはこんなに思いやりがあって優しい女の子だったんだね。そう思ったらもう泣けて泣けて仕方なかった。
そしてさ、ここでやっと私神様に怒りが湧いてきちゃったよ。
「私が怒ったってなじったってあんたにとっては屁でもないんだろうけど……桜木杏梨がこれから絶対幸せになれるように見守ってて。じゃなきゃ私あんたを許さない」
「分かった、チキュウの神に良く言っておく」
「チキュウの神?神様っていっぱいいるの?」
「そうだよ。今回の試練は何にしようか相談したら、取り違えの話をチキュウの神から持ち掛けられたんだ。一番親和性の高い器ってことで桜木杏梨が選ばれたんだけど、26年しか保たなかったね」
ヤダもうなに神ってサイコパス?人間の物差しで計るのがそもそも間違いだけどさ、なんか胸糞悪い存在だわー!束にして燃やしてやりたい!
「ねえアンジェリカ、僕たちを燃やす前に聞きたいことはないの?」
「……そうだ!私の魔力検知能力!なんでないの?」
「え、要る?」
「欲しいよ!敵が近くにいても分かんないし」
「実はすごーく優秀な検知能力を持ってるんだ君は。でも性能が良過ぎて君ノイローゼになっちゃったから封じてるんだよ」
「ノイローゼになるほどの力ってなに!?検知するだけじゃないの?」
「君には魔力がノイズに聞こえるらしいんだ。四六時中魔力のノイズに苛まれて頭おかしくなっちゃうかもだけど……それでも欲しいの?」
騒音被害って深刻だよね。しかも四六時中!?
「……そういうのは要らないです」
神様笑顔でうんうん頷いてる。あんたの与える能力はホント極端なんだよなぁ……
「さて、今回はここまでかな。また会いに来るから聞きたいことでも相談でもまとめておいてね」
そこで神様ウィンクするとバチッと意識が途切れた。
「ああ、この間途中だったよね。あのゲームは桜木杏梨が作ったんだ」
ぽかーんとする私。だって意味わかんないし。
「この時間軸だと、アンジェリカの記憶を持った桜木杏梨が将来作るゲームだ。君の為に」
「え!?私の為!?」
「そう。この世界の知識が全くない君の為に、桜木杏梨が作ったんだよ。ここへ戻ったときに少しでも困らないようにと」
それっておかしくない?だって桜木杏梨の中に居た私と、元に戻った桜木杏梨が同時に存在するってことだよね?
「混乱させてごめんね。チキュウの概念で並行世界って知ってる?」
「SFめいてきたね。一応何となくは知ってるよ、今いるところとは別の現実世界ってやつだよね」
「うん、僕は桜木杏梨に頼まれて、並行世界の君に届けたんだ。出来る限り死の直前にある君にね」
あれ、あのゲーム勧めてくれた友達って誰だっけ……何でかな、顔も名前も思い出せないや。
「ふふ、その友達は僕だよ。僕が君に届けたんだ。でも君ってばコンプする前に辞めちゃうんだもん、女子力どこに忘れちゃったんだろね」
なんと……私の為のゲームだったなんて!興味ないとか途中で投げ出して桜木杏梨に申し訳ないじゃない!彼女の気持ちを知らずに踏みにじった罪悪感がひしひしと押し寄せてきた。
「アンジェリカはそのゲームに出てくるの?」
「出てこないよ。彼女は敢えてアンジェリカを出さなかった。その代わりアンジェリカを取り巻く人間模様をフィクション交えつつゲームにしたんだ」
「どうしてセレスちゃんが主人公なの?」
「セレスティーヌはアンジェリカの親友だった。きっと君の力にもなってくれるとわざわざ主人公にして目立たせたんだよ」
私気付いたら号泣してた。そんなに私の事を思って、この世界で困らないようにってゲームまで作って……アンジェリカとして沢山辛い思いしてたのに!
皆口をそろえて元アンジェリカを悪く言う。でも本当のあなたはこんなに思いやりがあって優しい女の子だったんだね。そう思ったらもう泣けて泣けて仕方なかった。
そしてさ、ここでやっと私神様に怒りが湧いてきちゃったよ。
「私が怒ったってなじったってあんたにとっては屁でもないんだろうけど……桜木杏梨がこれから絶対幸せになれるように見守ってて。じゃなきゃ私あんたを許さない」
「分かった、チキュウの神に良く言っておく」
「チキュウの神?神様っていっぱいいるの?」
「そうだよ。今回の試練は何にしようか相談したら、取り違えの話をチキュウの神から持ち掛けられたんだ。一番親和性の高い器ってことで桜木杏梨が選ばれたんだけど、26年しか保たなかったね」
ヤダもうなに神ってサイコパス?人間の物差しで計るのがそもそも間違いだけどさ、なんか胸糞悪い存在だわー!束にして燃やしてやりたい!
「ねえアンジェリカ、僕たちを燃やす前に聞きたいことはないの?」
「……そうだ!私の魔力検知能力!なんでないの?」
「え、要る?」
「欲しいよ!敵が近くにいても分かんないし」
「実はすごーく優秀な検知能力を持ってるんだ君は。でも性能が良過ぎて君ノイローゼになっちゃったから封じてるんだよ」
「ノイローゼになるほどの力ってなに!?検知するだけじゃないの?」
「君には魔力がノイズに聞こえるらしいんだ。四六時中魔力のノイズに苛まれて頭おかしくなっちゃうかもだけど……それでも欲しいの?」
騒音被害って深刻だよね。しかも四六時中!?
「……そういうのは要らないです」
神様笑顔でうんうん頷いてる。あんたの与える能力はホント極端なんだよなぁ……
「さて、今回はここまでかな。また会いに来るから聞きたいことでも相談でもまとめておいてね」
そこで神様ウィンクするとバチッと意識が途切れた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
神様の手違いで、おまけの転生?!お詫びにチートと無口な騎士団長もらっちゃいました?!
カヨワイさつき
恋愛
最初は、日本人で受験の日に何かにぶつかり死亡。次は、何かの討伐中に、死亡。次に目覚めたら、見知らぬ聖女のそばに、ポツンとおまけの召喚?あまりにも、不細工な為にその場から追い出されてしまった。
前世の記憶はあるものの、どれをとっても短命、不幸な出来事ばかりだった。
全てはドジで少し変なナルシストの神様の手違いだっ。おまけの転生?お詫びにチートと無口で不器用な騎士団長もらっちゃいました。今度こそ、幸せになるかもしれません?!
看病しに行ったら、当主の“眠り”になってしまった
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー全36話⭐︎
倒れた当主を看病する役目を振られた使用人リィナは、彼の部屋へ通うことになる。
栄養、灯り、静かな時間、話し相手――“眠れる夜”を整えていく。そして、回復していく当主アレクシス。けれど彼は、ある夜そっと手を握り返し、低い声で囁く。
「責任、取って?」
噂が燃える屋敷で、ふたりが守るのは“枠(ルール)”。
手だけ、時間だけ、理由にしない――鍵はリィナが握ったまま。
けれど、守ろうとするほど情は育ち、合図の灯りはいつしか「帰る」ではなく「眠る」へ変わっていく。
看病から始まった優しい夜は、静かな執着に捕まっていく。
それでも、捕獲の鍵は彼ではなく――彼女の手にある。
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して二年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
【ご報告】
2月15日付で、誤字脱字の修正および一部表現の見直しを行いました。
ただし、記載内容の趣旨に大きな変更はございません。
引き続きよろしくお願いいたします。
【完結】モブのメイドが腹黒公爵様に捕まりました
ベル
恋愛
皆さまお久しぶりです。メイドAです。
名前をつけられもしなかった私が主人公になるなんて誰が思ったでしょうか。
ええ。私は今非常に困惑しております。
私はザーグ公爵家に仕えるメイド。そして奥様のソフィア様のもと、楽しく時に生温かい微笑みを浮かべながら日々仕事に励んでおり、平和な生活を送らせていただいておりました。
...あの腹黒が現れるまでは。
『無口な旦那様は妻が可愛くて仕方ない』のサイドストーリーです。
個人的に好きだった二人を今回は主役にしてみました。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
【完結】お花畑ヒロインの義母でした〜連座はご勘弁!可愛い息子を連れて逃亡します〜+おまけSS
himahima
恋愛
夫が少女を連れ帰ってきた日、ここは前世で読んだweb小説の世界で、私はざまぁされるお花畑ヒロインの義母に転生したと気付く。
えっ?!遅くない!!せめてくそ旦那と結婚する10年前に思い出したかった…。
ざまぁされて取り潰される男爵家の泥舟に一緒に乗る気はありませんわ!
アルファポリス恋愛ランキング入りしました!
読んでくれた皆様ありがとうございます。
*他サイトでも公開中
なろう日間総合ランキング2位に入りました!
混血の私が純血主義の竜人王子の番なわけない
三国つかさ
恋愛
竜人たちが通う学園で、竜人の王子であるレクスをひと目見た瞬間から恋に落ちてしまった混血の少女エステル。好き過ぎて狂ってしまいそうだけど、分不相応なので必死に隠すことにした。一方のレクスは涼しい顔をしているが、純血なので実は番に対する感情は混血のエステルより何倍も深いのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる