乙女ゲーに転生!?ある日公爵令嬢になった私の物語

ゆーかり

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本編

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マチルダちゃんが我が家に来て一週間が経った。正確にはヴァルク家所有の少し郊外にある別邸で、私達はのんびり静養中。

マチルダちゃんの実家とウチは派閥も両極だからさ、多少親同士で悶着もあったんだ。

でも──マチルダちゃんの命がかかってる──この一点でメイヨール伯がウチに頭下げた。
グレンの現状説明を受けて、メイヨール伯は涙まで流してたよ。まさかマチルダちゃんがそんなことになってるとは知らなかったみたい。

という訳でこれまでの家同士の面倒な確執とかこの際置いといて、今だけは手を結ぶことになったらしい。良かった良かった。まだ何も解決してないけどさ!

「チェックメイト!また私の勝ちよ!」

勝ち誇ったドヤ顔のマチルダちゃん。ビクビク怯えてたあなたは何処へいったのかしらねぇ。まあ元気になって良かった良かった(棒)。

「マチルダちゃんホント強いよねぇ。全然敵わないよ」

「チェスってその人の人柄が分かって面白いのよ」

「へえ、じゃあ私はどんな感じ?」

「刹那的で考えなし。行き当たりばったりね」

くっ……!ぐうの音も出ない!マチルダちゃんのドヤ顔がちょっと憎たらしい。

「じゃ、じゃあ王太子様は?」

マチルダちゃんの顔がほんの一瞬陰った。

「……わざと隙を作って誘い込んで翻弄して……チェックメイト。とても狡猾なタイプだわ」

中々辛辣ですなぁ。でもマチルダちゃんの観察力は中々鋭いものがある。

「今度グレンと対局してみてよ」

「え!?で、殿下と!?そ、そんな恐れ多い!」

王太子と対局しておいて何でグレンが恐れ多いんだ。しかも顔真っ赤にして慌ててるし、乙女だなあ。

「まあそれは置いといて、ちょっと休憩がてらお茶にしよっか!」

「仕方ないわね。午後からダンスの授業が入っているから、おやつの食べ過ぎは禁止よ」

「はぁい……」

最初はビクビクしてたマチルダちゃん。でも同級生だし普通に接してくれっていったらさ、こんな口煩い小姑みたいになりました!
知らなかったけどマチルダちゃんってクラスの学級委員的存在らしい。うん、なんかメッチャそれっぽい。

元々勝気で負けず嫌いみたいでさ、私に……というより優秀な元アンジェリカさんが気に入らなくてチミチミ突っかかってきてたみたいなんだよね。最大のムカつきどころはグレンの婚約者ってことみたいだけど。

今の私を知られてからは、何か下に見られてる気がしないでもない。ま、まあ良いんだけどね。付き合ってみれば根は悪い子じゃないし。
一人で引き篭もってても退屈だし彼女の存在はありがたくもあるんだ。
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