64 / 77
本編
62
しおりを挟む
「ふふ、アンジェリカ緊張したのかい?震えてる」
私の手はかじかんだみたいに冷たくなってて、小さく震えてた。確かにアニエステ妃はおっかなかった。ザ悪女!って感じで。自由はきかなくてもこういう生理現象だけは表に出るのか。
「シアさんが側に居てくれたから大丈夫です」
「健気だね」
シアさんはすっと目を細めると私の顎を持ち上げた。
「本心から僕を選んで欲しいと思うよ」
「私はシアさんのものです」
私は笑いながら涙を溢してた。生理現象が今出来るささやかな抵抗とは……
そんな私をシアさんは意外にも優しく抱きしめた。
「ごめんねアンジェリカ、僕にはどうしても君が必要なんだ」
どうしてここまでして私を?体の自由はきかないし、分かんないことだらけでストレスMAX。あああ腹立つ!体よいい加減動け動けっ!
怒り爆発、キレ気味に念じたら願いが通じたのか、ふっと五感が蘇った。え?これって術解けたのかな?あ、本当に体自由になるみたいだ。
さて、シンキングタイム。
私はここでシアさんをぶん殴ることも出来る。だがしかし今は敵の内情を探る絶好のチャンス。ついでにやっとグレンの役に立てるかもしれない。少しは借金チャラに出来るかなあ?なんてチラッと思いつつ……
よし決めた!いけるとこまでやったろうじゃないの!さあ私は女優よ(かっ)!
「私にはシアさんだけです」
にっこりシアさんを見上げる。シアさんは本当に嬉しそうに笑った。よしよし気付かれてないようだ。グレンラブ♡で培った演技力も伊達じゃないな!さー頑張るぞー!
てっきり監禁部屋に戻されるかと思ったら、シアさんの私室の隣の部屋に連れて来られた。
「会いたいときいつでも会えるように……ここを好きに使って」
「嬉しいですシアさん……」
うっとりウルウル目まで潤ませちゃいます。似合わなくっても細かい演出は大事だからね!
「ふふ、そんな可愛い顔しないで。婚儀まで我慢できなくなってしまう」
やり過ぎましたすいません勘弁してください!……なんて勿論顔には出さない。だって今の私は女優!
「そんなシアさん……」
ポッと顔赤らめて俯いてみる。私確実に女子力上がってるよね、うん。
「本当に可愛いねアンジェ。今日はここで大人しくしてて。僕は色々と仕事が残ってるから……又顔を見に来るよ」
「分かりました、お待ちしてます」
我ながら完璧なカーテシーでお見送り。何か演技とはいえお淑やかなお嬢様になった気分。いや、元アンジェリカのこと考えたらそうあるべきなんだろうけど……私元々がさつで女子力ないしなぁ。
私の手はかじかんだみたいに冷たくなってて、小さく震えてた。確かにアニエステ妃はおっかなかった。ザ悪女!って感じで。自由はきかなくてもこういう生理現象だけは表に出るのか。
「シアさんが側に居てくれたから大丈夫です」
「健気だね」
シアさんはすっと目を細めると私の顎を持ち上げた。
「本心から僕を選んで欲しいと思うよ」
「私はシアさんのものです」
私は笑いながら涙を溢してた。生理現象が今出来るささやかな抵抗とは……
そんな私をシアさんは意外にも優しく抱きしめた。
「ごめんねアンジェリカ、僕にはどうしても君が必要なんだ」
どうしてここまでして私を?体の自由はきかないし、分かんないことだらけでストレスMAX。あああ腹立つ!体よいい加減動け動けっ!
怒り爆発、キレ気味に念じたら願いが通じたのか、ふっと五感が蘇った。え?これって術解けたのかな?あ、本当に体自由になるみたいだ。
さて、シンキングタイム。
私はここでシアさんをぶん殴ることも出来る。だがしかし今は敵の内情を探る絶好のチャンス。ついでにやっとグレンの役に立てるかもしれない。少しは借金チャラに出来るかなあ?なんてチラッと思いつつ……
よし決めた!いけるとこまでやったろうじゃないの!さあ私は女優よ(かっ)!
「私にはシアさんだけです」
にっこりシアさんを見上げる。シアさんは本当に嬉しそうに笑った。よしよし気付かれてないようだ。グレンラブ♡で培った演技力も伊達じゃないな!さー頑張るぞー!
てっきり監禁部屋に戻されるかと思ったら、シアさんの私室の隣の部屋に連れて来られた。
「会いたいときいつでも会えるように……ここを好きに使って」
「嬉しいですシアさん……」
うっとりウルウル目まで潤ませちゃいます。似合わなくっても細かい演出は大事だからね!
「ふふ、そんな可愛い顔しないで。婚儀まで我慢できなくなってしまう」
やり過ぎましたすいません勘弁してください!……なんて勿論顔には出さない。だって今の私は女優!
「そんなシアさん……」
ポッと顔赤らめて俯いてみる。私確実に女子力上がってるよね、うん。
「本当に可愛いねアンジェ。今日はここで大人しくしてて。僕は色々と仕事が残ってるから……又顔を見に来るよ」
「分かりました、お待ちしてます」
我ながら完璧なカーテシーでお見送り。何か演技とはいえお淑やかなお嬢様になった気分。いや、元アンジェリカのこと考えたらそうあるべきなんだろうけど……私元々がさつで女子力ないしなぁ。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
2,164
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる