乙女ゲーに転生!?ある日公爵令嬢になった私の物語

ゆーかり

文字の大きさ
73 / 77
本編

71

しおりを挟む
「え!?何!?」

「お前が死にかけたあの事件で、セオドシアは真の巫女を目の当たりにした。それで悟ったらしい。巫女自身が俺を選んだのだから、これ以上のアニエステの策謀は無意味であると」

「待って!グレンがシアさんのその意向を知ったのはいつなの?」

グレンはきゅっと苦しそうに眉根を寄せた。

「お前が意識を失った翌日、セオドシアが俺の元に来たんだ。罠かもしれなかったが……セオドシアはアニエステを止めるため協力して欲しいと言ってきた。セオドシア自身誓約に縛られて真っ向から逆らうことが出来なかったからな」

あまりのことに頭真っ白になる。私がグレンの役に立つ為に頑張るぞー!ってやってた事全部、二人の掌の上だったってこと!?

「そんな顔しないでくれアンリ。お前の存在がセオドシアを動かしたんだ」

私がシアさんを?どういうこと?

「セオドシアは幼い頃から呪詛のように刷り込まれた為か、巫女という存在に心酔していた。そんな男が真の巫女を目の当たりにして平気でいられると思うか?」

ええええ!?心酔されてる感じはしなかった……と思う……いやどうなんだろう。

「心から焦がれた巫女は自分を選ばなかった。セオドシアはその事実を受け入れたんだ。相当苦しんだだろうがな」

グレンを選んだのは桜木杏梨。真の巫女は私。ならシアさんを動かしたのは私と桜木杏梨の二人でだ。杏梨ありがとう……

「それじゃ私がシアさんの所に行くのも、その後のことも二人で……いやアズもかな?全部打ち合わせ済み想定内だったってこと?」

私の半眼にグレンは珍しく目を泳がせる。

「まあ……その、悪りぃ……」

語尾が小声でかなりバツ悪そう。んーもういいや!私の行動も含めて結果全部グレンの思う通りになったんならさ!これできっと少しは借りも返せたってもんだ!

「その件はまあ、多少ムカつくけどもういいよ!それよりグレン、王太子にはならなくて良かったの?」

「は?お前、王太子妃になりたかったのか?」

「それはない!絶対ない!王子妃も嫌なのに!ふがっ!」

いきなり鼻摘まれた!こんな時に何だよ!

「だろ?平和な今の時代に俺が王になる必要はない。温厚な二の兄上──レイルディングこそが相応しいんだ」

お母様が平民出身で影の薄かった第二王子レイルディング様が次の王太子に決まったんだ。
レイルディング殿下は物凄い渋ってたんだけど、グレンが支えるからってゴリ押しして強引に首を縦に振らせたらしい……なんて男だ……

「政治になんてかまけてたらお前喜んで俺から逃げ出すだろ?そんな事許すかよ」

いやああ!魔王スマイルやめて!その目ガチ狩猟モードじゃないっすか!?

「お、落ち着いてグレン!そして鼻を解放しろ!」

「なあ、約束忘れてないよな?」

「ふぁっ!?やくそく!?」

ググッと顔覗き込んでくるグレン。何だよ怖いよ!

「サリー・ヒートンの件が解決したら1日イエスマンになるって約束だ」

あー!すっかり忘れてたー!嫌だって顔にモロ出てたんだね、グレン思いっきり顔顰めると容赦なくデコピンした。痛い!

「1時間で許してやる。寛大な俺に感謝しろ」

ま、まあ1日よりはマシか……私渋々頷いた。
しおりを挟む
感想 31

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

神様の手違いで、おまけの転生?!お詫びにチートと無口な騎士団長もらっちゃいました?!

カヨワイさつき
恋愛
最初は、日本人で受験の日に何かにぶつかり死亡。次は、何かの討伐中に、死亡。次に目覚めたら、見知らぬ聖女のそばに、ポツンとおまけの召喚?あまりにも、不細工な為にその場から追い出されてしまった。 前世の記憶はあるものの、どれをとっても短命、不幸な出来事ばかりだった。 全てはドジで少し変なナルシストの神様の手違いだっ。おまけの転生?お詫びにチートと無口で不器用な騎士団長もらっちゃいました。今度こそ、幸せになるかもしれません?!

看病しに行ったら、当主の“眠り”になってしまった

星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー全36話⭐︎ 倒れた当主を看病する役目を振られた使用人リィナは、彼の部屋へ通うことになる。 栄養、灯り、静かな時間、話し相手――“眠れる夜”を整えていく。そして、回復していく当主アレクシス。けれど彼は、ある夜そっと手を握り返し、低い声で囁く。 「責任、取って?」 噂が燃える屋敷で、ふたりが守るのは“枠(ルール)”。 手だけ、時間だけ、理由にしない――鍵はリィナが握ったまま。 けれど、守ろうとするほど情は育ち、合図の灯りはいつしか「帰る」ではなく「眠る」へ変わっていく。 看病から始まった優しい夜は、静かな執着に捕まっていく。 それでも、捕獲の鍵は彼ではなく――彼女の手にある。

転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して二年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。 【ご報告】 2月15日付で、誤字脱字の修正および一部表現の見直しを行いました。 ただし、記載内容の趣旨に大きな変更はございません。 引き続きよろしくお願いいたします。

【完結】モブのメイドが腹黒公爵様に捕まりました

ベル
恋愛
皆さまお久しぶりです。メイドAです。 名前をつけられもしなかった私が主人公になるなんて誰が思ったでしょうか。 ええ。私は今非常に困惑しております。 私はザーグ公爵家に仕えるメイド。そして奥様のソフィア様のもと、楽しく時に生温かい微笑みを浮かべながら日々仕事に励んでおり、平和な生活を送らせていただいておりました。 ...あの腹黒が現れるまでは。 『無口な旦那様は妻が可愛くて仕方ない』のサイドストーリーです。 個人的に好きだった二人を今回は主役にしてみました。

【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました

佐倉穂波
恋愛
 転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。  確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。 (そんな……死にたくないっ!)  乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。 2023.9.3 投稿分の改稿終了。 2023.9.4 表紙を作ってみました。 2023.9.15 完結。 2023.9.23 後日談を投稿しました。

【完結】お花畑ヒロインの義母でした〜連座はご勘弁!可愛い息子を連れて逃亡します〜+おまけSS

himahima
恋愛
夫が少女を連れ帰ってきた日、ここは前世で読んだweb小説の世界で、私はざまぁされるお花畑ヒロインの義母に転生したと気付く。 えっ?!遅くない!!せめてくそ旦那と結婚する10年前に思い出したかった…。 ざまぁされて取り潰される男爵家の泥舟に一緒に乗る気はありませんわ! アルファポリス恋愛ランキング入りしました! 読んでくれた皆様ありがとうございます。 *他サイトでも公開中 なろう日間総合ランキング2位に入りました!

混血の私が純血主義の竜人王子の番なわけない

三国つかさ
恋愛
竜人たちが通う学園で、竜人の王子であるレクスをひと目見た瞬間から恋に落ちてしまった混血の少女エステル。好き過ぎて狂ってしまいそうだけど、分不相応なので必死に隠すことにした。一方のレクスは涼しい顔をしているが、純血なので実は番に対する感情は混血のエステルより何倍も深いのだった。

処理中です...