43 / 155
直江山城、西へ行く
①
しおりを挟む
江戸では、伊達政宗が依然として病を理由に全ての行動を辞退している松平忠輝に業を煮やしていた。
「まだ難しいようですか?」
書状を読んでいる政宗に、井伊直孝が尋ねる。
「うむ。五郎八の方にも手紙を書いたが、脚気のような症状で体調が優れぬということらしい」
「それは参りましたな」
「全くだ。舅として何とも情けない。城主がこんな状態では前田利常が動き出した時、どうなることやら…」
「確かに半年間の停戦も、もう半分過ぎております。そろそろ停戦明けの準備もしなければなりませんな…」
「うむ。高田には成実を送るつもりではおるが」
「おお、伊達安房殿なら歴戦の猛者ですし、頼りになると思います。もっとも、前田という点ではそれがしの彦根も最前線になりますからなあ」
「間諜の報告によると、前田の方では大きな動きはないという」
「それがしの方でも似たような報告です。そういえば、飛騨はいかがなさいますか?」
「うむ……」
金森家の後継問題を巡る飛騨のもめごとについても、この頃ようやく江戸に届いていた。
「これが奥州などであれば放置しておいても構わぬが、飛騨は最前線だからのう…。お家騒動を起こしている間に前田が丸のみしてしまう可能性はある。とはいえ…」
「配置換えなどをしていたら、ますます前田にとって有難いことになりますからなぁ。しばらく監督する者を送ることにしましょうか?」
「これはという者はあるか?」
「例えば……」
直孝が政宗に耳打ちする。聞いているうちに政宗も頷く。
「なるほど。それは中々の案でござるな」
政宗との会議が終わり、直孝は家光とお江与に顛末を報告しようと廊下を歩いていた。
「殿」
そこに余吾源七郎の使いの者が現れる。
「おお、四国の方はどうなっておる?」
「はっ。越前様は、大坂に立ち寄りまして、豊臣秀頼ら数人を大坂から連れ出して四国に向かっております」
「豊臣秀頼?」
「はい。越前様は、四国については豊臣秀頼を上総介様の代わりにしたいという意向をお持ちのようで」
「何じゃと!?」
直孝の顔が一瞬にして赤くなった。しばらくすると一転して青くなり、思わず足下がふらつく。
「殿!」、「井伊様、大丈夫ですか!?」
使いと近くにいた者に助けられて気を取り直した後、頭を抱えた。
(あ、あ、あの人は……何ということを……)
最近、時折優れた見識を示すことがしばしばあったので、忘れていた。
(越前様は、やはり越前様だったのだ……)
ということを。
(こんなこと、どのように他の者に伝えればいいのだ……)
とは思うが、考えてみれば忠直を勧めたのは自分だけではない。政宗も宗茂も、忠直こそが適任と勧めたのであるから、自分一人の責任になるわけではない。
(いざとなれば開き直ればいいか……)
とはいえ、これを家光とお江与に伝えるとなると気が重くなる。いっそ誰かに任せてしまいたいとも思ったが、さすがにそういうわけにもいかない。
重い溜息をつきながら廊下を歩いていると、前から酒井忠勝が現れた。家光の相続時から連絡役を果たしてくれているが、今は政宗、直孝の二人が江戸にいるため、本来の家光側近としての役割を優先している。何かの書類を運んでいるようだった。
「忠勝ではないか」
「これは井伊様」
「聞いてくれ。実は越前様が……」
直孝は忠勝に、四国の状況について説明をした。
「ほう。豊臣秀頼を……」
「そうなのだ。上総介が病となった時に代わりがいると言っていたので、安心していたが、まさか豊臣を連れだすとは思いもしておらなんだ……。あのお方は我々が全く想像しないようなことをしでかすから恐ろしい」
「左様でございますな。とんでもないお方です」
「うむ。とんでもないお方じゃ……、うん?」
“とんでもない”という言葉を二人とも使ったが、忠勝の使い方には自分の使い方と若干の違いがあるように思えた。
「忠勝、おぬし、腹立たしくないのか?」
「何故でございます?」
「越前様は豊臣秀頼に四国を与えんばかりの行動をとったのだぞ」
「それが事実なら素晴らしいことではありませんか」
「何が素晴らしい?」
直孝の問いかけに、忠勝が「えっ?」と声をあげる。
「井伊様、お分かりにならないのですか?」
「だから、どういうことなのだ?」
「亡き大御所様は、豊臣秀頼が大坂から出れば、豊臣家を残すつもりだったのですぞ」
「うむ。そうだったな」
「今、豊臣秀頼が大坂を出て四国に行っているのですぞ」
「あっ」
直孝にはようやく忠勝の言わんとすることが分かった。
「もちろん、豊臣秀頼に大坂を捨てるつもりはないでしょう。しかし、大坂を出て、四国と関係をもったということは、将来的に交渉材料となりますし、何より、越前様が豊臣秀頼を動かすことができるという事実は非常に大きいものです」
「うむぅ……」
直孝は唸った。
「まさか、そこまで読まれていたのだろうか……」
「そこまでは分かりませぬが、とにかく、豊臣秀頼が四国にいるとなりますと同盟も延長ということになりましょう。今、現時点では豊臣と争うのは望ましくないことも含めて、良かったのではないかと思っております」
「……忠勝、すまぬが、おぬし、このことを家光様と御台所様に伝えてもらえぬか? わしはおぬしほどしっかりと意義を理解しておらぬようで、いらぬ誤解を招くかもしれぬ」
「承知いたしました」
「代わりにお主の書類はわしが運んでおこう」
「とんでもありません。この程度のことに井伊様のお手を煩わせるわけには。では、家光様に申し上げに参りますので、失礼いたします」
忠勝は来た道を反対に戻り、家光の部屋へと向かっていった。
直孝は安心して、これまた廊下を反対側に戻っていく。途中溜息をついた。
「ふう。わしは、まだまだじゃのう……」
二日後。出羽・米沢。
城主上杉景勝の下に、伊達政宗と井伊直孝の連名の署名が入った書状が届けられていた。
「ふむ……」
一通り目を通した景勝は、これまでもそうであったように家老の直江兼続を呼び出す。
「江戸の伊達・井伊両名からこのようなものが届いた」
「…失礼いたします」
兼続は景勝から書状を受け取り、流し読みして目を見開く。
「それがしに、飛騨に乗り込んで金森殿を輔弼せよ、と?」
「井伊殿の署名も入っている以上、徳川家としての要請ということになるな」
「ふむう」
「飛騨の金森殿は、本家筋に家督を戻したいということらしいが、実子がそれを拒んで揉めておるらしい」
「それは拙者も存じておりますが……」
そして、筋目を重んじるということにかけては、上杉家は日ノ本一の定評がある。伊達と井伊の両人がそうしたことを期待していることは明らかであった。
とはいえ、直江兼続は飛騨に足を踏み入れたこともない。全く未知の場所で執政を執れるのかという不安は拭えない。
拭えないのではあるが……。
「首尾よくいった場合には、最上家の家内問題について没収した土地を上杉家に差し上げる準備もあり、と言われますと断るわけにはいきますまいな」
上杉家は関ケ原で120万石から30万石まで所領を削減されており、そのために家臣の俸禄もことごとく削減されていた。
移転から15年、ようやく領内が安定してきてはいるが、それでももう少し家臣の知行地を増やしてやりたいという思いはある。
「まだ難しいようですか?」
書状を読んでいる政宗に、井伊直孝が尋ねる。
「うむ。五郎八の方にも手紙を書いたが、脚気のような症状で体調が優れぬということらしい」
「それは参りましたな」
「全くだ。舅として何とも情けない。城主がこんな状態では前田利常が動き出した時、どうなることやら…」
「確かに半年間の停戦も、もう半分過ぎております。そろそろ停戦明けの準備もしなければなりませんな…」
「うむ。高田には成実を送るつもりではおるが」
「おお、伊達安房殿なら歴戦の猛者ですし、頼りになると思います。もっとも、前田という点ではそれがしの彦根も最前線になりますからなあ」
「間諜の報告によると、前田の方では大きな動きはないという」
「それがしの方でも似たような報告です。そういえば、飛騨はいかがなさいますか?」
「うむ……」
金森家の後継問題を巡る飛騨のもめごとについても、この頃ようやく江戸に届いていた。
「これが奥州などであれば放置しておいても構わぬが、飛騨は最前線だからのう…。お家騒動を起こしている間に前田が丸のみしてしまう可能性はある。とはいえ…」
「配置換えなどをしていたら、ますます前田にとって有難いことになりますからなぁ。しばらく監督する者を送ることにしましょうか?」
「これはという者はあるか?」
「例えば……」
直孝が政宗に耳打ちする。聞いているうちに政宗も頷く。
「なるほど。それは中々の案でござるな」
政宗との会議が終わり、直孝は家光とお江与に顛末を報告しようと廊下を歩いていた。
「殿」
そこに余吾源七郎の使いの者が現れる。
「おお、四国の方はどうなっておる?」
「はっ。越前様は、大坂に立ち寄りまして、豊臣秀頼ら数人を大坂から連れ出して四国に向かっております」
「豊臣秀頼?」
「はい。越前様は、四国については豊臣秀頼を上総介様の代わりにしたいという意向をお持ちのようで」
「何じゃと!?」
直孝の顔が一瞬にして赤くなった。しばらくすると一転して青くなり、思わず足下がふらつく。
「殿!」、「井伊様、大丈夫ですか!?」
使いと近くにいた者に助けられて気を取り直した後、頭を抱えた。
(あ、あ、あの人は……何ということを……)
最近、時折優れた見識を示すことがしばしばあったので、忘れていた。
(越前様は、やはり越前様だったのだ……)
ということを。
(こんなこと、どのように他の者に伝えればいいのだ……)
とは思うが、考えてみれば忠直を勧めたのは自分だけではない。政宗も宗茂も、忠直こそが適任と勧めたのであるから、自分一人の責任になるわけではない。
(いざとなれば開き直ればいいか……)
とはいえ、これを家光とお江与に伝えるとなると気が重くなる。いっそ誰かに任せてしまいたいとも思ったが、さすがにそういうわけにもいかない。
重い溜息をつきながら廊下を歩いていると、前から酒井忠勝が現れた。家光の相続時から連絡役を果たしてくれているが、今は政宗、直孝の二人が江戸にいるため、本来の家光側近としての役割を優先している。何かの書類を運んでいるようだった。
「忠勝ではないか」
「これは井伊様」
「聞いてくれ。実は越前様が……」
直孝は忠勝に、四国の状況について説明をした。
「ほう。豊臣秀頼を……」
「そうなのだ。上総介が病となった時に代わりがいると言っていたので、安心していたが、まさか豊臣を連れだすとは思いもしておらなんだ……。あのお方は我々が全く想像しないようなことをしでかすから恐ろしい」
「左様でございますな。とんでもないお方です」
「うむ。とんでもないお方じゃ……、うん?」
“とんでもない”という言葉を二人とも使ったが、忠勝の使い方には自分の使い方と若干の違いがあるように思えた。
「忠勝、おぬし、腹立たしくないのか?」
「何故でございます?」
「越前様は豊臣秀頼に四国を与えんばかりの行動をとったのだぞ」
「それが事実なら素晴らしいことではありませんか」
「何が素晴らしい?」
直孝の問いかけに、忠勝が「えっ?」と声をあげる。
「井伊様、お分かりにならないのですか?」
「だから、どういうことなのだ?」
「亡き大御所様は、豊臣秀頼が大坂から出れば、豊臣家を残すつもりだったのですぞ」
「うむ。そうだったな」
「今、豊臣秀頼が大坂を出て四国に行っているのですぞ」
「あっ」
直孝にはようやく忠勝の言わんとすることが分かった。
「もちろん、豊臣秀頼に大坂を捨てるつもりはないでしょう。しかし、大坂を出て、四国と関係をもったということは、将来的に交渉材料となりますし、何より、越前様が豊臣秀頼を動かすことができるという事実は非常に大きいものです」
「うむぅ……」
直孝は唸った。
「まさか、そこまで読まれていたのだろうか……」
「そこまでは分かりませぬが、とにかく、豊臣秀頼が四国にいるとなりますと同盟も延長ということになりましょう。今、現時点では豊臣と争うのは望ましくないことも含めて、良かったのではないかと思っております」
「……忠勝、すまぬが、おぬし、このことを家光様と御台所様に伝えてもらえぬか? わしはおぬしほどしっかりと意義を理解しておらぬようで、いらぬ誤解を招くかもしれぬ」
「承知いたしました」
「代わりにお主の書類はわしが運んでおこう」
「とんでもありません。この程度のことに井伊様のお手を煩わせるわけには。では、家光様に申し上げに参りますので、失礼いたします」
忠勝は来た道を反対に戻り、家光の部屋へと向かっていった。
直孝は安心して、これまた廊下を反対側に戻っていく。途中溜息をついた。
「ふう。わしは、まだまだじゃのう……」
二日後。出羽・米沢。
城主上杉景勝の下に、伊達政宗と井伊直孝の連名の署名が入った書状が届けられていた。
「ふむ……」
一通り目を通した景勝は、これまでもそうであったように家老の直江兼続を呼び出す。
「江戸の伊達・井伊両名からこのようなものが届いた」
「…失礼いたします」
兼続は景勝から書状を受け取り、流し読みして目を見開く。
「それがしに、飛騨に乗り込んで金森殿を輔弼せよ、と?」
「井伊殿の署名も入っている以上、徳川家としての要請ということになるな」
「ふむう」
「飛騨の金森殿は、本家筋に家督を戻したいということらしいが、実子がそれを拒んで揉めておるらしい」
「それは拙者も存じておりますが……」
そして、筋目を重んじるということにかけては、上杉家は日ノ本一の定評がある。伊達と井伊の両人がそうしたことを期待していることは明らかであった。
とはいえ、直江兼続は飛騨に足を踏み入れたこともない。全く未知の場所で執政を執れるのかという不安は拭えない。
拭えないのではあるが……。
「首尾よくいった場合には、最上家の家内問題について没収した土地を上杉家に差し上げる準備もあり、と言われますと断るわけにはいきますまいな」
上杉家は関ケ原で120万石から30万石まで所領を削減されており、そのために家臣の俸禄もことごとく削減されていた。
移転から15年、ようやく領内が安定してきてはいるが、それでももう少し家臣の知行地を増やしてやりたいという思いはある。
3
あなたにおすすめの小説
もし石田三成が島津義弘の意見に耳を傾けていたら
俣彦
歴史・時代
慶長5年9月14日。
赤坂に到着した徳川家康を狙うべく夜襲を提案する宇喜多秀家と島津義弘。
史実では、これを退けた石田三成でありましたが……。
もしここで彼らの意見に耳を傾けていたら……。
【戦国時代小説】 甲斐の虎•武田信玄と軍師•山本勘助
蔵屋
歴史・時代
わたしは、以前、甲斐国を観光旅行したことがある。
何故、甲斐国なのか?
それは、日本を象徴する富士山があるからだ。
さて、今回のわたしが小説の題材にした『甲斐の虎•武田信玄と軍師•山本勘助』はこの甲斐国で殆どの戦国乱世の時代を生き抜いた。そして越後の雄•上杉謙信との死闘は武田信玄、山本勘助にとっては人生そのものであったことだろう。
そんな彼らにわたしはスポットライトを当て読者の皆さんに彼らの素顔を知って頂く為に物語として執筆したものである。
なお、この小説の執筆に当たり『甲陽軍鑑』を参考にしていることを申し述べておく。
それでは、わたしが執筆した小説を最後までお楽しみ下さい。
読者の皆さんの人生において、お役に立てれば幸いです。
【架空戦記】狂気の空母「浅間丸」逆境戦記
糸冬
歴史・時代
開戦劈頭の真珠湾攻撃にて、日本海軍は第三次攻撃によって港湾施設と燃料タンクを破壊し、さらには米空母「エンタープライズ」を撃沈する上々の滑り出しを見せた。
それから半年が経った昭和十七年(一九四二年)六月。三菱長崎造船所第三ドックに、一隻のフネが傷ついた船体を横たえていた。
かつて、「太平洋の女王」と称された、海軍輸送船「浅間丸」である。
ドーリットル空襲によってディーゼル機関を損傷した「浅間丸」は、史実においては船体が旧式化したため凍結された計画を復活させ、特設航空母艦として蘇ろうとしていたのだった。
※過去作「炎立つ真珠湾」と世界観を共有した内容となります。
四代目 豊臣秀勝
克全
歴史・時代
アルファポリス第5回歴史時代小説大賞参加作です。
読者賞を狙っていますので、アルファポリスで投票とお気に入り登録してくださると助かります。
史実で三木城合戦前後で夭折した木下与一郎が生き延びた。
秀吉の最年長の甥であり、秀長の嫡男・与一郎が生き延びた豊臣家が辿る歴史はどう言うモノになるのか。
小牧長久手で秀吉は勝てるのか?
朝日姫は徳川家康の嫁ぐのか?
朝鮮征伐は行われるのか?
秀頼は生まれるのか。
秀次が後継者に指名され切腹させられるのか?
【アラウコの叫び 】第2巻/16世紀の南米史
ヘロヘロデス
歴史・時代
【毎日07:20投稿】 動画制作などを視野に入れてる為、脚本として使いやすい様に、基本は会話形式で書いています。
1500年以降から300年に渡り繰り広げられた「アラウコ戦争」を題材にした物語です。
マプチェ族とスペイン勢力との激突だけでなく、
スペイン勢力内部での覇権争い、
そしてインカ帝国と複雑に様々な勢力が絡み合っていきます。
※ 現地の友人からの情報や様々な文献を元に史実に基づいて描かれている部分もあれば、
フィクションも混在しています。
HPでは人物紹介や年表等、最新話を先行公開しています。
公式HP:アラウコの叫び
youtubeチャンネル名:ヘロヘロデス
insta:herohero_agency
tiktok:herohero_agency
対米戦、準備せよ!
湖灯
歴史・時代
大本営から特命を受けてサイパン島に視察に訪れた柏原総一郎大尉は、絶体絶命の危機に過去に移動する。
そして21世紀からタイムリーㇷ゚して過去の世界にやって来た、柳生義正と結城薫出会う。
3人は協力して悲惨な負け方をした太平洋戦争に勝つために様々な施策を試みる。
小説家になろうで、先行配信中!
裏長屋の若殿、限られた自由を満喫する
克全
歴史・時代
貧乏人が肩を寄せ合って暮らす聖天長屋に徳田新之丞と名乗る人品卑しからぬ若侍がいた。月のうち数日しか長屋にいないのだが、いる時には自ら竈で米を炊き七輪で魚を焼く小まめな男だった。
世界はあるべき姿へ戻される 第二次世界大戦if戦記
颯野秋乃
歴史・時代
1929年に起きた、世界を巻き込んだ大恐慌。世界の大国たちはそれからの脱却を目指し、躍起になっていた。第一次世界大戦の敗戦国となったドイツ第三帝国は多額の賠償金に加えて襲いかかる恐慌に国の存続の危機に陥っていた。援助の約束をしたアメリカは恐慌を理由に賠償金の支援を破棄。フランスは、自らを救うために支払いの延期は認めない姿勢を貫く。
ドイツ第三帝国は自らの存続のために、世界に隠しながら軍備の拡張に奔走することになる。
また、極東の国大日本帝国。関係の悪化の一途を辿る日米関係によって受ける経済的打撃に苦しんでいた。
その解決法として提案された大東亜共栄圏。東南アジア諸国及び中国を含めた大経済圏、生存圏の構築に力を注ごうとしていた。
この小説は、ドイツ第三帝国と大日本帝国の2視点で進んでいく。現代では有り得なかった様々なイフが含まれる。それを楽しんで貰えたらと思う。
またこの小説はいかなる思想を賛美、賞賛するものでは無い。
この小説は現代とは似て非なるもの。登場人物は史実には沿わないので悪しからず…
大日本帝国視点は都合上休止中です。気分により再開するらもしれません。
【重要】
不定期更新。超絶不定期更新です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる