102 / 155
徳川対毛利
壇ノ浦②
しおりを挟む
長門・雄山城。
毛利秀元は浮かない顔をして海峡を眺めていた。
もちろん、その原因はというと商人同士の対立による豊前の商船撃沈である。
これに対して、どのように手を打つべきか頭を悩ませていた。
この問題の原因はどこにあるかというと、根本的には豊前側商人の横暴によるところがあった。ただ、更に辿ると毛利秀元の戦下手に行きつく。「いざこざになっても勝てる」という優越感が豊前商人にあり、それが態度に出ていたことによって、長門側の商人が不満を抱いていた。
その申し出に対して、秀元がはっきりした回答を示さないことで業を煮やした長門側の一部の商人が暴発したのであった。そういう経緯があるため、商人側の態度も硬化しており、平和裏に解決を図ることは無理な状況であった。
(これ以上、始末書を書かされるのはもう勘弁なのだが…)
秀元の脳裏に、広島城での輝元の叱責が思い浮かぶ。
姫路での失態の後、毛利秀就、吉川広正とともに叱られたわけであり、秀元一人だけの責任ではなかったわけであるが、元服間もない広正と、21歳の秀就という若僧二人に並んで毛利の重鎮たる自分が叱られるのは無念極まりない話であった。
秀元は急いで広島にいる輝元に状況を伝えたが、まだ返事は返ってきていない。
そもそも、伝えたところでどうなるかも難しいところであった。豊前側が報復体制を整えてくる可能性があるので応戦態勢も整えなければならない。
(しかし、わしが指揮をして勝てるのだろうか?)
秀元も世評は知っている。有体に言えば自信喪失状態であった。
(わしの戦下手は家中も知っているのだから、せめて清水景治なり坂崎直盛なり、戦のできる者をつけてくれてもいいのではないか!?)
遂には自分一人に守らせる毛利家中枢に文句を言い出す始末であった。
とはいえ、安易に戦に踏み込むことに抵抗があるのは豊前・小倉の細川忠興も同じであった。踏み込んだ場合、その戦線維持を細川家で行わなければいけない。もちろん、松平忠直や黒田、鍋島も多少の支援はしてくれるであろうが、そこに限界があることは忠興もよく知っている。
(仕掛けるには時期尚早)
と思っているのであるが、そうした忠興の心境を下の者はよく分かっていない。関門海峡を占領すべしという声は時を追うにつれ大きくなっていた。
「父上、越前様が参りました」
「お、越前様が来てくれたか」
忠興はいそいそと出迎えに行った。
「忠興、委細は聞いた。面倒なことになったのう」
「はい。報復はするとしましても、大きくなると全面戦争になる恐れがありますので」
「ううむ」
「ひとまず、勝手な報復はしないようにという触れは出しております」
「対岸の毛利秀元には?」
「抗議文と何らかの措置をするようにと求める文は出しております」
「その返答が来るまではこちらからは無用な暴発を防ぐようにするしかないか」
とはいえ、この地域に限らず瀬戸内の商人達の中には、かつては水軍として活動していた者も多い。そうした者達の中には「何者の指示も受けない」というような海賊意識のある者もいる。
触れ書きだけで行動を封じ込めるということは不可能であった。
「殿! 門司から出た商船が長門側に火矢を仕掛けました!」
その夜、松平忠直と細川忠興の下に報告がもたらされる。
「何たることだ!」
と頭を抱える忠興であるが、そもそも抑え込むことが不可能であろうことを感じていたのも事実である。
「こうなってはやむをえません。両船団の動向に合わせて、対岸を占領することも含めて軍を出すしかありません」
忠興が起床してきた忠直に進言し、忠直も頷く。
「かくなるうえは仕方ないのう」
対岸の毛利秀元にも状況が伝わった。
「ぐむむぅ。こうなったからには、一戦はせぬわけにはいかぬか」
と、動員令をかけて、関門海峡へと向かっていった。両軍とも3000程度の兵を揃えて向かい合うが、その間に長門と豊前の商人の船団が間に入って、既に交戦をしていた。
「何ともややこしい戦だのう」
「下手に打ちかけると同士討ちになりますな」
関門海峡は狭いところでは五町(500m)程度の距離しかないが、その狭い間に船団が集まっている。下手に打ちかけても味方の舟に当たるため、両岸に揃った細川軍と毛利軍はただ眺めているだけであった。
「かつて…」
門司側で戦況を眺めている松平忠直が口を開いた。
「かつて、ここでは源平合戦の決着がついたというが、壇ノ浦の戦いもこういうものだったのかのう」
「左様でございますな。戦況は風と潮の向きによって決まったということですが…」
「毛利軍もそれほどやる気はなさそうであるな…」
「ただ、但馬ではそれで徳川方が相手を甘く見てしまい、敗れてしまったということもございます。ゆめご油断なきよう…」
「うむ。そうだな」
前日の深夜から始まっていた一戦 (といっても、両国の武士団はいない)は朝になっても決着がつかず、昼になろうとしていた。
「む?」
忠直が目を見開いた。豊前側の船団が押し始めてきたのが見えてきた。
「潮の流れか、本当に押しているのか?」
「風はこちらに吹き付けてきましたから、どうやら豊前の方が押しているのでしょう」
風に乗って細かい砂が吹き付けてくる。細川忠興は薄目を空けながら戦況を確認していた。
徳川方が「押している」ということは、毛利方にとっては「押し込まれている」ということである。
「い、いかん。奴らを上陸させたら町が大変なことになる。打て! 打て!」
毛利秀元が命令した。侍大将が目を白黒させる。
「い、今打ったら味方にも当たりますぞ!」
「構わぬ。打て!」
大将の命令は絶対である。壇ノ浦側の高台にいる兵士達が鉄砲や矢を射かけた。
しばらくして秀元が気づく。
「誰じゃ!? 火矢を射ている者は?」
「えっ? 水戦に火矢はつきものでは?」
「馬鹿者! 敵味方入れ乱れている中で射るものがあるか」
「え、ですが、味方に当たっても構わないと殿は申されましたよね?」
「火矢のことまで考えておらんかったわ。あんなものを射かけたら舟が火だるまになるではないか! このまま町に来られては町まで燃えてしまうではないか!」
「風は向こうに吹いていますぞ…」
毛利秀元が「あっ」と声をあげ、紙を空に投げた。海の方に飛んでいく。
「…そうか。なら、町は大丈夫か」
「うおおっ! 毛利軍め、味方の舟に火をつけおった!」
門司側から見ていた徳川方が一斉に驚いた。
長門商人の舟が火に包まれていき、それが風に押されて豊前商人の舟にぶつかり、両方を燃やしていく。もちろん簡単に延焼しないようにと舟も工夫されているが、水軍にかけては一日の長のある毛利家である。火矢もなるべく効果をあげるような造りになっている。
また、商人達はお互い頭に血が上っていたから、とにかく駆り出せる舟は全て使っていた結果、あまり質の良くない舟も混ざっていた。
結果、毛利軍の攻撃から半刻もしないうちに両部隊の船団が火に包まれていく。こうなるとお互い海に飛び込むしかない。
風が長門から豊前の方に吹いているとはいえ、門司の方まで舟が流されることはない。沖合には、燃え尽き、沈んでいく舟と、木片にしがみついている血の気の多い商人達が残されていく。
そこに長門側から軍の舟が出されていく。さすがに救援されてまで尚争うものはいない。
「うむぅ…、毛利秀元め、何ということをするのだ」
松平忠直が呻くように言う。
「風向きを計算して、敵味方の舟を全て燃やしてしまうとは…」
一番に相争っていた者がいなくなってしまった以上、徳川にも毛利にもこれ以上戦う理由はない。どちらも本心で戦いたくなかった以上、引き上げることになる。
「これで喧嘩両成敗ということで勘弁してほしいと申してくるのでしょうか」
帰り際、細川忠興が言う。松平忠直が溜息をついた。
「償金くらいは払ってもらいたいが、そなたの言う通りになりそうだのう…」
毛利秀元は浮かない顔をして海峡を眺めていた。
もちろん、その原因はというと商人同士の対立による豊前の商船撃沈である。
これに対して、どのように手を打つべきか頭を悩ませていた。
この問題の原因はどこにあるかというと、根本的には豊前側商人の横暴によるところがあった。ただ、更に辿ると毛利秀元の戦下手に行きつく。「いざこざになっても勝てる」という優越感が豊前商人にあり、それが態度に出ていたことによって、長門側の商人が不満を抱いていた。
その申し出に対して、秀元がはっきりした回答を示さないことで業を煮やした長門側の一部の商人が暴発したのであった。そういう経緯があるため、商人側の態度も硬化しており、平和裏に解決を図ることは無理な状況であった。
(これ以上、始末書を書かされるのはもう勘弁なのだが…)
秀元の脳裏に、広島城での輝元の叱責が思い浮かぶ。
姫路での失態の後、毛利秀就、吉川広正とともに叱られたわけであり、秀元一人だけの責任ではなかったわけであるが、元服間もない広正と、21歳の秀就という若僧二人に並んで毛利の重鎮たる自分が叱られるのは無念極まりない話であった。
秀元は急いで広島にいる輝元に状況を伝えたが、まだ返事は返ってきていない。
そもそも、伝えたところでどうなるかも難しいところであった。豊前側が報復体制を整えてくる可能性があるので応戦態勢も整えなければならない。
(しかし、わしが指揮をして勝てるのだろうか?)
秀元も世評は知っている。有体に言えば自信喪失状態であった。
(わしの戦下手は家中も知っているのだから、せめて清水景治なり坂崎直盛なり、戦のできる者をつけてくれてもいいのではないか!?)
遂には自分一人に守らせる毛利家中枢に文句を言い出す始末であった。
とはいえ、安易に戦に踏み込むことに抵抗があるのは豊前・小倉の細川忠興も同じであった。踏み込んだ場合、その戦線維持を細川家で行わなければいけない。もちろん、松平忠直や黒田、鍋島も多少の支援はしてくれるであろうが、そこに限界があることは忠興もよく知っている。
(仕掛けるには時期尚早)
と思っているのであるが、そうした忠興の心境を下の者はよく分かっていない。関門海峡を占領すべしという声は時を追うにつれ大きくなっていた。
「父上、越前様が参りました」
「お、越前様が来てくれたか」
忠興はいそいそと出迎えに行った。
「忠興、委細は聞いた。面倒なことになったのう」
「はい。報復はするとしましても、大きくなると全面戦争になる恐れがありますので」
「ううむ」
「ひとまず、勝手な報復はしないようにという触れは出しております」
「対岸の毛利秀元には?」
「抗議文と何らかの措置をするようにと求める文は出しております」
「その返答が来るまではこちらからは無用な暴発を防ぐようにするしかないか」
とはいえ、この地域に限らず瀬戸内の商人達の中には、かつては水軍として活動していた者も多い。そうした者達の中には「何者の指示も受けない」というような海賊意識のある者もいる。
触れ書きだけで行動を封じ込めるということは不可能であった。
「殿! 門司から出た商船が長門側に火矢を仕掛けました!」
その夜、松平忠直と細川忠興の下に報告がもたらされる。
「何たることだ!」
と頭を抱える忠興であるが、そもそも抑え込むことが不可能であろうことを感じていたのも事実である。
「こうなってはやむをえません。両船団の動向に合わせて、対岸を占領することも含めて軍を出すしかありません」
忠興が起床してきた忠直に進言し、忠直も頷く。
「かくなるうえは仕方ないのう」
対岸の毛利秀元にも状況が伝わった。
「ぐむむぅ。こうなったからには、一戦はせぬわけにはいかぬか」
と、動員令をかけて、関門海峡へと向かっていった。両軍とも3000程度の兵を揃えて向かい合うが、その間に長門と豊前の商人の船団が間に入って、既に交戦をしていた。
「何ともややこしい戦だのう」
「下手に打ちかけると同士討ちになりますな」
関門海峡は狭いところでは五町(500m)程度の距離しかないが、その狭い間に船団が集まっている。下手に打ちかけても味方の舟に当たるため、両岸に揃った細川軍と毛利軍はただ眺めているだけであった。
「かつて…」
門司側で戦況を眺めている松平忠直が口を開いた。
「かつて、ここでは源平合戦の決着がついたというが、壇ノ浦の戦いもこういうものだったのかのう」
「左様でございますな。戦況は風と潮の向きによって決まったということですが…」
「毛利軍もそれほどやる気はなさそうであるな…」
「ただ、但馬ではそれで徳川方が相手を甘く見てしまい、敗れてしまったということもございます。ゆめご油断なきよう…」
「うむ。そうだな」
前日の深夜から始まっていた一戦 (といっても、両国の武士団はいない)は朝になっても決着がつかず、昼になろうとしていた。
「む?」
忠直が目を見開いた。豊前側の船団が押し始めてきたのが見えてきた。
「潮の流れか、本当に押しているのか?」
「風はこちらに吹き付けてきましたから、どうやら豊前の方が押しているのでしょう」
風に乗って細かい砂が吹き付けてくる。細川忠興は薄目を空けながら戦況を確認していた。
徳川方が「押している」ということは、毛利方にとっては「押し込まれている」ということである。
「い、いかん。奴らを上陸させたら町が大変なことになる。打て! 打て!」
毛利秀元が命令した。侍大将が目を白黒させる。
「い、今打ったら味方にも当たりますぞ!」
「構わぬ。打て!」
大将の命令は絶対である。壇ノ浦側の高台にいる兵士達が鉄砲や矢を射かけた。
しばらくして秀元が気づく。
「誰じゃ!? 火矢を射ている者は?」
「えっ? 水戦に火矢はつきものでは?」
「馬鹿者! 敵味方入れ乱れている中で射るものがあるか」
「え、ですが、味方に当たっても構わないと殿は申されましたよね?」
「火矢のことまで考えておらんかったわ。あんなものを射かけたら舟が火だるまになるではないか! このまま町に来られては町まで燃えてしまうではないか!」
「風は向こうに吹いていますぞ…」
毛利秀元が「あっ」と声をあげ、紙を空に投げた。海の方に飛んでいく。
「…そうか。なら、町は大丈夫か」
「うおおっ! 毛利軍め、味方の舟に火をつけおった!」
門司側から見ていた徳川方が一斉に驚いた。
長門商人の舟が火に包まれていき、それが風に押されて豊前商人の舟にぶつかり、両方を燃やしていく。もちろん簡単に延焼しないようにと舟も工夫されているが、水軍にかけては一日の長のある毛利家である。火矢もなるべく効果をあげるような造りになっている。
また、商人達はお互い頭に血が上っていたから、とにかく駆り出せる舟は全て使っていた結果、あまり質の良くない舟も混ざっていた。
結果、毛利軍の攻撃から半刻もしないうちに両部隊の船団が火に包まれていく。こうなるとお互い海に飛び込むしかない。
風が長門から豊前の方に吹いているとはいえ、門司の方まで舟が流されることはない。沖合には、燃え尽き、沈んでいく舟と、木片にしがみついている血の気の多い商人達が残されていく。
そこに長門側から軍の舟が出されていく。さすがに救援されてまで尚争うものはいない。
「うむぅ…、毛利秀元め、何ということをするのだ」
松平忠直が呻くように言う。
「風向きを計算して、敵味方の舟を全て燃やしてしまうとは…」
一番に相争っていた者がいなくなってしまった以上、徳川にも毛利にもこれ以上戦う理由はない。どちらも本心で戦いたくなかった以上、引き上げることになる。
「これで喧嘩両成敗ということで勘弁してほしいと申してくるのでしょうか」
帰り際、細川忠興が言う。松平忠直が溜息をついた。
「償金くらいは払ってもらいたいが、そなたの言う通りになりそうだのう…」
1
あなたにおすすめの小説
四代目 豊臣秀勝
克全
歴史・時代
アルファポリス第5回歴史時代小説大賞参加作です。
読者賞を狙っていますので、アルファポリスで投票とお気に入り登録してくださると助かります。
史実で三木城合戦前後で夭折した木下与一郎が生き延びた。
秀吉の最年長の甥であり、秀長の嫡男・与一郎が生き延びた豊臣家が辿る歴史はどう言うモノになるのか。
小牧長久手で秀吉は勝てるのか?
朝日姫は徳川家康の嫁ぐのか?
朝鮮征伐は行われるのか?
秀頼は生まれるのか。
秀次が後継者に指名され切腹させられるのか?
天竜川で逢いましょう 〜日本史教師が石田三成とか無理なので平和な世界を目指します〜
岩 大志
歴史・時代
ごくありふれた高校教師津久見裕太は、ひょんなことから頭を打ち、気を失う。
けたたましい轟音に気付き目を覚ますと多数の軍旗。
髭もじゃの男に「いよいよですな。」と、言われ混乱する津久見。
戦国時代の大きな分かれ道のド真ん中に転生した津久見はどうするのか!!???
そもそも現代人が生首とか無理なので、平和な世の中を目指そうと思います。
【架空戦記】狂気の空母「浅間丸」逆境戦記
糸冬
歴史・時代
開戦劈頭の真珠湾攻撃にて、日本海軍は第三次攻撃によって港湾施設と燃料タンクを破壊し、さらには米空母「エンタープライズ」を撃沈する上々の滑り出しを見せた。
それから半年が経った昭和十七年(一九四二年)六月。三菱長崎造船所第三ドックに、一隻のフネが傷ついた船体を横たえていた。
かつて、「太平洋の女王」と称された、海軍輸送船「浅間丸」である。
ドーリットル空襲によってディーゼル機関を損傷した「浅間丸」は、史実においては船体が旧式化したため凍結された計画を復活させ、特設航空母艦として蘇ろうとしていたのだった。
※過去作「炎立つ真珠湾」と世界観を共有した内容となります。
大日本帝国、アラスカを購入して無双する
雨宮 徹
歴史・時代
1853年、ロシア帝国はクリミア戦争で敗戦し、財政難に悩んでいた。友好国アメリカにアラスカ購入を打診するも、失敗に終わる。1867年、すでに大日本帝国へと生まれ変わっていた日本がアラスカを購入すると金鉱や油田が発見されて……。
大日本帝国VS全世界、ここに開幕!
※架空の日本史・世界史です。
※分かりやすくするように、領土や登場人物など世界情勢を大きく変えています。
※ツッコミどころ満載ですが、ご勘弁を。
猿の内政官 ~天下統一のお助けのお助け~
橋本洋一
歴史・時代
この世が乱れ、国同士が戦う、戦国乱世。
記憶を失くした優しいだけの少年、雲之介(くものすけ)と元今川家の陪々臣(ばいばいしん)で浪人の木下藤吉郎が出会い、二人は尾張の大うつけ、織田信長の元へと足を運ぶ。織田家に仕官した雲之介はやがて内政の才を発揮し、二人の主君にとって無くてはならぬ存在へとなる。
これは、優しさを武器に二人の主君を天下人へと導いた少年の物語
※架空戦記です。史実で死ぬはずの人物が生存したり、歴史が早く進む可能性があります
甲斐ノ副将、八幡原ニテ散……ラズ
朽縄咲良
歴史・時代
【第8回歴史時代小説大賞奨励賞受賞作品】
戦国の雄武田信玄の次弟にして、“稀代の副将”として、同時代の戦国武将たちはもちろん、後代の歴史家の間でも評価の高い武将、武田典厩信繁。
永禄四年、武田信玄と強敵上杉輝虎とが雌雄を決する“第四次川中島合戦”に於いて討ち死にするはずだった彼は、家臣の必死の奮闘により、その命を拾う。
信繁の生存によって、甲斐武田家と日本が辿るべき歴史の流れは徐々にずれてゆく――。
この作品は、武田信繁というひとりの武将の生存によって、史実とは異なっていく戦国時代を書いた、大河if戦記である。
*ノベルアッププラス・小説家になろうにも、同内容の作品を掲載しております(一部差異あり)。
織田信長IF… 天下統一再び!!
華瑠羅
歴史・時代
日本の歴史上最も有名な『本能寺の変』の当日から物語は足早に流れて行く展開です。
この作品は「もし」という概念で物語が進行していきます。
主人公【織田信長】が死んで、若返って蘇り再び活躍するという作品です。
※この物語はフィクションです。
本能寺からの決死の脱出 ~尾張の大うつけ 織田信長 天下を統一す~
bekichi
歴史・時代
戦国時代の日本を背景に、織田信長の若き日の物語を語る。荒れ狂う風が尾張の大地を駆け巡る中、夜空の星々はこれから繰り広げられる壮絶な戦いの予兆のように輝いている。この混沌とした時代において、信長はまだ無名であったが、彼の野望はやがて天下を揺るがすことになる。信長は、父・信秀の治世に疑問を持ちながらも、独自の力を蓄え、異なる理想を追求し、反逆者とみなされることもあれば期待の星と讃えられることもあった。彼の目標は、乱世を統一し平和な時代を創ることにあった。物語は信長の足跡を追い、若き日の友情、父との確執、大名との駆け引きを描く。信長の人生は、斎藤道三、明智光秀、羽柴秀吉、徳川家康、伊達政宗といった時代の英傑たちとの交流とともに、一つの大きな物語を形成する。この物語は、信長の未知なる野望の軌跡を描くものである。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる