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最終章
再会――メディチ家の養女
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数日後、ヴィドー枢機卿に伴われて、レオナルドはヴァティカン敷地内ラテラノ宮殿の廊下を歩いていた。
「できれば、もっと早くお連れしたかったのですが……」
フィレンツェの令嬢との面会に手間取ったのは、誰のせいでもない。帰国以来レオナルドが多大な業務に追われていたからだ。和平大使としては役割を遂行したのだが、結局コンスタンティノポリスとオスマン両皇帝の意志は変わらなかった……。さりとて交渉人の仕事は橋渡し役であり、皇帝たちの決断を変えさせることの全責任を負うものではない。それに関しては、表立ってサヴォイア枢機卿の落ち度だと責める者はいなかった。
まったく予想もしていなかったが、レオナルドが戦の最中も向こうに留まり、コンスタンティノポリスの住民を説得したことが、いま高い評価を得ている。総勢一万人近くの人びとが救出できたという結果を、まるでレオナルド・ディ・サヴォイアの成果であるかのように扱われ、枢機卿はいつの間にか英雄的な人気を得ていたようだ。何しろローマ教皇を含めヴァティカンでは、一月に向こうでレオナルドのしたためた手紙を二月に受け取り、西欧から派遣した援軍が戦に間に合わなかったことなど露ほども知らなかったのだ。また一月に東ローマ帝国を出発したはずのサヴォイア枢機卿一行が、まだコンスタンティノポリスで足止めを食っているのが判明したのはずっと後になってからだ。首都陥落を脱出し戻ってくる途中、教皇が送った援軍にギリシャのモドーネ島で会った。既に戦が終わったのを知った軍隊は、このままコンスタンティノポリス奪還に向かうには兵力が少な過ぎるため、とりあえず避難してきた人びとを護衛しローマに一緒に帰って来た。
首都から遠く離れたギリシャにいるコンスタンティヌス皇帝の親類縁者は、末裔を消滅させないためにもしばらく息を潜めている必要がある。残念ながらこの時点で、メフメトほどたくさんの兵を率いることのできる軍など、連合を組んだとしても存在しなかった。
ヴァティカンに帰還して以来、レオナルドは司祭枢機卿から司教枢機卿に昇格し、教皇や各国君主への報告や避難民たちの庇護と援助の手配に多忙な日々を送っていた。今ではローマの音楽家の仲間入りをしたトマが、ヴァティカンで時どきリュートを演奏できるように後押しするのもその仕事の一つだ。だからようやく今日になって、フィレンツェのコジモ・ディ・メディチの養女に会う時間が取れたという次第だった。
「あちらで、お待ちです。テレーザ・ディ・メディチさまにございます」
ヴィドー枢機卿の手が示す先にひとりで佇む、白いドレスを身にまとった若い女性……。
ヴァティカンのローマ教皇の住まいとして使われているラテラノ宮殿には、休憩時間に散策するのにちょうど良い広さの中庭(パディオ)がある。その中程に十字架と同じ割合で敷かれた小路によって庭は四つに分割され、それぞれの区画に春夏秋冬を想定した薬草や木が植えてある。たとえば直射日光に弱いスイート・ヴァイオレットのために、香草ではない低木があしらわれたり、それぞれの植物の香りが混み合うこともなく植えられている。真昼でも心地よい木陰に恵まれるよう配慮されていた。
そこにレオナルドが足を踏み入れた時、夏の庭でふいに風がそよいで、彼女のドレスがふわりと揺らいだ。花の茂みにかがみこんでいた妖精が、羽を広げるみたいに優雅に立ち上がる。
「ぁ……」
彼女がその時まで柔らかな手で触れていたのは、細かいしなやかな葉で幾重にも守られた枝の先から、海のしずく型をした薄紫の花が顔を覗かせている、ローズマリーだ。その強く甘い空気を吸い込んでいた彼女が、誰かが歩いてくる姿を認め、薄青紫の花の中から顔を上げて振り向いた。
輝く金色の巻き毛、深い緑色の大きな瞳、ふっくらとした花びらのような唇……。こんなにも彼女によく似た人間など、他に誰がいるだろう。まぎれもなくその人だった。
「クラウディア……」
思わず声に出してしまったレオナルドのつぶやきを聞いて、こっちを見上げ、幻想の中にいるような目をする。
「なぜ、あなたがここに?」
そう話し始めたが、すぐに我に返ると、慌てて深く淑女の礼をとる。
「失礼いたしました、猊下。わけのわからないことを申し上げてしまって……、なんだかたった今わずかに……昔の記憶が蘇ったような気が……」
なんと奥ゆかしい物言いだろう。
まるで生まれ変わったようにすっかり大人に変身して、なのに話し方の癖が、昔の彼女そのものだ。決して弱々しさはなく、凛とした気品が漂ってくる。
「そなたの話は聞いている。過去の意識がふいに蘇る話はよく聞く……。気にかける必要はない」
レオナルドは彼女の手を取って、白く柔らかい手の甲にそっと唇を押し当てた。その手からは、ローズマリーの甘い香りがした。
「ぇ……」
幼い少女の頃、同じような感触を味わったのを、思い出したのだろうか……。クラウディアの頭に、再び霧がかかったようだ。何ともなかったかと問いかけると、はにかみながら微笑む。
「また少し……、でも大丈夫ですから、そんなにご案じにならないでください」
あれからもう九年になるのだろうか……。ということは、クラウディアは今月十八歳になったばかり……。
「ローズマリーのせいかもしれません」
クラウディアはもう一度、青々と茂る尖った葉の中の小さな薄紫の花に触れた。
聖母マリアが幼いイエスを連れてエジプトへ逃れる途中、緑の葉と白い花で生い茂るローズマリーの中に身を隠し、その上にマントを広げた。すると白い花が青に変わり、その下に隠れている聖母子二人の姿は見えなくなって追っ手を逃れたといわれている。ラテン語で「海の露」という意味のローズマリーは、聖母マリアの薔薇という意味でもある。古代ギリシャではこの聖なるハーブを、脳と記憶を強化するのに最も効能のある植物だとして薬用に用いられていた。
「先ほど私を、何とお呼びになったのでしょうか?」
「……ああ、申し訳ない。テレーザと呼ぶべきだったな。クラウディアという名が、頭に浮かんだので、つい……」
「クラウディア……、美しい名前ですこと。私もそのような名に生まれて来ればよろしかったのに……」
睫毛を伏せた彼女は、息もつけないほどの美しさだった。
「そういう名で、生まれてきたのだとしたら?」
「……え?」
「いや……、気に入ったのであれば、本日よりそなたは、クラウディアと名乗るがよいだろう」
彼女は目を潤ませて口を開いた。
「ああ……、その名はまるで、子供の頃に無くした空白を埋めるように、心地よい響きを与えてくれるのです。いったいどうしてなのでしょう、猊下」
「テレーザをヴィラ・サヴォイアへ、ですと?」
ユリウス・シルウェステル六世から言葉を賜るコジモ・ディ・メディチの反応は、抜け目がなかった。眉を動かしては見せた。しかし実はさほど驚いている様子の声でももないのだ。
彼女がサヴォイア枢機卿の好感を得ることには、ひとかたならぬ確信があったからだ。メディチ大公が昔、溺れていたところを助けた少女は、記憶を無くしてはいたが非常に頭がよく、驚くほど高貴な気品に満ち溢れていた。その美しさゆえ今まで数知れずの縁談もあったのだが、本人の気が進まないようなので、養父としては無理強いしないでおいた。
先ほどサヴォイア枢機卿と一緒に中庭を歩いていた娘は、今までに見たこともないほど幸せそうな、満ち足りた顔をしていたではないか。それほどに枢機卿を慕っており、彼にも望まれているのなら、彼女をローマの屋敷に住まわせるのに何も異存はなかった。
「聖下のお役に立てば、何よりでございます」
六十三歳になるコジモの額に刻まれた皺と頬骨の下のくぼみには、フィレンツェを取りしきり、今まで様ざまな苦難をも乗り越えてきた狡猾さが滲み出た笑みが浮かんでいた。コジモ・イル・ヴェッキオ(フィレンツェを代表する老人)と呼ばれるまでに、多大な税を負担しているこの男を敵に回すほど、ローマ教皇も浅はかではない。サヴォイア家とメディチ家双方の繁栄は、二人の権力者の望みでもあった。
「できれば、もっと早くお連れしたかったのですが……」
フィレンツェの令嬢との面会に手間取ったのは、誰のせいでもない。帰国以来レオナルドが多大な業務に追われていたからだ。和平大使としては役割を遂行したのだが、結局コンスタンティノポリスとオスマン両皇帝の意志は変わらなかった……。さりとて交渉人の仕事は橋渡し役であり、皇帝たちの決断を変えさせることの全責任を負うものではない。それに関しては、表立ってサヴォイア枢機卿の落ち度だと責める者はいなかった。
まったく予想もしていなかったが、レオナルドが戦の最中も向こうに留まり、コンスタンティノポリスの住民を説得したことが、いま高い評価を得ている。総勢一万人近くの人びとが救出できたという結果を、まるでレオナルド・ディ・サヴォイアの成果であるかのように扱われ、枢機卿はいつの間にか英雄的な人気を得ていたようだ。何しろローマ教皇を含めヴァティカンでは、一月に向こうでレオナルドのしたためた手紙を二月に受け取り、西欧から派遣した援軍が戦に間に合わなかったことなど露ほども知らなかったのだ。また一月に東ローマ帝国を出発したはずのサヴォイア枢機卿一行が、まだコンスタンティノポリスで足止めを食っているのが判明したのはずっと後になってからだ。首都陥落を脱出し戻ってくる途中、教皇が送った援軍にギリシャのモドーネ島で会った。既に戦が終わったのを知った軍隊は、このままコンスタンティノポリス奪還に向かうには兵力が少な過ぎるため、とりあえず避難してきた人びとを護衛しローマに一緒に帰って来た。
首都から遠く離れたギリシャにいるコンスタンティヌス皇帝の親類縁者は、末裔を消滅させないためにもしばらく息を潜めている必要がある。残念ながらこの時点で、メフメトほどたくさんの兵を率いることのできる軍など、連合を組んだとしても存在しなかった。
ヴァティカンに帰還して以来、レオナルドは司祭枢機卿から司教枢機卿に昇格し、教皇や各国君主への報告や避難民たちの庇護と援助の手配に多忙な日々を送っていた。今ではローマの音楽家の仲間入りをしたトマが、ヴァティカンで時どきリュートを演奏できるように後押しするのもその仕事の一つだ。だからようやく今日になって、フィレンツェのコジモ・ディ・メディチの養女に会う時間が取れたという次第だった。
「あちらで、お待ちです。テレーザ・ディ・メディチさまにございます」
ヴィドー枢機卿の手が示す先にひとりで佇む、白いドレスを身にまとった若い女性……。
ヴァティカンのローマ教皇の住まいとして使われているラテラノ宮殿には、休憩時間に散策するのにちょうど良い広さの中庭(パディオ)がある。その中程に十字架と同じ割合で敷かれた小路によって庭は四つに分割され、それぞれの区画に春夏秋冬を想定した薬草や木が植えてある。たとえば直射日光に弱いスイート・ヴァイオレットのために、香草ではない低木があしらわれたり、それぞれの植物の香りが混み合うこともなく植えられている。真昼でも心地よい木陰に恵まれるよう配慮されていた。
そこにレオナルドが足を踏み入れた時、夏の庭でふいに風がそよいで、彼女のドレスがふわりと揺らいだ。花の茂みにかがみこんでいた妖精が、羽を広げるみたいに優雅に立ち上がる。
「ぁ……」
彼女がその時まで柔らかな手で触れていたのは、細かいしなやかな葉で幾重にも守られた枝の先から、海のしずく型をした薄紫の花が顔を覗かせている、ローズマリーだ。その強く甘い空気を吸い込んでいた彼女が、誰かが歩いてくる姿を認め、薄青紫の花の中から顔を上げて振り向いた。
輝く金色の巻き毛、深い緑色の大きな瞳、ふっくらとした花びらのような唇……。こんなにも彼女によく似た人間など、他に誰がいるだろう。まぎれもなくその人だった。
「クラウディア……」
思わず声に出してしまったレオナルドのつぶやきを聞いて、こっちを見上げ、幻想の中にいるような目をする。
「なぜ、あなたがここに?」
そう話し始めたが、すぐに我に返ると、慌てて深く淑女の礼をとる。
「失礼いたしました、猊下。わけのわからないことを申し上げてしまって……、なんだかたった今わずかに……昔の記憶が蘇ったような気が……」
なんと奥ゆかしい物言いだろう。
まるで生まれ変わったようにすっかり大人に変身して、なのに話し方の癖が、昔の彼女そのものだ。決して弱々しさはなく、凛とした気品が漂ってくる。
「そなたの話は聞いている。過去の意識がふいに蘇る話はよく聞く……。気にかける必要はない」
レオナルドは彼女の手を取って、白く柔らかい手の甲にそっと唇を押し当てた。その手からは、ローズマリーの甘い香りがした。
「ぇ……」
幼い少女の頃、同じような感触を味わったのを、思い出したのだろうか……。クラウディアの頭に、再び霧がかかったようだ。何ともなかったかと問いかけると、はにかみながら微笑む。
「また少し……、でも大丈夫ですから、そんなにご案じにならないでください」
あれからもう九年になるのだろうか……。ということは、クラウディアは今月十八歳になったばかり……。
「ローズマリーのせいかもしれません」
クラウディアはもう一度、青々と茂る尖った葉の中の小さな薄紫の花に触れた。
聖母マリアが幼いイエスを連れてエジプトへ逃れる途中、緑の葉と白い花で生い茂るローズマリーの中に身を隠し、その上にマントを広げた。すると白い花が青に変わり、その下に隠れている聖母子二人の姿は見えなくなって追っ手を逃れたといわれている。ラテン語で「海の露」という意味のローズマリーは、聖母マリアの薔薇という意味でもある。古代ギリシャではこの聖なるハーブを、脳と記憶を強化するのに最も効能のある植物だとして薬用に用いられていた。
「先ほど私を、何とお呼びになったのでしょうか?」
「……ああ、申し訳ない。テレーザと呼ぶべきだったな。クラウディアという名が、頭に浮かんだので、つい……」
「クラウディア……、美しい名前ですこと。私もそのような名に生まれて来ればよろしかったのに……」
睫毛を伏せた彼女は、息もつけないほどの美しさだった。
「そういう名で、生まれてきたのだとしたら?」
「……え?」
「いや……、気に入ったのであれば、本日よりそなたは、クラウディアと名乗るがよいだろう」
彼女は目を潤ませて口を開いた。
「ああ……、その名はまるで、子供の頃に無くした空白を埋めるように、心地よい響きを与えてくれるのです。いったいどうしてなのでしょう、猊下」
「テレーザをヴィラ・サヴォイアへ、ですと?」
ユリウス・シルウェステル六世から言葉を賜るコジモ・ディ・メディチの反応は、抜け目がなかった。眉を動かしては見せた。しかし実はさほど驚いている様子の声でももないのだ。
彼女がサヴォイア枢機卿の好感を得ることには、ひとかたならぬ確信があったからだ。メディチ大公が昔、溺れていたところを助けた少女は、記憶を無くしてはいたが非常に頭がよく、驚くほど高貴な気品に満ち溢れていた。その美しさゆえ今まで数知れずの縁談もあったのだが、本人の気が進まないようなので、養父としては無理強いしないでおいた。
先ほどサヴォイア枢機卿と一緒に中庭を歩いていた娘は、今までに見たこともないほど幸せそうな、満ち足りた顔をしていたではないか。それほどに枢機卿を慕っており、彼にも望まれているのなら、彼女をローマの屋敷に住まわせるのに何も異存はなかった。
「聖下のお役に立てば、何よりでございます」
六十三歳になるコジモの額に刻まれた皺と頬骨の下のくぼみには、フィレンツェを取りしきり、今まで様ざまな苦難をも乗り越えてきた狡猾さが滲み出た笑みが浮かんでいた。コジモ・イル・ヴェッキオ(フィレンツェを代表する老人)と呼ばれるまでに、多大な税を負担しているこの男を敵に回すほど、ローマ教皇も浅はかではない。サヴォイア家とメディチ家双方の繁栄は、二人の権力者の望みでもあった。
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