124 / 164
レオ
110.旅路の途中
しおりを挟む
それは旅の途中の話。まだ交通機関が普及する前の話。僕は自分の国を歩いて回っていた。その時に立ち寄った甘味処の話。
その甘味処を見つけたのは偶然だった。本当になぜ今でも見つけられたのか分からない。
それは道に迷った時の話、僕は山道を歩き山を超えた先にある都に行く予定だった。
その日僕は山の麓から山に入り、珍しい色をした猫を見た。僕はその猫の色について考えていた時、道を間違えたのか森の深くまで行ってしまったと気づいた時にはもう遅かった。
その時だった。薄暗くなる世界の、暗い闇に森が飲まれる少し前、僕は少し先に灯りがついてることに気づいた。
「道を尋ねてみよう。」
僕は灯りのついている所へ走った。
するとそこには「甘味処」と書かれた看板が出ていた。なるほど、ここは旅の方が休む場所らしい。
「すいません」
「いらっしゃいませ」
凛とした声が聞こえる。店の中はふんわり甘い匂いがする。そして猫が居た。それも1匹ではない数の猫が。
「ようこそ甘味処猫屋へ。お疲れでしょう?甘い物はいかがですか?」
僕は団子と茶を頼んだ。そして道を聞くとすんなり彼女は道を教えてくれた。
僕はお礼とお代を払い、教えて貰った道を歩くと程なくして山道に出ることができた。
僕は彼女のおかげでこの国を回ることができたと言っても過言ではなかった。もう一度僕はお礼を兼ねてその山を登ったがその店を見つけることは出来なかった。
山頂に登った時、一つだけ看板があった。
『この山で猫を見て甘味処へ足を運ぶことが出来た者、君に記す。それは二度と見つけることはできないだろう。その甘味処は迷える者だけを助けるのだから。』
きっと今もあの店はあるのだろう。
僕にはもう見えない、見つけれないのかも知れないが。きっと。
そう思って山を降りた時、猫の声が聞こえた気がした。
その甘味処を見つけたのは偶然だった。本当になぜ今でも見つけられたのか分からない。
それは道に迷った時の話、僕は山道を歩き山を超えた先にある都に行く予定だった。
その日僕は山の麓から山に入り、珍しい色をした猫を見た。僕はその猫の色について考えていた時、道を間違えたのか森の深くまで行ってしまったと気づいた時にはもう遅かった。
その時だった。薄暗くなる世界の、暗い闇に森が飲まれる少し前、僕は少し先に灯りがついてることに気づいた。
「道を尋ねてみよう。」
僕は灯りのついている所へ走った。
するとそこには「甘味処」と書かれた看板が出ていた。なるほど、ここは旅の方が休む場所らしい。
「すいません」
「いらっしゃいませ」
凛とした声が聞こえる。店の中はふんわり甘い匂いがする。そして猫が居た。それも1匹ではない数の猫が。
「ようこそ甘味処猫屋へ。お疲れでしょう?甘い物はいかがですか?」
僕は団子と茶を頼んだ。そして道を聞くとすんなり彼女は道を教えてくれた。
僕はお礼とお代を払い、教えて貰った道を歩くと程なくして山道に出ることができた。
僕は彼女のおかげでこの国を回ることができたと言っても過言ではなかった。もう一度僕はお礼を兼ねてその山を登ったがその店を見つけることは出来なかった。
山頂に登った時、一つだけ看板があった。
『この山で猫を見て甘味処へ足を運ぶことが出来た者、君に記す。それは二度と見つけることはできないだろう。その甘味処は迷える者だけを助けるのだから。』
きっと今もあの店はあるのだろう。
僕にはもう見えない、見つけれないのかも知れないが。きっと。
そう思って山を降りた時、猫の声が聞こえた気がした。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
0
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる