IRIAMクエスト

らい

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暗闇に蠢く

13、伝説

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一重に伝説と言ってもたくさんある。
実際に活躍した伝説、信仰されている伝説、神話。それは数え切れないほどあるのだ。
そして、それは知っている人が多ければ多いほどに強さが増していくものだ。

「さて、らいさん。伝説、神話、君はどのくらい知っている?」

「いや、俺はそこまで・・・。」

「いいかい?無知は罪だ。知っていればいるほど強くなる。これは真理だ。」

らいの目を、思考を掠め取るような鋭い目で本好が言う。

「俺が知っている伝説は神話に近い。
君は方位四神を知ってるかい?」

「いえ・・・。それは・・・?」

「方位四神とは、北を玄武、南を朱雀、西を白虎、東を青龍が守っているとされている神話の話だ。そのひとつ、『』を俺は持っている。そしてそれをらいさん。君が扱えた時、信長に匹敵する力を得るだろう。でも朱雀は強大だ、また身体に影響があるかもしれない。それでも・・・やるかい?」

「やります。それで信長を制御できるのなら。」

らいの答えは即答だった。その目を見た本好は大きく頷きまた口を開く。

「そうか、そうか。それは良かった。じゃあまだまだ話さなきゃいけないことがあるんだ。ちゃんと頭に入れなよ?」

そう言った本好は自分の知っている情報を全て話すらしいのだ。らいは一言一句を覚えようとその話に聞き入っていた。

「そういえば君は『獣人』について何か知っていることはあるかい?」

「獣人ですか・・・?いえ、人間と獣の間に生まれる人と獣のハーフ。人の姿のまま獣の力を操れる人より優れた存在であるとしか・・・。」

「そうかそうか・・・。ならいいんだ。
。いつか知ることになるだろうな。」

そこには悲しい目をした一人の女性がいた。
魔術師。そう呼ばれていても、一人の人間なのだ。一人の人間が抱え込める情報、感情なんてものはただが知れている程度だ。それは獣人であるらいにも分かることだった。しかし、らいは知っている。多くを知った人間はその情報より多くを知ろうとする。禁忌に触れようとする。だから帰れない。それを知って、なお真理に近づこうとする。人の、人間の探究心とは、恐ろしいものである。彼は古くからそう言った人間を見てきた。だからこそ、彼女の言う事全てを受け止める。それが自分に出来る最前だと信じて。

「さて、そんなことはいいんだ。本題に移ろう。朱雀は四神とまで呼ばれるものだ。すぐにやったところでまたあのベットへ逆戻りするだけだ。というわけでを使う。」

その手に出されたのは長杖ロッドだった。しかし普通の長杖ロッドでは無いのはわかっている。しかし初見のらいにはその杖に何が宿っているのかは何も分からない。

「これには方位四神と同じ地方の伝説。だ。そしてこの長杖ロッドにはそれが入っている。無論遺代機器ストーリーのひとつだ。自分には使いこなせなかったが君にコイツを使いきれるかな?」

「やります。何日かけようとも。必ず。」

それから、らいは麒麟を使い続け本好と戦い続けた。時に意識を失う事も、大怪我をおうこともあった。しかしらいはそんなことは関係ない。また自分のせいで人が消えることは避けたいようだった。
大怪我の中らいは立ち上がる。しかし自分の身体はとうに限界である。わかっている。わかっているのだが、らいはそれでも立ち上がったが、容赦なく追撃が飛ぶ。らいはそこで意識を手放した・・・はずだった。

「貴様はなぜ我をそこまでして使おうとする?」

「ッ!?」

綺麗な黄色の世界に居た。その世界には金色こんじきの何かがいた。地面は綺麗に黄色で包まれ、空を駆けながら降りてくる、鹿のような何かが居た。それは脳内に語りかけてくるようにこちらを向いた。

「もう一度問う。貴様はなぜ我の力を使おうとする?」

言葉が出ない。周りのためなどではなく、自分本意の理由で使いたいなどと言える訳がなかった。しかし、それを見透かしたようには言葉を繋ぐ。

「ふむ。そうであるか。自分を強くしたいのだな?ならば我が相手をしよう。我を使うのだろう?勝てなければ意味がないだろう?」

その鹿の口が笑った気がする。しかし、らいはその返答は迷うことなく・・・。

「やります。」






「なるほど。麒麟に呼ばれましたか・・・。これは少し様子を見た方がいいかも知れないですね。」

「ん~?らいくんはどうしたの?」

ぽよぽよと近寄ってきたスライムこと冷音がそう話しかける。

「今らいさんはこの長杖ロッドの中にいる、麒麟と対話しているのでしょう。ほら長杖ロッドに文字が浮かんでいてらいさんの身体に本好同じような文字が浮かんでいるだろう?それは武器に体を侵食される時に起こるんだけど、その時その武器の中にいる、住んでると対話ができる時がある。おそらくそれでらいさんは麒麟に呼ばれたんだと思うよ。」

「そっかぁー。大丈夫かなぁー。」

「らいさんなら大丈夫でしょう。今は信じて待ちましょう。」

「そうだねぇ。待とうかぁ。」

彼女達は彼が帰ってくることを信じ、その異空間を後にした。
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