14 / 39
暗闇に蠢く
13、伝説
しおりを挟む
一重に伝説と言ってもたくさんある。
実際に活躍した伝説、信仰されている伝説、神話。それは数え切れないほどあるのだ。
そして、それは知っている人が多ければ多いほどに強さが増していくものだ。
「さて、らいさん。伝説、神話、君はどのくらい知っている?」
「いや、俺はそこまで・・・。」
「いいかい?無知は罪だ。知っていればいるほど強くなる。これは真理だ。」
らいの目を、思考を掠め取るような鋭い目で本好が言う。
「俺が知っている伝説は神話に近い。
君は方位四神を知ってるかい?」
「いえ・・・。それは・・・?」
「方位四神とは、北を玄武、南を朱雀、西を白虎、東を青龍が守っているとされている神話の話だ。そのひとつ、『朱雀』を俺は持っている。そしてそれをらいさん。君が扱えた時、信長に匹敵する力を得るだろう。でも朱雀は強大だ、また身体に影響があるかもしれない。それでも・・・やるかい?」
「やります。それで信長を制御できるのなら。」
らいの答えは即答だった。その目を見た本好は大きく頷きまた口を開く。
「そうか、そうか。それは良かった。じゃあまだまだ話さなきゃいけないことがあるんだ。ちゃんと頭に入れなよ?」
そう言った本好は自分の知っている情報を全て話すらしいのだ。らいは一言一句を覚えようとその話に聞き入っていた。
「そういえば君は『獣人』について何か知っていることはあるかい?」
「獣人ですか・・・?いえ、人間と獣の間に生まれる人と獣のハーフ。人の姿のまま獣の力を操れる人より優れた存在であるとしか・・・。」
「そうかそうか・・・。ならいいんだ。
これは知らなくていい事のようだ。いつか知ることになるだろうな。」
そこには悲しい目をした一人の女性がいた。
魔術師。そう呼ばれていても、一人の人間なのだ。一人の人間が抱え込める情報、感情なんてものはただが知れている程度だ。それは獣人であるらいにも分かることだった。しかし、らいは知っている。多くを知った人間はその情報より多くを知ろうとする。禁忌に触れようとする。だから帰れない。それを知って、なお真理に近づこうとする。人の、人間の探究心とは、恐ろしいものである。彼は古くからそう言った人間を見てきた。だからこそ、彼女の言う事全てを受け止める。それが自分に出来る最前だと信じて。
「さて、そんなことはいいんだ。本題に移ろう。朱雀は四神とまで呼ばれるものだ。すぐにやったところでまたあのベットへ逆戻りするだけだ。というわけでこいつを使う。」
その手に出されたのは長杖だった。しかし普通の長杖では無いのはわかっている。しかし初見のらいにはその杖に何が宿っているのかは何も分からない。
「これには方位四神と同じ地方の伝説。麒麟だ。そしてこの長杖にはそれが入っている。無論遺代機器のひとつだ。自分には使いこなせなかったが君にコイツを使いきれるかな?」
「やります。何日かけようとも。必ず。」
それから、らいは麒麟を使い続け本好と戦い続けた。時に意識を失う事も、大怪我をおうこともあった。しかしらいはそんなことは関係ない。また自分のせいで人が消えることは避けたいようだった。
大怪我の中らいは立ち上がる。しかし自分の身体はとうに限界である。わかっている。わかっているのだが、らいはそれでも立ち上がったが、容赦なく追撃が飛ぶ。らいはそこで意識を手放した・・・はずだった。
「貴様はなぜ我をそこまでして使おうとする?」
「ッ!?」
綺麗な黄色の世界に居た。その世界には金色の何かがいた。地面は綺麗に黄色で包まれ、空を駆けながら降りてくる、鹿のような何かが居た。それは脳内に語りかけてくるようにこちらを向いた。
「もう一度問う。貴様はなぜ我の力を使おうとする?」
言葉が出ない。周りのためなどではなく、自分本意の理由で使いたいなどと言える訳がなかった。しかし、それを見透かしたようにそれは言葉を繋ぐ。
「ふむ。そうであるか。自分を強くしたいのだな?ならば我が相手をしよう。我を使うのだろう?勝てなければ意味がないだろう?」
その鹿の口が笑った気がする。しかし、らいはその返答は迷うことなく・・・。
「やります。」
「なるほど。麒麟に呼ばれましたか・・・。これは少し様子を見た方がいいかも知れないですね。」
「ん~?らいくんはどうしたの?」
ぽよぽよと近寄ってきたスライムこと冷音がそう話しかける。
「今らいさんはこの長杖の中にいる、麒麟と対話しているのでしょう。ほら長杖に文字が浮かんでいてらいさんの身体に本好同じような文字が浮かんでいるだろう?それは武器に体を侵食される時に起こるんだけど、その時その武器の中にいる、住んでるものと対話ができる時がある。おそらくそれでらいさんは麒麟に呼ばれたんだと思うよ。」
「そっかぁー。大丈夫かなぁー。」
「らいさんなら大丈夫でしょう。今は信じて待ちましょう。」
「そうだねぇ。待とうかぁ。」
彼女達は彼が帰ってくることを信じ、その異空間を後にした。
実際に活躍した伝説、信仰されている伝説、神話。それは数え切れないほどあるのだ。
そして、それは知っている人が多ければ多いほどに強さが増していくものだ。
「さて、らいさん。伝説、神話、君はどのくらい知っている?」
「いや、俺はそこまで・・・。」
「いいかい?無知は罪だ。知っていればいるほど強くなる。これは真理だ。」
らいの目を、思考を掠め取るような鋭い目で本好が言う。
「俺が知っている伝説は神話に近い。
君は方位四神を知ってるかい?」
「いえ・・・。それは・・・?」
「方位四神とは、北を玄武、南を朱雀、西を白虎、東を青龍が守っているとされている神話の話だ。そのひとつ、『朱雀』を俺は持っている。そしてそれをらいさん。君が扱えた時、信長に匹敵する力を得るだろう。でも朱雀は強大だ、また身体に影響があるかもしれない。それでも・・・やるかい?」
「やります。それで信長を制御できるのなら。」
らいの答えは即答だった。その目を見た本好は大きく頷きまた口を開く。
「そうか、そうか。それは良かった。じゃあまだまだ話さなきゃいけないことがあるんだ。ちゃんと頭に入れなよ?」
そう言った本好は自分の知っている情報を全て話すらしいのだ。らいは一言一句を覚えようとその話に聞き入っていた。
「そういえば君は『獣人』について何か知っていることはあるかい?」
「獣人ですか・・・?いえ、人間と獣の間に生まれる人と獣のハーフ。人の姿のまま獣の力を操れる人より優れた存在であるとしか・・・。」
「そうかそうか・・・。ならいいんだ。
これは知らなくていい事のようだ。いつか知ることになるだろうな。」
そこには悲しい目をした一人の女性がいた。
魔術師。そう呼ばれていても、一人の人間なのだ。一人の人間が抱え込める情報、感情なんてものはただが知れている程度だ。それは獣人であるらいにも分かることだった。しかし、らいは知っている。多くを知った人間はその情報より多くを知ろうとする。禁忌に触れようとする。だから帰れない。それを知って、なお真理に近づこうとする。人の、人間の探究心とは、恐ろしいものである。彼は古くからそう言った人間を見てきた。だからこそ、彼女の言う事全てを受け止める。それが自分に出来る最前だと信じて。
「さて、そんなことはいいんだ。本題に移ろう。朱雀は四神とまで呼ばれるものだ。すぐにやったところでまたあのベットへ逆戻りするだけだ。というわけでこいつを使う。」
その手に出されたのは長杖だった。しかし普通の長杖では無いのはわかっている。しかし初見のらいにはその杖に何が宿っているのかは何も分からない。
「これには方位四神と同じ地方の伝説。麒麟だ。そしてこの長杖にはそれが入っている。無論遺代機器のひとつだ。自分には使いこなせなかったが君にコイツを使いきれるかな?」
「やります。何日かけようとも。必ず。」
それから、らいは麒麟を使い続け本好と戦い続けた。時に意識を失う事も、大怪我をおうこともあった。しかしらいはそんなことは関係ない。また自分のせいで人が消えることは避けたいようだった。
大怪我の中らいは立ち上がる。しかし自分の身体はとうに限界である。わかっている。わかっているのだが、らいはそれでも立ち上がったが、容赦なく追撃が飛ぶ。らいはそこで意識を手放した・・・はずだった。
「貴様はなぜ我をそこまでして使おうとする?」
「ッ!?」
綺麗な黄色の世界に居た。その世界には金色の何かがいた。地面は綺麗に黄色で包まれ、空を駆けながら降りてくる、鹿のような何かが居た。それは脳内に語りかけてくるようにこちらを向いた。
「もう一度問う。貴様はなぜ我の力を使おうとする?」
言葉が出ない。周りのためなどではなく、自分本意の理由で使いたいなどと言える訳がなかった。しかし、それを見透かしたようにそれは言葉を繋ぐ。
「ふむ。そうであるか。自分を強くしたいのだな?ならば我が相手をしよう。我を使うのだろう?勝てなければ意味がないだろう?」
その鹿の口が笑った気がする。しかし、らいはその返答は迷うことなく・・・。
「やります。」
「なるほど。麒麟に呼ばれましたか・・・。これは少し様子を見た方がいいかも知れないですね。」
「ん~?らいくんはどうしたの?」
ぽよぽよと近寄ってきたスライムこと冷音がそう話しかける。
「今らいさんはこの長杖の中にいる、麒麟と対話しているのでしょう。ほら長杖に文字が浮かんでいてらいさんの身体に本好同じような文字が浮かんでいるだろう?それは武器に体を侵食される時に起こるんだけど、その時その武器の中にいる、住んでるものと対話ができる時がある。おそらくそれでらいさんは麒麟に呼ばれたんだと思うよ。」
「そっかぁー。大丈夫かなぁー。」
「らいさんなら大丈夫でしょう。今は信じて待ちましょう。」
「そうだねぇ。待とうかぁ。」
彼女達は彼が帰ってくることを信じ、その異空間を後にした。
0
あなたにおすすめの小説
【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~
ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。
王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。
15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。
国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。
これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜
平明神
ファンタジー
ユーゴ・タカトー。
それは、女神の「推し」になった男。
見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。
彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。
彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。
その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!
女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!
さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?
英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───
なんでもありの異世界アベンジャーズ!
女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕!
※不定期更新。
※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。
タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。
しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。
ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。
激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる