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叶わない恋

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「コリウス」の青い花が一面に咲く。
それを私は二人で見に来ていた。

これ以上踏み出すことは無いだろう。
これ以上この関係が進むことも無いだろう。
この関係だからこんな事ができ、色んな所に心置きなくいれるのだ。

この人の隣に居れるなんて、今の関係でなければ無理だろう。それは時間が、時間がそれを許さない。だから今を大切に生きたいと思うのだ。

「先輩、これ綺麗ですね」

「そうだね。これで最後かぁ・・・」

遠く広がる青い花を寂しい目で見る。
誰よりも澄んでいて、何かを思う眼が私の心に刺さる。しかしこの心はいつまでも仕舞っておくものであり、伝えてはいけない。

それは先輩の決断を鈍らせてしまう。
私の心ひとつで鈍らせていいものでは無いから。

先輩は一週間後、この世から居なくなる。
命がもう無いのだ。治らない病気は私達の手ではどうしようもないから。『死ぬ』という決断を私の心で鈍らせては行けない。未練を残しては辛いだろうから。

ずっと仕舞いこんだその感情を見ないふりをして押し殺した。たった1回だけ、その気持ちを伝えられたらどんなに楽だろうか。

「コリウス」花言葉は『叶わぬ恋』
青色の花は何を彩るのだろうか?悲しい恋だからなのだろうか。さてそれは誰にも分からない。
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