シャンフロSS

らい

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紅音

楽紅

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何故こんなことになっている。
そう陽務楽郎サンラクは思う。今日は恋人である秋津茜隠岐紅音と会う予定だったのだが、まだ集合の場所までは行けていない。

「おいコラ雑ピ、俺は約束があるんだよ散れ!待たせる訳には行かねぇんだよ!」

「楽郎・・・裏切り者め・・・」

これまで騙し騙ししていたのだが、この間紅音が楽郎の学校に突撃してきたのが原因でバレてしまった。陸上部なら分かる足の速さと整った顔立ちという点から隠岐紅音と付き合っていることがバレてしまった。そして今日そんな彼女と約束している事がどこから聞いたのか雑ピ達にバレてしまった。

「ちっ・・・こうなったら切り札を切るか」

「切り札・・・?」

喰らえ雑ピ暁ハート・・・!

「月が雪を照らす。その月という「ばっ!」」

「なん・・・なん・・・なんで新作を!」

「お前これ公園で書いてたんだって?後ろでずっと北橋が見ててそれ書き取ってたらしいぞ?」

「北橋テメェエエエエエ!!!!!」

「やっべ暁ハート先生に殺されるぅ!」

さて、この騒動のうちに・・・

「楽郎さん!」

嘘じゃん。また来ちゃったのかこの子は・・

「紅音ぇ・・待ってろって言ったのに・・」

「待ったのですが、来なかったので!」

時計を見ると10分ほど約束の時間より遅れていた。これは楽郎のミスである。

「すまん紅音、今から行くか!」

「はい!」

「と、言う訳だからじゃーなー雑ピ!」

「あっ・・・テメェ!!!!!」

そんなやり取りをしたあと二人でカラオケに入る。荷物を置き、歌を入れ始める。

「私カラオケに来るの初めてです!」

「おーそうなのか。沢山歌え、聞くから」

「でも楽郎さんの歌も聞きたいです!」

「分かった分かった・・・」

二人で数時間歌った。デュエットもしたし、紅音のも楽郎の歌も沢山聞いた。2人は余韻の残るままカラオケ店を出て帰り始めた。

「今日は楽しかったです!楽郎さん、ありがとうございました!」

「俺もいいの聞けたし・・ね?」

楽郎は口の前に人差し指を持ってきて『し~』っと笑いながらする。その顔に紅音は心臓を掴まれたような感覚に襲われる。それは初めて彼に恋をした時と同じ高鳴りだった。

「楽郎さん!」

「ん?どした?」

紅音は心臓の鼓動を押し留め、彼に向き直る。そして口を開く。

「大好きです!楽郎サンラクさん!」

「俺も大好きだよ。紅音。」

握った彼女の手は少し暑かった。
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