超ゲーム初心者の黒巫女召喚士〜動物嫌われ体質、VRにモフを求める〜

ネリムZ

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黒巫女召喚士誕生

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 石畳の所に来ている。
 あの森からはかなりの距離を歩いているようで、ここからだと違う国の方が近いようなのでそこから転移ポータルで移動する予定である。
 ちなみにその国は獣人の国でNPCの殆どは犬種のようだ。

「ここら辺は硬いモンスターが多いんです。そこそこLvが高くて私はLv48でここを狩場にしましたね。硬いだけでスピードはそこまで無かったです。なのでここでの狩りはかなり慣れてます」
「なるほど」

 後、セカイちゃんと長い移動の時に色々と聞いた。
 まず、私のこの装備はユニーク装備とゆうダンジョンをソロで尚且つ初めて挑んだダンジョンをクリアすると手に入る装備らしい。
 ソロでも1度やられたら手に入らないし、1度出ても入らない。
 難しいようだ。そして、ユニーク装備は1度出るとそのダンジョンでは二度と出ないようだ。

 ユニーク装備は自分の職業に合わさった装備になるようで、中には違う物もあるようだ。
 そして、私の装備はその中でも珍しく、よく言えば汎用性が高い、悪く言えば後々弱く感じるようだ。
 Lvアップで共に成長して、ステータス補正が掛かっても、いずれは力不足になり、更には耐性系のスキルなどもない。

 逆に一般のユニーク装備は尖った性能をしているようだ。
 例えばセカイちゃんのユニーク装備は靴とスボンだけらしいのだが、その靴には空力と言って空中を足場にしてジャンプが出来るスキルが使えるようだ。
 1度のジャンプに使えるのは2回までのようだ。
 そして、ズボンには何も無いようだ。攻略したダンジョンが簡単な方だったのが理由だと言っていた。難易度によって装備の性能が変わるようだ。

 それなら私の装備は強すぎないか?と思ったが前提条件がおかしいので問題ないんじゃないって言っていた。

 ちなみにセカイちゃんの装備は体操服のような格好である。
 軽装の防具を着ていた。拳にはグローブを着けていた。


「と、見つけたよ」
「え、どれどれ?」
「ほら、あそこ」
「あれって、岩?」

 セカイちゃんが指さした先には大きな岩があるだけであった。

「違うよ、あれは私が狙っているゴーレムってゆうモンスターが擬態しているの」
「見分け付くの?」
「だいぶ倒したからね。少し色が濃いでしょ?だから分かるよ」
「そっか。私には分かんないや」
「いずれ分かるようになるよ」

 そして、セカイちゃんは準備運動した後にゴーレムに向かって進んで行った。
 そして、高くジャンプした。

「【跳躍】【ハイジャンプ】」

 10メートル程跳んだ。高いです。

「まだまだ。【空力】【衝撃波】」

 空力を使って空を蹴り、衝撃波を生み出しながらさらに高く跳んだ。
 既にどんくらい跳んだか感覚では分からないくらいには高く跳んだ。
 そして、ゴーレムとゆうモンスターに体の向きを空中で体を回転させて向ける。

「【空力】【衝撃波】」

 そして、再び空を蹴って一気に加速してゴーレムに向かって落下する。

「【メテオナックル】」

 セカイちゃんの右拳が紅く輝き、そしてゴーレムに向かってその拳を放つ。
 バキバキ音を立てながらゴーレムの体にヒビが入り、ダメージエフェクトを散らしている。
 そして、バク転して数回ステップを踏んで地面に着地したセカイちゃん。

「ま、さすがにワンパンとはいかないか⋯⋯でも、あと少しでワンパンいけるかな?」

 そして、再び地面を蹴って拳をゴーレムに向かって放つ。
 ゴーレムは擬態解除が間に合わずにただ、やられるだけであった。

 私に経験値は入らない。

「どうでしたか?」
「ん、とにかく凄いよ」

 語彙力が完全に欠けた私の褒め言葉にセカイちゃんは微笑んでくれた。私も微笑む。
 ⋯⋯私、セカイちゃんに釣り合っているかな?

「とりあえずまずはモフリさんのLvを上げないとですね。多分、魔法攻撃力にもなっているINTが妖術の攻撃力になっていると思うんですよね」
「なるほど。MPをガンガン上げるだけではなく攻撃力も上げないとだよね」
「そうですね。物理攻撃力は巫女、ましては召喚士はあまり使いませんからね。何故かモフリさんは物理特化になってますが⋯⋯」
「うぅ、妖術下手だからどうしてもお祓い棒の方が扱い易いんだよね」
「ですよね。それと、召喚獣の進化も行いたいですね」
「進化か~どんぐらいLv上げればいいの?」
「確か、最初は10、その次は30、その次は60、この頃には普通に契約解除して新たに契約した方が速いと言われてますね。あと、召喚獣のステータスのLvをタップすると見れますよ」
「⋯⋯あ、ほんとだ。ありがとう教えてくれて」
「いえいえ」

 それから私のレベリングが始まった。
 私のレベリングを兼ねてペアでの連携能力を上げ、そこに式神のハクちゃん、召喚獣を混ぜていく。
 私は召喚士と見ても特別で初期から2体召喚できるモノだ。
 ま、ハクちゃんは固定されるんだけどね。
 ハクちゃんの進化はLv20であった。

「ここではモフリさんは危ないですしもう少しLvが低い所に行きましょうか」
「分かった」
「あと、このゲームの経験値分配はその戦闘の貢献度による物です」
「知ってるよ?」
「だから、なるべくモフリさんと召喚獣で戦ってくださいね?」
「うぅ、頑張ります」
「あと、なるべく妖術を使用してください。妖術関連のスキルが手に入るかもですしLvが上がりませんから」
「はい、⋯⋯善処します」

 今の石畳からは抜けて、仮面を着けて国に入り転移ポータルに向かって国に戻る。
 獣人の国でも良いのだが、宿を既に取っているので国に戻る。セカイちゃんも一緒である。

「イベントまではあと、2日、どのくらいLvが上がれるかですね。モフリさんは近接戦闘のスキルが育っている気がしますが、妖術メインで行きます」
「ん、分かった。せっかくの黒巫女要素がハクちゃんとお祓い棒だけになっちゃうしね」
「そうですね」
「師匠の方にも行こうかな?」
「それは、私の予想でしかないですが黒巫女の職業のLvに寄って変わるんじゃないですか?」
「確かに⋯⋯強くなってからって言ってたし、かもね。ん、まずは黒巫女Lv2になってから行くよ」
「分かりました。では、レベリングする場所を決めましょう。人が少なくLvが調度良くモンスターの数もそこそこの所⋯⋯」
「かなりの高条件!」
「そうですね。あると良いのですが⋯⋯難しいですね」

 その後も話し合いは続ける。
 ちなみに今、私はハクちゃんとハムちゃんを抱いている。あと、ぬいぐるみ。
 セカイちゃんはネマちゃんとイサちゃんを抱いている。
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