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黒巫女召喚士誕生
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しおりを挟む「次に霊符だが、霊符にも系統がある。こっちは呪系、封系だな」
「2つなんですね」
「そうだな。呪いに特化した霊符が多い呪系、妖怪等を封印出来る霊符が多い封系、どっちにする?」
「ん~妖怪ってのはあんまし見ないし今は呪系にする」
「分かった。術を覚えるよりも大変だが頑張ってくれ」
「はい」
《条件を満たしました。称号:呪系の霊符を獲得しました》
「ほれ。まずはこれだな」
そして渡されたのは霊符が40枚、そして既に術式がある霊符が2枚だった。
「2種類20枚作りなね」
「はい」
覚えてない状況で作るって事は模写しないといけないのか。
私、美術は苦手なんだけどな(動物は除く)、美術の成績3だし。
ま、模写だしね。美術よりも国語かな?習字的なあれで、筆だし。
「頑張るぞぉ!」
やる気充電の為皆を返して貰おうとしたが、皆が動こうとしなかった。
私を嫌っている様子はない。ただ、セカイちゃんの所が落ち着くようなゆったりとした顔をしながら寝ていたのだ。
「も、モフリさん。そんなに睨まないでください」
「別に、睨んでないよ?ただ、私の召喚獣なのにセカイちゃんの方が懐かれてるなぁ~とか思ってないから」
「あの、すみません」
「別に怒ってないよ?ただ、ちょっとほんの少し、いやかなり嫉妬しているだけだよ」
「は、はい」
かと言って皆を起こす訳にもいかないので黙って黙々と模写していく。
結果、虚しかった。あと、めっちゃ難しく作っても使えない方が多かった。
無くなっても師匠がくれるので補充が出来た。
インベントリにしまう事は出来ない設定らしい。
「これはどんな効果の霊符なんですか?」
「麻痺と同じような効果で相手の動きを制限させる【呪縛】と相手のステータスをダウンさせる【呪魔】だな」
「なるほど、呪系とはデバフ系なんですね」
「話が速いのう。そうじゃ、呪縛は数が多い方が効果が上がるぞ」
「なるほど」
話が通じているようで何より。
《条件を満たしました。霊符:呪縛を獲得しました》
51枚作ってようやく自分の力になった。
要領を掴んだので呪魔の方はもっと速く終わるだろう。
ま、呪魔の方が術式が複雑で難しかったんだけどね!
結果、65枚辺りでようやく自分の力となった。
「また、強くなったら来なさい」
「は~い」
「かなり時間が掛かりましたね」
「うぅ、ごめんね。霊符を模写って結構難しかったんだ」
「問題ありませんよ。ただ、イベントまで召喚獣やモフリさんのLvを上げる時間が短くなりましたね。⋯⋯Lvはある程度上げませんといけませんが黒巫女装備がありますしステータスは問題⋯⋯ないですかね?」
「何故疑問形!」
「いえ、お気になさらず」
「いやなるよ!」
「ま、まあ、⋯⋯LvよりもスキルLvを優先させながら召喚獣の全員を1度進化させましょう!」
「分かったよ。頑張りますぞ!」
「ふふ」
「あ、確かイヤリングとかの装備も用意した方がいいかな?」
身体の部位に1個づつ装備できて、装飾品とゆう装備枠で3つある。
私は1つを霊符ケースで絶対に埋まるので2つしかない。
霊符ケースは2つあるが装備枠は1つで十分とゆう性能がある。
仮面は頭装備である。
「ん~確かに用意した方が安心出来ますが⋯⋯買えるものではそこまで大きな効果のある奴はありませんし⋯⋯私の伝では優秀な生産職もいませんし⋯⋯今回はパスですかね。レアアイテムで出たら装備しましょう。まずは霊符優先です」
「分かりました先輩!」
「辞めて~凄く恥ずかしい」
セカイちゃんに借金(ゲーム内)をして霊符を沢山作った。
フッ、その間召喚獣達はセカイちゃんの膝や肩で寝て居たぜ。
私の膝はお気に召さないようだ。
「きゅーん?」
「ハクちゃん!」
ハクちゃんだけは私を見捨てなかった!ハクちゃんは私の膝に来てくれた。
私は淡々と霊符作成に入った。
ちなみに今回手に入ったモノはこれだ。
───────
風系の黒巫女
風系を学ぶようになった黒巫女に与えられる称号。風系の妖術が覚えられる
───────
呪系の霊符
呪系の霊符が覚えられ、使えるようになる称号
───────
【風弾】
MPを10消費して発動可能。小さな風の塊を飛ばせる
───────
【風足】
MPを5消費して発動可能。風を足に纏い跳躍力が上昇する
───────
【風刀】
MPを20消費して発動可能。風の刃を生み出せる。MPを更に消費すると威力増強、術の持続が可能
───────
【呪縛】
霊符専用。設置型の霊符で相手を捉える鎖を飛ばす。作成必要MPは10
───────
【呪魔】
霊符専用。相手のステータスを少し下げる事が出来る。作成必要MP10
───────
である。
セカイちゃんの協力及び貸しを作って霊符作成が終わった。
今日はこれで、終わりだ。霊符作成の途中で昼食を挟んでもう一度作成したのだが、それだけで昼が終わり、夜からはセカイちゃんが現実での予定があるので出来ない。
「ありがとうね。長く突き合わせちゃって」
「良いんですよ。私もやりたくてやったので」
「絶対に借りは返すからね!」
「期待してますよ」
「うん!倍にして返す!」
今回、かなりの額を借金してしまった。
お礼も兼ねて倍で返したいが、それ以外でも手伝える事は手伝う所存である。
勿論貸し借りなしでも手伝うけどね。親友だし。
さて、晩御飯等を済ませたら寝る時間まで再び霊符作成に入りますか。
セカイちゃんの懐が厚く、贅沢してしまった。
「イベントでは絶対に活躍しないと」
目指すは優勝、目標は上位10位以内。
セカイちゃんのお陰でここまで霊符を作成出来たのだ。
セカイちゃんには頭が上がりそうに無いや⋯⋯ま、それを枷に何かを命令してくる事は無いだろう。
セカイちゃんは、貴美ちゃんはそんな人ではない。
無い、だからこそ私は罪悪感を覚えるのだ。
イベント終わったら本気でG集めしないと。
これで、霊符は十分だろう。セカイちゃんありがとう。
───────
霊符
【麻痺×70】【妖火×40】【風弾×120】【風足×20】【風刀×90】【呪縛×120】【呪魔×120】
───────
「圧巻なり」
今日は疲れたので、ゲームは終了してお父さんお手製ゲーム知識本を読んでおこう。
ゲーム内の言葉等を覚えておいて損はないからね。
「じゃまた明日ハムちゃん、ネマちゃん、イサちゃん、ハクちゃん」
「ちゅん」「にゃ~」「わん」「こん」
私はログアウトする。
明日からは皆のLv上げとスキルLv上げである。
足を引っ張らない程度には強くなりたい。
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