15 / 179
物理系魔法少女、リアル魔法を使う
しおりを挟む
「魔法少女スキルってどんな感じなの?」
複数所持者がいるのか~。
まぁ、大抵の漫画やアニメだと魔法少女も戦隊モノらしく複数人のチームだからね。
深く考えずともそれが当たり前なのかもしれない。
「例えば⋯⋯男なのに美人な魔法少女に変身したり」
「ほうほう」
まるで俺みたいな人が居るもんだな。是非とも話を聞きたい所だ。
どうやってその人が魔法少女だと知られた理由とか。あるいは話した理由かな?
「⋯⋯あの」
「どったの?」
「星夜さんは、魔法少女アカツキさんですよね」
「誰?」
「配信者の⋯⋯」
⋯⋯。
えーと、あーと。
「違います」
「その間は? 敬語? 私には教えてくれても良くない? 秘密の共有って素晴らしいと思うんだ!」
「世の中には守りたい秘密もあるんだよ!」
好きな人に魔法少女に変身して配信者やってます!
なんて知られたくないの! 分かって⋯⋯いや分かっちゃダメか。
全否定してやる。俺は討論強いぞ!
「それって認めたに入らない?」
「⋯⋯入りません! 俺、アカツキ、知らない!」
「流暢な日本語で、日本語覚えたて外国人止めなさい。しかたない。今日はそう言う事にしておく」
「家まで送って行くよ」
「あぁ、いいよいいよ。どうせ家近くだし。一人の方が早く帰れるから」
「そっか」
「それと星夜さん」
「ん?」
「天使は世界の敵です。その事だけは頭に入れておいてください」
そんな意味の分からない言葉をおいて、彼女は家を出た。
⋯⋯さて、どうしてバレている風になっているのか俺は現状出している一つのライブ動画を確認する事にした。
「これかっ!」
理由はすぐに分かった。弁当だわ。
「それにしても、初動でここまでチャンネル登録者増えるのかね? そんなに珍しいのか。殴るタイプの魔法少女」
俺は初めて見る。
俺は魔法を使いたいけどな。
「喉乾いた」
編集をしていたら、喉が乾いたので水道の水を飲もうと立ち上がる。
水水。
そうそう、このくらい綺麗な水が飲みたかったんだ。
ん?
俺まだ水道の前まで行ってない。なんで目の前に水が?
しかも、ダラダラ流れて床に染み込んでるんだけど。
と、止まれ。止まった。
「ふぅ。ご近所さん。ごめんなさい」
俺は窓を全力で開ける。
「なんじゃこりゃあ!」
隣の部屋から壁を蹴られた。ごめんって謝ってるので、罪悪感はない。
ただ、道路を歩いていた人達に見られたので、すぐに窓は閉めた。
「よし冷静になったな俺。さっきのは水をイメージしたからこうなった。そう仮定して、ドライヤーの温風のイメージで強めな感じ⋯⋯」
お、手から出た。スゲー! なにこれ!
お、俺魔法使えたの!
「魔力FFFでも魔法使えるのか⋯⋯魔法少女の時は?」
変身して、イメージするけど魔法は使えない。
つまりあれだ。
魔法少女になると人外的な超人的身体能力を手に入れる。
変身前の冴えないおっさんはイメージするだけで魔法が使える、魔法のスペシャリストって訳だ。
魔法少女の概念が俺の中で崩れていく。
「さて、そうとなったらどこまでできるか、ある程度把握しておこう」
ダンジョンだと魔法少女に強制変身になるので、外でしか魔法は使えない。
なので、生活を豊かにする魔法をイメージしながら、どこまで使えるかを検証する。
「アイテムボックス。収納魔法⋯⋯は無理そうだな」
水とかで動物の形を作るのはできた。
あと、動物を強くイメージすると、現実的に作る事はできたけど、動物などの生物は触れはしなかった。
「幻だな」
次はやはり、魔法と言ったら定番の転移でしょ。
アイテムボックスのような収納魔法が使えないなら、空間的な魔法は使えない可能性が高いけど、思いついた魔法は試して行こう。
「⋯⋯転移!」
うん。やっぱり何も変わらない。
でも、転移系にも色々な種類がある。
俺だけが瞬間移動できるような魔法が使えないだけかもしれない。
次はどこでもド○、ゲートをイメージしよう。
「空間と空間を繋げるイメージ」
細かく思い浮かべた方が良いかな?
「お、開いた⋯⋯開いたけど、パッと出て来て具体的に思い浮かべるのがオフィスってやだなぁ。クビにされたのに、未練がましい」
しっしっ。消え去れブラック。
転移系の魔法はゲートなら使えたな。
「さて、魔法の検証はこの辺にして、編集作業に戻るか」
オラオラオラァ!
⋯⋯深夜の六時、朝日が眩しいぜ。
「⋯⋯今日は寝るか」
紗奈ちゃんが仕事に行くそうなので行く事にしました。だって弁当用意してくれちゃうもん。
嬉しいけどさ、これだと社会人と変わらないよね。
自由に休んで、自由に働く、俺の探索者ライフは遠いぜ。
ちなみに投稿した動画に寄せられたコメントを確認している。
『武器使わないの?』
『殴りオーク倒せるって⋯⋯レベルはいくつよ』
『スキル見たい!』
などなど、素手でオークを倒している事に驚いている様子だ。
『CGだな』
⋯⋯。いや、この程度で怒りを覚える程俺は幼稚では無い。
『武器もパーティも無しだと、いずれ辛くなりそう』
そんな現実的なコメント。
色んなコメントに一喜一憂して、階段の下で待っている紗奈ちゃんと合流して、ギルドに向かう。
眠いぜ。
複数所持者がいるのか~。
まぁ、大抵の漫画やアニメだと魔法少女も戦隊モノらしく複数人のチームだからね。
深く考えずともそれが当たり前なのかもしれない。
「例えば⋯⋯男なのに美人な魔法少女に変身したり」
「ほうほう」
まるで俺みたいな人が居るもんだな。是非とも話を聞きたい所だ。
どうやってその人が魔法少女だと知られた理由とか。あるいは話した理由かな?
「⋯⋯あの」
「どったの?」
「星夜さんは、魔法少女アカツキさんですよね」
「誰?」
「配信者の⋯⋯」
⋯⋯。
えーと、あーと。
「違います」
「その間は? 敬語? 私には教えてくれても良くない? 秘密の共有って素晴らしいと思うんだ!」
「世の中には守りたい秘密もあるんだよ!」
好きな人に魔法少女に変身して配信者やってます!
なんて知られたくないの! 分かって⋯⋯いや分かっちゃダメか。
全否定してやる。俺は討論強いぞ!
「それって認めたに入らない?」
「⋯⋯入りません! 俺、アカツキ、知らない!」
「流暢な日本語で、日本語覚えたて外国人止めなさい。しかたない。今日はそう言う事にしておく」
「家まで送って行くよ」
「あぁ、いいよいいよ。どうせ家近くだし。一人の方が早く帰れるから」
「そっか」
「それと星夜さん」
「ん?」
「天使は世界の敵です。その事だけは頭に入れておいてください」
そんな意味の分からない言葉をおいて、彼女は家を出た。
⋯⋯さて、どうしてバレている風になっているのか俺は現状出している一つのライブ動画を確認する事にした。
「これかっ!」
理由はすぐに分かった。弁当だわ。
「それにしても、初動でここまでチャンネル登録者増えるのかね? そんなに珍しいのか。殴るタイプの魔法少女」
俺は初めて見る。
俺は魔法を使いたいけどな。
「喉乾いた」
編集をしていたら、喉が乾いたので水道の水を飲もうと立ち上がる。
水水。
そうそう、このくらい綺麗な水が飲みたかったんだ。
ん?
俺まだ水道の前まで行ってない。なんで目の前に水が?
しかも、ダラダラ流れて床に染み込んでるんだけど。
と、止まれ。止まった。
「ふぅ。ご近所さん。ごめんなさい」
俺は窓を全力で開ける。
「なんじゃこりゃあ!」
隣の部屋から壁を蹴られた。ごめんって謝ってるので、罪悪感はない。
ただ、道路を歩いていた人達に見られたので、すぐに窓は閉めた。
「よし冷静になったな俺。さっきのは水をイメージしたからこうなった。そう仮定して、ドライヤーの温風のイメージで強めな感じ⋯⋯」
お、手から出た。スゲー! なにこれ!
お、俺魔法使えたの!
「魔力FFFでも魔法使えるのか⋯⋯魔法少女の時は?」
変身して、イメージするけど魔法は使えない。
つまりあれだ。
魔法少女になると人外的な超人的身体能力を手に入れる。
変身前の冴えないおっさんはイメージするだけで魔法が使える、魔法のスペシャリストって訳だ。
魔法少女の概念が俺の中で崩れていく。
「さて、そうとなったらどこまでできるか、ある程度把握しておこう」
ダンジョンだと魔法少女に強制変身になるので、外でしか魔法は使えない。
なので、生活を豊かにする魔法をイメージしながら、どこまで使えるかを検証する。
「アイテムボックス。収納魔法⋯⋯は無理そうだな」
水とかで動物の形を作るのはできた。
あと、動物を強くイメージすると、現実的に作る事はできたけど、動物などの生物は触れはしなかった。
「幻だな」
次はやはり、魔法と言ったら定番の転移でしょ。
アイテムボックスのような収納魔法が使えないなら、空間的な魔法は使えない可能性が高いけど、思いついた魔法は試して行こう。
「⋯⋯転移!」
うん。やっぱり何も変わらない。
でも、転移系にも色々な種類がある。
俺だけが瞬間移動できるような魔法が使えないだけかもしれない。
次はどこでもド○、ゲートをイメージしよう。
「空間と空間を繋げるイメージ」
細かく思い浮かべた方が良いかな?
「お、開いた⋯⋯開いたけど、パッと出て来て具体的に思い浮かべるのがオフィスってやだなぁ。クビにされたのに、未練がましい」
しっしっ。消え去れブラック。
転移系の魔法はゲートなら使えたな。
「さて、魔法の検証はこの辺にして、編集作業に戻るか」
オラオラオラァ!
⋯⋯深夜の六時、朝日が眩しいぜ。
「⋯⋯今日は寝るか」
紗奈ちゃんが仕事に行くそうなので行く事にしました。だって弁当用意してくれちゃうもん。
嬉しいけどさ、これだと社会人と変わらないよね。
自由に休んで、自由に働く、俺の探索者ライフは遠いぜ。
ちなみに投稿した動画に寄せられたコメントを確認している。
『武器使わないの?』
『殴りオーク倒せるって⋯⋯レベルはいくつよ』
『スキル見たい!』
などなど、素手でオークを倒している事に驚いている様子だ。
『CGだな』
⋯⋯。いや、この程度で怒りを覚える程俺は幼稚では無い。
『武器もパーティも無しだと、いずれ辛くなりそう』
そんな現実的なコメント。
色んなコメントに一喜一憂して、階段の下で待っている紗奈ちゃんと合流して、ギルドに向かう。
眠いぜ。
0
あなたにおすすめの小説
役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !
本条蒼依
ファンタジー
地球とは違う異世界シンアースでの物語。
主人公マルクは神聖の儀で何にも反応しないスキルを貰い、絶望の淵へと叩き込まれる。
その役に立たないスキルで冒険者になるが、役立たずと言われダンジョンで殺されかけるが、そのスキルは唯一無二の万能スキルだった。
そのスキルで成り上がり、ダンジョンで裏切った人間は落ちぶれざまあ展開。
主人公マルクは、そのスキルで色んなことを解決し幸せになる。
ハーレム要素はしばらくありません。
『冒険者をやめて田舎で隠居します 〜気づいたら最強の村になってました〜』
チャチャ
ファンタジー
> 世界には4つの大陸がある。東に魔神族、西に人族、北に獣人とドワーフ、南にエルフと妖精族——種族ごとの国が、それぞれの文化と価値観で生きていた。
その世界で唯一のSSランク冒険者・ジーク。英雄と呼ばれ続けることに疲れた彼は、突如冒険者を引退し、田舎へと姿を消した。
「もう戦いたくない、静かに暮らしたいんだ」
そう願ったはずなのに、彼の周りにはドラゴンやフェンリル、魔神族にエルフ、ドワーフ……あらゆる種族が集まり、最強の村が出来上がっていく!?
のんびりしたいだけの元英雄の周囲が、どんどんカオスになっていく異世界ほのぼの(?)ファンタジー。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
ゲームコインをザクザク現金化。還暦オジ、田舎で世界を攻略中
あ、まん。@田中子樹
ファンタジー
仕事一筋40年。
結婚もせずに会社に尽くしてきた二瓶豆丸。
定年を迎え、静かな余生を求めて山奥へ移住する。
だが、突如世界が“数値化”され、現実がゲームのように変貌。
唯一の趣味だった15年続けた積みゲー「モリモリ」が、 なぜか現実世界とリンクし始める。
化け物が徘徊する世界で出会ったひとりの少女、滝川歩茶。
彼女を守るため、豆丸は“積みゲー”スキルを駆使して立ち上がる。
現金化されるコイン、召喚されるゲームキャラたち、 そして迫りくる謎の敵――。
これは、還暦オジが挑む、〝人生最後の積みゲー〟であり〝世界最後の攻略戦〟である。
最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
独身貴族の異世界転生~ゲームの能力を引き継いで俺TUEEEチート生活
髙龍
ファンタジー
MMORPGで念願のアイテムを入手した次の瞬間大量の水に押し流され無念の中生涯を終えてしまう。
しかし神は彼を見捨てていなかった。
そんなにゲームが好きならと手にしたステータスとアイテムを持ったままゲームに似た世界に転生させてやろうと。
これは俺TUEEEしながら異世界に新しい風を巻き起こす一人の男の物語。
掘鑿王(くっさくおう)~ボクしか知らない隠しダンジョンでSSRアイテムばかり掘り出し大金持ち~
テツみン
ファンタジー
『掘削士』エリオットは、ダンジョンの鉱脈から鉱石を掘り出すのが仕事。
しかし、非戦闘職の彼は冒険者仲間から不遇な扱いを受けていた。
ある日、ダンジョンに入ると天災級モンスター、イフリートに遭遇。エリオットは仲間が逃げ出すための囮(おとり)にされてしまう。
「生きて帰るんだ――妹が待つ家へ!」
彼は岩の割れ目につるはしを打ち込み、崩落を誘発させ――
目が覚めると未知の洞窟にいた。
貴重な鉱脈ばかりに興奮するエリオットだったが、特に不思議な形をしたクリスタルが気になり、それを掘り出す。
その中から現れたモノは……
「えっ? 女の子???」
これは、不遇な扱いを受けていた少年が大陸一の大富豪へと成り上がっていく――そんな物語である。
異世界帰りの元勇者、日本に突然ダンジョンが出現したので「俺、バイト辞めますっ!」
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
俺、結城ミサオは異世界帰りの元勇者。
異世界では強大な力を持った魔王を倒しもてはやされていたのに、こっちの世界に戻ったら平凡なコンビニバイト。
せっかく強くなったっていうのにこれじゃ宝の持ち腐れだ。
そう思っていたら突然目の前にダンジョンが現れた。
これは天啓か。
俺は一も二もなくダンジョンへと向かっていくのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる