物理系魔法少女は今日も魔物をステッキでぶん殴る〜会社をクビになった俺、初配信をうっかりライブにしてしまい、有名になったんだが?〜

 この世界にはいくつものダンジョンが存在する。それは国ごとの資源物資でもあり、災害を引き起こすモノでもあった。
 魔物が外に出ないように倒し、素材を持ち帰る職業を探索者と呼ぶ。
 探索者にはありきたりなスキル、レベルと言った概念が存在する。

 神宮寺星夜は月月火水木金金の勤務をしていた。
 働けているなら問題ない、そんな思考になっていたのだが、突然のクビを受けてしまう。
 貯金はあるがいずれ尽きる、生きる気力も失われていた星夜は探索者で稼ぐ事に決めた。
 受付で名前を登録する時、なぜか自分で入力するはずの名前の欄に既に名前が入力されていた?!
 実はその受付穣が⋯⋯。

 不思議で懐かしな縁に気づかない星夜はダンジョンへと入り、すぐに異変に気づいた。
 声が女の子のようになっていて、手足が細く綺麗であった。
 ステータスカードを見て、スキルを確認するとなんと──

 魔法少女となれる星夜は配信を初め、慣れない手つきで録画を開始した。
 魔物を倒す姿が滑稽で、視聴者にウケて初配信なのにバズってしまう!
 だが、本人は録画だと思っているため、それに気づくのは少し先の話である。

 これは魔法少女の力を中途半端に手に入れたおっさんがゆったりと殴り、恋したり、嘆いたり、やっぱりゆぅたりする話だ。
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