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一章 同格の管理者
20話 皐月の極一部の力
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俺達は先に進む。
出て来るモンスターは全てミナが魔法で蹴散らして行く。
「ッ!」
開けた空間に仁王立ちする黒い騎士。
そして、うっすらとだが、管理者として強化された俺の視力が天井に大量の魂魄を見つける。
「ここで、一体何人殺したんだよ」
魂魄だけで天井が埋め尽くされている。
でも、良かった。
魂があるなら復活させる事は可能な筈だ。
こんな事に巻き込まれた罪なき一般人がこんな所で死ぬ資格はない。
「ベヒ、この魂全部、持ってくぞ」
「御意!」
「皐月、アイツを殺れ」
「はい!」
◇
皐月は黒の騎士に向かって地を蹴った。
激しい衝撃波と轟音を撒き散らして突き進む。
大剣を取り出して掲げて振り下ろす。
その暴力的で空気をも振動させる力で振り下ろした。
黒騎士は剣を引き抜き大剣を受け流した。
地面に激突した大剣は地割れを発生させ、周囲の地面にも亀裂を生み出した。
「なかなかやるなお前!」
『青天』
「おわ!」
闇色の斬撃が一瞬で大量に出現して皐月を包み込む。
「はっ!」
気迫と共に斬撃全てを破壊して脱出する皐月。
体の具合を確かめて再び地を蹴って接近し、回し蹴りを放つ。
屈んで躱され、剣を皐月の喉に向かって突き出された。
それを軽く躱して片手で大剣を振るい攻撃する。
それを剣で防ぐ。
剣と剣が衝突する度に激しい衝撃波を生み出す。
皐月はちょっとした違和感を覚えた。
天音との訓練ではこのくらいの力ならもっと大きな音が出る。
もっと反動がある。もっと打ち合っている感覚がある。
しかし、今にはそれがない。
「⋯⋯あ! 成程。それが剣術ってやつか!」
『天断』
「ほ!」
ダンジョンで産まれダンジョンで育った皐月含めてモンスター達の技術はそこまで高くはない。
全員が全員独学で己の武器の扱い方を学び覚えたのだ。
しかし、そこまで考えるような皐月じゃない。
とにかく圧倒的な力で大剣を振るうただの暴君。
暴力の化身と言っても過言では無い皐月。
そこに技術等はない。
皐月の首を狙った2本の斬撃。
皐月は意識を首に向けて体内の魔力を集中させ、硬質化させ防いだ。
「ふむ。色々と教えて欲しいところだが、ロードがお怒りなのでな。そろそろ魂の確保も終わる頃だしな。そろそろ終わらせよう」
『天誅』
「くく、ドラゴノイド! 超手加減バージョン!」
皐月の大剣が中央からがパリと開き、その大きさを2倍にする。
両手で大剣を握り、横払いで振るう。
その純粋な力で振るわれた大剣は黒騎士の奥義で放たれた武技含め全てを呑み込み破壊した。
皐月が放った斬撃は黒騎士を呑み飲み、背後の壁も深く切り裂いた。
激しい衝撃波、腹を殴るような轟音の響き、失明する程の強い光沢、空気が吸えない程の土煙。
普通程度の能力者なら行動が制限されていただろう
それほどの障害を生み出す一撃を皐月は軽々と放ったのだ。
◇
ちょうど魂の確保が終わったタイミングで皐月が黒色の騎士を倒したようだ。
「ありがとう。行くぞ」
「えへへ」
褒めてお礼を言ってから先に進む。
まだ他にも魂が存在するかもしれない。
魂魄を目視出来る人物を呼ぶ必要があるかもしれない。
全ての魂を回収して蘇生させる。
「軍団の方が良いよな。来い、ミカルゲ!」
召喚用のスペルカードで霊精族のミカルゲを呼び出す。
『なんでショウか?』
「このダンジョンにある人の魂を全て回収してくれ。ダンジョンに持って行き、蘇生させる」
『そのヨウナことをスルヒつようアルノですか?』
「俺の、我儘だ」
『ワカリました。幽霊王ノナニかけてスイコういたシマス。召喚、下僕共。命令、承認、任務開始』
ミカルゲは透明に成って消えた。
後はミカルゲ達に任せれば問題ないだろう。
俺達は先に進もう。
数分間、俺達のスピードは分速900メートルである。
相当な距離を移動したと思っている。
ようやく、ここのダンジョン2層のボス部屋に着いた。
こっから先もまだまだある筈だ。さっさと終わらせる。
扉を開けると、中は驚く程の広い空間だった。
装飾なんて一切ないただ広い空間。
しかし、その中には複数のメイド姿の女性に巨大な龍がそびえ立っていた。
メイドは全員で9人であり、SSクラスはある。
しかし、1番驚くべき点は、この大きなドラゴンのクラスがSSSと言う事だ。
しかも、相当な強者。
バハよりかは弱いだろう。しかし、この中ではミナだけなら勝てる強さがある。
「ミナは同族だと思われるあのメイド達を頼む」
「はい。ですが、ミナの同族は我ら家族の戦闘用人工人間冥土だけです」
「そうか。ベヒは魂を守って。戦いには参加しなくていい。皐月、龍族の力は使うな。武器の力の解放もダメだ。1番弱いその状態で戦え」
「だけどそれだとアレには勝てないよ」
「俺も戦う。流石に、あの巨体を1人で倒す程の火力を出されたら、魂達が心配だ」
あのSSSクラスのドラゴンを一撃で倒す事を考える皐月。
そんな皐月の攻撃なんて後が怖い。
『作戦会議は終わったか』
「あぁ。ドラゴンさんよ。お前の管理者は誰だ?」
『それでは、始めるぞ!』
「会話は無し、か。少し悲しいねぇ。スペルカード、身体強化、身体超強化、発動」
さて、行くか。
出て来るモンスターは全てミナが魔法で蹴散らして行く。
「ッ!」
開けた空間に仁王立ちする黒い騎士。
そして、うっすらとだが、管理者として強化された俺の視力が天井に大量の魂魄を見つける。
「ここで、一体何人殺したんだよ」
魂魄だけで天井が埋め尽くされている。
でも、良かった。
魂があるなら復活させる事は可能な筈だ。
こんな事に巻き込まれた罪なき一般人がこんな所で死ぬ資格はない。
「ベヒ、この魂全部、持ってくぞ」
「御意!」
「皐月、アイツを殺れ」
「はい!」
◇
皐月は黒の騎士に向かって地を蹴った。
激しい衝撃波と轟音を撒き散らして突き進む。
大剣を取り出して掲げて振り下ろす。
その暴力的で空気をも振動させる力で振り下ろした。
黒騎士は剣を引き抜き大剣を受け流した。
地面に激突した大剣は地割れを発生させ、周囲の地面にも亀裂を生み出した。
「なかなかやるなお前!」
『青天』
「おわ!」
闇色の斬撃が一瞬で大量に出現して皐月を包み込む。
「はっ!」
気迫と共に斬撃全てを破壊して脱出する皐月。
体の具合を確かめて再び地を蹴って接近し、回し蹴りを放つ。
屈んで躱され、剣を皐月の喉に向かって突き出された。
それを軽く躱して片手で大剣を振るい攻撃する。
それを剣で防ぐ。
剣と剣が衝突する度に激しい衝撃波を生み出す。
皐月はちょっとした違和感を覚えた。
天音との訓練ではこのくらいの力ならもっと大きな音が出る。
もっと反動がある。もっと打ち合っている感覚がある。
しかし、今にはそれがない。
「⋯⋯あ! 成程。それが剣術ってやつか!」
『天断』
「ほ!」
ダンジョンで産まれダンジョンで育った皐月含めてモンスター達の技術はそこまで高くはない。
全員が全員独学で己の武器の扱い方を学び覚えたのだ。
しかし、そこまで考えるような皐月じゃない。
とにかく圧倒的な力で大剣を振るうただの暴君。
暴力の化身と言っても過言では無い皐月。
そこに技術等はない。
皐月の首を狙った2本の斬撃。
皐月は意識を首に向けて体内の魔力を集中させ、硬質化させ防いだ。
「ふむ。色々と教えて欲しいところだが、ロードがお怒りなのでな。そろそろ魂の確保も終わる頃だしな。そろそろ終わらせよう」
『天誅』
「くく、ドラゴノイド! 超手加減バージョン!」
皐月の大剣が中央からがパリと開き、その大きさを2倍にする。
両手で大剣を握り、横払いで振るう。
その純粋な力で振るわれた大剣は黒騎士の奥義で放たれた武技含め全てを呑み込み破壊した。
皐月が放った斬撃は黒騎士を呑み飲み、背後の壁も深く切り裂いた。
激しい衝撃波、腹を殴るような轟音の響き、失明する程の強い光沢、空気が吸えない程の土煙。
普通程度の能力者なら行動が制限されていただろう
それほどの障害を生み出す一撃を皐月は軽々と放ったのだ。
◇
ちょうど魂の確保が終わったタイミングで皐月が黒色の騎士を倒したようだ。
「ありがとう。行くぞ」
「えへへ」
褒めてお礼を言ってから先に進む。
まだ他にも魂が存在するかもしれない。
魂魄を目視出来る人物を呼ぶ必要があるかもしれない。
全ての魂を回収して蘇生させる。
「軍団の方が良いよな。来い、ミカルゲ!」
召喚用のスペルカードで霊精族のミカルゲを呼び出す。
『なんでショウか?』
「このダンジョンにある人の魂を全て回収してくれ。ダンジョンに持って行き、蘇生させる」
『そのヨウナことをスルヒつようアルノですか?』
「俺の、我儘だ」
『ワカリました。幽霊王ノナニかけてスイコういたシマス。召喚、下僕共。命令、承認、任務開始』
ミカルゲは透明に成って消えた。
後はミカルゲ達に任せれば問題ないだろう。
俺達は先に進もう。
数分間、俺達のスピードは分速900メートルである。
相当な距離を移動したと思っている。
ようやく、ここのダンジョン2層のボス部屋に着いた。
こっから先もまだまだある筈だ。さっさと終わらせる。
扉を開けると、中は驚く程の広い空間だった。
装飾なんて一切ないただ広い空間。
しかし、その中には複数のメイド姿の女性に巨大な龍がそびえ立っていた。
メイドは全員で9人であり、SSクラスはある。
しかし、1番驚くべき点は、この大きなドラゴンのクラスがSSSと言う事だ。
しかも、相当な強者。
バハよりかは弱いだろう。しかし、この中ではミナだけなら勝てる強さがある。
「ミナは同族だと思われるあのメイド達を頼む」
「はい。ですが、ミナの同族は我ら家族の戦闘用人工人間冥土だけです」
「そうか。ベヒは魂を守って。戦いには参加しなくていい。皐月、龍族の力は使うな。武器の力の解放もダメだ。1番弱いその状態で戦え」
「だけどそれだとアレには勝てないよ」
「俺も戦う。流石に、あの巨体を1人で倒す程の火力を出されたら、魂達が心配だ」
あのSSSクラスのドラゴンを一撃で倒す事を考える皐月。
そんな皐月の攻撃なんて後が怖い。
『作戦会議は終わったか』
「あぁ。ドラゴンさんよ。お前の管理者は誰だ?」
『それでは、始めるぞ!』
「会話は無し、か。少し悲しいねぇ。スペルカード、身体強化、身体超強化、発動」
さて、行くか。
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