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一章 同格の管理者
21話 黒龍
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あの大きなドラゴン、鱗の色的に黒龍か。
クソめんどくさい。
本当になんでこんな奴がSSクラスのダンジョンにいんだよ。
龍族は鱗の色に寄ってその大まかな強さが分かる。
黒色は上から3番目の強さを誇る龍の象徴だ。
俺達は本気が出せないが、相手の本気は確実に止めないといけない。
後ろの魂が怖い。
遺体に魂を固定させる事が出来た千秋だけなら何とかなるかもだが、魂だけの一般人は無理だ。
こんな事に巻き込まれた人は絶対に救う。
こんな事で転生も出来ない状態になるなんて可哀想だ。
ま、それは神達が許さないと思うけど。
しかし、ブレスをする訳でも、爪での攻撃や尾での攻撃でも無く、自身の鎧である鱗を操作して攻撃して来るとか器用だな。
しかも、その鱗が1枚1枚固くて、防ぐと吹き飛ばされるとか最悪だ。
皐月でも大振りで1枚壊すのがやっとか。
互いに手加減している状態だと倒すのに時間が掛かるのか。
鱗を飛ばしている所は肌になっているから攻撃するならそこだな。
『クク。それが貴様の専用武器、紫蘭か』
ッ! なんでこいつは、違うな。
こいつらは本当に俺の事をよく知っているな。
鱗が左右から攻めて来るのを確認し、前方に向かって走る。
ドラゴンの前で跳躍してドラゴンの上に乗る。
鱗が無い部分に紫蘭の先端をドラゴンの皮膚に向けて突き刺した。
「鱗か」
こいつ、他の箇所の鱗を高速でスライドさせ俺の攻撃に合わせて防いで来やがった。
鱗が複数個バラバラに攻めて来るので後ろに下がる。
流石に俺の剣術ではこの数がバラバラに攻めて来てら防げない。
俺は1枚のスペルカードを取り出す。
「スペルカード、シールド、発動」
目の前に盾を出現させて防ぐが、背後から鱗が攻めて来る。
変則的な動きに固くも攻撃力が高い鱗。
さらに手数も多いってめんどくさい。
「ロード!」
皐月が俺の背後に降り立ち、鱗に向かって大剣を振るい、吹き飛ばす。
操作されている鱗でも強い風圧なら飛ばせるようだ。
「ロード、少しだけでも力解放しちゃダメ?」
「ダメだ」
『我の背中で呑気に会話してんじゃないよ』
ドラゴンの背中に魔力の集中を感じる。
危険があると思い、地面に着地する。
鱗が地面から飛び出て来て体を貫こうとして来る。
バックステップでそれを躱す。
『ふむ。守るべき物があるととことん弱いな。デストロイヤーに管理者よ』
「守るべきモノがあるから俺は戦うんだ。なぁ、あんたらはどこまで知ってんの?」
『全てだ。貴様の誕生からここまで、貴様の能力、貴様の仲間、友好関係、家族構成、その全てを知っている』
「⋯⋯ストーカーかよ」
『そんな犯罪者よりも貴様らの事を我々は把握しているぞ』
全く、気持ち悪い。
大技は使えないけど、あまり周りに被害がないスペルカードを複数使う。
その為に、まずは生産する。
この場で。
「皐月、少し時間を稼いで」
「分かった!」
『今のお前で我の攻撃が1人で防げるか?』
「素直に一騎打ちしてくれるのか? 私は避けも弾きもせぬ! 耐えるのみ。ドラゴノイド、アーマード!」
皐月の鎧がフルプレートアーマーに成り、大剣を地面に指して仁王立ちする。
その隙だらけの皐月に向かって大量の鱗が攻撃を仕掛ける。
鎧に弾かれているようだが、あのドラゴンもまた全力では無い。
これに慢心するのは危険だ。
「ドッペルゲンガー達、来い! この場で役に立つスペルカードを生産してアイテムストレージに入れろ!」
『御意!』
複数の俺が出現して、スペルカードを作成しながら『共有』でアイテムストレージの中にスペルカードを入れて行く。
そのスペルカードを取り出して俺は発動して行く。
「火炎球、発動!」
人一人埋まる程の大きさのある火炎の玉がドラゴンに向かって放たれる。
鱗をその線上に固めて盾を作る。
火炎を防いだ後に俺は新たにカードを使う。
「氷結球、発動!」
冷気の塊がその盾に向かって放たれる。
命中した冷気の球体は鱗に命中して熱く成った鱗を急速に冷やす。
「皐月、粉砕しろ!」
「分かった!」
ドラゴノイドを解除して大剣を引き抜き跳躍する。
大剣に魔力を流して強化し、鱗に向けて強く払う。
鱗を数十枚破壊して、遠心力をそのままに高速で回転をする。
回転する度に鱗を破壊して行く皐月。
回転が終わると、盾と成って居た鱗は完全に粉々になった。
しかし、ドラゴンと言うか大抵のモンスターは自己再生能力を備えている。
再生される前に総攻撃を仕掛ける。
「スペルカード、超跳躍、発動」
純粋に跳躍力を上げる強化魔法のスペルカード。
高く跳び、体の向きを変えてドラゴンに向ける。
『ふむ』
ドラゴンが口を俺に向けて開けてくる。
内部に黒炎が溜まっている事に気づく。
「皐月!」
「はーい! くっらええええ! ただのパンチ!」
ドラゴンの顔まで跳び、顔面を殴り下ろす。
口を無理矢理閉じさせた。
「スペルカードセット、晴天の流星群、発動!」
複数のスペルカードをワンセットにした1個のスペルカード。
大技のような感じだが、その範囲はとても狭く、周囲に被害もあまりない。
大技ではなく中技的な感じだ。
生み出されるのは聖なる光の大量の槍。
その先端がドラゴンに向き、全てが落ちる。
「串刺しに成っとけ」
『ふむ。「自爆」』
クソめんどくさい。
本当になんでこんな奴がSSクラスのダンジョンにいんだよ。
龍族は鱗の色に寄ってその大まかな強さが分かる。
黒色は上から3番目の強さを誇る龍の象徴だ。
俺達は本気が出せないが、相手の本気は確実に止めないといけない。
後ろの魂が怖い。
遺体に魂を固定させる事が出来た千秋だけなら何とかなるかもだが、魂だけの一般人は無理だ。
こんな事に巻き込まれた人は絶対に救う。
こんな事で転生も出来ない状態になるなんて可哀想だ。
ま、それは神達が許さないと思うけど。
しかし、ブレスをする訳でも、爪での攻撃や尾での攻撃でも無く、自身の鎧である鱗を操作して攻撃して来るとか器用だな。
しかも、その鱗が1枚1枚固くて、防ぐと吹き飛ばされるとか最悪だ。
皐月でも大振りで1枚壊すのがやっとか。
互いに手加減している状態だと倒すのに時間が掛かるのか。
鱗を飛ばしている所は肌になっているから攻撃するならそこだな。
『クク。それが貴様の専用武器、紫蘭か』
ッ! なんでこいつは、違うな。
こいつらは本当に俺の事をよく知っているな。
鱗が左右から攻めて来るのを確認し、前方に向かって走る。
ドラゴンの前で跳躍してドラゴンの上に乗る。
鱗が無い部分に紫蘭の先端をドラゴンの皮膚に向けて突き刺した。
「鱗か」
こいつ、他の箇所の鱗を高速でスライドさせ俺の攻撃に合わせて防いで来やがった。
鱗が複数個バラバラに攻めて来るので後ろに下がる。
流石に俺の剣術ではこの数がバラバラに攻めて来てら防げない。
俺は1枚のスペルカードを取り出す。
「スペルカード、シールド、発動」
目の前に盾を出現させて防ぐが、背後から鱗が攻めて来る。
変則的な動きに固くも攻撃力が高い鱗。
さらに手数も多いってめんどくさい。
「ロード!」
皐月が俺の背後に降り立ち、鱗に向かって大剣を振るい、吹き飛ばす。
操作されている鱗でも強い風圧なら飛ばせるようだ。
「ロード、少しだけでも力解放しちゃダメ?」
「ダメだ」
『我の背中で呑気に会話してんじゃないよ』
ドラゴンの背中に魔力の集中を感じる。
危険があると思い、地面に着地する。
鱗が地面から飛び出て来て体を貫こうとして来る。
バックステップでそれを躱す。
『ふむ。守るべき物があるととことん弱いな。デストロイヤーに管理者よ』
「守るべきモノがあるから俺は戦うんだ。なぁ、あんたらはどこまで知ってんの?」
『全てだ。貴様の誕生からここまで、貴様の能力、貴様の仲間、友好関係、家族構成、その全てを知っている』
「⋯⋯ストーカーかよ」
『そんな犯罪者よりも貴様らの事を我々は把握しているぞ』
全く、気持ち悪い。
大技は使えないけど、あまり周りに被害がないスペルカードを複数使う。
その為に、まずは生産する。
この場で。
「皐月、少し時間を稼いで」
「分かった!」
『今のお前で我の攻撃が1人で防げるか?』
「素直に一騎打ちしてくれるのか? 私は避けも弾きもせぬ! 耐えるのみ。ドラゴノイド、アーマード!」
皐月の鎧がフルプレートアーマーに成り、大剣を地面に指して仁王立ちする。
その隙だらけの皐月に向かって大量の鱗が攻撃を仕掛ける。
鎧に弾かれているようだが、あのドラゴンもまた全力では無い。
これに慢心するのは危険だ。
「ドッペルゲンガー達、来い! この場で役に立つスペルカードを生産してアイテムストレージに入れろ!」
『御意!』
複数の俺が出現して、スペルカードを作成しながら『共有』でアイテムストレージの中にスペルカードを入れて行く。
そのスペルカードを取り出して俺は発動して行く。
「火炎球、発動!」
人一人埋まる程の大きさのある火炎の玉がドラゴンに向かって放たれる。
鱗をその線上に固めて盾を作る。
火炎を防いだ後に俺は新たにカードを使う。
「氷結球、発動!」
冷気の塊がその盾に向かって放たれる。
命中した冷気の球体は鱗に命中して熱く成った鱗を急速に冷やす。
「皐月、粉砕しろ!」
「分かった!」
ドラゴノイドを解除して大剣を引き抜き跳躍する。
大剣に魔力を流して強化し、鱗に向けて強く払う。
鱗を数十枚破壊して、遠心力をそのままに高速で回転をする。
回転する度に鱗を破壊して行く皐月。
回転が終わると、盾と成って居た鱗は完全に粉々になった。
しかし、ドラゴンと言うか大抵のモンスターは自己再生能力を備えている。
再生される前に総攻撃を仕掛ける。
「スペルカード、超跳躍、発動」
純粋に跳躍力を上げる強化魔法のスペルカード。
高く跳び、体の向きを変えてドラゴンに向ける。
『ふむ』
ドラゴンが口を俺に向けて開けてくる。
内部に黒炎が溜まっている事に気づく。
「皐月!」
「はーい! くっらええええ! ただのパンチ!」
ドラゴンの顔まで跳び、顔面を殴り下ろす。
口を無理矢理閉じさせた。
「スペルカードセット、晴天の流星群、発動!」
複数のスペルカードをワンセットにした1個のスペルカード。
大技のような感じだが、その範囲はとても狭く、周囲に被害もあまりない。
大技ではなく中技的な感じだ。
生み出されるのは聖なる光の大量の槍。
その先端がドラゴンに向き、全てが落ちる。
「串刺しに成っとけ」
『ふむ。「自爆」』
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