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向井センサーにかかるおじさん
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織は不安な気持ちを抑えてアプリをインストールした。
(東京都…学歴と、年収もいるのか…え?すぐ入会できるわけじゃないんだ?うわ落ちたらへこみそう)
先の決意はどこへやら、既に織のハートは折れていた。
婚活市場に繰り出すにあたり、自分のスペックを見つめる苦行に出たのだ。
(やっぱり高卒低所得無趣味な自分は一生独りかもしれない)
心臓がドキドキしてきたので、一旦別のアプリを開いてみることにした。
(ヒッ)
「巨チンでズボズボされたい子募集」
「至急。いますぐ○○駅でしゃぶらせて」
「ぽちゃ肉踏ませろ100キロ超えから」
(怖い怖い怖い怖い)
織はガタガタする指でアプリを削除した。
婚活、ヤリモクと来て、次に織が開いたのはいわゆる恋活アプリだった。
何とか会員登録をやり遂げ、プロフィール設定画面まで進むことができた。
(はいはい、普通に検診の結果を入れて…)
織は趣味欄をひとまず飛ばし、ひとまず無個性な友人募集アカウントが誕生した。
自分なりのノルマを達成したため、織はスマホをベッドサイドに置き、枕に頭を乗せた。
(やっぱ甘くないんだな)
この広い世間で向井に会えたように、探せば案外いるのかも…と淡い希望を抱いた織だったが、相手を探すのはやはり大変だった。
(初恋こじらせて高卒キメてる場合じゃなかったな…でも)
隣で眠る向井の方を見た。目を凝らすと無防備な後頭部がぼんやり見えた。
「ふふ」
織はベッドの端から向井の方へ近付いてみた。寝返りを打ったら踏まれる距離だった。
(いい歳して何してんだか)
そう思いつつ、向井の背後で丸まりながら、織は先程の戦いで負った傷を癒していた。
唯一良かったのは、アプリが怖すぎてこれだけ近づいても無闇にムラムラしないことだった。
しかし、織の額が向井の背中に触れた瞬間、向井が動いた。
(えっ?)
織の方に寝返りを打った向井は、そこにいた織を両腕で抱き込んだ。
向井が起きた様子は無いものの、がっちりと固定され、抱き枕の織では抜け出せそうになかった。
「んん…」
「ちょっと、向井君、ぼく巻き込んでる、起きて!」
ぼそぼそと声をかけたが無駄だった。
「向井君、ごめん、起きて…」
「ん…」
ようやく向井が薄く目を開け、取り込まれた織と目が合った。
「織さん…」
解放されると思ったのも束の間、向井は織の頭を抱き、もう片方の手を織の頬に添えると、額と口にキスをした。
(ひっ)
体感、織の心臓が止まった。
「向井君、違う、起き…」
やっと出かけた言葉も、口が塞がって立ち消えた。
「んん、はぁ、待っ…、んっ…んんー!」
両手で押し退けようとしたところで、向井はビクともしなかった。
胸が苦しくて、織は向井に口内を貪られながら両手で向井のシャツを握りしめていた。
「ね、お…起きて……えっ?違う違う違う!」
向井の右手が織の頬から胸へ下がり、左手もそれに続こうとしたため、織は両手でその手を止めた。
「…あっ、違うって…待っ…~~~っ」
阻止できなかった方の手に乳首を触られ、織は声にならない声を上げた。
(これはダメ、さすがにダメ)
向井の頭が織の胸元へ移動したところで、織はその頭めがけて思い切り頭突きした。
「起きろって!」
(東京都…学歴と、年収もいるのか…え?すぐ入会できるわけじゃないんだ?うわ落ちたらへこみそう)
先の決意はどこへやら、既に織のハートは折れていた。
婚活市場に繰り出すにあたり、自分のスペックを見つめる苦行に出たのだ。
(やっぱり高卒低所得無趣味な自分は一生独りかもしれない)
心臓がドキドキしてきたので、一旦別のアプリを開いてみることにした。
(ヒッ)
「巨チンでズボズボされたい子募集」
「至急。いますぐ○○駅でしゃぶらせて」
「ぽちゃ肉踏ませろ100キロ超えから」
(怖い怖い怖い怖い)
織はガタガタする指でアプリを削除した。
婚活、ヤリモクと来て、次に織が開いたのはいわゆる恋活アプリだった。
何とか会員登録をやり遂げ、プロフィール設定画面まで進むことができた。
(はいはい、普通に検診の結果を入れて…)
織は趣味欄をひとまず飛ばし、ひとまず無個性な友人募集アカウントが誕生した。
自分なりのノルマを達成したため、織はスマホをベッドサイドに置き、枕に頭を乗せた。
(やっぱ甘くないんだな)
この広い世間で向井に会えたように、探せば案外いるのかも…と淡い希望を抱いた織だったが、相手を探すのはやはり大変だった。
(初恋こじらせて高卒キメてる場合じゃなかったな…でも)
隣で眠る向井の方を見た。目を凝らすと無防備な後頭部がぼんやり見えた。
「ふふ」
織はベッドの端から向井の方へ近付いてみた。寝返りを打ったら踏まれる距離だった。
(いい歳して何してんだか)
そう思いつつ、向井の背後で丸まりながら、織は先程の戦いで負った傷を癒していた。
唯一良かったのは、アプリが怖すぎてこれだけ近づいても無闇にムラムラしないことだった。
しかし、織の額が向井の背中に触れた瞬間、向井が動いた。
(えっ?)
織の方に寝返りを打った向井は、そこにいた織を両腕で抱き込んだ。
向井が起きた様子は無いものの、がっちりと固定され、抱き枕の織では抜け出せそうになかった。
「んん…」
「ちょっと、向井君、ぼく巻き込んでる、起きて!」
ぼそぼそと声をかけたが無駄だった。
「向井君、ごめん、起きて…」
「ん…」
ようやく向井が薄く目を開け、取り込まれた織と目が合った。
「織さん…」
解放されると思ったのも束の間、向井は織の頭を抱き、もう片方の手を織の頬に添えると、額と口にキスをした。
(ひっ)
体感、織の心臓が止まった。
「向井君、違う、起き…」
やっと出かけた言葉も、口が塞がって立ち消えた。
「んん、はぁ、待っ…、んっ…んんー!」
両手で押し退けようとしたところで、向井はビクともしなかった。
胸が苦しくて、織は向井に口内を貪られながら両手で向井のシャツを握りしめていた。
「ね、お…起きて……えっ?違う違う違う!」
向井の右手が織の頬から胸へ下がり、左手もそれに続こうとしたため、織は両手でその手を止めた。
「…あっ、違うって…待っ…~~~っ」
阻止できなかった方の手に乳首を触られ、織は声にならない声を上げた。
(これはダメ、さすがにダメ)
向井の頭が織の胸元へ移動したところで、織はその頭めがけて思い切り頭突きした。
「起きろって!」
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