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両親にあいさつにゆくのです
しあわせにするよ!
ふわふわのくちびるが、そっと、そっと重なって、はなれる。
ルティの頬は、きっと真っ赤だ。
きゃ──♡
トトと、ちゅうしちゃった……!
もじもじしつつ、トトの小指をつかまえて、きゅ、とにぎる。
耳まで真っ赤なトトが、ぎゅっと抱っこしてくれる。
「トト、だいすき」
ぎゅうぎゅう抱きついたら、紅い頬で笑ってくれる。
「あいしてる、ルティ」
瞳が重なったら、くちびるをかさねたくなって、背伸びしたら、やわらかなくちびるが、くっついた。
目をまるくしたトトが、とろけて笑う。
「ルティ、耳まで真っ赤だよ」
「トトもだから!」
むに、とトトの耳を引っ張ったら、ルティの耳をむにむにしてくるトトまで、やっぱりだいすきなのです。
ルティの両親はトロテ王国で遠いので、まずは近くにいるトトの両親にごあいさつです!
下町にある、ルティの家からとても近い、ちいさな家の扉をノックする。
「こんにちはー」
顔を出したルティを、トトの両親は笑顔で迎えてくれた。
「いらっしゃい、ルティちゃん。
でもごめんね、トトは辺境に行っちゃったままで……」
眉をさげるトトの凛々しいおかあさんの隣で、トトのやさしそうなおとうさんも、おそろいに眉をさげた。
「いつ帰ってくるんだか、わからないんだ。
数年は帰らないとか言ってたけど……」
申しわけなさそうにしてくれる両親に、扉から顔をだしたトトが手をあげる。
「ただいま」
「うわ!」
びよんとトトの両親が飛びあがる。
「帰ってきた!」
仰け反ったふたりは、すぐに破顔した。
「おかえり、トト!」
「帰るんなら事前に連絡してくれよ!」
トトの肩を叩いて笑うふたりを前に、ルティは手をあげる。
「あの、大切なお話があります!」
どきどきしながら声をあげたら、トトの両親が振りかえる。
「どしたの、ルティちゃん」
ルティは息を吸いこんだ。
「息子さんと、伴侶になりたいです。
よろしくお願いします!」
前世の習慣炸裂で、ぴっしり90度、頭をさげてしまいました。
トトの両親が、ぽかんとしてる。
「……え、いや……ルティちゃんは、コタ殿下の伴侶になるんじゃ……?」
「お断りしました」
戸惑うトトの両親に、きっぱり言い切ったルティは、とくとく鳴る胸にそっと手をあてる。
「俺は、はじめてトトに逢ったときからずっと、トトだけが、だいすきです」
愛する人の両親に、想いを告げるということが、こんなに恥ずかしくて、照れくさいことだなんて、知らなかった。
燃える頬と、燃える耳で、ルティは唇をひらく。
「俺は、トトだけを、心から愛しています」
ルティはちいさな拳をにぎる。
「俺が、トトを、しあわせにします──!」
叫んだ。
トトの闇の瞳が、うるうるしてる。
「俺、一生、ルティについてく──!」
叫ぶトトに、両親がなまあたたかい目になった。
「……ああ、うん。トトはついてくな」
トトのおかあさんの目が遠い。
「……ルティちゃんに振られたから、辺境行くって言ってたけど、勘違いだったなら、よかったよ。
トト、世界が終わるみたいな顔してたから」
トトのおとうさんが、うるんだ目をぬぐった。
あたたかな手で、トトの両親が、ルティの手をにぎってくれる。
「ルティちゃん、トトを、よろしくね」
「しあわせにしてあげておくれ」
泣きそうになったルティは、胸を張る。
「はい! 俺が、トトをしあわせにします!」
断言するルティを、トトの腕が後ろから抱きしめてくれた。
「もう、泣いちゃうくらい、しあわせ」
涙にかすれる声を、だきしめる。
「俺もだよ、トト」
くちびるを、くっつけて、愛をささやきたくなったけれど、それは、ご両親のいないところでね。
と、思ったけど!
「ちゅう」
ほっぺなら、ゆるされると思うのです!
────────────────
ずっと読んでくださって、ありがとうございます!
ちゃんとお伝えしたかったので書いたのですが、さみしいことを書いてしまって、どひんしゅくじゃないかとか、お気に入り0になっちゃうんじゃとか、どきどきしていたのですが、それでもずっとお気に入りに入れてくださる方、いいねやエールをしてくださった方、おやさしいご感想をくださった方に、とても、とても励まされました。
ほんとうに、ほんとうにありがとうございます!
感謝のきもちでいっぱいです。
ちょこちょこ更新できたらと思うので、もしよかったらルティとトトのお話を、楽しんでくださったら、とても、とてもうれしいです!
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