【完結】双子の兄が主人公で、困る

  *  ゆるゆ

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両親にあいさつにゆくのです

がんばるよ!




 あんぐりしてるカティとクヒヤに、ルティは胸を張る。

「平民が差別されない、平民による、平民のための、平民の国をつくろうと思って!
 カティ、国民第一号になってよ」

 にこにこ笑うルティに、ぽかんとしていたカティが吹きだして笑った。


「なる!」

 笑って手をあげてくれたカティに、目をむいたのはクヒヤだ。


「……は!? と、トロテ王国はどうするんだ、カティ!」

 泣きだしそうなクヒヤに揺さぶられたカティが、なでなでしてあげたら、紅くなったクヒヤが、すぐに黙った。

 ちょろい。

 ちがう、カティの主人公ぱわー、いや、愛されカティ、すごい!


「ルティ国の国民の僕が、トロテ王国のクヒヤの伴侶ってことでしょ。何か問題ある?」

「トト国だよ」

 ルティの突っこみは、さらっと皆にスルーされた。ひどい。

 しばらく沈黙したクヒヤは、首をふる。


「…………ない。
 ……その、いっしょに国民になろうと、誘ってはくれないのか」

 ぽそぽそ呟くクヒヤが、しょんぼりしてる。

 目をまるくしたカティのちいさなてのひらが、クヒヤの頬をやさしく包んだ。


「こんな豪華な生活をしてたクヒヤが、建国まもない、貧乏まっしぐらな生活とか、辛いでしょう。無理しなくていい」

 やさしいカティの微笑みに、クヒヤは首をふる。


「カティといられたら、苦しいことも、うれしい。
 ……求められないことのほうが、つらい」

 ぎゅうぎゅうカティを抱きしめるクヒヤを、カティのちいさな腕が抱きしめる。


「王子の身分を捨てて、僕とくる?」


「カティと一緒なら、どこまでも行く。何にでもなる」

 ぎゅうぎゅう抱きしめられたカティが笑う。



「じゃあ、僕とクヒヤがルティ国の国民、第一号だよ。
 おかあさんと、おとうさんは?」

「おお! じゃあ第二号だな!」

 おおお! これで国民が5人になったよ。順調だ!


「でも国をつくるって、どうするんだ?」

 心配そうな両親に、ルティは胸を叩いた。

「どこの国でもない荒れ地があるからさ、俺の氷魔法で開墾するよ。
 硬い氷で掘ったあとは水になるから、水やりもできて最高じゃない?」

 えへんと胸を張るルティ、ちいさなことからコツコツとなルティに、カティが笑った。

「ルティって、意外にチートだよね」

「主人公の双子の弟だからな」

 おでこをくっつけて、ふたりで笑う。


「農耕ができて自給自足できるようになったら、ドディア帝国の属国になって庇護を求めたら、やっていけるんじゃないかって」

 王太子の受け売りだよ。


「なるほど」

 顔をみあわせたカティとクヒヤ、両親が納得してくれたみたいだ。


「俺も、がんばる!」

 トトが剣を振りおろしてくれるだけで、大地が裂けそうだ。


「建国か。
 王子より、よほど楽しそうだ」

 さらさらの水の髪を揺らして、クヒヤが笑う。


「僕も、主人公チートで人を呼んであげるよ!」

 カティが笑ってくれる。



 夢物語だと思う。

 でも、どんな国も、最初の一歩からはじまった。


 理想の国がないなら、つくればいい。

 皆が笑って暮らせる国を。

 自分の手で。



 主人公で双子の兄カティと一緒なら

 最愛のトトといっしょなら

 どんな夢だって、叶う気がするんだ。




「どこまでも、一緒にいこうね」

 抱きついたら、ぎゅうぎゅう抱きしめてくれる。


「どこまでも、ルティについてく!」

 とろけるしあわせに、笑ってくれる。




 双子の兄が主人公で、困りましたが

 主人公な双子の兄と、両親と、伴侶(予定)といっしょに、とびきりしあわせになりました。



「国づくりだよー!」


 夢は、大きく羽ばたいて

 どんな苦難も、きっと、トトといっしょなら


 とろけるしあわせに、変えてゆけるのです。












────────────────


 両親にごあいさつ編、完結です!

 また何かお話を思いついたときに、更新できたらいいなと思います。

 ご感想で励ましてくださった皆さま、ほんとうにありがとうございました!
 元気でましたー!(笑)

 これからも、楽しくお話を書いてゆけたらと思います。
 青春BL小説カップにもお話を投稿する予定なので、もしよかったら覗いてくださったら、とてもうれしいです!
 ぴゅあぴゅあなお話になる、はず……?(笑)


 ルティとトトに、お気に入りや、いいねやエール、ご感想で応援してくださった方、ずっと読んでくださったあなたさまに、感謝の気もちでいっぱいです。

 心から、ありがとうございます!

 またお目にかかれたら、とてもとてもうれしいです!






感想 46

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