【完結】残念な悪役の元王子に転生したので、何とかざまぁを回避したい!

  *  ゆるゆ

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コピー魔道具、発動!




 ちゃんと箒で掃いたよ!
 ちりとりでゴミも取ったよ。


 掃除当番が終了したら、お仕事だ!



「社長!!
 すんばらしー魔道具を貸してくれる友達、トエをご紹介します!」

 両手を挙げて、トエをメファに紹介する。

 社長と呼ばれたメファは、ちょっと赤くなって、トエは、によによした。


「ともだち?」

「……う、ぁ……お、俺は、そう思ってるよ!」

 熱い耳で叫んだら、トエがちいさく笑って、メファは指をくわえる。


「いいな、ともだち」

「えへへ、じゃあ、メファも俺のともだち!」

 ぎゅう、と抱きついたら、赤くなったメファが、きゅう、と抱きしめてくれる。


「……うれしい。
 ともだち、はじめて」

 ふわふわ赤い頬で笑って、ちゅ、と頬に唇をくっつけてくれるメファは……あ、あのあの、こ、これ、と、ともだ、ち……??


「いちゃらぶの真っ最中ですが、僕もいます」

 挙手するトエに

『……チ』

 ちいさな舌打ちがメファから聞こえた気がしたんだけど…………気のせいだよ、ね?


「えっちな薬の瓶に、この絵を貼ろうと思って。
 文字を入れてみたんだ」

 メファの夜なべの成果で、イォが描いてくれた、めちゃくちゃかわいーメファの似顔絵が『エルフ特製えっち薬♡』のラベルになってる!

 フォントもお洒落で、エルフっぽくて可愛いよ。

 これは売れる!

 手を取り合って喜ぶ俺とメファに、トエは瓶底眼鏡の向こうの目をすこし細めたようだった。


「順調みたいだね」

「……トエ──」

「お探しの魔道具はこれ。試作品なんだけど。
 ここに紙を差し込む。で、ここに元の絵を載せる。
 この魔晶に手をおいて、魔力を流し込むと、絵の情報が紙にそのまま転写される」

「おぉおおお!!」

 メファと一緒に拍手する。
 ちょっと赤くなった耳で、トエは笑った。


「やってみてくれる?」

 トエが首を傾げて、銀の髪がさらさら揺れる。
 メファはおごそかに頷いた。

「リユィ、やってみて」

「はい、社長!」

 トエが作った魔道具の魔晶のうえに、手をのせる。

 入学式の時のおっきい珠の、ちっちゃい版だよ。
 授業で習った!

 魔力を感知したり、魔力を動力に変換する珠で、魔力を練ってつくりあげる、魔道具の基礎なんだって。

 魔界の魔晶は瘴気を練り込んだり、魔王の魔力の塊だったりするから、魔界特産でちょっと質が違うみたい。

 見慣れない、透きとおる魔晶にのせた手が、放たれゆく魔力とともに、ほんのり光った。

 ちかりと魔道具が瞬いて、新しい紙に、絵が描かれてゆく。


「…………うっすい……?」

 せっかくのイォの絵が、見えるか見えないかの薄さだ……!


「薄いね」

「ああ、魔力ちょっぴしだから」

 トエにも憐れまれる、コピーする力さえない、俺の魔力!!



 しょんぼりする俺の肩をぽんぽんして、メファが魔晶に手を置いた。









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