112 / 142
おまけのお話 皆でおひる!
お昼ごはんだよ!
しおりを挟むちゃちゃん、ちゃらん、ららん♪
チャイムだ──!
お昼だよー!
両手を挙げて立ちあがる俺に、魔法学基礎の講義していたテチが、白い歯を剥いた。
「こらぁ! まだ授業は終わってないぞー!」
「闇黒反対!
おひるおひる!
せんせーも、休憩時間短くなっちゃうよ」
拳を掲げて、ぷくりと膨れたら、テチはちょっと赤くなって頷いた。
「そ、そうか。
ならこれで授業は終わりとする。
皆、しっかり復習と予習をしておくように。
特にリユィはがんばれ!」
「名指し酷い!」
掲げた拳を振ったら、クラスの皆がちょっと赤くなって、トエは肩をふるわせて笑った。
「学食行く?」
首を傾げるトエの銀の髪がさらさら揺れて、俺はこっくり頷いた。
「今日こそ俺は、オムライスを食う!!」
拳を掲げる俺に、クラスの皆がぷるぷるして笑ってる。
教室を出ようと教材を持ったテチまでぷるぷるしてる!
皆、オムライスの素晴らしさを解ってないんじゃ?
あま美味なケチャップ染み染みのチキンライスを、とろーり卵がたっぷり包み、更にそのうえに掛かる追いケチャップの輝かしさ!
♡とか描いても可愛いよ。
メッセージまで描けるオムライス。
愛まで伝わるオムライス!
ディーにつくってあげたいなあ♡♡♡
によによしたら、トエに肩を叩かれた。
「何考えてるか、丸わかり」
「えへへへへ♡」
照れて笑う俺に、瓶底眼鏡の向こうのトエの頬がちょっと赤くなる。
「……リユィって、こんな可愛かった……?」
ちいさな声は、俺の耳に届く前に、学食へ向かう生徒たちの喧騒に紛れた。
「はやく行こ──!」
跳びあがる俺の目は、きっと♡だ。
卵とかトマトとかアレルギーで蕁麻疹が出るようになっちゃったから、前世では食べられなくなっちゃって、しょんぼりだったけど、俺は生まれ変わった!!
たぶんまだ、あれるぎーじゃないはず!
この世界というより、魔族にアレルギーなさそう。
ありがとう、かあちゃん、親父!
食べられない人は、しょんぼりでごめんね。
生まれ変わったら、俺と一緒に食べられるようになるかもだからね!
今でも、お話のなかでは、俺と一緒に食べられるからね!
スキップする俺に、肩をふるわせたトエが、ちょっと赤い頬で並んでくれる。
「リユィと一緒にいると、羞恥心の閾値が上がるよね」
「ちょっとむつかしい」
眉を下げた俺に、トエの唇はやわらかに弧を描いた。
「いい子いい子」
俺の頭をなでなでしてくれるトエの手は、やさしい。
「……脳みそのしわ、なさそう?」
「リユィはかわいーなって」
くすくすトエが笑う後ろで、金の髪がさらさら揺れた。
──────────────────
はじめましての方、いつも見てくださる方、心からありがとうございます!
くまくま様のリクエストで、皆でお昼ごはんです!
393
あなたにおすすめの小説
愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない
了承
BL
卒業パーティー。
皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。
青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。
皇子が目を向けた、その瞬間——。
「この瞬間だと思った。」
すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。
IFストーリーあり
誤字あれば報告お願いします!
妹を救うためにヒロインを口説いたら、王子に求愛されました。
藤原遊
BL
乙女ゲームの悪役令息に転生したアラン。
妹リリィが「悪役令嬢として断罪される」未来を変えるため、
彼は決意する――ヒロインを先に口説けば、妹は破滅しない、と。
だがその“奇行”を見ていた王太子シリウスが、
なぜかアラン本人に興味を持ち始める。
「君は、なぜそこまで必死なんだ?」
「妹のためです!」
……噛み合わないはずの会話が、少しずつ心を動かしていく。
妹は完璧令嬢、でも内心は隠れ腐女子。
ヒロインは巻き込まれて腐女子覚醒。
そして王子と悪役令息は、誰も知らない“仮面の恋”へ――。
断罪回避から始まる勘違い転生BL×宮廷ラブストーリー。
誰も不幸にならない、偽りと真実のハッピーエンド。
婚約者の王子様に愛人がいるらしいが、ペットを探すのに忙しいので放っておいてくれ。
フジミサヤ
BL
「君を愛することはできない」
可愛らしい平民の愛人を膝の上に抱え上げたこの国の第二王子サミュエルに宣言され、王子の婚約者だった公爵令息ノア・オルコットは、傷心のあまり学園を飛び出してしまった……というのが学園の生徒たちの認識である。
だがノアの本当の目的は、行方不明の自分のペット(魔王の側近だったらしい)の捜索だった。通りすがりの魔族に道を尋ねて目的地へ向かう途中、ノアは完璧な変装をしていたにも関わらず、何故かノアを追ってきたらしい王子サミュエルに捕まってしまう。
◇拙作「僕が勇者に殺された件。」に出てきたノアの話ですが、一応単体でも読めます。
◇テキトー設定。細かいツッコミはご容赦ください。見切り発車なので不定期更新となります。
悪役令息の七日間
リラックス@ピロー
BL
唐突に前世を思い出した俺、ユリシーズ=アディンソンは自分がスマホ配信アプリ"王宮の花〜神子は7色のバラに抱かれる〜"に登場する悪役だと気付く。しかし思い出すのが遅過ぎて、断罪イベントまで7日間しか残っていない。
気づいた時にはもう遅い、それでも足掻く悪役令息の話。【お知らせ:2024年1月18日書籍発売!】
魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました
タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。
クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。
死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。
「ここは天国ではなく魔界です」
天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。
「至上様、私に接吻を」
「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」
何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?
悪役令息に転生して絶望していたら王国至宝のエルフ様にヨシヨシしてもらえるので、頑張って生きたいと思います!
梻メギ
BL
「あ…もう、駄目だ」プツリと糸が切れるように限界を迎え死に至ったブラック企業に勤める主人公は、目覚めると悪役令息になっていた。どのルートを辿っても断罪確定な悪役令息に生まれ変わったことに絶望した主人公は、頑張る意欲そして生きる気力を失い床に伏してしまう。そんな、人生の何もかもに絶望した主人公の元へ王国お抱えのエルフ様がやってきて───!?
【王国至宝のエルフ様×元社畜のお疲れ悪役令息】
▼不定期連載となりました。
▼この作品と出会ってくださり、ありがとうございます!初投稿になります、どうか温かい目で見守っていただけますと幸いです。
▼こちらの作品はムーンライトノベルズ様にも投稿しております。
【完結】悪役に転生したので、皇太子を推して生き延びる
ざっしゅ
BL
気づけば、男の婚約者がいる悪役として転生してしまったソウタ。
この小説は、主人公である皇太子ルースが、悪役たちの陰謀によって記憶を失い、最終的に復讐を遂げるという残酷な物語だった。ソウタは、自分の命を守るため、原作の悪役としての行動を改め、記憶を失ったルースを友人として大切にする。
ソウタの献身的な行動は周囲に「ルースへの深い愛」だと噂され、ルース自身もその噂に満更でもない様子を見せ始める。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる