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もふぱた
しおりを挟む一生懸命ジゼを背に庇うリトの頭を、ほんのり赤い眦で、ジゼがぽふぽふしてくれる。
「ルファ陛下は不敬をお咎めになったことは一度もない。努力さえせぬ愚か者は──」
シャ、と親指で首を掻き斬る仕草に、跳びあがったリトがボフボフになったしっぽでぷるぷるする。
血の気がひいてちいさくなってしまったリトに、氷だったジゼの瞳が、とろけるようにあまくなってる。
「はぅあ──!」
ぼわぼわしっぽでぷるぷるなリトに、ルファが胸を押さえてもだもだしてる。
ルァルも一緒になってもだもだしてた。
「リト、リト、うまいのだー!」
ぱたぱたちっちゃな翼をはためかせてやってきたレォンの闇の瞳がきらきらだ。
口の周りにいっぱいクリームがついていたので、セバが持たせてくれたハンカチで、やさしく拭ってあげた。
「レォンしゃま、ついてゆ、でし」
「う、うむ!」
リトに口元を拭ってもらうレォンの頬が、ぽわぽわ赤くなる。
「おなか、ぽんぽん、歯磨き、でし!」
「うむ! くちゅくちゅぺ! も会得したぞ!」
胸を張るレォンのぱたぱたが2倍速だ。
「すごいでし、しゃしゅが、レォンしゃま!」
噛んだ!
でもぽふぽふ揺れるしっぽと一緒に拍手した!
「ふふん」
胸を張るレォンのぱたぱたが3倍速だ。
「な、んだこのかわいいは──!」
ルファとルァルとジゼが、真っ赤な頬で胸を押さえてる。
レォンにお菓子をお勧めしていた料理人や侍従の皆さんも胸を押さえてうずくまってた。
「陛下『くちゅくちゅぺ』会得のためにうちの鍛錬場が崩壊したので、補填お願いします」
いち早く復活したジゼが、さくっと請求してる。
「よく意味が解らないのだが──」
突然請求されたルファが困ってる。
「詳細は金額とともに後ほどセバが」
ジゼの追撃に、ルファの顔が悲壮になった。
たぶん、絶対に要求を呑まされることを理解したのだろう。
優秀すぎるセバ、すごい!
「……わ、わかった、緊急災害対策費で補填する……」
満足そうにおごそかに頷いたジゼは、レォンの前に膝をつく。
目の高さを合わせると、氷のかんばせをほころばせるように微笑んだ。
「レォンさま、お腹はぽんぽんになりましたでしょうか」
「はぅあ──!」
ジゼの唇から出た『ぽんぽん』に、レォンとルァルとルファが真っ赤になって胸を押さえてうずくまる。
リトも皆と一緒に、燃える頬で、ぎゅーっとする胸を押さえた。
ジゼしゃま、尊い──!
拝むリトの後ろから、楽し気な声がした。
「レォンさまのお茶会って聞いたから来てみたら、面白いことになってる!」
うれしそうに駆けてきたノァの目が爛々してる。
「……なんか、わかった」
真っ赤な頬でうずくまる人々と、しっぽぽふぽふのリトと、ちっちゃな翼ぱたぱたのレォンに、赤くなったカィトが頷いてる。
「もちょっと食べるのだ! おやつは、別腹なのだ!」
胸を張るレォンのお腹が、ちょっとぽこんとしてて、めちゃくちゃかわいー!
「どうぞこちらも、レォンさま!」
「焼きたてをお持ちしました、レォンさま!」
笑顔の皆に囲まれたレォンが、ちっちゃな翼をはためかせ、とろけて笑った。
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