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舞踏会編だよ!
いちばん
ドディア帝都へと向かう馬車のなかも、宿屋でも、透夜とよい子の隠密団の皆が見守るなか、リトもノィユもロロァも、がんばって歌って踊っている。
めちゃくちゃかわいい。
なんかもう、3人でなかよくしてたり、ぽふぽふしてたりするのを見るだけで
「はあぁあ~♡」
ってなる。
透夜だけじゃない。紅蓮も常葉も藤も、柳まで、ぽーっとしてる。
かわいすぎる……!
わがきみロロァさまが、最強に可愛いだけじゃなくて、高音域をとてもきれいに歌ってくれることに気がついた透夜は、わがきみのためにソロパートを書いてみた。
「歌ってみてください、わがきみ」
透夜には歌えない高音なので、もっと上、とか、もちょっと下、とか言いながらメロディーを作って歌ってもらったよ。
「わあ──!」
ノィユが感嘆の声をあげて、拍手してくれる。
「すごいね」
「ロロァたん、すごぃ、でし!」
リトのしっぽも、ぽふぽふしてる!
照れ照れのロロァが、紅い頬で、はずかしそうに透夜を見あげる。
「とーやは……?」
「わがきみが、いつだって、世界でいちばん、かわいいです」
ぎゅむぎゅむ抱っこしたら、ぷくりとロロァがふくれる。
「ち、ちがうの! お歌!」
「かんぺきに決まってるじゃないですか」
おでことおでこをくっつけたら、真っ赤になったロロァが、ちょっとすねたみたいに唇をとがらせる。
「……ほんと?」
「めちゃくちゃきれいです。前世でも、ロロァさまみたいにきれいな声、聴いたことありません」
「……とーや、皆を、ほめる、から……」
「透夜は、わがきみだけを、愛しています」
ちゅ
ほっぺたに口づけたら、耳まで真っ赤になったロロァが、ぎゅうぎゅう抱きついてくれた。
「……ぼ、僕も、うわきしても、とーや、だいすきだよ」
「浮気してませんから!」
そこ大事!
皆の白い目が刺さるから!
そんなことしてたらドディア帝国の帝都に到着だよ。
でかい。
びっくりした透夜は目をみはる。
高層建築がばんばん建ってるし、奥にそびえるのは帝城と帝宮か。人が多くて、露店も行商人もいっぱいだ。にぎやかだ!
動画を録画する魔道具と、アイドルな曲を作ってくれるかもしれない天才魔道具士に、ジゼが、すぐ連絡をとってくれるみたいだ。
たのしみ!
……まあ、さいあく、曲ができなくても、アカペラで踊って歌ってもらうか、竪琴とかベルとかなら、何とか……あぁ、でも、あのピコピコした、ちがう、かっこいい、いや、かわいい曲を作ってほしいよ!
わくわくする透夜の隣で、ノィユが露店をのぞいて買い食いしたそうだった(たぶん研究と趣味を兼ねてる)けど、すぐに帝太子殿下に逢ってほしいらしい。
よい子の隠密団の皆は、騎馬でノィユとヴィルとロダの乗った馬車を帝宮まで警護することになったよ。
なんか昔、任務か何かで乗らされて、皆、乗れるようになってる、はず──!
「乗れる?」
「確か訓練した」
「したっぽい」
久しぶりに乗ったけど、だいじょうぶそうだ。よかった。
記憶はないのに、馬に軽々と乗れるよい子の隠密団の皆に、リトが心を痛めてくれた。
皆のことを思ってくれることは、とてもうれしいけれど、そんなに苦しい顔をさせるのは、ちがうと思うから。
「俺らはもう、だいじょうぶだから。リトたんはそんな顔、しなくていい。
やさしい気もちを、ありがとう」
そっとリトの頭をなでたら
「あい」
涙をぬぐって笑ってくれた。
リトたん、かわいい、やさしい……!
ふあふあのやわらかな髪をなでなでしてたら、
パァン──!
ジゼさまに手を払われました。
「いた──!」
めちゃくちゃ痛いです、ジゼさま。
「……とーや、うわき……」
わがきみが、泣きそうだよ!
「全然ちがうから! 感謝だから!」
ロロァを抱っこして、ささやいた。
「こんなことくらいで、やきもちをやいてくださる、わがきみが、だいすきです」
ちゅ
おでこに口づけたら
ぽん!
真っ赤になったわがきみが、とろけるように笑ってくれた。
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