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プロローグ
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ヴィクティムの動画配信から僅か一週間あまり。
平和な日本ではあり得ないような惨状となっていた。
各国で相次いでいるモンスターパニックは被害を拡大し、その詳細はまだ把握すら困難な状況である。
というか日本政府はこれらの原因の元となった一つの動画を直ちに放送し直し、その後原因究明を模索するといって沈黙した。
そもそも生存者がどのくらい居て怪物化になるきっかけやら責任をマスコミに追求され、身動きが取れないというのが現状だろう。
他の国でも同様な有様で国としての機能が全く働いていないという。
それもそのはずで全てはヴィクティムという未知の世界のモノが原因なのだから。
ヴィクティムの名は全世界に周知となるのはそう時間は入らなかった。
そもそも、そのヴィクティムがいるであろう物体Xは未だ顕在している。
人類が持てる最高火力を注ぎこんでも黒い靄を晴らす程度で何一つ有効打とは言えなかった。
核ミサイルだよ?
水爆だよ?
なんでまだ浮遊しているのさ?
今まで化学の進歩が人類の進化の先だと思っていたのに、全てを否定されたような有様に為すすべが見当たらない。
そしてモンスターパニックと呼ばれる怪物化した人間もまた顕在している。
人類が地球のヒエラルキーのトップに居たのは未知の生命体が来なかっただけの話だったのだ。
目を覚まさないものはある意味幸せなのかもしれない。
そう、俺は思う。
平和な日本に生まれ、武器など一度も持ったこともなかった俺がだ。
阿鼻叫喚、地獄絵図、こんな表現が温い湯に浸かったような気持ちになるのだから。
人がたくさんいるところでは怪物化した人間が暴れて血の海が作られる。
唯一新幹線や飛行機に乗っていた乗客は感染を免れ無事だったようだ。
何故か奴らは感染しなかったものを襲わなかったのだ。
しかしだ。その人らが全人口の何パーセントに当たるよ?
多くても一パーセントにも満たないんじゃなかろうか。
結局のところ自分の身は自分で守るということに帰結する。
ヴィクティムによる動画はあの日以来来ていない。
何が目的なのか何で俺らなのか全ては闇に葬り去られている。
あいつらのことはみなクリーチャーだのモンスターだのと呼び、定着していた。
そのクリーチャー達の行動は観察していると生前の行動原理に沿っていることが多いことがわかった。
他にもいくつかわかったことはある。
あの動画で言っていた通り能力が飛躍していた。
軽く絞るつもりで捻ったタオルが勢い余ってねじ切れるといったことを起こしたし、握ればリンゴは粉砕できるし、跳躍すれば二階まではゆうに飛べた。
人を辞めたのは言うまでなかったか。
ただ体を必要以上に動かすとすぐ腹が減る。
燃費が悪すぎるのだ。
一時間動き続けると腹が鳴り出す始末に真里と亜里沙は極力動かないという選択し選んだ。
つまりは俺の家に女の子が泊まるという現象が一週間起きている。
外に出れば生命としての生死の危険が迫り、家にいても理性の生死の危険が常にある状況であった。
こんな生活を一週間続けると感覚が麻痺してきて、俺は今悟りを開けるのでないだろうかと思っている。
「お姉ちゃん。今日のご飯どうする?流石にもう冷蔵庫の中が何もないよ?」
「そうだよねー……けど買い物に行くには外に行かないといけないし……あのー……慎一?お願い出来る?」
上目遣いの真里、亜里沙のダブルアタックに俺、ノックアウト。
直ぐに仕度して買い物に向かう。
「これが欲しいものリストね。無かったらないでいいけど出来るだけたくさん持ってきてくれるとありがたいかな?」
亜里沙から欲しい物リストを手渡された。
「抜け目ないなっ!」
「まぁねぇ」
「褒めてないしっ!」
冗談を言えるくらいに仲は深くなってきたが、どうもやはり俺の理性が持つかどうか。
マジ生殺しってキツイわ。
小説や漫画ではありきたりな展開だけど、ヘタレ主人公マジスマン。
お前ら馬鹿にしてた俺が土下座して謝るわ。
などとくだらないことを考えていると
「本当にゴメンね」
申し訳なさそうにする真里がいた。
玄関までほんの少しの距離だが見送られるってのなかなかに美味しいシュチュでいい。
頭をポンポンしてから俺はドアに手を掛ける。
「俺こそゴメンな。女の子守りながら自分を守ることなんてできないから」
「いいの。わかってる。だけど気をつけてね」
ラブコメなんてそんなの俺にもあったんだと思うけどこれが現実なのだよ!
いやスマン。
っていうか俺は誰に謝っているのだろうか。
うん。辞めておこう。
それと一週間色々とあって、名前の呼び方が変わった。
ナニは無かったけどそこは褒めて欲しい。俺は変態だが紳士であった。
落ち込みそう……。
ひとまずメモに目を通す。
やはり肉類と野菜系だよな。
魚は殆どダメになっているだろうから、後は冷凍系で探して、クリーチャーに見つかったら全力で逃げる。
これが案外難しい。
何せ追いかける速度は余り変わらないから。
ただ奴らは一定以上追いかけると諦めるのか追い掛けて来なくなる。
もっぱらエネルギーの消費が激しいから省エネなんじゃないかと考えている。
俺も相当疲れるがそこはやっぱり女の子の為に頑張るしかないよなって思う訳。
帰れば「おかえり」って言ってくれるのだから。
なんだか単純な気もするけど言われると違いがわかる。
なんかこう、帰っても許される場がここにあるっていう安心感みたいのに包まれてくすぐったいような何かがある。
たぶんこれが幸福感ってやつじゃないかと思う。
近くのスーパーまでは案外と近いにも関わらず慎重に足を運ぶ。
奴らは音に敏感で次に匂いに反応するから厄介だ。
匂いはもうどうしようもないけど、
これまでの経験から、徘徊場所がどこか把握している。
要はその範囲外にいる時と音を立てるようなことが無ければ比較的安全にスーパー行けるということだ。
だが例外ももちろんある。
行動パターンが変わる時があるからだ。
動物の物音を聴いて視認できるところまで来たり、強烈な匂いに釣られて来たりするのだ。
用心に越したことはない。
これも彼女たちに話していることだが、俺は人生を送る上で無理無茶はしないと決めているのだ。
それに危険な場所で余計な考えをすればどうなるかわかっているからだ。
そうこうなる。
「ウボアァァァァア!」
「ギャーーー!」
住宅街でのT字の交差点から出て来た奴にビックリして大声をだしてしまった。
うっ……。
コレはマズイやつだ。
大きく膨れ上がった拳と足が特徴で見境なく暴れるクリーチャーだった。
興奮すると暴れだし、見境無く破壊活動を始めるから厄介この上ない。
走って逃げればなんとかなるのは一度遭遇して逃げ切っているから大丈夫なんだ。
電柱を倒してこちら側に倒れて来なければ……。
「っクッソ……あの野郎……」
思いっきりこちら側に電柱を倒して来やがった。
しかもケーブルが切れてない生きてるやつを。
電柱を交わしてもケーブルで絡まればあの野郎の餌食になるし、しなるケーブルの切れ端に当たれば痛いでは済まない。
奴の方を振り返ることはしないで脚を動かす。
「ヤ、ヤ、バイ、だろ……ハァ、ハァ」
だいぶ逃げた先は大通りに出られるところだった。
膝に手を突いて息を整える。
文化系の俺が体を鍛えているとでも思っているのかと悪態を吐く。
大通りは世界テロの後、直ぐに玉突き事故を起こし、生きている人がまずいないとされている。
ひしゃげた車の群れ、むき出しの鉄とガソリンの匂いがムワッとする。
手で口元を覆って嫌な匂いを遮る。
あまり効果がないように思えるが気持ちの問題だ。
スーパーからはだいぶ離れてしまったのは痛いな。
コンビニは近くにあったはずだからそこへと向かうことにした。
平和な日本ではあり得ないような惨状となっていた。
各国で相次いでいるモンスターパニックは被害を拡大し、その詳細はまだ把握すら困難な状況である。
というか日本政府はこれらの原因の元となった一つの動画を直ちに放送し直し、その後原因究明を模索するといって沈黙した。
そもそも生存者がどのくらい居て怪物化になるきっかけやら責任をマスコミに追求され、身動きが取れないというのが現状だろう。
他の国でも同様な有様で国としての機能が全く働いていないという。
それもそのはずで全てはヴィクティムという未知の世界のモノが原因なのだから。
ヴィクティムの名は全世界に周知となるのはそう時間は入らなかった。
そもそも、そのヴィクティムがいるであろう物体Xは未だ顕在している。
人類が持てる最高火力を注ぎこんでも黒い靄を晴らす程度で何一つ有効打とは言えなかった。
核ミサイルだよ?
水爆だよ?
なんでまだ浮遊しているのさ?
今まで化学の進歩が人類の進化の先だと思っていたのに、全てを否定されたような有様に為すすべが見当たらない。
そしてモンスターパニックと呼ばれる怪物化した人間もまた顕在している。
人類が地球のヒエラルキーのトップに居たのは未知の生命体が来なかっただけの話だったのだ。
目を覚まさないものはある意味幸せなのかもしれない。
そう、俺は思う。
平和な日本に生まれ、武器など一度も持ったこともなかった俺がだ。
阿鼻叫喚、地獄絵図、こんな表現が温い湯に浸かったような気持ちになるのだから。
人がたくさんいるところでは怪物化した人間が暴れて血の海が作られる。
唯一新幹線や飛行機に乗っていた乗客は感染を免れ無事だったようだ。
何故か奴らは感染しなかったものを襲わなかったのだ。
しかしだ。その人らが全人口の何パーセントに当たるよ?
多くても一パーセントにも満たないんじゃなかろうか。
結局のところ自分の身は自分で守るということに帰結する。
ヴィクティムによる動画はあの日以来来ていない。
何が目的なのか何で俺らなのか全ては闇に葬り去られている。
あいつらのことはみなクリーチャーだのモンスターだのと呼び、定着していた。
そのクリーチャー達の行動は観察していると生前の行動原理に沿っていることが多いことがわかった。
他にもいくつかわかったことはある。
あの動画で言っていた通り能力が飛躍していた。
軽く絞るつもりで捻ったタオルが勢い余ってねじ切れるといったことを起こしたし、握ればリンゴは粉砕できるし、跳躍すれば二階まではゆうに飛べた。
人を辞めたのは言うまでなかったか。
ただ体を必要以上に動かすとすぐ腹が減る。
燃費が悪すぎるのだ。
一時間動き続けると腹が鳴り出す始末に真里と亜里沙は極力動かないという選択し選んだ。
つまりは俺の家に女の子が泊まるという現象が一週間起きている。
外に出れば生命としての生死の危険が迫り、家にいても理性の生死の危険が常にある状況であった。
こんな生活を一週間続けると感覚が麻痺してきて、俺は今悟りを開けるのでないだろうかと思っている。
「お姉ちゃん。今日のご飯どうする?流石にもう冷蔵庫の中が何もないよ?」
「そうだよねー……けど買い物に行くには外に行かないといけないし……あのー……慎一?お願い出来る?」
上目遣いの真里、亜里沙のダブルアタックに俺、ノックアウト。
直ぐに仕度して買い物に向かう。
「これが欲しいものリストね。無かったらないでいいけど出来るだけたくさん持ってきてくれるとありがたいかな?」
亜里沙から欲しい物リストを手渡された。
「抜け目ないなっ!」
「まぁねぇ」
「褒めてないしっ!」
冗談を言えるくらいに仲は深くなってきたが、どうもやはり俺の理性が持つかどうか。
マジ生殺しってキツイわ。
小説や漫画ではありきたりな展開だけど、ヘタレ主人公マジスマン。
お前ら馬鹿にしてた俺が土下座して謝るわ。
などとくだらないことを考えていると
「本当にゴメンね」
申し訳なさそうにする真里がいた。
玄関までほんの少しの距離だが見送られるってのなかなかに美味しいシュチュでいい。
頭をポンポンしてから俺はドアに手を掛ける。
「俺こそゴメンな。女の子守りながら自分を守ることなんてできないから」
「いいの。わかってる。だけど気をつけてね」
ラブコメなんてそんなの俺にもあったんだと思うけどこれが現実なのだよ!
いやスマン。
っていうか俺は誰に謝っているのだろうか。
うん。辞めておこう。
それと一週間色々とあって、名前の呼び方が変わった。
ナニは無かったけどそこは褒めて欲しい。俺は変態だが紳士であった。
落ち込みそう……。
ひとまずメモに目を通す。
やはり肉類と野菜系だよな。
魚は殆どダメになっているだろうから、後は冷凍系で探して、クリーチャーに見つかったら全力で逃げる。
これが案外難しい。
何せ追いかける速度は余り変わらないから。
ただ奴らは一定以上追いかけると諦めるのか追い掛けて来なくなる。
もっぱらエネルギーの消費が激しいから省エネなんじゃないかと考えている。
俺も相当疲れるがそこはやっぱり女の子の為に頑張るしかないよなって思う訳。
帰れば「おかえり」って言ってくれるのだから。
なんだか単純な気もするけど言われると違いがわかる。
なんかこう、帰っても許される場がここにあるっていう安心感みたいのに包まれてくすぐったいような何かがある。
たぶんこれが幸福感ってやつじゃないかと思う。
近くのスーパーまでは案外と近いにも関わらず慎重に足を運ぶ。
奴らは音に敏感で次に匂いに反応するから厄介だ。
匂いはもうどうしようもないけど、
これまでの経験から、徘徊場所がどこか把握している。
要はその範囲外にいる時と音を立てるようなことが無ければ比較的安全にスーパー行けるということだ。
だが例外ももちろんある。
行動パターンが変わる時があるからだ。
動物の物音を聴いて視認できるところまで来たり、強烈な匂いに釣られて来たりするのだ。
用心に越したことはない。
これも彼女たちに話していることだが、俺は人生を送る上で無理無茶はしないと決めているのだ。
それに危険な場所で余計な考えをすればどうなるかわかっているからだ。
そうこうなる。
「ウボアァァァァア!」
「ギャーーー!」
住宅街でのT字の交差点から出て来た奴にビックリして大声をだしてしまった。
うっ……。
コレはマズイやつだ。
大きく膨れ上がった拳と足が特徴で見境なく暴れるクリーチャーだった。
興奮すると暴れだし、見境無く破壊活動を始めるから厄介この上ない。
走って逃げればなんとかなるのは一度遭遇して逃げ切っているから大丈夫なんだ。
電柱を倒してこちら側に倒れて来なければ……。
「っクッソ……あの野郎……」
思いっきりこちら側に電柱を倒して来やがった。
しかもケーブルが切れてない生きてるやつを。
電柱を交わしてもケーブルで絡まればあの野郎の餌食になるし、しなるケーブルの切れ端に当たれば痛いでは済まない。
奴の方を振り返ることはしないで脚を動かす。
「ヤ、ヤ、バイ、だろ……ハァ、ハァ」
だいぶ逃げた先は大通りに出られるところだった。
膝に手を突いて息を整える。
文化系の俺が体を鍛えているとでも思っているのかと悪態を吐く。
大通りは世界テロの後、直ぐに玉突き事故を起こし、生きている人がまずいないとされている。
ひしゃげた車の群れ、むき出しの鉄とガソリンの匂いがムワッとする。
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