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07 キラキラ侯爵との初対面は眩しすぎて眩暈がする 【私が結婚するまで⑥】
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神官長様の手前、平気な顔をしていたが、私は結構怒っていた。
王女とはいえ、何故私がこんな侮辱を受けなくてはならない?
私は下級貴族の娘で下級聖女だけど、バカされるような生き方はしていない!
下級ではあるけれど、誇りをもって女神様にこの身を捧げ、国のために祈りを捧げてきた。
この私の献身を、王都の男性を誘惑するための偽善行為だと言われたのだ! 許せるわけがない!
しかし、そもそもこんなバカげた中傷を受ける羽目になった原因は、身分差を完全無視した求婚をしてきた、キラキラ侯爵だ!
本当にいい迷惑! こんな茶番、さっさと終わらせてやる!
ようやく目の前にした部屋は客間だろうか、幾分ギラギラ感が減っている感じだけど、緊張するには充分な荘厳な部屋。
部屋に踏み入れると、すでに一人の男性が一人用のソファーに腰かけていた。
紹介されなくても分かる。
なるほど…この方がリヒター侯爵家当主、レオンハルト様。
すっきりと伸びた鼻梁に、引きあがった眉毛。薄めな唇が神経質そうだ。そして印象的なのは、びっしりと濃いまつ毛に覆われたやや切れ長な目に輝く、レッドパープル・アメジストの瞳。
一度視界に入れると、目が離せなくなるほど、文句なしの美青年だ。
良く手入れされた漆黒の髪は長めに切りそろえられ、やや細身のその身を包む衣装は黒に統一された誰が見ても分かるような一級品。
大粒のビジョンブラット・ルビーのブローチでクラバットを飾り、ピカピカに光るプレーントゥの革靴を履いた長い足は、前のテーブルに当たって、窮屈そうだ。
「遅かったな」
ああこの声だ。市井で聞いた、包み込むような美声。
「途中でさぁ~アレックスに会っちゃって、からまれたんだよ~」
キラキラ侯爵の眉間に皺がより、目がきゅっと細められるそして、心底不快そうに口がゆがむ。
そんな顔しても美形は美形なんだ~と感心しつつ、そんな顔をされる王女様がちょーっとだけ気の毒になった。
ところが、その視線が神官長様から私に移ると、途端にキラキラ笑顔に変わる。
ま……眩しい!
「アリーシア嬢。忙しいなか本日はご足労頂き、感謝する。どうぞかけてくれ」
キラキラ侯爵、正式名称リヒター侯爵様は立ち上がり、小さく会釈しながら着席を勧めてきた。
「聖女より神官長の私の方が忙しんだよ?私に感謝の言葉はないの?レオン」
「王女から不快な態度を取られませんでしたか?」
腰かけながら文句を言う、神官長様の言葉をまるっと無視して、私に問いかける侯爵様。
怒りに燃えていても、私は空気を読める女。
曖昧に微笑み返す。
とたんに侯爵の頬が赤らみ、白皙の美青年が紅顔の美青年に。
「あいつ、聖女である彼女に妾になるつもりか、大人ぶったドレスを着て誘惑するつもりかと暴言を吐いていたぞ」
「なんだと?」
地を這うような美声。
「良い虫よけだと思っていたかもしれないけど、最近あいつやりすぎ。お前も生半可に優しくするから図に乗ってるぞ」
ソファーに座る私を上から下まで見て、眉をひそめるキラキラ様。
あぁすいませんね。
似合ってないででしょ? 貴方がご用意下さったこのドレス。
「良い…」
あれ? 宮廷憧れの貴公子はセンスなし?
「リヒター侯爵閣下にご挨拶申し上げます。聖女の拝命頂いておりますアリーシアでございます」
そうそう、まだ挨拶すらしてないし。
「リヒター侯爵レオンハルトだ。気軽にレオンと呼んで欲しい」
「……リヒター侯爵様。早速本題ではございますが、私に求婚の申し出を頂いたとか……別の方とお間違えではありませんか?」
「間違いない! 君に、アリーシアに求婚している」
「まことに?」
「あぁ君だ! アリーシア! 私の大切な女性は君だ!」
頬を染め、キラキラ侯爵がキンキラキンの美貌で、私に微笑む。
「私の妻になってくれないかアリーシア」
眩しすぎて、目眩がする。
王女とはいえ、何故私がこんな侮辱を受けなくてはならない?
私は下級貴族の娘で下級聖女だけど、バカされるような生き方はしていない!
下級ではあるけれど、誇りをもって女神様にこの身を捧げ、国のために祈りを捧げてきた。
この私の献身を、王都の男性を誘惑するための偽善行為だと言われたのだ! 許せるわけがない!
しかし、そもそもこんなバカげた中傷を受ける羽目になった原因は、身分差を完全無視した求婚をしてきた、キラキラ侯爵だ!
本当にいい迷惑! こんな茶番、さっさと終わらせてやる!
ようやく目の前にした部屋は客間だろうか、幾分ギラギラ感が減っている感じだけど、緊張するには充分な荘厳な部屋。
部屋に踏み入れると、すでに一人の男性が一人用のソファーに腰かけていた。
紹介されなくても分かる。
なるほど…この方がリヒター侯爵家当主、レオンハルト様。
すっきりと伸びた鼻梁に、引きあがった眉毛。薄めな唇が神経質そうだ。そして印象的なのは、びっしりと濃いまつ毛に覆われたやや切れ長な目に輝く、レッドパープル・アメジストの瞳。
一度視界に入れると、目が離せなくなるほど、文句なしの美青年だ。
良く手入れされた漆黒の髪は長めに切りそろえられ、やや細身のその身を包む衣装は黒に統一された誰が見ても分かるような一級品。
大粒のビジョンブラット・ルビーのブローチでクラバットを飾り、ピカピカに光るプレーントゥの革靴を履いた長い足は、前のテーブルに当たって、窮屈そうだ。
「遅かったな」
ああこの声だ。市井で聞いた、包み込むような美声。
「途中でさぁ~アレックスに会っちゃって、からまれたんだよ~」
キラキラ侯爵の眉間に皺がより、目がきゅっと細められるそして、心底不快そうに口がゆがむ。
そんな顔しても美形は美形なんだ~と感心しつつ、そんな顔をされる王女様がちょーっとだけ気の毒になった。
ところが、その視線が神官長様から私に移ると、途端にキラキラ笑顔に変わる。
ま……眩しい!
「アリーシア嬢。忙しいなか本日はご足労頂き、感謝する。どうぞかけてくれ」
キラキラ侯爵、正式名称リヒター侯爵様は立ち上がり、小さく会釈しながら着席を勧めてきた。
「聖女より神官長の私の方が忙しんだよ?私に感謝の言葉はないの?レオン」
「王女から不快な態度を取られませんでしたか?」
腰かけながら文句を言う、神官長様の言葉をまるっと無視して、私に問いかける侯爵様。
怒りに燃えていても、私は空気を読める女。
曖昧に微笑み返す。
とたんに侯爵の頬が赤らみ、白皙の美青年が紅顔の美青年に。
「あいつ、聖女である彼女に妾になるつもりか、大人ぶったドレスを着て誘惑するつもりかと暴言を吐いていたぞ」
「なんだと?」
地を這うような美声。
「良い虫よけだと思っていたかもしれないけど、最近あいつやりすぎ。お前も生半可に優しくするから図に乗ってるぞ」
ソファーに座る私を上から下まで見て、眉をひそめるキラキラ様。
あぁすいませんね。
似合ってないででしょ? 貴方がご用意下さったこのドレス。
「良い…」
あれ? 宮廷憧れの貴公子はセンスなし?
「リヒター侯爵閣下にご挨拶申し上げます。聖女の拝命頂いておりますアリーシアでございます」
そうそう、まだ挨拶すらしてないし。
「リヒター侯爵レオンハルトだ。気軽にレオンと呼んで欲しい」
「……リヒター侯爵様。早速本題ではございますが、私に求婚の申し出を頂いたとか……別の方とお間違えではありませんか?」
「間違いない! 君に、アリーシアに求婚している」
「まことに?」
「あぁ君だ! アリーシア! 私の大切な女性は君だ!」
頬を染め、キラキラ侯爵がキンキラキンの美貌で、私に微笑む。
「私の妻になってくれないかアリーシア」
眩しすぎて、目眩がする。
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