文豪たちの鎮魂歌~レクイエム~

桃井桜花

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第三話 フランス人の友人

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───四月十一日 午前十時。東京都・月代大学。

 私は今講義中であり、さぼりたい。私が担当する学科は文系。文学部と呼ばれるもの。その中でも歴史学に力を入れている。歴史は深く、過去の出来事を知るほど、興味が湧き続け、好奇心が止まらないものだ。それに、今を生きる若者たちに過去の歴史を教えることによって、その歴史が新たな命へと受け継がれていく。それが私のさ。さて、この講義が終了したら、今日はクライシスの事務所に向かわないと行けない。なんせ、午後の講義が終わり次第、樋口君が太宰君と共に事務所にやってくるのだからね。それが樋口君の一番最初の任務。この任務が終われば、次は織田君と組ませたいな~。織田君は面白い子だからね~。絶対樋口君と組ませたら面白い! 

 そんなくだらないことを考えながら講義をしていると、講義終了の鐘が鳴った。

「今日はここまでにするから、予習復習やっておき給え。来週月曜には抜き打ちやるから」

 『『それ抜き打ちじゃない』』と皆思ったらしい。どうしようかな~。

「まぁ冗談なのか本当なのか君たち次第だから頑張り給え!では私はこれにて!」

 ドン引きをしている生徒たちを置いて、私は教員室へと向かったのであった。

───教員室にて

「今日はもう御帰りなのですか?」

「うん、同僚が待っているからね」

 自分のデスクで教材をカバンに入れ、帰る準備をしていると、銀髪のを一つに結って、薬品のにおいが染みついた白い白衣を身に纏った、同い年の男性が話しかけてきた。彼の名は【ポール・ヴェルレ―ヌ】。担当学科はこう見えても語学。外国語を教えている。彼はフランス人なのだが、医学に少し興味を持っているらしく、講義以外の日には家の中で薬品を開発したりで引きこもっている。そんな彼とは友人という仲であり、家に引きこもる彼を引きずりだすこともしばしば。それに関してと普段から思う感情がなく、という感情が現れる。自然と友人として当たり前だと思っているみたいだ。ヴェルには詳細をあまり明かしていないが、ほかに仕事があるというのは教えている。クライシスは世間に公にはできない。たとえ友人でさえもクライシスのことは明かせないのだ。

「掛け持ちがつらいと思ったことはないのですか?」

「ないね~。生徒たちに歴史を教えるのは面白いし、もう一つの職場では同僚をからかえる。最高さ!」

 私はカバンのチャックを閉めながら言うと、ヴェルに呆れられた顔をされた。

「あまり同僚さんをからかっていると、いつかひどい目に遭いますからね?」

「そうなったらその時に対処するさ!」

「まぁカフウなら大丈夫ですね。さて、僕は次の講義があるので行きますね。A Bientot」

「A Bientot!」

 ヴェルと別れの挨拶をした後、私は黒色のロングコートを羽織り、右手にカバンを持って教員室を出てクライシスの事務所へと歩き出したのであった。
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