大賢者たる私が元遊び人のはずがない！

第十四話 本番（四） ※

一番奥の肉ひだが引き締まって、奥深くまで入り込んだヘンリックの肉棒をきつく締め上げてしまう。

「うそつき」

耳元でささやかれた瞬間、耳たぶをしゃぶられた。
ほんのりとがった耳輪を指でめくり上げられ、ナカのひだもまんべんなくしゃぶられる。
唾液が入りそうで入ってこない。
そのスリルを楽しむかのように、何度も耳穴に息をふきかけられ、しゃぶる音を聞かされた。

（やっ……この音、まるで……っ♡）

肉棒をくわえこむ時の音とそっくりで身体が落ち着かない。
音につられて自然と腰を動かしてしまいそうになる。
そんなことをすれば自分を淫乱と認めるも同然だった。

「いいぜ。自分で動いて――もう淫魔とか言わねえよ」

耳に吹き込まれる優しいからかいの言葉に流されてしまいそうになる。

「ッ」

ヘンリックの首に両手をまわして抱きついた。
屈強な胸板から彼の鼓動が聞こえてくる。
ゆっくりと腰を動かし始めると、尻の割れ目に指を入れられた。
腰を落とすたび、尻たぶが揺れて割れ目にもう一本雄をくっつけられてる気分になる。

（ぁ……わすれたい、のに……ッ♡）

ヘンリックの腹に自分の小さな性器をくっつけてこする。
これが素の自分からできる精一杯の動きだった。
あとは全て男たちに求められて覚えたやり方だ。
そんなものでヘンリックを悦ばせたくはなかった。
しかし彼には違う意味に取られた。

「～～ッ。……煽り上手にもほどがあるだろ。レスター」
「――ぇ」

ふと見た彼の横顔は余裕のない顔つきだった。
怒っているようにも見える。

「ヘンリック……？」

ふしぎに思って名前を呼んだ瞬間、腰から尻にかけてを両手できつく掴まれた。
耳元に獣が漏らす獰猛な息がかかる。

獣欲まみれの息づかいに背筋がぞくりとした。

にゅろろろるろろ♡♡

ゆっくりと腰を持ち上げられ、彼の肉棒が引き抜かれていく。
入り口のところで笠がひっかかった。
抜けそうで抜けない。そんなもどかしい時間は瞬く間に終わりを告げた。

どちゅん――ッッッ♡♡♡♡

一気に腰を落とされる。
さっき蹂躙されたばかりの処女穴がひくついて痙攣を訴える。
だがそんなひりつきをヘンリックは無視した。
猛然と私の腰を揺らして、何度も何度もしつこく奥までくわえ込まされる。
激しい水音が結合部からひっきりなしに漏れ、肉ひだに熱い肉棒を押しつけられた。

「ァ……まって、ヘンリック……はげし……ッ♡　っ♡　ッ♡」