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まずはデートをしませんか?
デートの裏取り
しおりを挟むそれから数日が経った頃、教室で読書を嗜んでいるとリーブ様がやってきた。
やはり要件は試験が始まる前に各々行ったデートの詳細について知りたいらしかった。
ちなみにリリー様は皇太子殿下に呼び出され中でここにはいない。
私の話を一通りすると、今度はリーブ様のお話を聞かせていただいた。
「まぁ、ではリーブ様はカフェへいかれたのですね。」
「えぇ、少しお話をしたいということでしたので」
確かに、リーブ様に関してはあの日一緒にカフェへ入っておりませんでしたものね。
まぁ確かに初手はカフェの方がよろしいですわね。
「何を話されましたの?」
特に興味はないけれど一応リーブ様の様子を伺ってみた。
すると
「恋話をしてまいりました」
という。
すごいなこの人。
いくら水面下で決まった婚約者がいるとはいえ、
一応妃候補として呼ばれているのに、堂々と恋話をしたのか。
私だったらあんまいい気しないけど…まぁ、皇太子殿下がその気がないならいいのか?
「いっておきますけれど、皇太子殿下から訊かれたのですからね。
私と彼との仲がどうなってるのか聞きたいとおっしゃられるので。
ついでにいろいろ相談乗ってもらっておりましたの」
「皇太子殿下はバクランド卿からいろいろ聞いていそうですけれどね。」
「女性からの意見を聞きたかったんですって。」
何の意見を聞きたいというのだろうか、
もしかして、バクランド今日からも何か相談を受けているのでしょうか?
するとリーブ様は手を顎に添え
「あと、今回の妃選定についての意見も聞かれましたわ」
そう付け加える。
皇太子殿下もすごいな、
仮にもほぼ外れてるとはいえ妃候補にそういうこと直で聞くかね。
「一体何を聞かれましたの?」
「国母を選ぶときに大事なことは何かと。」
うん、だからそれを妃候補に質問する皇太子殿下はどうなのかね。
今度あったら、殴っておこうかしら。
「一応、殿下のお心に従ってみては?と助言はさせていただいたのですが…」
「ですが?」
「恋心とはどんなものだ、と聞かれてしまいました。」
あの皇太子は本当にどうなっているんだろう。
向き合うといってくださっただけ前進だと思っていたのですが
先が思いやられますわ………というか腹が立ってきましたわ……………。
「ですから、他の御二方のデートがどういったものだったのか気になってしまって。」
なるほど、それはリーブ様も話を聞きたくなりますわよね。
なんだか申し訳なくなってきました。
そんな時、後ろから温もりを感じた。
そして気がつけば首の前に腕が絡み付いている。
もはや声を聞くまでもなくそれが誰かわかってしまう。
「リーブさまぁ、抜け駆けはダメですわ!
私がいない時に、ローズ様と2人っきりでお話ししないでくださいまし!」
嫉妬のせいでしょうか。
話してる途中でリリー様の腕の力がどんどん強くなってきた。
首が閉まってきて苦しい。
私はリリー様の腕をぽんぽんと叩いて外してもらおうと必死だった。
リーブ様も慌てて席を立つ。
「リリー様ごめんなさい!
私もリリー様がる時にお話を聞きたかったのですが、いらっしゃらなかったので。」
「私にも?」
リーブ様のその言葉を聞くと、リリー様は少し力を緩める。
正気に戻ったのか、リーブ様の話に耳を傾ける気になったらしい。
「えぇ、ほら、皇太子殿下が妃を決める試験の前に、私たち一人一人とデートをなされたでしょ?
どうだったのかなと…気になりまして。」
「…」
「リリー様もデートをされてきたのでしょう?いかがでした?」
リーブ様はリリー様に私と同じ質問を投げかけた。
人間、誰かがデートをしたらしいと言う話を聞けば、
外野がその後どうなったのかということを興味を持って話を聞きに行く…
と言う行動を取るのは至って普通のことである。
リーブ様も特に失礼なことを聞いたわけではない。
でもリリー様は、その質問に対し、すんなりと返事はしなかった。
その沈黙を待ってようやく出てきた言葉は
「ええ、素敵なデートでしたわ。」
その一言だけだった。
それ以上は何も語らない。
まるで「聞くな」と言われているような気分だ。
よっぽど何か嫌なことがあったのでしょうか。
流石にいつもと様子が違うリリー様に私もリーブ様も心配になってしまう
しばらくすると
「リーブ様…」
リリー様が弱々しくそう呟く
「な、なんでしょう?」
「…いえ、今日はいいですわ、失礼いたします。」
そうすると、いつもはてこでもローズから離れようとしないリリー様が
トボトボとどこかへ歩いて行き、いなくなってしまいました。
「なんか…いつもと様子が違いますわね
皇太子様と何かあったのでしょうか」
「ありえない話ではないわね」
事実、リーブ様に散々無礼を働いているのですから、
リリー様にも何か失礼を働いていても仕方がありません。
普段の私なら放置していたでしょう。
しかしあまりにも普段と違いすぎる上、皇太子殿下が関わっていることを考えると…
今日に関しては放置してはいけない気がした。
「私、リリー様を追いかけてまいりますわ」
そういうと私は席を立ち上がりリリー様を追いかけた。
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